アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 動く指

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    マープル談「頭のいい子は、低脳と紙一重ですからね」の一言が印象的。
    みにくいアヒルの子ストーリーが前面にでた作品なので、優秀かつ多感で悩みが多い思春期の方にオススメします。
    解説によれば「クリスティー自身、一九七二年に日本のファンの質問に答えた自薦十作品の中に、最後にこれをあげている」とのこと。

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    2022年09月17日
  • 死との約束

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    『ナイルに死す』に続く、エルキュール・ポアロの中東シリーズ。とある家族の不穏な人間関係が事件につながる……。

    事件が起こるまで、の第一部が面白い。前作同様、中東の旅情を背景に、独特な個性を持つキャラクターたちの人間関係的な攻防が興味を引く。第二部からはポアロの独壇場。最後の最後まで誰が犯人かわからない、というか話がどう転ぶかわからない、二転三転後のまさかの展開は、まいどまいどながら振り回されるのが楽しい。何かの教訓を得られる人間考察も毎度のことだが、本作はさらなるおまけ付き。このラストは良き。

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    2022年08月29日
  • ポアロのクリスマス

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    クリスティーらしいです

    クリスティーの小説の好きなところはトリックどうのよりも被害者と犯行を疑われる人たちの性格やその行動理由に焦点が当たるところですね。人間同士の問題というか、ドロドロして生々しいけれど納得するリアリティーがある感じです。今回もその部分が遺憾なく発揮されていて面白かったです。

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    2022年08月28日
  • 葬儀を終えて

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    みなさんがちょくちょく感想あげていた憧れのクリスティーを遂に読む。

    上流階級の優雅なお喋りと、ポアロの余裕綽々なゆったりとした推理が心地よく、実は夏風邪でしばらく寝込んでいたんですが、格好のお布団の友になった。
    最近流行りの特殊設定ミステリも刺激的で面白いけど、古き良き名作ミステリも、やっぱりすごくいい。
    他の物語も読んでみたい。

    しかし、この結構大胆なトリック、荒々しい犯罪、体を張った隠蔽工作を、意外なあの人が澄まして実行してる様子を想像するとゾッとする。

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    2022年08月27日
  • ヘラクレスの冒険

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    オチが秀逸

    ヘラクレスの冒険にちなんだ数々の難事件がどれもそうくるかっていうオチばかりで面白かったです。最終話の最後のミスレモンに爆笑です。あと犬のおばちゃんの活躍が結構好き。思わぬ人に思わぬ才能があるのいいですね。

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    2022年08月26日
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕

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    エルキュール・ポアロの作品でメソポタミヤが舞台になっていました!
    考古科学者と再婚したルイーズの元に死んだはずの先夫から脅迫状が届いて、ルイーズは奇妙な人物を見たと周囲に言って、、、というハラハラドキドキのサスペンス物語です!
    ぜひ読んでみてください!

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    2022年09月23日
  • ねじれた家

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    「アガサ・クリスティー読み直しキャンペーン」の第4弾です

    お久しぶりになってしまいました
    この後も「ディック・フランシス感謝祭」とか「江戸川乱歩ワールドツアー」とか「ヤマザキ春のパンまつり」とかいろいろ控えてるんですが
    読みたい本が次から次へと出てくるんでどうしても再読は後回しになりがちです
    でもやっぱり読み直して良かったなぁと思わせるクリスティーの名作中の名作『ねじれた家』です

    この作品はクリスティーの晩年の名作なんですが、クリスティーらしいどことなくユーモアのある軽快な会話の妙で物語が進みつつ、全く新しいミステリーの形になっていて、まだ新しいアイディアが出てくるのか!という驚き
    誰もが

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    2022年06月16日
  • ゴルフ場殺人事件

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    ネタバレ

    大事なことはすべて語られると決まっているわけじゃない。ときによっては、わざと語られない場合もある。
    人が嘘をつくのは愛のためか金のため。
    ヘイスティングスがシンデレラを逃してポワロと敵対すると決めたのに結局ポワロに泣きつくのがおもしろい。ポワロも気を悪くしてヘイスティングスに大事な真相話さないのもおもしろい。
    ジロー刑事いやなやつだけど小説のキャラクターとしては憎めない雰囲気あって、ポワロとの知恵比べもっと見たいと思った。
    全体的にコメディ感あって楽しい。
    展開がきれいで自然と映像が浮かんできて、構成うまいなって思う。

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    2022年06月12日
  • そして誰もいなくなった

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    最高のミステリ小説、ここに

     ミステリ小説ではあるあるなのかもしれないが、本のページをめくってすぐに書かれていた登場人物の名前の数に、最初私は圧倒された。果たして話についていけるだろうか、そんな不安を抱えていたが、しばらくしてそれは杞憂であることに気づいた。本書では、兵隊さんの童話の通りにテンポよく人が死んでいくため、徐々に覚える名前が減っていき、作品の後半からは、ページをめくるスピードが早くなっていたように感じる。それはそれとして、次に内容について話していこうと思う。一言で言えば、最高である。確かに、時代が時代ではあるため、孤島から脱出する手段が一般人が運転するボートしかないことは、読者からしてみればまず引っかかる点で

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    2022年06月11日
  • 愛国殺人

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    ネタバレ

    ポアロ行きつけの歯医者モーリィ氏がピストル自殺を遂げた。しかし、ポアロが最後に見たモーリィ氏はそのような素振りはなかった。自殺説を疑うポアロはジャップ刑事と共に捜査に乗り出す。英国が大戦中であり、タイトルから右翼、左翼の話し?と思い犯人予想。夫婦共犯説を立てた。怪しい歯科医、超金持ちの銀行マン、さらに彼らにぶら下がる家族や恋人。どうもモーリィ氏への殺人を行う時間的余裕がない。ホワイ、フー、ハウダニット!!分からん!最後の謎解きで、オーマイガー!そんなことになっていたとは。⑤  
    「汝エホバの言を棄たるによりエホバもまた汝をすてて王たらざらしめたまふ」
    人間は人間であり上も下もない!ということ。

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    2022年06月27日
  • スリーピング・マーダー

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    解説(奥田睦氏)が共感、言い得て妙。“冬休みの午後、炬燵に入り、緑茶をすすり、マクビティの胚芽チョコレートビスケットを食べながら、クリスティーを読み耽る楽しみ”、そして“幸福な読書の象徴”…

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    2022年05月28日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    ネタバレ

    人といい、事件に関連する(?)物といい、とにかくゴチャゴチャいっぱい出てきて。
    そこがすごく面白かった(^^ゞ
    クリスティーの晩年の小説らしいけど、その頃になると、いかに目先の変わった話を書くか?みたいに書いたのかもなぁーなんて考えるのも楽しい。


    いわゆる本格ファンからはしたらトリック的にも、事件の地味さから言っても、小説的にもイマイチなんだろうけど。
    自分は、こういう、一見大したことに思えないんだけど、でも、日常に紛れ込んできた違和感を探っていくと事件が露わになっていく…、みたいな話が大好きだったりする(^^ゞ
    ただ、そういうタイプの話だと、即物的な犯罪の犯人より、愛憎がからんだ動機で起

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    2022年05月26日
  • 蒼ざめた馬

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    ネタバレ

    『火のないところに煙は』を読んでいて、そういえば、クリスティーにも占い師が出てくるホラーテイストな話があったよなぁー。
    ……と思い出して読んだんだけど。
    読みだしてすぐ、「あ、占い師じゃなくて、魔女だった」って(^^ゞ
    とはいえ、占い師よりは魔女の方が読者をお話に引き込む魔力が強いのか?w
    なかなか面白かった。


    そんな『蒼ざめた馬』、ちょっと前にやっていたドラマは見ていた。
    ただ、あのドラマって、よくわからないで終わっちゃうんだよね(^^;
    実はクリスティーって、ハヤカワのクリスティー文庫が出た時、初めて読んだこともあって。
    だから、『蒼ざめた馬』も、その頃に読んだんだと思うんだけれど。で

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    2022年05月26日
  • ナイルに死す

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    後半の疾走感が心地よい!
    登場人物多すぎて何がなんだかって感じだけど、
    面白いんだよなぁ。登場人物の個性が随所に
    光りつつ、絶妙なテンポで楽しく読めました。

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    2022年05月24日
  • ブラック・コーヒー〔小説版〕

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    やっぱりミステリーものはおもしろい。
    ナイルの映画も(配信でだけど)早く観たいな。

    わたしはこの文庫本の装丁がお気に入り。
    今にも良いコーヒーの香りが漂いだしてきそう。
    わたしはコーヒーが大好きだから、コーヒーで死にたくはないけれど笑

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    2022年05月11日
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

    A

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    面白かった

    面白かった。
    いろいろな謎が最後に一気に解き明かされていくのが爽快です。
    推理しながら読むより、
    話の展開に身を任せるほうがおすすめです。

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    2022年04月16日
  • ポアロのクリスマス

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    ネタバレ

    今回こそは絶対当ててやる!と毎回思うのだけれど空回り。大富豪のシメオン・リー。彼の子ども達や孫や知り合いが一同に会する。シメオンは子ども達を支配的に扱うがため、それぞれシメオンに対する因縁がある。そんなクリスマスにシメオンが殺害される。ポアロ、警察官が殺人犯を追う。今回は密室であり、殺害される直前、シメオンの断末魔の叫び声に相当量の血痕。今回も慎重に犯人を予想するが、最後に犯人が明らかになり「えっ~!」。確かに若干の伏線はあったかな。クリスマスに殺人とは残念だったが、最後には一家の蟠りが解消された。⑤

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    2022年04月10日
  • ひらいたトランプ

    A

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    面白かった

    最後の最後までわからなかった。
    謎解きされればなるほどなぁと思うけど
    すっかり騙されました。
    いやもう、びっくり。

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    2022年04月02日
  • ゼロ時間へ

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    怒涛の伏線回収とどんでん返し

    途中で最初から読み直したのだけどこんな真相わからないよ!すごすぎる
    最初のほうで後のヒントになる話題が出てたのに自然すぎてスルーしてた

    いつもアガサ・クリスティーの作品って全部終わったあとのめでたしめでたしのオチが雑だな〜って思ってたけどゼロ時間へのオチはかなり好き 幸せになってほしい

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    2022年03月30日
  • 満潮に乗って

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    ポアロシリーズではこれと「カーテン」を最後に残しておいたのは、タイトルがなんか惹かれなかったから。
    でもこんなに面白い本、意図してないとはいえあとに残しといてよかった!
    どんな予想も全て裏切られた。
    オススメを聞かれたら間違いなくBEST5に入れます。

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    2022年03月28日