アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
和訳されている文章だからか、個人的には読みづらい、すんなりと受け入れづらかった。
名前の表記では、男性はファーストネームで、女性は同じファーストネームなのにラストネーム表記だったり。
誰が何を話しているのかパッと理解できないところがあったのは、私の理解力不足かもしれません。
内容としては、大きな起承転結やミステリーがあるわけではない。
ただ考えさせられる、そして10年後にまた読んでどう自分が受け取るのか、変化があるのかを感じたい一冊。
主人公の思想に共感が全くできず、
こういう人がいるよね、自分の親と重ねる部分があるよね、と主人公の嫌な部分を誰かに重ねて読んでいくことになってしまい、辛かっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めてアガサ・クリスティーを読んだ。
ジョーンの傲慢たるや。他人のため、と言って自分が気持ちいいだけの都合を強いてくる人ほど厄介なものはない。解説には、ジョーンに掛け合ってこなかった家族についても責任があると書かれていて、それはそう思いつつも、結局ジョーンが全く耳を貸さなかったから、全員諦めて、ジョーンは変わらないままだったんだろうなと思う。ギルビー、ブランチ、サーシャからも示唆されているのに気付かず。そんな自分の考えを転換できるチャンスを一度は手にしたものの、間際で破り捨ててしまった勇気のないジョーン。本当に気の毒でかわいそう。 -
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Posted by ブクログ
若い未亡人と再婚した大富豪のゴードン・クロード。彼は一族の生活を支えており、一族全員が彼の庇護のもとにあった。だが、彼は空襲で死亡し、財産は全て若い未亡人のロザリーンが継ぐことになった。それ以来、一族の生活費の支出は、実質的にロザリーンの兄のデイヴィッドの許可が必要になった。「彼女さえいなければ」戦争が人の心を闇にしていく。ポアロは空襲から避難した場所で居合わせたポーター少佐から、アフリカにいる彼の友人ロバート・アンダーヘイと彼の不幸な結婚についてや、その妻はその後ゴードン・クロードの妻となったが、アンダーヘイがまだ死んでいないかもしれないことを聞く。
狭い村での人間関係の絡まり、戦争という -
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Posted by ブクログ
ポアロシリーズ17作め。1938年の作品。
クリスティー文庫のポアロシリーズは34作あるので、やっと半分です。
『ポアロのクリスマス』は2003年の村上啓夫訳を2年前に読んでますが、順番にしたがって新訳版も読んでみました。
細かいところまでは覚えてませんが、全体的にセリフがやわらかく読みやすくなっている印象です。
(村上訳)
「あなたは、大人の節度ある眼でそれを回想するかわりに、子供の判断でそれを見ようとなさるからですわ」
(川副訳)
「過去に起きたことを当時の少年の気持ちで判断してはだめ。もっと穏やかに、おとなの目で振り返らなくては」
さすがに犯人もトリックも覚えているので、伏線回収し -
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出来れば月に一冊くらいクリスティを読みたいと思っているのだが、なかなか果たせない。
ここの所、あまり評判の良くないクリスティの国際謀略物を読んでいたが、それに比べると出来はいいように思う。なかなか犯人がわからず、フーダニットとしては見事にクリスティの策略にはまったが、ポアロの捜査の過程ではフェアな記述がされているので、ミステリ好きで丁寧に本を読む人ならなんとなく犯人は推理出来るかもしれない。
但し、犯行時のトリックは分からない人が多いのでは。
例によってラヴロマンス、それも上流階級のロマンスが描かれており、好きな人はそちらのストーリーも楽しめるでしょう。
終わり方は中々粋だと思う。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレクリスティ自選ベスト10に入るほど自信作とのこと。派手な展開はないものの、レオニデス一家の特殊な背景や人間模様を楽しむいぶし銀みたいな作品だったかな。もし発表年代順に読んでいくと、徐々にこういう類の作品に傾倒していく様が読み取れたりするんかな?と妄想。
あと某作が与えた影響は計り知れないなあと。実は私も事前情報でネタバレの如きものを喰らっていたが、読んでいるうちに「この作品じゃなかったのかなあ?」と徐々に自信をなくし、仕舞いには完全にミスリードされるという(笑) ネタバレまでも貫通してミスリードするこの手腕はさすが女王。というか自分がアホなだけか? -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルがとても美しい。
原題のEndless Nightを直訳するのではなく
元の、詩“Some are born to sweet delight,Some are born to Endless night.”から取った意味を
尊重して訳されているのが素敵だと思う。
違和感がずっとあって、普通こんなケチがついたら
どんなに気に入ってもその場所に住みたくないだろうに
固執してしまうところまで含めて『呪い』なのかな
と思いながら読んでいたが
怖いのはそこではなかった。
オチが想像できたというレビューも見かけた。
現代でこそ珍しくないカラクリかもしれないが
これを1967年に執筆したという -
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