アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレあーあ、面白いミステリが読みたいなーーと思って助けてクリスティー!と読んだら…最&高!笑
もー面白すぎる!これだよこれなんだよ〜〜!大満足。
犯人わかった時本を取り落とすかと思った。
この鮮やかな謎解きを待ってた。
変にグロくもなく特殊な設定とか余計なものナシ、静かな村で起きたひとつの殺人を追うだけでノンストップで読み切らせる物語の上手さにひれ伏しちゃう。余計なものがないんだよねー!
登場人物も多いから、読みながら推理するのも楽しいし、暇を持て余した老嬢(この単語すごい)たちの無益なおしゃべりも退屈すぎて笑える。
さすがに時代が違いすぎて、物語の中で当たり前に過ぎてくこまかな描写が -
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ネタバレ楽しかった〜!面白かった〜!!
解説で言いたいこと全部言ってくれてたけど、謎解き・冒険・ロマンスの3つがそろったとても楽しいミステリ小説だった!
読むきっかけを与えてくれた、夢水清志郎シリーズ(「なぜ夢水に頼まなかったのか?」というセリフがある)と、古典部シリーズ(「なぜ江波に頼まなかったのか?」という副題がついた作品がある)に感謝!!
好きな小説を書く人がオマージュする作品って、やっぱりわたしも好きなんだな〜と思えた。
通勤電車や昼休みに夢中になって読み進めた。解明されていく謎と深まる謎のバランスが良くて、最初はこの1人の殺人事件だけでこんなに長編?と思ったけど、読み終わる頃には寂しい気 -
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アガサ・クリスティーの才能が迸る物語。
小説家のミセス・オリヴァは、とあることから過去の事件について、関わった人たちから当時の話を集めて真相を解明しようとするも手に負えず、友人のエルキュール・ポアロに助けを求める。
『象は忘れない』のタイトルは、「象は過去のことを忘れないで、いつまでも覚えている」という逸話をもとに、オリヴァが話を聞きに行く相手のことを「象」と呼びだしたことからきている。
私には、もう一つの逸話「盲人と象」のように触った感触だけで「象」という生き物を語る人たちの情報を、ポアロが丁寧に全体像に置き換えていく状態も指しているように思えた。
ラストシーン、ミセス・オリヴァの締 -
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まず、なにより邦題も「ネメシス」でよかったのではと。日本語にしてしまうと名称としての力強さがなくなり、少し説明じみたイメージになってしまう。ネメシスの方が復讐の女神より力強さや恐ろしさを感じるのは僕だけだろうか。
僕はクリスティがミステリにおける殆どの試行やトリックを編み出し使い尽くしたと考えており、彼女以降の作家は新たなジャンルや作風の工夫こそ出来うるかも知れないが、ミステリの観点でアイデアで彼女の創作を超えていく事は難しいと常々偉そうに語っている(笑)
ミステリの形式としては、1.犯人は誰か2.何故事件は起きたのか3.事件の過程を解き明かす4.叙述トリックなどが考えられるのだが、 -
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クリスティ作品の中で最も完成度が高く、読んでいて心地よい作品。今作と「復讐の女神」は連作になっている。復讐の女神とは今作中において、大金持ちのラフィールがマープルから夜中に叩き起こされるシーンでマープル自身の形容について冗談の様に言った事なのだが、復讐の女神(メネシス)に似ても似つかない様がずっとラフィールの印象に残ったのだろう。次作のタイトルが「復讐の女神」である事も鳥肌物で、今作の完成度がずば抜けて凄いと感じてしまう要因の一つだ。
更に巻末を見て驚いたが、今作は三部作構成の計画があったという事だ。クリスティが亡くなり実現しなかったという事らしいが英題まで決まっていた様で物凄く残念だ。願 -
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愛すべきミス・マープルシリーズの長編一作目に当たる訳だが、マープルのお披露目には最適な作品である。
マープルシリーズは短編からスタートしており、後々「火曜クラブ」が発売されるが、本当の意味でマープルの驚異的な推理力を知らしめられるのは「火曜クラブ」であり、長編としての面白さ、彼女がどの様な人物であるかを読み解くのであれば、今作「牧師館の殺人」が最適である。
田舎の村、セント・メアリー・ミードで起きた殺人事件。長閑な場所で、十五年以上殺人等が起きていないこの土地で、一人の老紳士が牧師の家の書斎で頭を撃ち抜かれて殺害されている。若い画家が殺害を自供し、事件は解決されたかと思いきや、様々なトラ -
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クリスティ作品の傑作は山程あり、中には僕がまだ知らない作品もあるのだが、「ナイルに死す」は間違い無く僕が選ぶクリスティ作品の「A級」に当たる作品で、大好きな作品の一つだ(とは言いつつ殆どの作品がA級になるのだが(笑))
今作は冒頭のクリスティ含めた財団の人達の挨拶も素敵で一種の映画の様な、そんな気持ちよさまで感じてしまう。とある金持ちの女性を中心にイギリスの片田舎から渦を巻いてエジプトへと集約されていくストーリーは何度読んでも引き込まれてしまい、抜け出す事は不可能である。クリスティ自身も述べている様に、外国旅行物としてもっとも良い作品という事は紛れもなく、更にはエジプトを舞台としてとても -
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久しぶりの一気読み!冒頭超絶美人っぽいミス・グローヴナーを登場させておいて映像的に話に入り込ませるとすぐさま事件発生。そこから安定感あるニール警部が話を進めていく。最初の事件の余韻も冷めやらぬなか、次の事件が…このスリリングな展開は数あるクリスティ作品の中でもかなり秀逸な出来だと思う。
ミス・マープルはかなり活動的。昔探偵大図鑑的なところで紹介されていたミス・マープルはロッキングチェアで編み物編みながら噂話から推理する、という感じだったと思うが、実際に読んでみると全く違いとても活動的でおしゃべり。実際のキャラの方がずっと魅力的。
クリスティ作品の名作に劣らず、登場人物それぞれもまた魅 -
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いやぁこれは!久々に「面白かった!」と声に出てしまいました。
先に読んだ『火曜クラブ』にそこまでハマれず、ううむ私はミス・マープルよりポワロ派かも、と思いかけていましたが、こうして他の本にも手を出してよかったです。やっぱり長編の方が好きだなぁ。
「殺人をお知らせします。……」
開幕数ページで鮮やかに告知される"殺人"。小さな村の人々は、特に関心なんてありませんよという顔をして続々とミス・ブラックロックの屋敷であるリトル・パドックスに集います。
私は基本的に、ミステリーを読む時に推理をしないタイプ。
ただ純粋に、ああこれからどうなるんだろう、この人もあの人も怪しいな――と -
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クリスティの長編ミステリ。ポアロシリーズ。クリスティが傑作を発表し続けていたあぶらののっていた時代の作品らしく、フーダニットの傑作だ。
昔からポアロシリーズは沢山読んだが、改めてクリスティの作品を読み進めていくと様々な発見がある。
いずれも人物描写について、クリスティ程作中の人物達が生き生きとしているミステリは少ない。美少女や美青年の表現描写は勿論、嫌な人物までありありと目に浮かぶ。今作はリーという一族の中で発生する事件であるが、正しく人物描写力が光り、作品の面白さを何段階も上げている。
イギリスのクリスマスはおそらく日本人がとらえるよりも重要なイベントであり、今作以外にもクリスマスに -
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クリスティの長編スパイスリラー。トミータペンスシリーズ。記念すべきトミータペンスシリーズの一作目であり、クリスティの長編作品二作目にあたる作品だ。
「若さ」についてとてもエネルギッシュで魅力に満ち溢れた作品で、「若い」事はこんなにも無謀で何でも出来る様な気でいるが、実際人生はそんなに甘く無いとクリスティに釘を刺されている様な気がする(笑)トミーとタペンスの単純な考えで結成したヤングアドベンチャラーズ。戦争の不安が残る中、仕事を見つける、お金を稼ぐ方法がとても大変な世の中。そんな中、幼馴染の二人は再会し、勇敢に(今の時期から見れば余りにも無鉄砲だ)新しい世界に立ち入って行く。
クリスティの -
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ネタバレクリスティの長編ミステリー。マープルシリーズ。マープルが積極的に事件に乗り出す作品は珍しいが、今作では彼女が以前育てたメイドが鼻を洗濯バサミでつままれて殺害されるという事に義憤を持ち、事件が起きたフォレスキュー一族の住む屋敷に乗り込んでいく。初めに殺害された人物のポケットにはライ麦が入れられており、第二、第三の殺人と立て続けに事件が起きるが第三の事件までの異様性により、全く脈絡のない様な事件に見え、警察も手を焼いている所、マープルがマザーグースの見たてでである事を見抜き、捜査が進展していく。
マープルは安楽椅子探偵のイメージなのだが、今回は自身の知り合いの若いお手伝いへの余りにも惨い殺人の -
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購入済み
面白かった
面白かった。
つくづく自分の目は節穴だなと思った。
なるほど、人間の心理ってそういうことなんだね。
いや自分が世間知らずなだけかな。
とにかく面白かった。 -
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ネタバレ青列車の秘密
クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。
ブルートレイン車内で発生した宝石「火の心臓」を巡る盗難事件とアメリカ人令嬢の殺人事件の謎。単純な殺人事件の調査だけではなくイギリスで有名な宝石泥棒「侯爵」に繋がる事件。
クリスティ作品において冒険ものは沢山あるが、今作は冒険的な部分と殺人による捜査、推理のパートのバランスがよくスリリングに物語が進行していく。上手く言えないが構成も現代的な印象があり、まずは宝石商と購入した人物のやりとりからスタートする。
他のシリーズに比べてポアロの性格や人間関係がとてもよくわかる作品で、様々な分野の上位の人物に顔がきき、捜査の合間に恐ろしさを