アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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走る列車の中から、併走する列車の中で起きている殺人を目撃するという発端がとにかく魅力的で、目撃者が若くはない女性であるというあたりが、クリスティっぽい感じで嬉しくなる。誰からも信じてもらえない中、名探偵ミス・マープルだけが信じてくれる、というあたりも「きたきた」という感じでわくわくした。
個人的には少し残念だったが、一族を巡る殺人事件にするすると物語は収束していき、逆にいつもの殺人事件の捜査になっていく。マープルの登場も少なくなるし、登場する人たちの「顔と名前」がなかなか上手く一致しなくて少々辛かった。そういう中で、ある種の安楽椅子探偵であるマープルの手足となる「プロ家政婦」の活躍がすて -
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★3.5
タイトルの通り、ハロウィーン・パーティで起こる事件が舞台。アガサ・クリスティーの描く作品って、意外に現代も舞台になっているんですよね。この作品も、羽切とは書かれていませんが、第二次大戦後の世界が舞台になっているので1960年代くらいでしょうか。そんな世界に、髭をピンとはやして、伊達な姿の探偵は目立つでしょうね。
“意外”と言ったらなんですが、この作品は、ケネス・ブラナーが演じるポワロ物映画の3作目にリストアップされているそうです。前2作品が『オリエント急行の殺人』『ナイルに死す』なので、ちょっと異色な感じ。前2作が、結構いい感じに映画化されているので、この作品を原作とした映画がど -
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ネタバレ【再読】
婚約していたエリノアとロディーの前に現れたのは、門番の美しい娘メアリイ。たちまちロディーはメアリイに心を奪われ、エリノアとの婚約を解消する。その折、伯母のローラが死亡し、エリノアは遺産を相続する。エリノアは、ローラが可愛がっていたメアリイに遺産の一部を譲る。
その後屋敷を売り払ったエリノアはメアリイを昼食に招くが、彼女がつくった昼食を食べたメアリイが死亡する。機会も動機もあるエリノアは当然逮捕され、裁判にかけられることに。さらに病死と思われたローラの死にも不審な点が見つかった。エリノアは、メアリイを可愛がっていたローラが遺言を書き換える前に殺したのではないかということでローラ殺害の容 -
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ネタバレ長編のポアロシリーズとは少し違う味わいのある一冊。
この短編集では、トリックや意外な犯人に驚かされるというより、若き日のポアロとヘイスティングズの掛け合いを楽しむ作品という印象。
後年のポアロはもっと完成された名探偵だけど、
この頃の2人はなんだかいきいきしていて、
漫才コンビみたいな軽妙さがある。
ヘイスティングズは長編よりずっと感情豊かで、
「くそっ!」「笑いものにしやがって」「当分のあいだ許さないぞ」など、悔しさや呆れがそのまま語りに表れていて思わず笑ってしまう。一方のポアロも、猫の鳴き真似をしたり、「チャー!」と猫のくしゃみのような感嘆詞を漏らしたり、口髭が暑さでへなへなになったこ -
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ネタバレ【再読】
偏屈な老富豪シメオンにより、クリスマスに集められた一族の面々。その夜、シメオンが何者かに惨殺される。部屋には鍵がかかっており、凶器も消えていた。事件の直前にはシメオンのダイヤが盗まれていたことも判明。
シメオンは死の直前に遺言の書き換えを仄めかしており、それが殺人の引き鉄となったと見られる。また屋敷には、シメオンの孫娘ピラール、シメオンの旧友の息子スティーブンも訪れていた。ポアロは、遺言の書き換えによって得をする者・損をする者、惨劇の時間にアリバイのある者・ない者などの観点で推理をすすめていく。
犯人は警視のサグデンだった。サグデンはシメオンの私生児だったのだ。
サグデンが部屋で何か