アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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【マープル】
1943年マープル3作目。クリスティー53歳。
前回読んだ『カリブ海』よりも20歳近く若い頃の作品。
クリスティー自身が選ぶベスト10に入っている。
事件は地味なんだけどめちゃくちゃ面白い。
キャラクター、ミスリード、人間ドラマ、演出全てが好きで一気読みだった。
驚くことにマープルは最後の一瞬しか出てこない。でもその一瞬で警察を含め全員が必死に考えてもわからなかったことが、マープルはすぐにわかってしまう。マープルが言った言葉で、全てが一気に解決に進む。
始めからマープルが出ていたらこのカッコよさと気持ち良さはないので、クリスティーは演出も本当に上手い。
・馬のような顔で、犬 -
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私にとってアガサ・クリスティの作品5つめ!ポアロやマープルシリーズではない数少ない作品なのだとか。
個人的には、シリーズものは安心感があってそれはそれで良いけれど、シリーズものじゃない作品の方がハラハラドキドキして好き!向こう見ずなフランキーにヒヤヒヤした〜!最後にタイトルの謎(Why Didn't They Ask Evans?)もばっちり回収していて、めっちゃ面白かったです!途中で気付いたんですけど…Theyなんですよね。
個人的に、名探偵がスマートに事件を解決する話より、主人公がドタバタと四苦八苦して何とか事件の真相に辿り着く話が好きなので、今のところ、アガサ・クリスティ作 -
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【マープル】
マープル2作目『書斎の殺人』から20年経って、クリスティー72歳の時の作品。
『書斎の殺人』の現場となった屋敷が、売りに出されたり、放牧場だった所が新興住宅地になっている。
美しい田園風景が時を経て近代化へと変わりゆく姿に寂しさを感じた。
この作品はポアロではなく絶対にマープルだ。クリスティーがマープルの年齢になってきて2人が重なる。
自分はポアロから読み始めたので、最初はマープルのことが好きになれなかった。
でも今ではマープルならば間違いないという安心感、同性だからこそわかる繊細な気持ちと、美しい田園風景のセントメアリミードが大大大好きだ。
この作品は今までと同じような作 -
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親族全員を庇護していた大富豪ゴードン・クロードが若い娘と結婚した直後、遺言状を更新しないまま死亡した。残された遺族たちは、ゴードンの援助なしには生活できなくなり……。
ポワロシリーズ23作目→
戦時中という環境下、頼り甲斐がある独身貴族の突然の結婚、そして死。残された若き未亡人には厚かましい兄がついていて……とまぁ、揉めそうな要素盛り沢山な設定。それをキャラごとに上手く盛り上げるクリスティの手腕たるや。上手い……ほんとにこの女王は人間ドラマを描くのが上手い。→
そして、しっかりとトリックもある。上手い……二重三重と驚きがあり、ドラマが盛り上がり、きちんと締める。ポアロが今回もチャーミング。 -
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【ノンシリーズ】
またもやすごい作品と出会ってしまった…。
この作品を忘れることはないと思う。
重い余韻が残り、読み終わった後にもずっと考えてしまう。
クリスティー自身のベスト10に入っているのも納得。
ねじれた家に住むねじれた一族。
全員がねじれていて、それぞれが絡まって強い1本になっている。
どんな一族なのかを書くとこの本の面白さが半減するので書かないけど、今までの作品に出てきた一族とは違うタイプの一族だった。
最後の方は犯人が誰か早く知りたくて、目が勝手にどんどん先に進んでしまった。
読み終わってから気になる所を2度読みすると、堂々と伏線が張られていることに驚く。
ここまで書いてるの -
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ネタバレアガサクリスティー作品によくありがちだけれど、今回はポアロにいつも以上に真相に辿り着くのを焦らされた感じがあった。モヤモヤしながらも続きが気になって読み進めて、最後の最後で全て片付いて一気にスッキリした感じ。ここで一気にアガサクリスティー作品の中でもとりわけ印象に残る一作となった。
最後の犯人による独白で語られていた、「罰しないといけない」という言葉が記憶に残った。こういった独善的な処罰感情(そもそも「罰する」という言葉そのものが独善的な気がする)で犯人が凶行を重ねていくのは、『誰もいなくなった』に通ずるものがあると思う。
今回の犯人はまさしく現代で言うところのサイコパス犯人。「チープでな -
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【マープル】
列車に乗っていたマープルの友人は、並走する列車の窓から殺人の現場を見た。
もうはじめから面白い!
殺人を目撃してるのに並走中の列車なので、その場に行くことができないもどかしさ。
位置から判断して、クラッケンソープ家の広大な敷地に死体を投げたのではと、マープルは推理する。
「ウィンザー城のミニチュア版のような家」と書いてある通り、ドラマ版ではお城のような家だった。(お城好きな方はドラマ版もおすすめです!)
マープルはルーシーにクラッケンソープ家に潜入捜査を依頼する。
このルーシーはオックスフォード卒の何でも完璧にできるスーパー家政婦。
美人でクールで魅力的なルーシー。
ルー -
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【ポアロ】
好きなクリスティー作品No.1が『ホロー荘の殺人』に入れ替わった。
やっぱりクリスティーの描く人間ドラマが面白くて好きだ〜。
ポアロが入る隙がないほど、登場人物だけで十分まわせちゃうくらいキャラが濃い人達。
脇役でも他の作品に出たら主役になれるんじゃない?と思うくらい、主役級のぶっ飛んだ人達が勢揃いしている。
あのポアロでさえ、この作品では霞んでしまうほどで出番も少ない。
攻略本によると、クリスティーは「この作品にポアロを登場させたのは失敗だった」と述べていたと書いてあった。
確かにこれはポアロシリーズじゃなくて、ノンシリーズ作品の方が合う。
『ナイル』『杉の柩』よりもっと -
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【ノンシリーズ】
ポアロが出ない「ノンシリーズ長編」
男を虜にする美女のローズマリー。
姉ほどは容姿に恵まれてない妹のアイリス。
その他の登場人物も全員魅力的なので、物語に入り込んで感情移入してしまう。
登場人物が少ないのもあるけど、登場人物表を見なくても初めて覚えられた。私でも覚えられるくらい人間ドラマが濃い。
ストーリー展開が上手いので続きが気になって朝方まで読んでしまった。次の日キツイのでダメなやつ…(+_+)反省
それぞれの回想パートで心情が語られる。
表面上ではわからなかったけど、回想パートを読むとそれぞれに秘密を抱えていて、全員に動機があることがわかる。
めちゃくちゃ好きなタ -
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文句無しに面白かったです。
俗に、ノンシリーズと言われる本作。事件の解決は、ポアロのような名探偵ではなくバトル警視。解説によると、このバトル警視の登場自体は5作目。彼は、それまで地味な扱いだったのが、本作で華開いたとのこと。
作中で、バトル警視がポアロの名前をあげて、意識的に違和感を嗅ぎ取って推理し、活路を見出すのがいいですね。ポアロの人柄や推理の仕方が出てくるので、一冊はポアロの登場する本を読んでおいた方がいいでしょう。自分は、一作目『スタイルズ荘の怪事件』を読んでいたのでイメージできました。
物語は、老弁護士が推理小説を読むときの持論を語り出し、「殺人は結果なのだ。物語はそのはるか以 -
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ネタバレミス・マープルの連作短編集。
ミス・マープルを囲んで繰り広げられる推理合戦13編。
各自が真相を知っている"迷宮入り事件"を語り、参加者一同が真相を推理し合うもの。
参加者の年齢も職業もバラバラなので、どの事件も変化に富んで面白い。私も一緒に解いてみたけれど13の事件全て惨敗だった。
特に面白かったのは『動機対機会』『二人の老嬢』『四人の容疑者』『溺死』
全ての事件の真相を次々と見事に暴くミス・マープル。自身の住むセント・メアリ・ミード村からほとんど出たこともない彼女はどうしてこんなに簡単に事件の真相を探り当てることができるのか。
「この世の中に起こることは、すべて似