あらすじ
有名な女優のもとにダイヤの盗難予告が届いた。依頼を受けたポアロは、ダイヤにまつわる因縁話の裏にひそむ秘密を、みごとに看破する――「〈西部の星〉盗難事件」をはじめ、ポアロが手がけた初期の事件14篇を収録。彼のキャラクターの形成過程を知るうえでも興味深い、女史の処女短篇集!
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Posted by ブクログ
ヘイスティングスとポアロの短編集。
〈西洋の星〉盗難事件
マースドン荘の悲劇
安アパート事件
狩人荘の怪事件
百万ドル債券盗難事件
エジプト墳墓の謎
グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件
首相誘拐事件
ミスタ・ダヴンハイムの失踪
イタリア貴族殺害事件
謎の遺言書
ヴェールをかけた女
消えた廃坑
チョコレートの箱
以上14編収録。
久々にヘイスティングスが出てくる話を読んだけど、この人こんなにウザい感じの人だっけ…?
Posted by ブクログ
お互いを小馬鹿にしあいながらも一緒に住んだり行動するのが微笑ましくなる短編集。「安アパート事件」「エジプト墳墓の謎」「謎の遺言書」「チョコレートの箱」が面白かったです。エジプトで荒れてるポアロも面白かった!
Posted by ブクログ
ポアロの短編集。イギリス人の名前に不慣れである(例えば、名前と愛称の対応関係が頭に残らない)ことが大きいのだけれども、人物関係を把握するのに毎話毎話少々時間がかかって大変だった。しかし、それを差し引いても、全般的に短くトリックをうまく仕掛けていると思う。ポアロがヘイスティング大尉をひたすら馬鹿にするのが読みたければ。
Posted by ブクログ
長編のポアロシリーズとは少し違う味わいのある一冊。
この短編集では、トリックや意外な犯人に驚かされるというより、若き日のポアロとヘイスティングズの掛け合いを楽しむ作品という印象。
後年のポアロはもっと完成された名探偵だけど、
この頃の2人はなんだかいきいきしていて、
漫才コンビみたいな軽妙さがある。
ヘイスティングズは長編よりずっと感情豊かで、
「くそっ!」「笑いものにしやがって」「当分のあいだ許さないぞ」など、悔しさや呆れがそのまま語りに表れていて思わず笑ってしまう。一方のポアロも、猫の鳴き真似をしたり、「チャー!」と猫のくしゃみのような感嘆詞を漏らしたり、口髭が暑さでへなへなになったことを嘆いたりと、
人間味があって愛らしい。
特に『チョコレートの箱』は印象深かった。
完璧に見えるポアロにも失敗があり、それを「もし自惚れだしたら『チョコレートの箱』と言ってくれ」とヘイスティングズに頼む場面がいい。しかし、その直後には「ヨーロッパ随一の頭脳」だと自慢してしまい、ヘイスティングズが小さく「チョコレートの箱」と呟く。
そのやり取りに二人の信頼関係とユーモアが詰まっていた。
長編のクリスティは、人物像や人間関係、心理描写を丁寧に積み重ねることで、犯人にも意外性を生み出している。それがクリスティの魅力だと思う。
一方、この初期短編集は、まだ作風が固まりきる前の自由さがあり、いろいろな題材を楽しみながら試しているように感じられた。
自惚れ屋だけどどこか憎めないポアロと、
文句を言いつつ結局は相棒を信頼しているヘイスティングズ、という2人の気安い関係性を楽しめる作品。