アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ゼロ時間へ

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    ネタバレ

    ホロー荘の殺人の次に読んだので、また事件が起きるまでなげーな……と思いながら読んでいましたが、ラスト50ページで評価が逆転しました。
    これまで読んだクリスティ作品の中でも上位にくる面白さでした。

    マクワーターの証言の秘密にやられましたね。オチも大好きです

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    2026年08月23日
  • 邪悪の家

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    アガサ・クリスティー『邪悪の家』は、休暇中のポアロが「何度も命を狙われた」という女性ニック・バックレイと出会うところから始まる。狙撃、事故、毒入りチョコレートと危険が重なり、彼女を取り巻く友人や親族が次々に疑われていく。

    最大の魅力は、被害者だと信じていたニックこそが犯人だったという反転。従姉妹マギーとの身代わりや、自作自演の襲撃、遺産を狙った動機が一つにつながる展開には驚かされた。「命を狙われている人」の証言を自然に信じ込んでしまう読者の心理を、鮮やかに利用した作品。派手な仕掛けよりも、人物の思い込みと動機で見せるポアロ作品だった。

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    2026年08月20日
  • 春にして君を離れ

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    【ネタバレあり】『春にして君を離れ』レビュー
    読んだきっかけ
    文芸評論家の三宅香帆さんがおすすめの一冊として挙げていたのがきっかけです。「平凡な主婦の話で、誰も死なない」という紹介に興味を惹かれました。アガサ・クリスティー作品は『そして誰もいなくなった』『オリエント急行の殺人』を読んだことがあり、もう一冊探していたタイミングだったため、別名義(メアリ・ウエストマコット)で書かれた本作を手に取りました。

    あらすじと物語の背景
    3人の子供に恵まれ、一見すると非常に幸せな家庭を築いてきた主人公のジョーン(名前はマザーグースの「ジャンプのジョーン」に由来)。彼女は娘の住む中東を訪ねた帰り道、砂漠のレ

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    2026年08月20日
  • そして誰もいなくなった〔改訳新版〕

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    おもしろかった!!改訳版だからか読みやすくて一気に読んでしまいました。なるほどなあ〜〜!!!
    答え合わせとしてもう一度読み返したくなりました!

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    2026年08月20日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    葬儀を終えてー謎めいたタイトル
    多くの遺産を残した当主の末妹コーラの「だって彼は殺されたんでしょ」この発言から一気に不穏な空気に支配され物語は加速していく。翌日にそのコーラも殺されることとなり、ポアロが事件解決に挑む。
    たくみに散りばめられた伏線と思われる違和感に読み手は翻弄されポアロがつかんだ真実には到底辿り着けない。終盤のミステリアスでスリリングな展開は、これまで味わったことのない極上のミステリー体験だった。ポアロシリーズの中でも至極の作品だと思う。

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    2026年08月20日
  • ゴルフ場殺人事件

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    ネタバレ

    『ゴルフ場殺人事件』は、死体の服装、狂った時計、偽の証言、遺産をめぐる思惑が幾重にも重なる、かなり複雑で読み応えのある一作だった。

    ルノール氏殺害事件は、途中で「これで解決した」と思わせる真相が何度も提示される。しかしそのたびに、無実の人物が罪を被っていたことが判明し、事件の輪郭がさらに反転していく。ルノール氏は息子の服を着ていたという仕掛けから、ルノール夫妻の再出発の計画、ベラによる刺殺、そしてマルト嬢こそがルノール氏を殺害した真犯人だったという結末まで、最後まで油断できない。

    特に面白いのは、物的証拠を重視するジロー刑事と、「小さな違和感」から人の心理と計画を読むポアロの対決。ジローも

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    2026年08月19日
  • 五匹の子豚

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    ネタバレ

    「次はアガサ・クリスティを読みたい。どれにしよう」とお薦めを調べていたところに、とある方の「これが未読の者は今すぐ本屋へ走るべし。このレビューを読む時間さえもったいない」の一文に動かされたのがきっかけ。

    とある方、ありがとう。
    貴方が仰る通り、名作中の超名作でした。

    ミステリー小説を読むたびにおこる「先入観を操られる事態」に、今回もまんまと陥りました。
    精巧に組まれた動線・目線の数々でした。

    物語の締めもとても気持ちの良いものでした。
    理想的な落としどころだったと思います。

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    2026年08月19日
  • ABC殺人事件

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    シリーズの順番を考えずに読んでいるが、特に問題なし。文章は固くなく、やり取りもちょこちょこ微笑ましい場面があり、とても読みやすい。次々に事件が起こるので飽きが来ないし、章も短い。なんといっても、後味がとてもスッキリして爽やか!
    あと、全部読んでみて思うのは、とてもちゃんとした推理小説だということ。手がかりは初めから順に差し出され、私たちは星座を探すように、点と点を繋いでいけばいい。分からなくてもポアロがいるから大丈夫。

    トリッキーでも、バカスカホームランを打つ派手なタイプでもなく、計算も練習量も見え、犠打も盗塁も守備も「ああ、上手いな」と思わせるような、少し小柄で多才な選手を想像させる小説。

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    2026年08月18日
  • もの言えぬ証人

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    ポアロのもとに老婦人から依頼状が届くが、すでに彼女は2ヶ月前に亡くなっていて…という奇妙な出来事から始まります。

    ポアロシリーズの中でも、愛犬家にはたまらない一冊。作中にはクリスティー自身も犬を可愛がっていたんだろうなと思える表現が多く、献辞からも愛犬への深い愛情を感じました。
    作中に登場する犬・ボブの気持ちを代弁する場面にはほっこりしつつ、事件の推理はなかなか真相に気付けない!全員が怪しい!すっかりクリスティーの術中にハマっていました。途中、登場人物一覧を見返す人が多いはず。

    そしてタイトルの"もの言えぬ証人"とは誰のことなのか、読み終えてから「そういうこと!?」と衝

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    2026年08月16日
  • アクロイド殺し

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    なるほど。「全編手記」ね。

    当時は賛否あったらしいが、この時代に発表されたら「お見事!」となりそう。

    名ミステリーは再読したくなる。

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    2026年08月15日
  • オリエント急行の殺人

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    とんでもない名作。
    真相については、そういうミステリーがあるよとどこかで聞いたことがあったために途中で気づいたけど、犯人判明を超えるカタルシス。少し涙ぐんだ。

    エルキュール・ポアロのシリーズは初めて読んだ。完全無欠の探偵じゃなく、たまに狼狽してるのが新鮮。
    全体の75%くらい進んでもまだ事実の整理でしかなく、ここからどうなるの?と思いながら読んでたら、見事な締め方だった。

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    2026年08月14日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    アガサ・クリスティのデビュー作であり、エルキュール・ポアロ誕生の作品。
    病床で読む本が無くなった。と母に訴えると
    「それなら、自分で書いてみたら」と言われたという。
    その後、病院の薬局で働き、悪や犯罪、人間の本性に関心があったことから、最初に書いたミステリィ作品が本書となる。
    書いてみたら?と言われ、書いてみた作品とは思えないほど洗練されたトリックや謎解き。100年前の作品が現代でも色褪せないのは素晴らしい。

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    2026年08月14日
  • そして誰もいなくなった〔改訳新版〕

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    十角館の殺人やある閉ざされた雪の山荘でを先に読んでいて、こちらを読まない訳にはいかないと読み始めた。
    何故かは分からないが、綺麗な事件だったと読み終わったときに思った。ミステリー面白いって思わせてくれる1冊でした。

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    2026年08月13日
  • 終りなき夜に生れつく

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    おお、そうくるんだ、と思った
    読み終わったすぐ後に超面白かった!となったわけではないのに、時間が経っても、どこかぼんやりと思い返してしまう作品だなと
    欲望は人の業だし、人は得てして自分の本当の感情に無自覚なところもある
    私もまた終りなき夜に生まれついているな、と自覚する節があった

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    2026年08月12日
  • 春にして君を離れ

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    読み終わって、恐ってなった!
    アガサ・クリスティー作品ではあるが、
    殺人事件とか何も起きて無いんだけどಠ_ಠ

    家族の歪さをこれでもかと見せつけられた。
    家族を、夫を心から愛していると信じるジョーン・スカダモアの有りようが哀しいし、虚しい。
    本人は良き夫、良き子供たちに恵まれて理想的な家庭を手に入れたと自負しているのに、「知らぬは当人ばかりなり」といった具合に事実は全くの逆。それを段々に鋭く描き出しているから凄まじい!
    流石のクリスティーだな、と感嘆しました。

    砂漠の只中で一人、自身の内面を省みることしかやる事が無くなっていく描写が寒々とこわかった…
    汽車がやっと着いて、徐々に現実の生活に戻

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    2026年08月09日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    ジョーンがせっかく非日常の中で見つめ直した自分の過ちを無かったことにしてしまうあたり、最高の皮肉を感じた。
    ロドニーは事を荒立てたないことに重きを置いた結果、表面上の付き合いを続けていく覚悟が垣間見えた。
    隠し事だらけだけど、こういう愛の形もあっていいんじゃないかな

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    2026年08月08日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    前半から、この主人公の問題ありな部分が節々に感じられ、一体どういう話なんだろうと想像を膨らませながら読んでいた。
    ついに自分の罪と向き合いながらも、やはり人は簡単には変われないという現実を突き付けられた感じがした。
    推理小説ではなかったものの、感情を揺さぶられるような小説だった。売れたアガサクリスティーが別名義で書いたというのも納得。
    生き方に迷ったときも読み返したい。
    ライフイベントなどのタイミングで読み返すと、その時々で違った感情になるのかもしれないなと思った。

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    2026年08月09日
  • ホロー荘の殺人

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    【再読】
    ヘンリーとルーシーのアンカテル夫妻のホロー荘に招かれた面々。平凡な妻と平凡な暮らしに倦むジョン、ジョンに従順で生きづらさを抱えたガーダ、芸術家として理想の美を求め続けるヘンリエッタ、ヘンリエッタを想う地味なエドワード、他人を見下すデイヴィッド、掴みどころのない妖精のようなルーシー、遠い昔を懐かしみながら日々の労働に神経を擦り減らせるミッジ。
    ジョンは、この度の訪問を通してヘンリエッタへの抑えていた思いに気がつく。そんな中で、ジョンの昔の恋人ヴェロニカが現れるなど、波乱の予感が。そしてついに事件が起こる。ジョンが何者かにプールで射殺されたのだ。現場にはリボルバーを手にした妻ガーダの姿が

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    2026年08月07日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

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    ネタバレ

    以下、個人的な推理。

    ぐへぇえええ! やられた。明らかに怪しいのに。こういうパターンがいちばん悔しい。
    推理としては、まず血と音が偽装であることは想像できる。そうだとするとどういうことか、というと被害者シメオン・リーこそが仕掛け人だったということ。

    家族に対して何らかの動揺を誘うことが目的であったと考えられる。
    しかしシメオンはリウマチ患っている老人なのであそこまでの破壊工作はできなかったんではという気がするので、おそらく協力者がいた。あらかじめその協力者に頼んで部屋をいいかんじに(静かに)壊してもらって、事件時には叫んで簡単に壊して血を撒き散らして死んだふり。
    で発見されたあとは最後に残

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    2026年08月05日
  • ABC殺人事件

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    後の数々のミステリーの名作が本作の影響を受けているのがよくわかる。特にサイコミステリーにおいてその原型のような作品。約90年前にこれだけエンタメ性の高い作品を書いた事が驚き。ヘイスティングスの手記の間に他の人物の章を挟んで読者の興味を惹きつける構成が良い。

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    2026年08月03日