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Posted by ブクログ
audibleにて再読。読むのが20年ぶりでもさすがにこのトリックは忘れられない。クセのある登場人物が多くて、誰も彼も怪しい行動をして捜査を引っかき回してくる。楽しい。乗船客の犯罪者率高め。そして後半ぽんぽん人が死ぬ。いくらなんでももうちょい防げなかったのか。今まで読み返している範囲だと、クリスティーの3冊か4冊に1つは、意外な共犯によって不可能が可能になる話なのではないかという気がしてくる。どっちの犯人も早業が過ぎる。
頭空っぽ直情型みたいに言われているサイモンが意外と賢くかつ咄嗟の判断ができるのですごいなと思う一方、そんなに必死に取り合うような男なの?とはどうしても思ってしまう。明暗分かれる感のある女性陣それぞれの恋愛模様が楽しい。でもアラートン息子はやめといたほうがよい。
Posted by ブクログ
クリスティ作品の傑作は山程あり、中には僕がまだ知らない作品もあるのだが、「ナイルに死す」は間違い無く僕が選ぶクリスティ作品の「A級」に当たる作品で、大好きな作品の一つだ(とは言いつつ殆どの作品がA級になるのだが(笑))
今作は冒頭のクリスティ含めた財団の人達の挨拶も素敵で一種の映画の様な、そんな気持ちよさまで感じてしまう。とある金持ちの女性を中心にイギリスの片田舎から渦を巻いてエジプトへと集約されていくストーリーは何度読んでも引き込まれてしまい、抜け出す事は不可能である。クリスティ自身も述べている様に、外国旅行物としてもっとも良い作品という事は紛れもなく、更にはエジプトを舞台としてとても美しい描写を楽しめる作品である。
リネット、サイモン、ジャクリーンと三人の男女を中心に展開されるロマンスミステリー。と書くと印象が全く異なるが、今作はミステリーを土台に少しサスペンス的な恐怖を加え、ロマンスをミステリーの邪魔にならない様に全くの配合バランスで加えた構成になっており、始まりから終わりまで全く破綻のないスピードで進んで行く。ポアロの役割は勿論殺人犯を見つけ出す事により、真相を明らかにする事が求められているのだが、元来のロマンチスト、彼の出会った人達を幸せにするという考えかたから、とある犯罪を大目にみたり、結末としてああなってしまう事を推察しながらも認めていたりと人間的な心情がみて取れる(ヘイスティングスがいたら認めないだろう。レイス大佐である理由がこの部分だろう。)
大金持ちのリネット、彼女の親友のジャクリーン、恋人のサイモン。ジャクリーンはリネットにサイモンを紹介するが、リネットは彼に好意を持ちその後結婚する。ハネムーンでエジプトを訪れる夫婦の前に、都度ジャクリーンが現れて嫌がらせをする。ポアロはそんな様子に気づきジャクリーンを諭していくが、結局は無駄になり。その後、ナイルを降る船内で様々な事件が発生するが、登場人物達は皆んな曲者揃い。エジプトに集約され、ナイルにて事件が広がり、都市について事件が決着する。一連が凄まじい作品で出来栄えは群を抜いている。
クリスティ作品で珍しく金があり溌剌としていて頭も良い女性がとても悲しい結果になっており、人生において彼女は皆んなから羨ましがられ、嫉妬され、波瀾万丈の短い人生だった。サイモンに出会う前の婚約をしていれば違っていたのだろうが、クリスティは恋愛の恐ろしさを書くのが上手く今作の完成度に大きく作用している。
ナイルを降る怒涛のミステリー。クリスティの最高峰の一つだ。読み応えもあり、クリスティを堪能するにはもってこいの作品。
Posted by ブクログ
1974年版の映画「オリエント急行殺人事件」は面白すぎて感動したが、1978年版の映画「ナイル殺人事件」はぱっとしなかった。よって原作も読む気はなかったが、あらかたクリスティーの代表作を読み終えたので、今回手を出した。すると、意外や意外、面白かったのである。筋を知っていても、いや、筋を知っているからこそ読んでいて楽しい部分が多くあった。読書の優れているところは、「この人誰だっけな?」「なんかそんなことあったな?」といったとき、ページを戻って確認できることだ。かすかな記憶をたよりにページをたぐるのは、面倒ではあるが、楽しい作業でもある。また、事件が起こった船の船室の配置図があるのがよかった。何度もこの配置図を見て、事件の巧妙さに感心した。というか、この部屋の配置でなければ、この犯罪は成立しない部分があり、それは犯人にはコントロールできないことのはずで、犯人が犯行の詳細をいつ決めたのかは考察の余地がある。残念ながら登場人物たちがめぐるエジプト観光地の絶景は読書では味わえないのが欠点だ。ではもう一度映画を見てみるか。新しいのはつまらなそうなので、見るならやっぱり古いほうかな。
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