アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」
こんな会話を盗み聞きしてしまうポアロ。休暇のエルサレム旅行中にだっていうのにさすがに名探偵!事件から寄って来ちゃう!
しかし物語の中盤までポアロの出番はない。話はこの会話の主であるレイモンド・ボイントンと、キャロル・ボイントン兄妹へと移る。
兄妹が殺そうと決意したのは、自分たちの継母(父の後妻)であるボイントン老夫人。彼女はボイントン氏の死後、家族の上に君臨し、心理的に抑えつけ、絶対に逆らえないと精神に叩き込んでいた。ボイントン一家はこんな感じ。
・ボイントン老夫人:昔は刑務所の女看守だった。そりゃーコワい。根っからのサディスト、独裁者 -
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「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」
アバネシー家の当主、リチャードが病死した。彼の葬儀の後、遺言公開の座上で末の妹、コーラが口にしたのはとんでもない言葉だった。
ポアロシリーズ25作目
上手い……上手すぎるんだよ、クリスティは(笑)
最初から最後まで、とてもクリスティらしいお話。お金持ち一族の主人が死んで、財産分与で揉めるヤツ。
それぞれのキャラがやっぱり上手い。やなヤツあり、カッコいい女性アリ、怪しい人あり。
問題発言をした末妹のコーラの造形がまた良い。
そして安定のポアロ。この食えないオジ様がたまらん(笑)
オチにはしっかり驚いたし、安定感抜群なんよなぁ。女王はすごい。 -
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ネタバレうーん面白かった!久々の星5つでございます。
証拠的にも動機的にも黒としか思えない状況をどうひっくり返していくのか。
あらゆるクリスティーランキングで、”派手ではないが傑作”と名高い今作を、ついに読むことができました。
あらすじから、エリノアが(おそらく)犯人でないことは明らかなのですが、それを抜きにしても彼女のような女性はとても好みなキャラクターです。クリスティー作品に時々出てくる、知性と品があって自立した女性にめっぽう弱いんだよなぁ。
そしてへっぽこ探偵な私は、「エリノアでないならロディしかありえないのでは?!」と早合点していたため、最後の最後に明かされる謎解きにはびっくり仰天。ポアロさ -
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【トミー&タペンス】
1968年クリスティー78歳。
あんなに若々しかったトミー&タペンスが初老に。だけど気持ちは二人とも全然変わってない。
このシリーズは、夫婦が仲良くてどんな時でもポジティブで明るいのが良い。読むほどに2人が大好きになる。
家で待ってる奥さんではなくて、女性が歳を重ねても活躍し続けているのはクリスティー自身のよう。
暴走し続けるタペンスを温かく見守るトミー。この夫婦はいくつになってもお互いをリスペクトしているのが最高。
名脇役アルバートもかなり良い味出してる。
今回は今までのトミタペにはなかった強烈な衝撃もあった。そしてあの一言が光ってる。
クリスティー -
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【戯曲】
『ブラック・コーヒー』『評決』2つの戯曲。
『評決』は隠れた名作だった。
『ブラック・コーヒー』★★
戯曲ならではの演出なので、読むだけだと楽しむのは難しい。特に驚きもなく、ポアロファンは喜びそう。これは違う作品にも使われていたなというシーンが出てくる。
『評決』★★★★★★★★8
めちゃくちゃ好きなタイプの作品で、今だに興奮している(☆▽☆)
私の中では『検証側の証人』以来の大ヒット!!
こんなに面白いのにこんな所に隠れてるなんてもったいない。攻略本でも全く触れてないのが謎。
戯曲ではなく「ノンシリーズ長編」として書かれていたらすごい名作になったんではないかと思ってしま -
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【戯曲】
「吹雪の山荘もの」で大好きなクローズド・サークル!
タイトルからは全くクローズド・サークルだと想像できなくて、攻略本でも★3だったのでノーマークだった。
正真正銘のこれぞ王道クローズド・サークルという作品だった。
魅力的なキャラクター、ストーリー、戯曲っぽいラストと全てのバランスが良い。
特にラスト好きだー。
1952年から世界で最長連続上映をしている理由は、このバランスの良さのような気がする。
以前に★10を付けた戯曲『検察側の証人』の方が意外性や面白さからすると断然優れていると思う。
でも子どもでも、ミステリー好きじゃなくても、誰でも楽しめるわかりやすさは『ねずみとり』だ -
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ポアロでもミスマープルでもない、シリーズではない長編ミステリー。今回の探偵役は、牧師の息子で海兵隊上がりの素朴な青年ボビーと、貴族だけど気取らなくてスリル大好きな女子フランキーです。
とにかく主人公のボビーと、フランキーが魅力的。専業探偵ではないので、推理を間違えたり、危なっかしかったりしてハラハラしながら、若くて元気で行動力のある2人がパワフルで、読んでる側も若返ってくる気がします笑
ストーリーについては、アガサクリスティーの作品はいつも犯人もトリックも最後の最後まで分からず、どんでん返しが体感3つはあったように思います。複雑にいる組んでいた事件が解きほぐされて華麗に伏線回収されていくのは -
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【マープル】
冒頭のシーンが魅力的。
舞台は都会ロンドン、古き良きエドワード王朝時代そのままの佇まいを保つバートラム・ホテル。
高級で優雅でゆったりとした時間が流れるホテルに完璧なサービス。
ピカピカの銀製ティーポットで飲む最高級のインド茶葉の紅茶の味は最高だろうなぁ。
その描写がまるで映像のように鮮明に浮かぶ。
「ほんもののシード・ケーキでしょうね?」
出た出たー!!この名セリフ!料理の本で気になってたやつだ。
「だって彼は殺されたんでしょ?」
「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」
など、クリスティー作品はセリフも魅力的で、1度目にすると忘れられない。
由緒正しいイギリ