アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 五匹の子豚

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    再読。
    クリスティの中で好きな作品の一つ。
    回想の殺人をあつかうものとしては「スリーピング・マーダー」と並ぶ傑作だと思う。クリスティを読んで思うのはミステリー以上にストーリーテラーとして優れているということ。上手いよねぇ。

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    2023年11月29日
  • ひらいたトランプ

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    手品のような小説

    この小説の醍醐味は、一つの犯罪について、被疑者4人のそれぞれのトランプゲームのやり方や言動から犯罪をどう犯すタイプか推測していく過程にポアロの能力が発揮されるところ。
    そこに、徐々に過去の事実が明るみにされ、各人の動きも加わり複雑に絡み合って、その先にあることへの期待がましていく。
    ところが、終盤に犯行状況が明らかとなったのは単純な理由?そこまで随分と理論的に進められてきたお話が、一転して豊かな感情が現れる……?

    でもまだ安心してはいけない。

    この展開の奥行きは、さすがです。

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    2023年11月28日
  • カーテン

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    クリスティーのガイド本で興味を持って読んでみました!
    確かに、ポアロ・シリーズでも最上位の極上のミステリー、でしょう。
    ポアロ最後の事件は穏やかですが独特な緊張感を維持しつつ進んでいきます。あの人がXか、いやコイツも怪しい…。
    衝撃的なラストまで、一気に読みたい気持ちを抑えつつ、ワクワクしながら毎日少しずつ読み進めて。
    残念ながら最後の事件は終了してしまいましたが、まだまだ元気なポアロが登場する読んでいない作品が残っていますので、どれから読もうか楽しみです。

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    2023年11月22日
  • ビッグ4

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    もともと短編だったものを、長編にする為少し書き変えて作品にしたらしく、文章に違和感があるとのことだっんですが、アクション要素が多くハラハラドキドキでとても楽しめました!
    落ち着いた展開が多いポアロシリーズなので、こうゆう作品があってもいいのかなと思います。(まだ数冊しか読んでいませんが。)

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    2023年11月09日
  • おしどり探偵

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    トミー&タペンスシリーズはシリーズ通して初めて読んでいるが面白い。今作もやっと手に入り、読めずにとっておいた二作品も近々読むことにしよう。
    今作は秘密機関の後、夫婦となった二人の物語どであり、アルバートも彼等に従事してシリーズの登場人物として成長していく。クリスティはスパイスリラーの様な小説も多く、その中でも面白く魅力的なシリーズだ。
    アパートの妖精
     トミーはトミー、タペンスはタペンスだ(笑)タペンスの冒険への渇望は読者からすれば笑っていられるが、トミーにしてみれば気が気では無いだろう。何より本当に無茶をしかねないタペンスにトミーは振り回されている様だ(笑)
     夫婦の元にとある指令が

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    2023年11月09日
  • ホロー荘の殺人

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    ホロー荘の殺人
     この作品のトリックは中々に特殊で。冷静に考えれば余り見た事がない。犯人が同様のパターンは知っているが、犯人を設けた上で進行していくポアロ達の一連のやり取りは、無駄を一切省いた整理された推理小説であり、様々な意見はあるがとても真っ直ぐなサスペンスミステリーだ。
     クリスティ作品の中でも屈指の「悲劇」であり、ヘンリエッタを中心として物語がどんどん進化していく。クリスティ得意の恋愛がふんだんに盛り込まれ、ミステリー、サスペンス、ロマンスのバランスもよく、更には読み進める障壁がない為スラスラとページを捲る事ができる。一つのドラマとして完成度が高く印象的な作品の為、一度読めば犯人や結末

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    2023年11月06日
  • 無実はさいなむ

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     無実はさいなむ
     女性資産家の殺人事件。逮捕されたのは養子の息子(ジャッコ)。息子は獄中で半年後に亡くなり、しかしアリバイを主張していたが、確認されなかった。二年後、事件の起きたアジール家にキャルガリという学者が訪れる。彼は二年前の事件当日、屋敷から離れた場所で逮捕されたジャッコを車に乗せた事実を伝えにやってきた。
     事件当時は交通事故に巻き込まれ、その後僻地での仕事の為、彼が逮捕されたことを知らず。せめて死後であっても彼が犯人ではないという事実を明らかにする為にアジール家を訪問する。
     殺人の罪で逮捕された無罪の男。彼のアリバイを持ちながら不幸により証言できず、良心の呵責を持つ学者。犯人と

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    2023年10月27日
  • ねじれた家

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     クリスティ作品は再読が多いのだが、今作は初めて読む作品だったのだ。クリスティにもその種類のミステリーがあったのかと驚愕、新しい発見だ。余り今作をクリスティのベストにランクしているものを見た事が無いが、少なからず現時点では僕のクリスティ10選に入れたい程、強く衝撃を受けた作品だ。
     「ねじれた家」という土台がありながら、そのイメージに合った世界観、環境観下でありながら、実は家族愛に満ちたレオニダス一族の物語で、クリスティ作品では金持ちは嫌な印象を与える事が多いが今作のアリスタイドは読み進めるととても好印象な人物である。しかし、その「家族愛」こそねじれの原因であり、家族一人一人が個性と歪みを持っ

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    2023年10月23日
  • 動く指

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    ミス・マープルものとして読むとちょっと物足りないかもしれない。ミス・マープルの出番は後半のごくわずか。
    それでもやはりクリスティらしい誰もが怪しく見える作品で、主人公の兄妹が微笑ましい。
    じっと編み物をしながら、頭をフル回転させるミス・マープルのように世の中を見てみたいと思ってしまう。彼女の頭の中では様々なことがきちんと整理されていくのである。

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    2023年10月22日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    初めてのミス・マープルシリーズ。
    ドラマで見たことはあったのでストーリーは大まかに覚えていたけど、やはり活字を目で追いながら情景を想像するのはとても楽しい。
    個人的に一番好きなのはジュリア(エマ)。淡々としていて、可愛らしいところもあって、素性がバレても狼狽えず堂々と振る舞う。素直で無垢な子供のようだけどしっかりと自分の意思や考えを伝えることができる強く優しいバンチも好き。そしておっとりとしてロッキングチェアが似合いそうな老嬢ミス・マープルのラストの掃除道具入れ?の中に隠れてドーラの声を真似るという行動力と度胸は老嬢故の人生経験から得たものなのか、はたまた彼女の生まれ持った素質なのか。ミス・マ

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    2023年10月18日
  • ヘラクレスの冒険

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    テーマを付けた短編集として「火曜クラブ」と並び秀逸。
     ポアロのクリスチャンネームがヘラクレス(フランス読みでエルキュール)は有名。今回はポアロとバートン博士が名前について語らっている。(いつの時代もキラキラネーム問題はあるんだなぁ(笑))
    ポアロは博士の指摘を受け、自身がヘラクレスらしからぬ事、いや、現代のヘラクレスとして引退迄に十二の事件を解決する事、それが古代ヘラクレスの十二の難業を現代に再現する事だ。と考え、依頼を進めていく。
    十二編をコンセプトとしてまとめ、更にはポアロの名前を冠した作品集だ。
    第一の事件 ネメアのライオン
    ミスレモンが整理した手紙について、ポアロが面白い依頼はなか

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    2023年10月16日
  • ゼロ時間へ

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    ネタバレ

    凄かった、凄かった。
    最後に一気に回収されていく複線。
    呆然としてしまう、あまりの凄さに。
    バトル刑事の娘さんの件までこう作用するとは…。
    ケイのヒステリックもネヴィルに影響されてたんだろうかとか考えてしまう。

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    2023年10月15日
  • 牧師館の殺人

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    ネタバレ

    あーあ、面白いミステリが読みたいなーーと思って助けてクリスティー!と読んだら…最&高!笑
    もー面白すぎる!これだよこれなんだよ〜〜!大満足。
    犯人わかった時本を取り落とすかと思った。
    この鮮やかな謎解きを待ってた。
    変にグロくもなく特殊な設定とか余計なものナシ、静かな村で起きたひとつの殺人を追うだけでノンストップで読み切らせる物語の上手さにひれ伏しちゃう。余計なものがないんだよねー!

    登場人物も多いから、読みながら推理するのも楽しいし、暇を持て余した老嬢(この単語すごい)たちの無益なおしゃべりも退屈すぎて笑える。

    さすがに時代が違いすぎて、物語の中で当たり前に過ぎてくこまかな描写が

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    2023年10月14日
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

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    ネタバレ

    楽しかった〜!面白かった〜!!
    解説で言いたいこと全部言ってくれてたけど、謎解き・冒険・ロマンスの3つがそろったとても楽しいミステリ小説だった!

    読むきっかけを与えてくれた、夢水清志郎シリーズ(「なぜ夢水に頼まなかったのか?」というセリフがある)と、古典部シリーズ(「なぜ江波に頼まなかったのか?」という副題がついた作品がある)に感謝!!
    好きな小説を書く人がオマージュする作品って、やっぱりわたしも好きなんだな〜と思えた。

    通勤電車や昼休みに夢中になって読み進めた。解明されていく謎と深まる謎のバランスが良くて、最初はこの1人の殺人事件だけでこんなに長編?と思ったけど、読み終わる頃には寂しい気

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    2023年10月13日
  • 五匹の子豚

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    数年振りの再読。
    やっぱり面白い。
    初めて読んだ時はとてつもなく感動したし、“回想の殺人”というジャンルもこの作品で知った。
    過去の事件の真相を関係者五名の証言から導き出す過程が見事。
    これこそがポアロの真骨頂だな。
    犯人も分かっているのに、あっという間に読み終えてしまった。

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    2023年10月12日
  • 象は忘れない

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    アガサ・クリスティーの才能が迸る物語。

    小説家のミセス・オリヴァは、とあることから過去の事件について、関わった人たちから当時の話を集めて真相を解明しようとするも手に負えず、友人のエルキュール・ポアロに助けを求める。

    『象は忘れない』のタイトルは、「象は過去のことを忘れないで、いつまでも覚えている」という逸話をもとに、オリヴァが話を聞きに行く相手のことを「象」と呼びだしたことからきている。

    私には、もう一つの逸話「盲人と象」のように触った感触だけで「象」という生き物を語る人たちの情報を、ポアロが丁寧に全体像に置き換えていく状態も指しているように思えた。

    ラストシーン、ミセス・オリヴァの締

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    2023年10月05日
  • 復讐の女神

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     まず、なにより邦題も「ネメシス」でよかったのではと。日本語にしてしまうと名称としての力強さがなくなり、少し説明じみたイメージになってしまう。ネメシスの方が復讐の女神より力強さや恐ろしさを感じるのは僕だけだろうか。
     
     僕はクリスティがミステリにおける殆どの試行やトリックを編み出し使い尽くしたと考えており、彼女以降の作家は新たなジャンルや作風の工夫こそ出来うるかも知れないが、ミステリの観点でアイデアで彼女の創作を超えていく事は難しいと常々偉そうに語っている(笑)
     ミステリの形式としては、1.犯人は誰か2.何故事件は起きたのか3.事件の過程を解き明かす4.叙述トリックなどが考えられるのだが、

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    2023年09月30日
  • カリブ海の秘密

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     クリスティ作品の中で最も完成度が高く、読んでいて心地よい作品。今作と「復讐の女神」は連作になっている。復讐の女神とは今作中において、大金持ちのラフィールがマープルから夜中に叩き起こされるシーンでマープル自身の形容について冗談の様に言った事なのだが、復讐の女神(メネシス)に似ても似つかない様がずっとラフィールの印象に残ったのだろう。次作のタイトルが「復讐の女神」である事も鳥肌物で、今作の完成度がずば抜けて凄いと感じてしまう要因の一つだ。
     更に巻末を見て驚いたが、今作は三部作構成の計画があったという事だ。クリスティが亡くなり実現しなかったという事らしいが英題まで決まっていた様で物凄く残念だ。願

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    2023年09月28日
  • 牧師館の殺人

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     愛すべきミス・マープルシリーズの長編一作目に当たる訳だが、マープルのお披露目には最適な作品である。
     マープルシリーズは短編からスタートしており、後々「火曜クラブ」が発売されるが、本当の意味でマープルの驚異的な推理力を知らしめられるのは「火曜クラブ」であり、長編としての面白さ、彼女がどの様な人物であるかを読み解くのであれば、今作「牧師館の殺人」が最適である。
     田舎の村、セント・メアリー・ミードで起きた殺人事件。長閑な場所で、十五年以上殺人等が起きていないこの土地で、一人の老紳士が牧師の家の書斎で頭を撃ち抜かれて殺害されている。若い画家が殺害を自供し、事件は解決されたかと思いきや、様々なトラ

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    2023年09月27日
  • 五匹の子豚

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    ぐいぐいと引き込まれていく、トリック的なものは存外と簡単だけれど、人の思惑というものの絡み合いというものが丁寧に描かれていて、普遍的な愛憎がもたらす悲喜劇がとても魅力的だった。

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    2023年09月25日