あらすじ
富豪の一族が久方ぶりに集った館で、偏屈な老当主が殺された。犯人は家族か使用人か。聖夜に起きた凄惨な密室殺人にポアロが挑む
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Posted by ブクログ
最後の方まで犯人がわからなかった。クリスマスに読んで欲しい一冊。アガサクリスティのほぼ台詞だけで展開されていくのに世界観がしっかり描写されていく文章には本当に脱帽です。
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偏屈な老当主が館で殺害され、現場は密室だった。これだけでも「面白そう‼️」と思わせるのに充分なのに、ポアロの捜査や意外な犯人など、魅了的な要素が満載でとても面白かった。
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もう世界のアガサクリスティはさすがです。ずっと飽きさせない。人物が交差しながらそれぞれの人物像を浮き上がらせる。
ポアロの存在の安心感。最後の最後は清々しくそれぞれの場所に戻っていける
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初のアガサ・クリスティ。一気に読んだ!
海外の人の名前を覚えるのがとにかく苦手な私が、混乱せずに読めたくらい、登場人物がキャラ立ちしている。
犯人は…全く予想がつかず、読んでいくと「この人が犯人…いや、違うのか!」とどんどん裏切られていくハラハラ感。
最終的には…ぜひ一読を。
いや、もう一回結末知ったうえで読んで伏線を辿りたいな。
トリックもさることながら、世界観に飲み込まれる心地よさ。ハッピーなクリスマス感は薄いけど今の時期におすすめのミステリー。
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結局、クリスティに騙される。
遺産相続や怨恨の情報をあれだけ出されたら、疑うべき人物が限られてしまう。けど、それこそがクリスティの罠。まんまと罠に引っかかってしまった。
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3年前に読んだ作品だが、新訳が出たというので読んでみた。
自分の記憶力の無さに驚くばかりだが、すっかり忘れていて直前まで全く犯人がわからなかった!
旧訳がどうだったかも全く記憶がないが、今回の翻訳はとても読みやすかった。
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クリスマスというタイトルとはかけ離れた、ドロドロした物語。冒頭の所が少し長いけれどそこさえ超えてしまえばこちらのもの、続きが気になって一気読み。
前回のマープル同様、今回も犯人は意外で全く検討もつかずまんまと騙された(笑)
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今回は人間の遺伝や性格、気質に焦点が当てられた作品。
(家族のクリスマスパーティーがテーマだからね)
登場人物が欲深く途中ちょっとしんどかったけれど、
最後まで読み終えると綺麗で安堵です…。
密室と聞くといくつかトリックが浮かぶと思いますが、
今回は他の要素も合わさって当てられず、、、!
ポアロ作品が作中でパズルに喩えられますが、これが言い得て妙で、登場する要素は不要に感じるもの含めて全てハマるべきところにハマるのだな….と。
流石アガサ・クリスティ、天才ですね。
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面白かった…やっぱりクリスティー作品には登場人物たちの様々な会話、行動、思惑を絡め合わせて事件を複雑に見せる技術はもちろんのこと、それ自体に魅力があることがすごい!
そもそもポアロが外国人というのもあるけど、今回はイギリスの富豪の一家にスペイン人女性や南アフリカの青年も混じって、その土地で育った人々の個性が滲み出てくるような会話や人物描写が楽しかった。
あとこの作品の冒頭に、『マクベス』の引用がある。
「あの老人にこんなにたくさんの血があったなんて、だれが考えたでしょう……」
そして、クリスティーが義兄から「もっと血が大量に流れる元気で凶暴な殺人」をと望まれてこの作品を書いたことが記されている。
たしかにこの事件の被害者であるシメオンは、血溜まりの中で遺体として発見されたが…正直、時間が起きたときはこれだけ?と思ってしまった。
元気さと凶暴さ足りなくない?と…
でもポアロが暴いた真犯人は、思ってもみなかった人物で、その人物の立場からするとより一層事件の凶暴さが際立つ…
そして「血」!!
この事件はまさしくシメオンと同じ「血」が流れている人物によって行われたものだった…ここで冒頭のマクベスの引用を思い返すと、全く違う印象を受ける。なんと皮肉めいた言葉なんだろう…
解説でこの作品が『死との約束』のあとに書かれたものだと知り、なるほど、と思った。
たしかに家族の中に一人、殺される理由が十分にある人物がいて、という状況が全く同じだ。
これを中東からイギリスに舞台を変えて続けて書くことに、クリスティーの自分への自信を感じる。
たしかに今回はイギリスの暗いどんよりした雰囲気を楽しめた。状況は似ているけど全くの別物として読むことができた。
というかクリスマスが近いからぴったりだ!と思って読んだけど、全然クリスマスって感じじゃなかったな…
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旧訳ポケットミステリ版で。都筑道夫の解説付き。
家族に本当のアリバイがないことくらいは、気付いたし、確かにアレには違和感があったが真相には辿り着けなかった。
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クリスティーにしてはなかなか派手なトリックで楽しめる。実際やってみるとどんな風になるのか気になるので、ドラマも観てみたい。
クリスティー作品はもれなく抜群に面白いし、どれも3日もあれば読んでしまう。今作も例にもれずめちゃくちゃ面白いのだが、まさかこの人が…いやいや、それだけはないだろう、やめてくれよ、と思っていた人が犯人だったので、★マイナス1(笑)。
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富豪の一族が集まるクリスマスイブに偏屈な老当主シメオンが殺された。部屋は密室なのに明らかに自殺とは思われない殺され方…犯人は一体?
スーシェのドラマを何度も観ていたので犯人もわかっていたから楽しめるかな?って思っていたけど、ポアロが出てきてから一気に読めた。というか、シメオンが嫌な奴すぎて進められなかったというのもあるかも。
ドラマとは確か3兄弟だったのに原作は4兄弟でビックリしたし、他にもいなかった登場人物が…ただ、カタカナの名前を覚えにくい私なので4兄弟プラス3人の妻、誰が誰なのかなかなか大変でした(・・;)
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クリスマスに間に合った!
新訳が出ているのに気づき、慌てて購入しました。
作品中の日進と同じようなペースで読み進められてうきうき。
たまたま「死との約束」の次に読みましたが、支配する家長とその家族という、対をなすようなテーマで、読み順も大正解でした。
こちらは作者が冒頭で「元気で凶暴な殺人」と表明したように、派手に楽しませよう!というエンタメ性が強いストーリー。
死との約束の方が好みではありましたが、こちらもまたクリスマスシーズンに読み返したくなると思いました。
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ひょえ〜〜〜!そんな犯人もアリなのか!と思わず声が出てしまった作品。個人的に、先日読んだミステリーも〇〇が犯人で、〇〇も疑ってかからないといけないんだな、と少々複雑な気分です……。
それにしても。
クリスティーには「すごく面白い」か「面白い」作品しかありませんね、ええ。
タイトルがそのまま『ポアロのクリスマス』ということで、この時期が来るのを待ちわびていました。しかもこのタイミングで新訳版が刊行!
そのまえがきとして、クリスティーが義兄にあてたこんな言葉がありました。
「『もっと血が大量に流れる元気で凶暴な殺人」を読みたいと。どこからどう見ても殺人でしかありえないものを!
そんなわけで、これはあなたに捧げる――あなたのために書いた――特別なお話です。」
私は特別スプラッタものが好きというわけではありませんが、この不穏な出だしにはかなりワクワクしてしまいました。
大富豪の老人とその子供たちといえば、『パディントン発4時50分』も思い出されます。その際も個性豊かな子供たちが出てきますが、今作はそれがグレードアップ。
各々の人生、性格や考え方、他の家族との関係性が非常に丁寧に描かれています。そして彼らを支える妻たちも三者三様。だからこそ、すっかり「家族のストーリー」に惹き込まれて騙されてしまったわけですが。。
最後もハッピーエンドで、これが雨降って地固まるということでしょうか。彼ら「家族」が、これからはもっといい関係を築いていけたらいいなと思いました。
最後に、ミステリーにしては珍しく付箋を貼った場所をご紹介。こうした家族ならではの難しさって、万国共通なんでしょうね……。
p134
「で、家族が、一年じゅう離ればなれでいた家族たちが、また一同に会するわけです。そうした状況のもとでは、友よ、非常に強い緊張が生まれるということを認めなければなりません。もともと互いをよく思っていない者同士が、打ち解けているように見せなければならないというプレッシャーを自分にかけるわけですから!(略)でも、偽善は偽善です!」
p136
「無理してこしらえた状況は本来の反応を引き起こします」
(おまけ)p448
"わたしの場合は、いついかなるときとセントラル・ヒーティングだ……"
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再読
とはいえ、まったく覚えておらず新鮮そのもの。
クリスティのなかでは珍しい密室殺人。トリックよりも人間関係に重きがおかれているのがクリスティらしいところ。
寒くなって、家にこもる時にはありがたい一冊だ。
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クリスマスの前後に読むとより現実と小説がリンクして楽しめる気がする。
「アクロイド殺し」と同様、まさか探偵と犯人が最初から一緒に事件捜査をする、ミステリーばかり読む人間にとっては「そんかの反則だ!」とつい立ち上がってしまうか、恐れ入ったと素直にまた最初から読み直すかのどちらかだと思う。警察官が犯人とは、現実を生きる身としてはあってほしくはない展開だ。事実、読み進めていく中で私は一度も警察官は疑わなかった。警察官を疑っていてはミステリーを読む度に大変な労力が必要になってしまう。
作品中、夫人達がポワロが買ったつけ髭について話す場面があるが、個人的にはそこがとても好きだ。またポワロが人の口髭を見て手入れに何を使っているのかと聞いたところでは、ポワロも身なりを気にする普通の人間らしいところがあるのだと微笑ましく、くすりと笑ってしまった。近頃は立派な口髭をたくわえた紳士には滅多にお目にかかれないが、口髭を美しく維持するにも苦労があるのだろうかと考えたりもした。
ピラールとスティーブンは身分を偽って出会った者同士だが、列車内での初対面で既に互いに好印象を抱いたあたり、きっとこの二人は結ばれるだろうと予感があったので、この二人が翌年のクリスマスを奇妙な縁で結ばれたリー家で、今度こそ愉しく過ごせるだろうと想像した。
Posted by ブクログ
ポアロシリーズ17作め。1938年の作品。
クリスティー文庫のポアロシリーズは34作あるので、やっと半分です。
『ポアロのクリスマス』は2003年の村上啓夫訳を2年前に読んでますが、順番にしたがって新訳版も読んでみました。
細かいところまでは覚えてませんが、全体的にセリフがやわらかく読みやすくなっている印象です。
(村上訳)
「あなたは、大人の節度ある眼でそれを回想するかわりに、子供の判断でそれを見ようとなさるからですわ」
(川副訳)
「過去に起きたことを当時の少年の気持ちで判断してはだめ。もっと穏やかに、おとなの目で振り返らなくては」
さすがに犯人もトリックも覚えているので、伏線回収しながら読みましたが、いや、これ、犯人わからないでしょ。
森昌麿の解説に前作『死との約束』から「家庭内の不協和音」、「殺されねばならない存在」という要素が引き継がれつつ、中近東ではなく、英国のお屋敷に原点回帰している、とありましたが、これはなるほど。
「殺されねばならない存在」が殺されることによって「家庭内の不協和音」が解消され、ハッピーエンドになってるんですよね。
ミドルシャー州の警察本部長ジョンスン大佐は『三幕の殺人』からの再登場。思いっきり『三幕の殺人』の犯人がネタばらしされています。『もの言えぬ証人』など、ほかの作品でもありましたが、当時はアガサ・クリスティー作品を順番に読んでいて当然だったんでしょうか。
(134ページ)
「クリスマスには、善意の精神なるものがあります。それは、おっしゃるように、〝するべきこと〟なのでしょう。昔の仲たがいが修復され、かつて意見の合わなかった者同士が、一時的にせよ和解するべきなのでしょう」
「で、家族が、一年じゅう離ればなれでいた家族たちが、また一堂に会するわけです。そうした状況のもとでは、友よ、非常に強い緊張が生まれるということを認めなければなりません。もともと互いをよく思っていない者同士が、打ち解けているように見せなければならないというプレッシャーを自分にかけるわけですから! クリスマスにはとてつもなく大きな偽善が生まれます。」
(378ページ)
「このクリスマスは笑って過ごすつもりだったの! イギリスのクリスマスはとっても愉しいって、本で読んだから。焼きレーズンを食べたり、炎につつまれたプラム・プティングが出てきたり、薪に似せたユール・ログっていうケーキもあったりするのよね」
以下、引用。
20
「だれだってかならず死ぬわ! そうでしょ? それに、あんなふうにいきなり空から爆弾が落ちてきたら──ズドーン!って──どうしようもないじゃない。いま生きてた人が、つぎの瞬間には死んでるのよ。それがこの世界で起きていること」
79
「昔より気品が増したよ! そういえば、アルフレッドのやつが結婚したのは、征服王ウィリアム一世とともにイングランドへ渡ってきた人々を祖先にもつ娘だと聞いたっけ」
リディアは微笑んだ。
「先祖をたどればそうなんでしょうけど、一族の繁栄はむしろあの時代に終わっていますわ」
83
「人間はみんなよこしまです。尼僧さまがそうおっしゃってるもの。だから人はよこしまな人間のために祈らなければならないんだって」
84
「いいえ、どうしてショックを受けなくちゃいけないの? 男はいつだって女を求めるものよ。わたしの父もそう。妻が何度も悲しい思いをするのはそのためだし、教会にかよってお祈りするのもそのためでしょ」
95
「もう何年も弾いていないからな。母がよくこれを弾いていた。メンデルスゾーンの『無言歌集』のなかの一曲だ」
106
「知ったことか。どこかのモデルの行列ででも拾ってきたんだろうよ。」
122
近ごろの従僕ときたら、どうしてこう役立たずなんだ! あのような身ごなしでは馬丁とからん!
130
「遠慮なくやってくれ」と彼は言い足し、招き入れた客のかたわらに置かれた酒瓶台(タンタラス)とコーヒーサイフォンに注意をうながした。
131
ミドルシャー州の警察本部長、ジョンスン大佐
「あのカートライト事件には度肝を抜かれたものだ」この家の主人は過去の事件を振り返った。「あの男には度肝を抜かれた! 品のいい物腰で魅力たっぷりの男だった。あの男がきみとここへ来たときには、きみもわたしもすっかり騙されてしまった」
134
「で、家族が、一年じゅう離ればなれでいた家族たちが、また一堂に会するわけです。そうした状況のもとでは、友よ、非常に強い緊張が生まれるということを認めなければなりません。もともと互いをよく思っていない者同士が、打ち解けているように見せなければならないというプレッシャーを自分にかけるわけですから! クリスマスにはとてつもなく大きな偽善が生まれます。なるほどそれは尊敬に値する偽善、しかるべき理由のもとで(プル・ル・ボン・モティーフ)おこなわれる偽善でしょう。そこまではわかります(セ・アンタンデュ)。でも、偽善は偽善です!」
139
「むろん、お噂はかねがねうかがっていますよ、ポアロさん。わたしの記憶が正しければ、何年かまえにもこちらへおいでになりましたよね。サー・バーソロミュー・ストレンジが亡くなったときに。毒殺事件でしたね、ニコチンによる。」
152
「以下は使用人です。執事のエドワード・トレッサリアン、従僕のウォルター・チャンピオン。料理人のエミリー・リーヴズ。キッチンメイドのクィーニー・ジョーンズ、ハウスメイド頭のグラディス・スペント、第二ハウスメイドのグレイス・ベスト、第三ハウスメイドのビアトリス・モスコーム、仲働きメイドのジョーン・ケンチ、そして従者のシドニー・ホーベリー」
246
「はい──ロイヤルウースターの古いカップを。わたくしは十一年間、洗ってきて、ただのひとつも割ったことがございませんのに」
285
「つぎはジョージ夫人です! クリームが好きな猫に負けないぐらい金が大好きです。」
330
「そのような型にはまった返事をしなければならないのでしょうか?」
リディアは言った。
「わたしは型にはまった女ですから」
373
「い、いや、ちがう。きみはわかっていない。親父が死んだからじゃないんだ。親父に対する子どもじみた、ぼくの憎しみが死んだからだ……」
377
「世間は女にはひどく残酷なものよ。女は自分でできることをやらなくてはならないの──それも若いうちに。年老いて醜くなってしまったら、だれも助けてくれないんだから」
378
「このクリスマスは笑って過ごすつもりだったの! イギリスのクリスマスはとっても愉しいって、本で読んだから。焼きレーズンを食べたり、炎につつまれたプラム・プティングが出てきたり、薪に似せたユール・ログっていうケーキもあったりするのよね」
382
「たくさんの窓がありますね。家には目があるのですよ、マドモアゼル──耳もあります。これほどまでにイギリス人が開いた窓を好むのは、じつに残念です」
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『死との約束』を書いている途中に、この被害者設定をそのまま借用して、直球の本格を書こうと思いついたのだろうか。またもや財力で一家を支配し、家族をゲームの駒のように動かして楽しむ富豪が登場する。おそらく『メソポタミヤの殺人』のような広義のものを除き、ポアロ初の密室らしい密室。実際は、終盤にとある証言が出てようやく、不可能状況(犯人消失もの)だったということが判明する。
【ややネタバレ】
記憶に残る伏線を大量に敷き、それでもなお欺いてくる真犯人の隠し方の上手さはいつも通りだが、今回はクリスティーでは滅多にお目にかかれない物理トリックで新鮮だった。
さすクリ要素は死体発見時の引用セリフ「あの年寄りが、あんなにたくさんの血を持っていたと、誰が考えただろう?」
この引用、かっこいいだけじゃない!血まみれで血ぬられた血生臭いミステリー、なるほど。
当時の血に関する科学捜査ってこのレベルも見抜けなかったの?てのは少々意外だった。
Posted by ブクログ
清々しいほどに やられましたー!!!!
血族を聖夜に呼び寄せた偏屈な老当主
不仲だった兄弟に対して
辛辣な言葉を浴びせる老当主
金で子を支配し 長きにわたる家族の不協和音…
そこに放り込まれた思いもよらないゲストたち…
血族に辛辣な言葉を浴びせる老当主は
密室でその代償をはらうことになる…
アガサクリスティーから届いた
血で染まる凶暴な殺人という
時代を超えたクリスマスプレゼント…
私もポアロのように謎解きに挑むが…
予想外のトリックと犯人にビックリ!!
ポアロの終盤の推理劇は圧巻でしたー!!
ポアロの洞察がとにかくすごい!!
王道のミステリー最高ですね
Posted by ブクログ
聖夜に惨劇が!一族が再会した富豪の屋敷で、偏屈な老当主リーの死体が発見される。 部屋のドアは中から施錠され、窓も閉じているのに、犯人はどうやって侵入したのか?休暇返上で捜査にあたるポアロは被害者の性格に事件の鍵が隠されていると考えるが・・・クリスマス的趣向に満ちた注目作。
新訳版が出たので買いなおしていましたが、すっきりとして読みやすい。真逆の季節ですが、富豪の家族は皆それぞれに事情や恨みがありそうで、みんな怪しく見える。序盤の列車二人組の描写は特にミスリードを誘います。やっぱり上手いなぁ。最後の謎解きまで、細やかな伏線には全然気が付かなかった。家庭内でおこった殺人と何度も強調されてたしね。クリスマスは家族で祝うもの、という海外の習慣や雰囲気を逆手にとったストーリーで面白かった。