アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 終りなき夜に生れつく

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    ネタバレ

    【ネタバレ注意】この物語は単なる共犯劇ではなく、語り手マイクの自己が崩壊していく心理ドラマだった。彼はエリーへの愛を語りながら、実際には彼女の持つ未来だけを欲し、歌の場面でさえ“愛している自分”を演じていたにすぎない。グレタとの関係も同様で、共犯というより支配と依存の構造があり、エリー殺害後のマイクは「操りやすい駒」から「危険な共犯者」へ変化した。グレタが離れようとした瞬間、マイクの自己物語は崩壊し、彼は現実を保てなくなる。ラストの殺害は愛の破綻ではなく、崩壊した自己を守るための歪んだ手段だった。④

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    2026年08月02日
  • ABC殺人事件

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    超有名作品なだけに、アルファベット順に殺されることや真相なども読む前から知っていたが、それでも面白かった。一斉に登場人物がたくさん出てくる話ではないので、人物把握しやすいというのもある。

    後半、出頭してくる者が現れるも、これは精神異常者の仕業でなく、もっと計画性のある故意の殺人だと思うというポアロの発言が好き。

    それぞれの殺され方などから犯人は薄々と分かってくる。

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    2026年08月01日
  • 火曜クラブ

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    メイントリック部分は違うけど、関係性とかは『[ポケットにライ麦を』や『白昼の悪魔』に似たものがあった。再利用しているので純度高くできたんだろうなと感じる。

    グラディスという女が可哀想なポジションとして何度も出てくるが、グラディスという名前に対してクリスティは何かあるのか?

    マープルがときどきヤバいわよなこと言ってる気がするのだが、セント・メアリ・ミード村やばくない?

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    2026年07月29日
  • オリエント急行の殺人

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    雪で立ち往生した豪華列車オリエント急行。その中で起きた殺人に、居合わせたエルキュール・ポアロが事件解決に挑む話

    オリエント急行にまだ乗ってない所から始まる。

    容疑者(登場人物)が多くて混乱してしまい、本を投げ出し、配信の映画を観てしまった。
    2017年のアメリカ映画ジョニー・デップが出演していて今風だった。昔のレトロなのが見たかった。出来ればイギリス映画か、イギリスドラマか⋯。

    本に戻って完読。

    ・映画では映画用に変更されていてエンターテイメントとして楽しめたこと、

    ・本は緻密に組んである上等なミステリーだということ、

    ・ポアロの集中力と観察眼と何気ない一言にも相手を探る意味が含まれていて古典といって侮れない心理戦が繰り広げられていたこと

    これらが持った感想だけど、
    私には難しかった
    だけど、丁寧な描写は嫌いではないのでこれからもアガサ・クリスティにチャレンジしてみよう思う

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    2026年07月28日
  • 娘は娘

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    ネタバレ

    結婚しても、独立しても、娘は娘。

    母と子の共依存なのかと思って読み始めたが、これを共依存というとすべての母娘が共依存になってしまう。母アンと娘セアラ2人で(メイドのイーディスはいるけど)仲睦まじく暮らしてきたが、アンがリチャードと再婚しようとしたことに、セアラが反発したことから、2人の仲は引き裂かれる。微笑ましい仲良し親子はどこへやら、お互い相手を貶し、自分は幸せだとのたまいながら享楽的な生活に溺れていった。

    甲斐性なしと言われていたジュリーが、戻ってきてセアラを求めたのが、とてもロマンティック。麻薬から抜け出すのはとても簡単なことではないだろうけど。お互いに意地を張っていたことを認め合い、旅立つ空港で抱き合う母娘の姿はドラマティック。

    他のメアリ・ウェストマコット名義作品でも思うのだが、どの立場になるかは別として、女性の読者は、自分に覚えがあったり、共感できたりするのではないだろうか。男性読者の感想も知りたい。

    すぐ自分の家族の話を引き合いに出しながらネガティブな意見を言いつつ、じっとアンを見守り続けるメイドのイーディスと、セアラの名付け親であり実際的で、下手な同情は全然しないローラのキャラクターが秀逸。

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    2026年07月28日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    ネタバレ

    アガサ・クリスティ10冊目。
    ここまでひとまず有名どころを読んできて、
    デビュー作を古本で見つけ手に取る。

    いやぁ、よくまとまってるし、
    細かい物証がたくさんでてくるし、
    全ての登場人物に嫌疑がかかって面白かった!

    みんながそれぞれの人間関係があって、
    それを誤魔化したり、意地を張ったりした結果、
    複雑になっていって。
    アルフレッドとエブリンの営業仲違い犯人コンビ、
    ローレンスとシンシアの両片思い、
    メアリーとジョン夫妻のすれちがい、
    バウアスタインのスパイ容疑…
    犯人たちの計画した工作とは別に
    みんなが自分の都合で何かを隠したり
    勘違いで誰かを庇ったりしてどんどんややこしくなる。
    これを全て明るみに出したポアロはすごいや。

    アルフレッドは途中で疑いを晴らされたから
    犯人から除外してたよ…

    ヘイスティングズは惚れっぽすぎて笑える。
    ジャップもデビュー作から登場していたのか。

    今回も相関図を書いて読んだ。
    誰が誰にどんな印象を持ってるかとか、
    特徴とか。
    それでも犯人は分からないんだけど、
    読んでる最中はそれぞれのことがよくわかって
    より楽しくなる。

    以下、ポアロのセリフですきだったとこ。

    「よく調べて、選り分ける。重要なことは取っておいて、重要でないものは、ぷーっと」「吹き飛ばす!」

    「いやいや。お聞きなさい。ある事実が次につながる——
    また次にいく。今度はうまくつながるかな?ぴったりだ、どんぴしゃり。これで次にいける。今度は——だめだ。
    どこかぴんとこない。なにかたりない——鎖の環がひとつたりないんだ。そこで調べる。探してみる。そして、そのぴんとこない事実を、ひょっとしたら関係のない些細なことかもしれないが、そこに当てはめてみる」
    「ちゃんと意味があったじゃないか。こりゃ、すごい!」

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    2026年07月28日
  • そして誰もいなくなった〔改訳新版〕

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    「禁忌の子」を読んで、ミステリ読みたい欲が刺激されたのでこちらを読みました。
    言わずと知れた名作ですが、小学生のときに読んだような読んでないような…記憶が曖昧で、ようやくしっかり読めました。
    この限られたページ数で10人を書き分けてあるの凄い。外国人名を覚えるのが苦手でも大丈夫でした。原点にして頂点とはこのこと。頭の中どうなってるのか覗いてみたい。夜中まで読んでいたら、長女が「ママ〜」ってお茶飲みに起きてきたの本当に怖かったです笑

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    2026年07月27日
  • そして誰もいなくなった〔改訳新版〕

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    海外文学あまり読まないので慣れてなくて、誰だっけ?と何度も登場人物の名前を確認したけど、一気に読める。面白かった、もっと早く読めば良かったな。

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    2026年07月26日
  • 白昼の悪魔

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    ネタバレ

    【再読】
    陽光降り注ぐ美しいリゾート地ジョリー・ロジャー・ホテルを訪れたポアロ。そこには個性豊かな客が集まっていたが、中でも一際注目を浴びたのが元女優の美女アリーナだった。そんな彼女が人目を憚らず逢引きをしていたのが妻のいるパトリック。
    そしてある朝、アリーナがビーチで死体となって見つかった。ポアロは関係者から話を聞くが、どの人物にもアリバイがある。捜査を進める中で、手紙の燃え滓、落ちてきた瓶や使用された風呂、洞窟で見つかったヘロインなど、まさにパズルのピースのような謎が多数見つかる。
    ポアロはみなをピクニックに誘うが、その最中にアリーナの継子リンダが自殺を図る。
    そしてポアロが真犯人として指摘したのがレッドファン夫妻だった。夫パトリックは金目当てでアリーナに接近し、用済みとなれば妻のクリスチンと共謀してアリーナを殺害した。パトリックは他の泊まり客エミリーとともに死体の第一発見者となったが、それは妻のクリスチンの変装で、そのときアリーナはまだ生きていて洞窟の中にいた。その後パトリックが洞窟へ向かい、アリーナを殺した。まだ子どものリンダは継母であるアリーナを憎んでおり、ロウソクを使って人形をつくり呪い殺そうとしていたのだった。そしてその日のうちに実際にアリーナが死んだため、自分の呪術で殺してしまったと思い込み自殺を図ったのだった。

    一つ一つのピースを組み合わせて、ポアロが真相に迫る。やはり個人的には事件前のドラマ重視型の作品が好み。
    結局のところアリーナは男を狂わせるのではなく、男によって翻弄される哀れな女だったのだ。殺意を抱くことは誰しもにあり得ること。リンダを諭す優しいポアロに救われる。
    ●見どころ
     ・ぜひ訪れてみたいジョリー・ロジャー・ホテル
     ・船に弱いポアロ
     ・「すこしぼけてるかもしれない」と言われるポアロ
    ●名言
     「日の下のいたるところに悪事ありです」
     「人が殺されたという場合には、礼儀よりも真実を言うことの方が大切ですよ」

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    2026年07月26日
  • オリエント急行の殺人

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    面白かったー

    なかなか犯人が当たらない笑
    何気ない序盤の言動が伏線になってるのだなーと

    なかなか最後は衝撃だったが笑
    でも面白かったー

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    2026年07月25日
  • ナイルに死す

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    1974年版の映画「オリエント急行殺人事件」は面白すぎて感動したが、1978年版の映画「ナイル殺人事件」はぱっとしなかった。よって原作も読む気はなかったが、あらかたクリスティーの代表作を読み終えたので、今回手を出した。すると、意外や意外、面白かったのである。筋を知っていても、いや、筋を知っているからこそ読んでいて楽しい部分が多くあった。読書の優れているところは、「この人誰だっけな?」「なんかそんなことあったな?」といったとき、ページを戻って確認できることだ。かすかな記憶をたよりにページをたぐるのは、面倒ではあるが、楽しい作業でもある。また、事件が起こった船の船室の配置図があるのがよかった。何度もこの配置図を見て、事件の巧妙さに感心した。というか、この部屋の配置でなければ、この犯罪は成立しない部分があり、それは犯人にはコントロールできないことのはずで、犯人が犯行の詳細をいつ決めたのかは考察の余地がある。残念ながら登場人物たちがめぐるエジプト観光地の絶景は読書では味わえないのが欠点だ。ではもう一度映画を見てみるか。新しいのはつまらなそうなので、見るならやっぱり古いほうかな。

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    2026年07月25日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    ミステリの女王のポアロ作品、1作目。
    今のミステリの書き方の基本となるような内容の展開。何十年も経っているのに新鮮に読める文章。
    ポアロの愉快な人柄と怖さを持つ一面を読み取れる文章力。

    校閲が無い時代だと思うので
    登場人物の呼び方がコロコロ代わり
    誰が何を言っているか注意深く読まないといけなかったり。
    行間が無いので、展開が変わった部分を読みとくのが、現代小説に慣れてしまっている私には少し難しく…
    何度も読み戻ってしまったけど、とても面白く、ミステリの女王と言われる意味がわかった。

    内容や書き方に慣れてきた、残り1/3は、夢中で読んだ。
    残りのポアロ作品も読んでいき、アガサ・クリスティーを読破したいと思った。

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    2026年07月21日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    アガサ、ポアロ、10作目。新訳版 田中一江訳

    王道のストーリー展開で分かりやすくおもしろかった。
    今回は飛行機内での密室殺人。英仏共同捜査になりジャップ警部も登場。警察との信頼関係が増したのか、ポアロが軽くあしらわれなくなった気がしてなんだか嬉しい気持ちになる。
    一方、捜査中のポアロは容疑者になり得る人物誰に対しても平等に疑いを向ける。彼が必要以上に近づいていく人間はもちろんあやしい。笑。後半のポアロ独擅場の真相に久々にワクワクし感動した。さすがポアロ!
    しかーし、犯人の自分勝手な欲の塊にはいつも悲しくなる。徹底的に欲深いんだよなぁ、人間は。


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    2026年07月21日
  • ABC殺人事件

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    ネタバレ

    カストが犯人であり、ポワロとの因縁や関係性を考えながら読んでいたが、後半に二重人格か?被害者遺族に仲間いる?とか思い始め…謎解きしようという気持ちを軽くもちながら読んだが全然的外れだったな。

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    2026年07月19日
  • 白昼の悪魔〔新訳版〕

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    ネタバレ

    こ、これはわからん!と俺フィーのイラン戦の末次のようになった。方向性はそんなに間違ってなかったと思うのだが。
    ポワロってデブチビ中年みたいなイメージなんだが浜辺の姿が想像できん。

    以下、個人的な推理。
    まず男の手による絞殺という前提があるので、逆に犯人は女で確定。そうなると明らかに怪しいのは浜辺に残ったレッドファーン夫で、犯人が女である=動機のある妻であることに気づいたから死因を偽造したのでは? と推定。この時代、扼殺痕がどれくらい偽造できるのかはわからんけど、たとえば死にたてホヤホヤなら偽造とかできんかな……? みたいなノリでの妄想推理。
    ただレッドファーン夫は実際に犯罪現場を見たわけではないので、むしろ犯人は妻以外だろう。

    マーシャルとロザムンドの証言は明らかに嘘だが、お互い無垢に庇いあっているのは明らかなのでシロ。このふたりの関係はレッドファーン夫婦のコピーになるはず(と思ったが、よくよく考えるとレッドファーン側は妻は夫のフォローしてないのでコピーにはならんのだよな。あとから考えると)。

    そうすると素直に考えれば犯人は娘で、なんかこう……いいかんじに雑に殺したんだけどレッドファーン夫が勝手に勘違いして偽造してくれたぜ! みたいなことを途中まで想像。
    ただ過去の事件の話が入ってきてわからなくなる。こうなると年齢的に明らかに犯人は娘ではない。うーむ。わからねぇ! で読み進めて終わり。

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    2026年07月19日
  • エッジウェア卿の死

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    ヘイスティングスが生意気にも読者に軽い叙述トリックを仕掛けてきた。そのおかげで逆にこいつはあやしいぞとなってしまった。
    入れ替わりをうまく使ったトリックは楽しい。ポアロがいいようにしてやられている。audibleで適当に聞き流していたら、ドナルド・ロスの再登場でだれだかわからなくて混乱した。大事な役どころだったのになんということだ。やっぱり最後に独白、というのはいいよね。そのキャラクターの魅力が増す気がする。バレるきっかけがこの犯人らしいのも好き。

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    2026年07月18日
  • 杉の柩

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    audibleにて。そろそろ朗読が残り少なくなってきて悲しい。クリスティーには珍しい、裁判から始まる物語。これは…逆転裁判だー!法廷ミステリってあまり読んだことないんだけどこんな感じなのかな。ポアロじゃなくてもよかったのでは?とも思うが、ここからどう逆転するんだ?という追い詰められっぷりからのひっくり返し方は鮮やか。遺言書が出てくるクリスティーの作品、犯人の動機はだいたい金である。
    素晴らしい女性がどう見てもダメ男にハマるパターンいい加減にしてほしい。
    あまり関係ないが時系列適当にシリーズを読み進めていると殺人即絞首刑の時代があったこと、途中でそれが変わっていることが分かるの興味深いな。イギリスは1998年に死刑廃止したらしい。

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    2026年07月18日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    【再読】
    女医のサラと医学博士のジェラールが旅先のイスラエルで遭遇したのは、風変わりなアメリカ人の一家だった。母親のボイントン夫人は子どもたちが他人と交流するのを許さず、精神的に支配していた。サラは彼らを解放するために策を講じるがことごとく失敗に終わる。
    そんな中でボイントン夫人が死亡する。元々心臓が悪かったこともあり単なる病死と判断されたが、ジェラールの私物から注射器が紛失し、さらにはボイントン夫人には注射の痕があった。イスラエルを訪れていたポアロはこの事件に興味を抱き、捜査を始める。ポアロ自身、夫人の息子レイモンドが発した不穏な言葉を聞いていたからだ。
    関係者から話を聞いたポアロはそれぞれの供述に潜む矛盾に気がつく。しかしそれらは、自分以外の誰かを守るためについた嘘だった。ポアロはこの事件の犯人を一家以外の者によるものだと考え、ウエストホルム卿夫人を指摘する。彼女は元犯罪者で、以前看守を務めていたボイントン夫人にその秘密を知られていたのだった。

    幕開けはポアロが耳にした不穏な言葉。事件までがじっくり描かれているからこそ心理的な分析や推理が光る。精神的に支配される家族というのは現代にも通ずるリアルなテーマだと思う。誰にも望まれなくても真相を追わずにはいられないポアロの矜持を感じる作品。
    ●見どころ
     ・たった一日で真相を解明するポアロ
     ・いい人過ぎるコープ

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    2026年07月14日
  • アクロイド殺し

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    ミステリ好き、これからミステリを沢山読もうとする人に必ず、そして最優先で読んでもらいたい作品。内容やあらすじを調べてしまうと後発の作品ないしは今作のトリック等がそれとなくネタバレされてしまうので要注意。

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    2026年07月12日
  • ハロウィーン・パーティ

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    ネタバレ

    audibleにて。最近読んだ2冊に出ていたオリヴァ夫人が結構好きなので選ぶ。スペンス元警視も好きなキャラクター。訳が新旧2つ、朗読まで2つあった。とりあえず古い方を聞いてみる。
    なんとポアロとオリヴァ夫人がコンピュータの話をしている!クリスティーが80歳近い頃、最晩年の作品の1つらしい。80歳で推理小説書けるのすごくない?その年になったら1ページ前のことも忘れそうである、私は。辻真先氏のTwitter見ると尊敬の念にたえないが、クリスティーもたぶんそのタイプ。
    朗読で聞いているとまずりんごの木荘(たぶん)をりんごの「もく」そうと読んでいること、そしてクオリガーデン?で引っかかる。だめなの?りんごのきそうじゃ?ほんとにその読みが正しいの?後者は古い石切場を幻想的な庭に仕立てあげたということなのね。ポアロの思い出話まで挟んだ庭の描写がたいそう長く、正直庭の話が丁寧すぎることによって犯人を当て推量してしまったところはある。でもよくわからない動機やラストの展開を最終的にすとんと納得できるように描いていく力はさすがだと思う。ポアロの心情の描写は初期の作品にはなかったものなので新鮮である。

    誰も信じなかった被害者の話だけで殺しにかかる犯人が怖すぎる。そして弟の行動があまりにも邪悪でドン引きする。ただ、被害者が知っていた事実があれだけ(立ち聞きなどをしたとしても大して中身がない)で、実際には弟も何も目撃していない、となると、弟は何をもって犯人の目星をつけたのか分からない。この辺はなんとなくすっきりしない。

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    2026年07月11日