アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 書斎の死体

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     突如書斎で発見された女性の死体と彼女が勤めていたホテル内の人間関係、キナ臭い遺産相続に誰もが怪しく見えてくる状況など御手本とも言うべきミステリーで、ミス・マープルの観察眼や名推理が強調されていてシンプルながら奥深い犯人当ても良かった。

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    2025年12月13日
  • 検察側の証人

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     金持ちのオールドミスの殺害容疑を掛けられた青年と彼の犯行を裏付ける証言をする彼の妻、状況証拠が青年を犯人だと示すなかで行われる裁判という要素が詰まったミステリー仕立ての戯曲で、目まぐるしい展開とスリリングな法廷劇など短いながらも面白さがギュッと凝縮された作品だった。

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    2025年12月12日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    『大空を飛ぶ殺人』というタイトルの同書を小学生の頃に買ってもらったが積読になっていて、大人になって再購入。色々な人物視点のストーリーの中で散りばめられたヒントやレトリックの数々。クリスティらしさが詰まった作品だと思う。
    話自体はシンプルなので、ドキドキ感は少なめ。あと、流石に後書きで他書のネタバレするのは勘弁してほしい。

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    2025年12月05日
  • 招かれざる客

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    ネタバレ

    さすがアガサクリスティ、展開が二転、三転、五転ぐらいはする。この車で突っ込んできた人がどんなことを思っていたのか気になる。脚本形式なのでちょっと読みにくいけど、舞台だったらどうなるだろうとも気になった。

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    2025年12月03日
  • 火曜クラブ

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    個人的にクリスティ作品の魅力といえば、
    個性豊かかつ人間味のある登場人物(事件の容疑者)たち、
    膨大な情報の中にミスリードと本当のヒントとを潜り込ませる巧みさ、
    そしてミスリードの要素すら拾い上げ本筋とは別のストーリーに昇華させる組み立ての巧さ、
    あたりが大きいのだが今回は短編集という性質上どうしてもそれらを感じづらかったというのが正直な印象。
    短いページ数で語らなければいけないので人物描写にそこまで割けず、ミスリードを入れる隙がないのでヒントが分かりやすく浮き彫りになっており、長編では毎回予想外の真相に驚かされていたのに、今回は途中でなんとなく分かってしまうことが多かった。

    というのは各話で語られるミステリーの内容の話で、毎回変わる語り手の性別や性格や職業による語り口の違いの書き分けにはもはや凄みすらある。
    そしてそれを逆手にとったような『バンガロー事件』の結末が特に痺れた。

    各ミステリーの内容についても、真相が予想できるからといって読み応えがないなどということは全くなく、謎めいたシチュエーションの面白さはさすがといった感じ。
    特に『舗道の血痕』の語り手ジョイスが見ていたであろう定点観測のような景色は読みながらまざまざと頭に思い浮かんできて、読み終わった今でも強烈に残っている。

    ホームズ作品の短編集も「シチュエーションの面白さ勝負」みたいなところがあるが、あちらがおどろおどろしい見るからに奇妙なシチュエーションが多いのに比べて、クリスティはもっと日常と隣り合わせの、牧歌的な雰囲気の中に潜むちょっとした違和感というような、じわじわと感じる恐怖を得意としているように感じた。

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    2025年12月02日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    リチャードの葬式での一言がきっかけで謎の連続死が始まる。
    コーラが死んだんだと身近にいる家政婦が怪しいけど、リチャード家の問題も絡んでるとなぁと思えども…ふむふむ。
    話の回し方が抜群に上手いですよね。さすがクリスティ。

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    2025年11月30日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    クリスマスが近づいているので、クリスマス関連の小説が読みたくて、久々にアガサ・クリスティーを手にしました。ポアロのクリスマスと迷ったのですが、気分は短編でした。これには、最後、マープルも登場。嬉しいサプライズでした。
    クリスマスプディングの冒険、24羽の黒つぐみが特に好きです。どうも、デビット・スーシェのポアロシリーズを見過ぎているせいか、原作よりもドラマの脚本の方が馴染み深くなっています。だけれど、やはり原作の良さもあるなぁと思って楽しく読みました。ドラマのポアロと原作のポアロは似ているけれど、ちょっと違います。原作の方がシニカルなイメージ。それもまた読んでいて楽しい。

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    2025年11月29日
  • 死との約束

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    ポアロシリーズ。
    名探偵の悲しい宿命とばかりに、旅先でも事件に遭遇しちゃうポアロ。エルサレムを訪れたら、そこで殺人事件の捜査依頼を受けることに。

    冒頭はなんとも不穏な台詞で幕を開ける。
    その台詞は夜のしじまに流れ出て、あたりを漂い、やがて闇の中を死海の方へ消えていった、という表現…なんて痺れる詩的な導入なんだろう。。

    母親がサディスティックで家族を支配的に束縛しているボイントン家の関係性と、この家族と複雑に絡み合う外部の人たちとの利害関係が面白い。その後に発生する殺人事件が単調にならず、それを鮮やかに紐解く様子がとっても痛快だった。

    同じ中東の旅情モノ『ナイルに死す』と雰囲気が似ていてなかなか事件が起きないが、本作は序盤でポアロがほとんど登場しないし、家族それぞれの背景がしんどくて前半は読むのがつらかった。中盤で事件が起きたあとは、ようやくポアロが活躍してくれるのでグイグイ読めた。いやぁ、やっぱ凄いな。鋭い分析力がハンパない。

    それにしても解決編では、緊張感高まる推理の連続と予想外の展開でホント驚いた!
    えっ?えっ、そこ?まじかー!?って一人で盛り上がってたww
    エピローグのシーンが、晴れやかな気持ちにさせてくれる満足な作品でした。

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    2025年11月26日
  • 未完の肖像

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    外に出たい、未知の世界に触れたい、でも妻であり母である女性にとってそれは抑え続けるべき欲望。そして母と娘の微妙な関係。アガサ・クリスティのさすがのストーリーテリング。

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    2025年11月26日
  • 杉の柩

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    証拠集めではなく、会話から真実を探ってくのが読んでいて楽しい!同じ人物なのに、人によって全く違う印象だったり、少しずつ嘘をついていたり。犯人は、「そうか〜なるほど」でした。

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    2025年11月23日
  • 白昼の悪魔

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    ネタバレをせずにこの作品を語るのは難しい…
    いや、ミステリーってそんなものかもしれないけれど。いや〜、伏線が細かくてほんの些細なことも最後にはそういうことだったのか!となるので。

    この作品の前に読んだ「もの言えぬ証人」でも感じた事だけど、殺人事件が起きながらもまったりのどかさすら感じる展開ではある。ややもすると「静かな殺人」と評したくなってくるのだが(次々殺人が起きて人が死にすぎる系ミステリーに慣れすぎちゃったのかもと焦る…笑)でも、そこはクリスティー、一見のどかな雰囲気と思わせつつ小島のリゾートホテルを舞台に人間模様は波乱の種やら周りの好奇の視線で複雑に渦巻いている。
    そこにポアロの「日の下のいたるところに悪事ありです。白昼にも悪魔はいるのです」
    ばばーん、お題発表!かっこいい(^^)

    被害者の本質を見極めることこそが事件の本質を知ることと語るポアロさんに習って、犯人を当てようと頑張るのだが、まんまと騙される。
    それがまた楽しいのだ。

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    2025年11月18日
  • 火曜クラブ

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    「ミス・マープルと13の謎【新訳版】」 (創元推理文庫)のハヤカワ文庫版。ちなみにこっちの方が出版が早い。でも私は先に創元推理文庫版で読んだ、のだが気が付かなかった。
    どこかで読んだことある気がするなぁって思ったんだよなぁ…笑

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    2025年11月11日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    犯人がわかった瞬間は、そうなの!?ってなった。
    どんでん返しとは違う驚きで素直に面白かった。
    この作品が105年前の作品ということが何よりもすごい。

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    2025年11月08日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    聴く耳を持つものにとっては、真実同様の価値があります。ときには、真実以上の働きさえします。」 人は嘘をつく。不都合な事実を隠すためであったり、誰かを守るためであったりと理由は様々。それらを紐解くことてポアロは真実を導き出す。一番不利な立場にあったエリノアが最後まで嘘をつかなかったことが、ポアロを最も悩ませていたという仕掛けがとても良い。

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    2025年10月21日
  • 検察側の証人

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    アガサクリスティは毎回騙されるので今回は騙されないぞ…と思いつつ読んだらやはり騙された。騙されるの楽しい。
    結末は正直スカッとしていい。どうせ有罪になるならやってしまおう

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    2025年10月13日
  • ナイルに死す

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    面白かった
    スタイルズ荘、オリエント急行よりも個人的に好いた
    『当てはまらない真実から出発する』シャーロックホームズも同じようなことを言っていたような
    映画も観てみようかなと思う

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    2025年10月13日
  • 殺人は容易だ

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    ネタバレ

    ドラマが放映されることを知り、それなら、とドラマの前に原作を読みました。これからドラマ視聴します。

    ポアロやマープルも出てきません。
    素人探偵であるからこその思い込み推理で、読者の私も一緒にあーでもないこーでもないと考えさせられる。
    ブリジェットとの会話でその思い込みに気づき、犯人にいよいよ迫る…かと思いきや、読者は気づきます。クリスティーがここで終わらせるはずはないと…。そいつが危険よぉー!!早く助けてー!!

    犯人の動機にぞっとしました。

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    2025年10月13日
  • 動く指

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    ネタバレ

    ミステリとして犯人は分かりやすかったですね(笑)しかし、ジェリーとミーガンの関係が面白くって(笑)単純な話ですしベタベタな展開になってますが面白かった(笑)今までのミス・マープル・シリーズの中では一番面白かったです(笑)ミス・マープルの出番は少なかったけど(笑)

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    2025年10月10日
  • 秘密機関

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    二作目の長編でこのクオリティか。
    ミステリーというよりは冒険小説だけど、めちゃくちゃ面白かった。
    滅多に読まないジャンルなのに楽しめてしまったから正直驚いてる。
    伏線は随所に散りばめられているし、事件の黒幕は最後まで分からない。
    もちろんロマンスも忘れない。
    もう最後の数頁なんてニマニマしながら読んだわ。
    ホント読者を飽きさせないな。
    さすがは女王です。

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    2025年10月09日
  • 予告殺人

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    ネタバレ

    クリスティのミス・マープルシリーズ4作目。

    ある朝、新聞広告に殺害予告が掲載される。誰もがゲームだと思い、予告れた日、予告された場所へと向かう。そして予告された時間、男が現れて…

    過去の3作と比べると微妙。提示される謎の割には冗長で、中弛みも激しい。ここまで長くなくてもよかったのになぁと。

    過去作の「牧師館の殺人」や「書斎の死体」ほどにはミステリ的に強くなく、「動く指」ほどにはユーモラスでもない。じゃあ何が良かったかと言うと、マープルが早めに動き始めるところ。なんと、意外にちょこまかと動く笑(前作が出番少なめだっただけの気もしている)。

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    2025年10月07日