アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 葬儀を終えて

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    謎が謎を呼ぶ殺人事件。
    そして揃いも揃ってクセ者揃いの一族の愛憎劇。
    名探偵エルキュール・ポアロは、手ごわい容疑者達相手に
    無事難事件を解決に導けるのか?

    ポアロシリーズの中でも上級編かな?
    この作品の犯人が、読み進めていく途中で分かった人は、
    「友よ(モナミ)、探偵におなりなさい。
    貴方は、優秀な探偵になれる素質があります。」
    とポアロ氏よりお褒めの言葉を賜る事だろう。
    ちなみに私は最後まで、犯人が分からなかった。(苦笑)

    前半はストーリーの展開がスローで「もたついてるなぁ。」と
    思いながら読んでいた私は、
    あまり頭脳が優秀でない軽率な読者だった。
    この後、名探偵によって行われる大捕物に必要不可欠な伏線が
    あちらこちらに張り巡らされ、テクニックのない作家が書けば、
    収集のつかなくなるような大勢の登場人物達を、
    見事なまでに1人1人の持つ性格や個性、
    現在置かれている状況を細かく丁寧に描写してみせ、
    読者の頭の中に鮮やかな手際で情報を整理して詰め込み、
    後半戦のストーリーをより面白く読み進めて行ける様、
    前半にその仕事をこなしている。

    そして後半。著者のクリスティーは、前半に描写して
    読者の頭の中に植えつけた登場人物のイメージを、
    大きく揺さぶる大胆な行動に出る。
    他人から持たれるその人物のイメージからは
    およそかけ離れた要素を持っていることを、
    私達読者に示し、困惑させ翻弄する。

    そしてますます犯人が分からなくなる。(苦笑)
    登場人物のほぼ全員が、疑わしく思えてくる。

    「人間は、普段から表に出している性格とは
    また別の一面を己の内に潜ませている。」

    読み終わった後、しみじみそんなことを思わせる作品。
    少々背筋がゾクリとする位、「人間の持つ二面性とエゴ、
    そして哀しさ」を見せつけられた思いである。

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    2012年02月12日
  • 蒼ざめた馬

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    ネタバレ

    また、気持ちよくダマされた! やはり、クリスティはいい。ああいう都合の良い毒薬が本当にあるのなら、のハナシだけれど。あの秘書はいつから秘書だったんだろう? 読み込んでいないからか、少々矛盾…だけど、読み返していたら面白みがなくなるよな。まだまだ読んでいないクリスティはたくさんある。楽しいなぁ。(2009-01-09L)

    英BBC制作のドラマ版を視聴。読んだのが13年前なので、内容をスッカリ忘れていた。気持ちよくダマされた、という自分のレビューを読んで、爽やかな視聴後感を期待していたら、“イヤミス”な結末に改変されていて残念。いらんねんそういうの。あと数年経って、ドラマの内容も忘れたころに、また読んでみるか…。(2022-09-16加筆)

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    2009年10月04日
  • 死の猟犬

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    神秘主義っぽい作品を多く集めた短編集。中学生の頃けっこう好きでよく読んでいたのだが、いかにも中学生が好きそうだ。当時はとくにジャンルを意識していなかったが、やっぱりミステリ色が強いものがおもしろい。

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    2009年10月04日
  • 愛の旋律

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    「愛の旋律」……訳名つけた人、出てこい!!といいたくなりそうな題名ですね。
    ミステリーじゃないクリスティです。もともと、アガサ・クリスティ名義ではなくて、メアリ・ウェストマコット名義で書いた作品だそうです。

    展開は、ベタベタです。
    2人の女性の間で揺れ動く、天才音楽家……みたいな。それを幼なじみたちを交えて、少年時代から書いていく。そしてもちろん(笑)、記憶喪失もあります。

    もう、ここまでやるかというぐらいベタな展開なのですが、「マリンブルーの風に抱かれて」の時にも書いたのですが、クリスティや、矢沢 あいみたいな、話作りがうまい人がやると、すごい迫力になります。

    若干、迫力過多な気もするぐらいです。
    でも、650ページ弱、一気に読ませる小説です。

    クリスティ文庫、表紙いいよな。うまいよな。……内容とは、あんまり関係なかったりするけれど。

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    2009年11月30日
  • シタフォードの秘密

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    NHKでやってたドラマと、全然ハナシが違うじゃないの! マープルじゃないのも(持ち帰るまで気付かなかった)驚いたけれど、ここまでハナシを変える必要があったのだろうか? それはそれとして、ミステリ小説の王道というカンジで面白かった。クリスティにハズレなし。(2008-08-15L)

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    2009年10月04日
  • 親指のうずき

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    トミーとタペンスのカップルは1922年登場、そのときはまだ結婚前。
    1968年発表の本書ではすでに初老。子供は巣立ち、孫も出来て、夫のトミー・ベレズフォードはまだ仕事仲間OBとの会合などがあるが、妻のタペンスは暇をもてあまし気味。
    夫の叔母エイダが老人ホーム・サニーリッジでなくなり、遺品の整理に行ったタペンスは不審に思う。叔母に絵をくれたランカスター夫人の行方が知れないのだ。
    ボスコワンの絵に描かれた家に見覚えがあるタペンスは車でサットン・チャンセラーという村までたどり着き、事件を追う。

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    2009年10月07日
  • 娘は娘

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    私も娘がおりますが、一人娘でなくてよかった。
    母と娘一対一だと密着ぶりが半端ないだろうと予測できます。
    憎みあうときは際限なく、かといって娘は娘、やはり可愛いのです。

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    2009年10月04日
  • ブラック・コーヒー

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    戯曲集です。

    1つは、ポワロの推理物。1つは、サスペンスで、ミステリーではない感じ。
    どっちも、おもしろい。
    多才です。

    性格が際だっているところが、アガサ・クリスティのいいところですが、戯曲だとそれがさらに極端になる感じです。
    わかりやすさ重視ということでしょう。

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    2009年11月29日
  • チムニーズ館の秘密

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    推理小説は、読んでいる時に間をあけるとダメですね。
    今回は、なぜか、1章読んで1週間あいて、2章読んで1週間あいて、という読み方になってしまったので、主人公がなにをやっているのか、全然、覚えてなくて……。
    前に戻って読んだりしてると、時間の無駄も甚だしい。

    それでも、メインの事件を追いかけていくだけでも、けっこうおもしろいのですが、伏線をことごとく忘れている……どころか、主線のストーリー自体も忘れている印象の軽さは……。
    いや、これは、クリスティのせいではなくて、わたしのせいか?
    多分、間をあけずに読んでたら、おもしろかったと思います。でも、次々、読みたくなるというようなおもしろさではなかったのかな。

    「秘密機関」は、どんどん読みたくなった感じだったので、あれに比べると、こっちの評価は落ちると思います。

    あぁ、でも、最後の主人公の正体は、ちょっとビックリした。

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    2009年11月29日
  • 運命の裏木戸

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    これでトミー&タペンスものがお終いだと思うと寂しいなぁ。でも噂話が山ほど出てきて、ひとの名前いっぱいでワケわかんなかった。(2008-05-17L)

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    2009年10月04日
  • 親指のうずき

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    あっと驚く意外な犯人。やっぱりクリスティは面白い。タペンスの活躍ばかりでトミーが完全に裏へ回っちゃっていたのが残念だけれど。惜しいなぁ。もっともっとたくさん、ふたりの活躍が読みたいのに、あと1作しかないなんて。(2008-04-26L)

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    2009年10月04日
  • 黄色いアイリス

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    ポアロあり、マープルあり、パーカー・パイン氏あり。
    ミステリあり、怪奇ものあり。お得な感じの一冊。
    クリスティは怪奇がうまいと思います。次第に緊張してくる感じが。

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    2009年10月07日
  • NかMか

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    『おしどり探偵』を読んでいなかったので、『秘密機関』からトミーとタペンスがいきなり年をとってしまったのに驚いた。^_^; ラスト、何故絵本がベッドの下にあったのか、よくわからなかった。プリューデンスのニックネームがどうしてタペンスなのか、気になる…『おしどり探偵』を読んだらわかるんだろうか…。(2008-03-15L)

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    2009年10月04日
  • オリエント急行殺人事件

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    厳冬のヨーロッパを走る国際列車オリエント急行が大雪のため立往生してしまう。その車内で老富豪が殺された。犯人は乗客のなかにいる、しかし乗客の全員に完璧なアリバイが…大胆なトリックとポワロの名推理が冴えるアガサ・クリスティの代表作、新完訳版。

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    2009年10月04日
  • ヘラクレスの冒険

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    程好い厚さなのに短篇集なのでお気に入り。でも、ポアロらしくない一冊かも。ミステリ要素は薄いです。ポアロが引退しようと自らの名前エルキュールにちなんでヘラクレスの偉業に見立てた事件を次々とこなしていく話。

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    2009年10月07日
  • パーカー・パイン登場

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    「あなたは幸せ?でないならパーカー・パイン氏に相談を」こんな奇妙な新聞広告に誘われて、依頼人が次々とパイン氏の事務所を訪れる。夫の浮気に悩む人妻、人生に退屈した退役軍人、平凡な生活を送るサラリーマン、大金を使いたがる大金持ちの婦人―人々の悩みに答える、パイン氏の奇想天外なサービスとは。

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    2009年10月07日
  • チムニーズ館の秘密

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    王政復古で混乱するヘルツォスロヴァキア国。その石油利権を狙う各国代表が、ロンドン郊外のチムニーズ館に集結していた。秘宝を狙う大泥棒までもが入り乱れるなか、ついに殺人が!事件解決に乗り出したバトル警視以下英米仏の探偵たちは、どんな結末にたどり着くのか?謎が謎を呼ぶ、波瀾万丈の冒険ミステリ。

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    2009年10月07日
  • 葬儀を終えて

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    リチャードは殺されたんじゃなかったの―アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが無邪気に口にした言葉。すべてはその一言がきっかけだったのか?翌日、コーラが惨殺死体で発見される。要請を受けて事件解決に乗り出したポアロが、一族の葛藤の中に見たものとは。

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    2009年10月07日
  • 死の猟犬

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    ベルギーの小さな村に侵入したドイツ兵士を、謎の爆発現象で吹き飛ばしたのは聖女と評判の修道女であった。まもなく、彼女は「死の猟犬」について謎めいた話を始めるが…。超自然現象とそれに絡む犯罪を描いた表題作をはじめ、幻想怪奇をテーマにした異色短篇11篇と映画化された名作短篇「検察側の証人」を収録。

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    2009年10月07日
  • 死人の鏡

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    謀略の犠牲になりかねないからと調査を頼まれたポアロは、依頼人の准男爵の邸へ向かった。が、待っていたのは密室の中での依頼人の死。自殺に見えるが動機は不明。また謀略とは何なのか?事件解決の手がかりは意外にも書斎の割れた鏡にあった!密室の謎に挑む表題作をはじめ、ポアロ活躍の四篇を収録する傑作集。

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    2009年10月07日