あらすじ
有名な女優のもとにダイヤの盗難予告が届いた。依頼を受けたポアロは、ダイヤにまつわる因縁話の裏にひそむ秘密を、みごとに看破する――「〈西部の星〉盗難事件」をはじめ、ポアロが手がけた初期の事件14篇を収録。彼のキャラクターの形成過程を知るうえでも興味深い、女史の処女短篇集!
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初めて、このシリーズの短編集を読んだが率直に面白かった。
特に「謎の遺言書」が好きな話でした。
依頼人の女性の唯一の親族である男性が本当に書いた遺言書を探す話で、遺言書をポアロに依頼した事について賛否が別れそうですが、個人的にはアリなのかと思いました。
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ポアロとヘースティングスのやりとりが微笑ましい。よくまあポアロに付き合っているものだとへースティングスの寛大さにも感心してしまう。
なかなか痛烈に皮肉を言われてもそう簡単には凹まないヘースティングスの存在がこの「ポアロ」を生かしているのではないかとも思える。
短編14作。
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ドラマ版『名探偵ポワロ』の吹き替え版を先に視聴していたので違いが楽しめた。バラエティに富んでいるが案外コナン・ドイルのトリックをクリスティ風にアレンジしていたりとシャーロック・ホームズの影響も伺える。個人的には長編の方が面白いが本短編集ではヘイスティングとの仲が良いんだが悪いんだかの友情が素敵。
なおタイトルからするとこれが初登場っぽいがポワロの初登場は『スタイルズ荘の怪事件』なので注意されたい。
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1924年の作品。
ポアロが主人公のアガサクリスティーの最初の短編集。
収録されている14編全てがポアロの相棒のヘイスティングス君の語りで描かれている。
いやぁいいですねぇ。ポアロの嫌な奴っぷりがふんだんに出ていて最高。ヘイスティングス君とジャップ警部をさんざんにコケにして喜んでいるところが!
この性格にクセがありまくりなところがミス・マープルとは正反対。クリスティ本人もポアロが大嫌いだったとかいうから、作者にさえ嫌われる主人公!!
でも私は幼き頃に名探偵ポアロのドラマを観て育ったもんだから、ミス・マープルよりポアロ作品の方が好きなんですよね。
窓から観察した人物評をするところはシャーロックホームズとワトソン君の会話にそっくりですね。
まだ若い頃のクリスティが書いた古き良き愛おしい探偵小説です!
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ポアロの長編ものは読み尽くした。短編集があるのを知って読んでみた。短編集なのでひとつひとつの物語は短いが、その限られたページ数にミステリの面白さがギュッと詰まっていて、読んでいてニヤニヤが止まらなかった。ホームズとワトソンのコンビを彷彿させる様なポアロとヘイスティングズの名コンビぶりも良かった。
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ユーモアを交えたジョークみたいな話が多い短編集だった。『狩人荘の怪事件』『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』『イタリア貴族殺害事件』の大胆さがなかなか見事で、ちょっと笑ってしまった。ラストを飾る『チョコレートの箱』が一番好き。
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短編だけあってサクサク読めるにも関わらずトリック部分はしっかりと練られていて、読み応えのある一冊だった。クリスティの作品には実際に事件が起こるまでに半分以上のページを使うような作品がありますが、こちらは起きた事件の概要からはじまりサクッと解決していくので気持ちがいいです。そして、事件が解決するたびに落ち込むヘイスティングスもまた見どころでしょう。
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1924年の作品です。
名探偵ポアロの初めての短編集で、14もの話が入っています。
ポアロとヘイスティングズの掛け合いが面白く、ホームズとは一味違った推理方法が面白いです。
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ポアロの短編集。「スタイルズ荘の怪事件」の後くらいらしく、全話でヘイスティングスが登場する。ジャップ警部もときどき登場してくれる。
ヘイスティングスが相手だと、ポアロがいつもより少しお茶目なのかな? ホームズ&ワトスンみたいな良いコンビで微笑ましい。何冊かポアロの長編を読んだことがあるけど、ヘイスティングスは登場しなかったので、こういうポアロはちょっと新鮮な感じがした。
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2冊読んで思うことは、なかなかのポワロのナルシストぶり笑。
結構自分に酔ってるんですね。
にしても、ミステリー小説の短編集にはお初にお目にかかりました!短い中での起承転結、途中展開が早すぎて何度か置いてけぼりをくったけど、なんとか付いていけました。
個人的には最終話、“The Chocolate Box”が1番好き。誰にでもmistakeはあって、(この場合、ヘイスティングスの言うように“失敗談”といえるような内容ではないのかもしれないけれど)それをかのポアロが自分で語るっていうのがおもしろい。
Posted by ブクログ
ポアロの短編集。イギリス人の名前に不慣れである(例えば、名前と愛称の対応関係が頭に残らない)ことが大きいのだけれども、人物関係を把握するのに毎話毎話少々時間がかかって大変だった。しかし、それを差し引いても、全般的に短くトリックをうまく仕掛けていると思う。ポアロがヘイスティング大尉をひたすら馬鹿にするのが読みたければ。
Posted by ブクログ
やっぱり面白い。ドラマ版を見過ぎてしまい、原作を忘れていましたが、やはり原作の良さがありました。チョコレートの箱はドラマ版はだいぶロマンチックにかえられていましたが、ドラマも原作も好きです。ヘイスティングとポアロの掛け合いも心が和みます。
短編集です
面白かった。
短編集なので油断してると、
すぐに謎解きになってしまいますが
ちょっと時間が空いたときに
一つ読むのにちょうどよいです。
そして、チョコレートの箱は良かった。
Posted by ブクログ
短編集ということもあり、 展開が早くて読みやすか った。 初めて読む作品もたくさんあり面白い。 映像 作品で観るポアロより、 原作のポアロは自分の能力 を他に示したがりな気障な印象だけど、 なんか憎め ないん。 原作ファンの中ではポアロよりマープルシ リーズの方が人気があるのもなんか納得。「安アパート事件」と「首相誘拐事件」が好きだな
Posted by ブクログ
14編が収録されており、盗難、誘拐、失踪、殺人など多彩な事件が展開される。
ヘイスティングズとの掛け合いや、ポアロの「灰色の脳細胞」を駆使した推理が冴えわたり、次々と事件を解決に導く様子が印象的だった。珍しい失敗談も含まれており、短編集ならではのテンポの良さとともに、初期ポアロ作品の魅力が凝縮された入門にふさわしい一冊だった。
●首相誘拐殺人事件
首相が戦争の和平交渉会議直前に姿を消すという大事件に対し、警察も諜報機関も手詰まりの中、ポアロはごく小さな手がかりから真相を導き出す。その推理は大胆でありながら理にかなっており、読者にも爽快感を与える。時間制限の中で事件が解決される展開はスピーディーで、結末の展開には思わずにっこりしてしまった。
●チョコレートの箱
ポアロの珍しい失敗が描かれた貴重な短編である。小さな思い込みが命取りとなる様子は、人間味があって印象的だ。名探偵の脆さを垣間見せると同時に、彼の自戒の言葉「ぼくが自惚れ出したら『チョコレートの箱』と言ってくれ」の直後に、ヘイスティングがその単語を口にする場面には思わず笑ってしまった。最後にふさわしい短編だったと思う。
Posted by ブクログ
ポアロシリーズの短編で、短編だからこそ一話ごとの事件の全容がとても分かりやすく読みやすかったです。
ヘイスティングス目線で描かれるポアロは、変に神経質なとこや自尊心の高さが、ヘイスティングスのその時の思いと共に描かれているのがポアロというキャラクターの面白さや、お互いの関係が現れているようで、個人的に好きです。
ヘイスティングスがなにかとポアロの失敗を期待したり、一方彼の自尊心に対して心配したり、またポアロのヘイスティングスに対する物言いも思いきり馬鹿にしていたりして、そこがまたおもしろかったです。
Posted by ブクログ
短編集なのでトントン拍子に解決してしまうのは少し寂しいですが、とても読みやすいです。
ポアロの可愛らしい性格や、それに翻弄されるヘイスティングスが微笑ましいです。
ポアロにとってのチョコレートの箱のように、自分にも気を引き締める合言葉が欲しくなりました。
Posted by ブクログ
【ポアロ短編】
別にポアロ初登場の話ではない。
タイトルで誤解して、初めてのクリスティー作品には選んで欲しくない14の短編集。
もし自分がこの作品をクリスティー1作目で読んでいたら、合わないと感じて2冊目以降は読まなかったと思う。
短編だと心理描写が少ないので物語に入り込めないし、ストーリーやトリックも凝ったものではない。
短編ではクリスティーの魅力が全然出てないと感じた。戯曲は短くても面白いのに。
ポアロとヘイスティングズのやり取りは多いので、2人を楽しむ作品。
でも他の作品と比べて2人がなんだか軽いんだよなぁ(^_^;)
『マースドン荘の悲劇』
江戸川乱歩の『心理試験』と全く同じシチュエーションが出てきた。
どっちが先なんだ?と気になり調べてみたら、クリスティーの方が先だった。
1923年『マースドン荘の悲劇』クリスティー
1925年『心理試験』江戸川 乱歩
でもトリックの使い方は違う。
私は乱歩の『心理試験』の方がひねりがあって好きだった。
『エジプト墳墓の謎』
ちょっと驚く展開で1番好き。
Audibleにて。
Posted by ブクログ
短編だからすぐ解決しちゃうのが名残惜しい気持ちになる。ポアロシリーズは長編が好き。唯一の(??!)ベルギー時代のポアロの失敗談を聞けたのは面白かった。チョコレートの箱!笑
Posted by ブクログ
記念すべきポアロの第一短編集。個人的にはクリスティの本領は、やはり短編より長編にあるかなと改めて感じた。と言いながらそんなにたくさんは読んでないが。笑
短編であるが故に、ポアロとヘイスティングの名(迷)コンビぶりがよけいに際立ち、ポアロのある意味鼻持ちならない自信過剰ぶりが際立っている。この一冊だげだとポアロの魅力の一端しか伝わってこない気もする。
謎解きそのものは、単純でオチを知ってしまえば「そんなもんなのね」というものが多い。驚きが少ないという意味では、ミステリの出来としてはごく普通という気がする。
謀略小説風の「首相誘拐事件」と、伝奇小説風の「エジプト墳墓の謎」が個人的にはお気に入り。
Posted by ブクログ
自惚れが強く珍奇な見た目、およそ人好きされるとは思えないキャラクターでありながら、ミステリ界で知らぬ者は居ない名探偵ポワロ最初の短編集
それもあってか、彼の人柄を如実に表すようなエピソードが多いね
特にポアロの特徴的な人柄を説明する際に一役買っているのが相棒ヘイスティングズの存在かな
ホームズに対応するワトソン程にはポアロが担当した事件に関わっているわけではないけれど、この短編集では基本的にポアロと共に事件解決に当たっている。それもあって、推理の過程においてポアロがどれだけ奇矯な振る舞いに出ているか、傲慢な発言が多いかを彼の視点を以って知ることが出来る
ヘイスティングスの視点で描かれるポアロはどうしたって小馬鹿にしたくなる人柄。けれど、そんな彼が最後には他の誰も解けなかった事件の枢要を詳らかにしてしまうのだから堪らない。終いにはポアロという名探偵の虜になってしまうわけだ
この短編集に収録されている事件は全て何かしらの取っ掛かりに気付ければすぐに真相を理解できるようなものばかり
だからといってどれも容易な事件だったかと言えばそうではなく、落とし穴目線の事実に気付けるかどうかに掛かっているという点はミステリの短編として完成されているね
収録されている作品の中で特に楽しめたのは『首相誘拐事件』かな
フランスでイギリスの首相が誘拐された。間近には彼が出席しなければならない国際会議が迫っている。国際平和の為には首相が必ず出席する必要がある
それを焦った誰も彼もがフランスへ目を向け、ポアロでもさえ一度は渡仏した。だというのに、フランスでは一切の捜索をせず椅子に座って事件の真相を推理する
その姿は安楽椅子探偵の何たるかを如実に示したものだったよ
他に面白い尺度で描かれていた事件といえば『チョコレートの箱』
ポアロが探偵ではなく刑事だった頃の事件。だからか、他の事件で見られるような尊大さは控えめ。呼応するように事件への対応もどこか覚束ない
最終的に彼は大失敗を喫するわけだけど、読者向けには事件の真相を容易に気付けるポイントが用意されている
事件を楽しめつつも、未熟な名探偵も楽しめるというオトクな短編だね
Posted by ブクログ
最近チョコレートの出てくる話にはまっているので、「チョコレートの箱」という短編目当てでこの短編集を読むことにした(以前NHKの「グレーテルのかまど」でこの話が紹介されていた)。ポアロがベルギー人だということも思い出し、催事でベルギーのチョコを買ってしまった。
短編が14話入っていて、色々な話が楽しめる。
『ポアロ登場』というタイトルだが、初登場シーンがあるわけではなく、「ポアロ参上」というところか。どの順番で読んでも問題ない。ポアロ&ヘイスティングズはホームズ&ワトソンを彷彿とさせる。
しかし、展開が早いため、私が登場人物を把握する前にポアロが事件を解決してしまい、犯人の名前を聞いても、「だ、誰!?」となってしまった。長編では、いつも冒頭の人物紹介をチラチラ見ながら読み進めて徐々に人物名を覚えていくのだが、短編なので人物紹介がないというのは私にとっては逆に落とし穴だった。
とは言えスピーディで鮮やかな解決に驚いたり、自信過剰だが憎めないポアロや、ホットチョコレートを飲んで御満悦のポアロが堪能でき、楽しい読書だった。
「チョコレートの箱」「謎の遺言書」「ヴェールをかけた女」が好みだった。
Posted by ブクログ
ポワロものの短編集でかなりホームズを意識した作品集。ポワロの雰囲気が若い。そしてクリスティが若い時期の作品だからか、短編だからか、全ての作品がそうではないとしても、最後の推理やトリックがなぜか面白くない。推理に至るまでの過程に無理矢理感があって、例えば銃で殺された人を検死した医者が、内出血の病死と診断していたり、少しすれ違った人をポワロが急にヘイスティングスに、尾行しようと言い出したり。もー突っ込みどころ満載。とはいえ、面白い作品もなくはないのですが。クリスティはやはり長編ものと痛感させられました。
Posted by ブクログ
ポアロ
短篇集
それぞれが短い作品なので気楽に読める。自分はストーリーよりもポアロとヘイスティングズの関係性を楽しむ感じだった。
「チョコレートの箱」という言葉、今までに読んだ長編に出てきた気がするが、どの作品か思い出せず。
Posted by ブクログ
いわずと知れた名探偵ポアロの短編集。
全14話、1話あたり30頁ぐらいしかないのでサクサク読める。
自惚れ屋で癖のあるポアロと、彼に振り回されがちな相棒ヘイスティングズ。
2人の掛け合いも見所。
特に「チョコレートの箱」で見せたヘイスティングズの密かな逆襲が微笑ましい。
Posted by ブクログ
ポアロの短編集。
読むのに何だか集中出来ず凄い時間がかかってしまった。
登場人物が誰が誰でと混乱してしまったり、せっかくポアロが謎解きを披露してくれてるのに理解出来ないところがあったりして、自分の灰色の脳細胞は死んでるなと思った。