アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々に本棚奥からひっぱり出してきて何度目かわからない再再読。
昔からアガサクリスティの中で1,2を争うぐらい気に入っていて、何度も読んでるわりによく無くすので3回ぐらい買いなおした気がします。
内容的には安楽椅子探偵…とはちょっと違うけども色々なところを動いて回る感じでもない。
またミステリのようだけれどもファンタジーのようでもありと言う雰囲気が全面に漂っている。
突然現れる神秘的な人物ハーリ・クィン氏は、主人公たちの話を聞き、主人公たちから話を聞き、それを組み立て事実を話すが、決して答えを与えず主人公たちに答えを導き出させて、そして答えが出ると魔術のように消えて行く。
そんな不思議な感じ -
Posted by ブクログ
ネタバレラフィール氏の死亡記事を読んだ数日後にラフィール氏からの依頼がミス・マープルの元へ。事件の内容も何も分からないままにラフィール氏に指定された観光バスツアーに参加するミス・マープル。同じツアーに参加するミス・ベンサムとミス・クックが本名ではないと気がつくミス・マープル。ツアーの参加者エリザベス・テンプルからラフィール氏の息子マイクルの恋人の話を聞かされる。「愛」で死んだ娘。ラフィール氏の依頼で館に招待してくれたグリン婦人。彼女の姉妹クロチルドとアリシア。マイクルの放蕩三昧の生活。少女を殺害し逮捕され収監されているマイクル。ツアー中落石で意識を失うエリザベス・テンプル。ラフィール氏に依頼され接触し
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Posted by ブクログ
ポワロシリーズ。
過去の作品「五匹の子豚」のように、10年以上前の事件の真相を推理する内容。ポワロの友人である推理作家が過去の自殺事件の真相を一緒に推理していく。夫婦二人の自殺として処理されたこの事件は、当時から疑惑が残されていた。そこで、当時の関係者の話を聞いて謎解きをする。象は忘れない、、、とは、象は何年経っても忘れないことから、関係者も何かしら覚えていることがあるという話。この殺人は、愛情絡みであり、ポワロシリーズで初めて途中経過から犯人がわかってしまった。読み上げていくうちに、自分の推理が正され、今までにない感覚であった。それでも、続きが読みたい気持ちは最後まであり、満足のいく結末でよ -
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティが別名義で発表した、ミステリではない小説。
クリスティの人生に波乱が起きた後に書かれた長編で、ドラマチックで面白い。
渾身の出来に、さまざまな思いが浮かびます。
原題は「巨人の糧」で、天才はすべてを捧げつくすといった意味合いが主で、さらに二重の意味も‥
オペラ劇場で画期的な新作「巨人」が公演され、評判となるプロローグ。
さかのぼって、作曲家ヴァーノン・デイアの子供時代から。
幼いヴァーノンは内気で、空想の友達と遊んでいた。
みごとな邸宅でナースと女中達に囲まれ、裕福に育ったのだが。
実は父は邸宅を維持するために結婚し、母は留守がちな父をなじり、喧嘩が絶えない。
生命力豊か -
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Posted by ブクログ
ネタバレアバネシー家の主人リチャードが心臓発作で急死する。葬儀を終えたのち、遺言執行人エントウィッスルは集まった親戚たちに故人の遺言を発表する。するとその時、リチャードの末妹コーラが「リチャードは殺されたんでしょ」と言い放ち、そこにいる全員を凍りつかせる。実は親戚の者たちはすべて、ひどく金に困っていたのだ。そして葬儀の次の日、コーラが殺される。
クリスティが生んだ名探偵エルキュール・ポワロものの、知る人ぞ知る傑作。ミステリーの真相とは、作者が仕掛けたミスリードを作者自身がひっくり返すことだ。そこでひっくり返る事実が大きければ大きいほど、意外であれば意外なほど、そのミステリーは成功したと言えるだろう -