アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    10年近く前に「バーナード嬢曰く」で取り上げられていて、その時に気になってすぐに購入して、10年近く積読になっていた本をようやく読み始めて一気に読んだ

    うわ、この不遜さは自分かもしれない・・・痛々しい気持ちで読み進める
    自分はみんなに嫌われているかもしれないと思ってるとむしろ自分を正当化したくなるんだろうなぁ

    バクダットからテル・アブ・ハミド(テルアビブのことか?)→アレッポへとタクシーと汽車で移動 その後にヨーロッパに入って・・・そっか、第二次対戦前はイスラエルやシリアはイギリス領だった? あれ?バグダッド→イスタンブール→ベルリンを鉄道で結ぶ3B政策はドイツの政策だっけ? 待っていた汽

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    2026年03月01日
  • 春にして君を離れ

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    解説の栗本薫の文章が「『春をして君を離れ』は哀しい本だ」と始まったことに、ひどく感動した。
    この作品を読みながら、私は「哀しい」と考えていた。ジョーンスカダモアが「可哀想」だとか「いらいらする」とか夫のロドニーが「気の毒」だとかそういうものではなく、作品全体に対して「哀しい」と明確に思った。それは私もまた栗本薫と同じように、ジョーンを連想させる家族がいるからだろう。
    母が「読み終わったら貸して」と言っている。それを少し躊躇う自分と読み終わった後の母を期待する自分がいる。

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    2026年02月28日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    とにかく怖い。自分の中にもジョーン・スカダモアがいるのではないか。すでに誰かにとってのジョーンなのではないか。夫であるロドニーの評価は分かれるところだと思うが、個人的には嫌な奴と切り捨てきれない部分があった。「結婚は連帯の意図の表明であり、不測の事態が起こった時も、相手を見捨てない契約」という覚悟を貫いているようにも思えたが、結局のところ、ロドニーもジョーンと同じように、自己満足に陥っているだけなんだろうな。ありのままの現実と向き合うレスリーの姿が、ロドニーの弱さを浮き彫りにしていると感じた。現実を直視し分かち合う勇気を持てないことを、優しさなどという美辞麗句で飾って済ませてはいけない、と突き

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    2026年02月25日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    やはりミス・マープルはクリスティに愛されていたよう。

    同時期に書かれたポワロの最終作同様、作品全体は不穏で落ち着かない雰囲気が貫かれているけれど、こちらはまだまだ元気に活躍してくれるのではという想像の余地を残してくれている。

    謎を追う主人公に危害が及ばないように自主的に庭で張り込み(おせっかいから庭の手入れをするおばあさんに擬態)をしているのもさりげなくキュート。
    最終作の位置付けの割に主役では無く登場も少なめなのがやや物足りないけれど、若い主人公に言葉を額面通りに受け取ることの危険を指摘し、指南役としてきらりと光る存在感を残している。
    真実に向かって誘導していくマープルから読み手も一緒に

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    2026年02月24日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    細かく散りばめられていた様々な描写が真相に繋がる終盤の謎解きが気持ちいい

    犯人には驚いた のほほんとした気分で読んでいた姉弟の描写が最後にはとても切なく思い出される こんな気持ちにさせられるとは

    面白かったです

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    2026年02月24日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    噂に違わぬど傑作。
    ミステリ作品の技法として、当時の読者からすると、かなり先進的、なんなら反則スレスレぐらいに感じたんだろうなと思う。しかし、そのグレーなラインこそが当時の読者を魅了し、よりクリスティー作品に引き込んでいったんだと考えられる。
    そんな擦られまくった技法の作品を今読んでも面白いと感じれるのは、やはり、「ポアロの魅力」と「圧倒的構成力」だと感じた。
    過去に数作『ポアロ』シリーズを読んだが、最初の頃は「理屈っぽいウザいオジサン」的な印象が強かったが、このシリーズを読めば読むほどポアロの理屈っぽさが論理的な推理を生み出し、その度に脳に強い刺激を受けていることに気付いた。今作も終盤の推理

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    2026年02月24日
  • 終りなき夜に生れつく

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    ネタバレ

    最初から最後までまさに信用できない語り手である。日記のように淡々としており、気味悪さと平和な日常感が並行しており、ずっと晴れない靄の中を過ごしているように続く。最後はある意味どんどん小説の色が鮮やかになり、衝撃が待っている。この手法や展開を他のクリスティーで読んだことはあるがこの小説のスピード感はピカイチだ。ポワロもマープルも登場しないのに。こちらを星5でお勧めしたいが、個人的にはある程度過去にクリスティーを読んだことがある人にぜひ読んでもらい、スピード感を味わって欲しい。

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    2026年02月21日
  • 死への旅

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    ネタバレ

    クリスティのミステリー物を読んだのは初めてかもしれない。恋愛的なエッセンスが入っているのは、クリスティならではって感じがする。ヒラリーが幸せになれるのなら良いんだけど、旦那さんとの離婚どうするのか気になる。きっとアンドルーとアメリカに行くんだろうけども。
    最後まで読んで最初に戻って、ああこの人がコレね、ってなるのは相変わらず楽しい。

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    2026年02月21日
  • 春にして君を離れ

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    実ある心の婚姻に、許すまじ、邪魔だては。
    世は移り、人は変われど、まことの恋は
    摘まれて朽つる花のごとく
    はかなきものにあらざれば。
    そはさながら天の一角に
    嵐を下に見て、巌としてゆるがざる、
    かの不動の星、荒波に揉まるる小舟の
    変わりなき道しるべ、
    いと高く輝きて、限りなきものを内に秘む。
    まことの恋、そは時の道化にあらず
    よし、あえかな唇、ばらのかんばせは、
    時の利鎌の一振りにうつろうとも
    恋はかりそめならずして
    世のきわみまで恋うるなり。
    変わらぬ恋は世になしと証しさるれば
    わがすべての詩はむなしく
    およそ人のすべての愛もまたむなし。
    ──ウィリアム・シェイクスピア「ソネット116」

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    2026年02月21日
  • オリエント急行の殺人

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    まさかのラストに驚かされた。読み進めながら犯人を推理していたものの、まったく見当がつかなかった。途中証言が追加されていった時、「こんな偶然が重なるものか?」と疑問に思っていた点が、最後に一気に解き明かされ、思わず感嘆してしまった。
    乗客にはさまざまな国籍の人物が登場し、人物関係の把握に少し苦労したが、途中に証言のまとめが挟まれていたおかげで理解しやすかった。非常に有名な作品だったが、この結末を知らないまま読めたことが嬉しかった。

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    2026年02月19日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ミステリーではないアガサクリスティー

    一人の女性ジョーンが妻として母として人一倍の自信と誇りを持って生きてきた。
    ただ実際は周りが何も見えていなかった
    怖いことだと思う。自分に置き換えたらどうだろう。それに気づいた時180度変えた考え方ができるだろうか。それまでの人生を否定できるだろうか。

    多角的な視野で見ることは難しい。自信があることは素晴らしい。
    ロドニーはなんて大きい人なんだろう。ただ妻に心のうちも打ち明けられない人生は哀しいとしか言えない

    子どもたちは離れていきそれぞれ新たな人生を歩み始める。今でいうところの毒親を離れてやっと自分基準の幸せを求めて。

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    2026年02月18日
  • 三幕の殺人

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    ネタバレ

    ポアロ晩年の作品。
    いやー面白かった! ポアロは最初の方、ほとんど出て来なかったけど。チャールズのその後が気になる。エッグは幸せになれ。きっとオリバー青年と岩の上に幸福を築くと信じている。

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    2026年02月16日
  • 動く指

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    マープルシリーズ第三弾。
    負傷した体を癒すために田舎に越してきた、裕福な若い男性の語りで物語がスタート。
    だが、読めども読めどもマープル登場せず。
    ただマープルの登場を心待ちにはしてたけど、事件で田舎が揺れ動き、人々が疑心暗鬼に陥っていく様子と、その一方で成り行きが気になるロマンスの進行がいい塩梅で描かれていて面白かった!
    (『あしながおじさん』のような展開もあって、そこは本当にキラキラしてるのだけど、ずっと女の子のことを犬に喩えて可愛がってるから、途中まで本当にロマンスなのか半信半疑だった。
    犬に喩えるたびに「失礼www」と笑ってしまった。)
    どの登場人物も怪しく思えてきて、誰が犯人でもあり

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    2026年02月15日
  • 書斎の死体

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    マープルシリーズ第二弾。
    前作からの登場人物がシーンはわずかだけど再登場していて、馴染みのある人物たちのその後を見れるのが面白い。
    前作より噂話に花を咲かせる老婦人たちが生き生きしてる気がして、広まるごとにめっちゃ尾ひれ付くところとか、よりあるあるな感じでニヤニヤしちゃった。
    何者でもない小さな村の老婦人が探偵だからか、随所にユーモア感じる描写があって、それが庶民的な感じで親しみやすい。
    事件の内容は、マープルの視点の鋭さが遺憾無く発揮されてて、前作より活躍が顕著になっていて面白かった!
    ドラマシリーズ(ヒクソン版)がこの話からスタートしてるのが納得。

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    2026年02月13日
  • ABC殺人事件

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    ネタバレ

    外国の本の翻訳されている本は、ミステリーであってもどきどきはするが、フィクション味が強く(現実味が薄く)、夜寝る前も読むことができる。
    結構な大どんでん返しで、めちゃくちゃ面白かった。
    途中誰がどのセリフを話してるのかよくわからない箇所があったが、その読みづらさを含めてよかった。

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    2026年02月11日
  • 牧師館の殺人

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    ジョーン・ヒクソン版のドラマは観たことがあったのだけど、あまり内容を覚えてなかったので、普通に新鮮な気持ちで読み始めた。
    ドラマは語り手というものがないから、小説だとけっこう印象が違ってて、マープルの出番が思ってたより少ないなと思った。
    しかも、初めて言及されるシーンではあまり良い印象として語られてなくて、ドラマもキャラクターも全く知らずに読んだら、マープルの印象ってだいぶ違ってたかも。
    ただ、語り手が牧師さんでわりとフラットな見方で物語が進むから、びっくりしたのは最初だけだった。
    ドラマは演出によるミスリードで、より誰が犯人であってもおかしくない感じが強いけれど、小説も絞れはすれど確信は持て

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    2026年02月11日
  • アクロイド殺し

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    この作品が公開された当時、ヴァン・ダインを中心に物議を醸し、賛否両論が巻き起こったほど、禁忌手ともされる手法での叙述トリックが使用されている有名な作品。小学生の頃読んだような気がするが、完全に内容を忘れたので、新鮮な気持ちで読むことが出来た。
    登場人物は多く、関係性も複雑に絡み合っている。特に謎が解きあかされると、更に込み入った関係があることが分かり、終盤の謎解きの爽快感が凄まじく本当に面白いと感じた。
    ポアロシリーズのどれにも当てはまると思うが、イギリス(およびヨーロッパ周辺)を舞台とする、瀟洒で紳士的で、たまに高飛車な雰囲気というものを、古典作品の中で味わうのは楽しい。
    クリスティー文庫は

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    2026年02月11日
  • ゴルフ場殺人事件

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    ヘイスティングスがミスリード役なのか、とにかく酷い
    恋は盲目だからかトンチンカンな推理を連発し明後日の方向に暴走しまくっている
    冷静な読者なら騙されない
    そのぶんポアロの冷静ぶりと推理が極まっている

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    2026年02月10日
  • アクロイド殺し

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    面白かったー!
    現代ではよくある読者を罠にかける形式だけど、長編の大衆向け推理小説で初めてやったのがクリスティで、当時大炎上レベルで賛否両論だったとのこと。
    現在の読書家たちにとってはこの形式は共通知識になっているから、驚きはないかもしれないけど、驚きがなく読めるということが“ミステリ史の進化を体感している”ということなんだよね。
    ミステリ好きとして履修してよかった!!

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    2026年02月10日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    久しぶりに一気読み(2日には分かれたけど)した本。

    子育てしている身としてはジョーンを見ているとヒヤヒヤしてしまう。表面的に理解した気にならず、相手に向き合って理解し合える親子関係、夫婦関係を築きたいとら思った。

    最後、ロドニーが「ジョーンはこれからもひとりぼっち。それを君が気づきませんように」みたいな言葉が恐ろしい。ロドニーも向き合いなよと思ってしまうが、仕事を反対されたときから心が折れてしまったのかな。

    知らぬ間に愛想を尽かされることがないよう、ジョーンを反面教師にしたい、、、、

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    2026年02月09日