アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 殺人は容易だ

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    ドラマの放映があった時に、未読なことに気づき、視聴を中止してまず本作を読破。
    変わらずのクリスティレベル。
    クリスティ読んでる人なら、犯人は比較的早めにアタリがついてそう。
    それなのになんでこんなに読ませるんだろう。
    こういう本を読んだあとは、次に読む本がペラペラに感じたりするのである意味困ります。

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    2025年09月30日
  • ナイルに死す

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    ジャクリーンが印象的だった。「彼を愛しすぎている」と作中で強調されていて怖いなこの女としか思わなかったけど、真相が明かされるにつれて味わい深い人へと印象が変わった。ラストの彼女の決断が切ない。ダブルミーニング(2つ以上の解釈が可能な意味づけのこと)が見事だったなと感じた推理小説だった。あとポワロさんって何だかんだ女性には優しいよね。

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    2025年09月28日
  • 終りなき夜に生れつく

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    ネタバレ

    甘やかな喜びに生れつく人もいれば、終りなき夜に生れつく人もいるっていう話。

    クリスティーが自分のベストにも選んだ作品。

    やっぱり古典として擦り倒されてるオチや事件が起きるまでの前フリの長さは、新しい良質なミステリー作品と比べると驚きはないし古さを感じてしまう。
    でも、逆に言うとミステリーというジャンルで1967年の発表作品が、今もまだ飽きずに読めて面白いと思わせてくれるのは凄い。

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    2025年09月28日
  • 火曜クラブ

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    マープルのすごさがつまってる。ただのうわさ話好きのおばあちゃんではない、人間観察のプロというか驚くべき知性というか。ポアロも大好きだけど、それぞれ別の人間観察における知性というか。クリスティがマープルがお気に入りだったのも納得。

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    2025年09月27日
  • エッジウェア卿の死

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    ネタバレ

    ⚠️ネタバレ注意⚠️ ※ポアロシリーズ過去作のネタバレもあり




    著者の得意とするこの手のテクニックにまた騙されちまった。むしろお前が見抜ける作品あるのかよと思われそうだが。もう流石に"この技"はないだろうと油断していた。悪く言えば過去作の使い回しであるが、それが連続すると見事に決まる。
    今作はわざわざモノマネ女優までフェアに登場させているのだから、このトリックにも実現可能性が保証されているし、成功したかを電話で確認までしているのだからリスクが極めて低い。実際に○○○○○に気付いて殺された奴もいるわけだし。

    トリックは見事◎で動機も前例なし◎(自分の読んだ中で)。ミスリードは本サイトのレビューを見ると引っかかってる人は少なめなので微妙か△ 最後の獄中からの手紙、自信に満ちた狡猾な犯人の造形もよし◯

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    2025年09月27日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    はっきりいって今までのクリスティー作品の中でダントツで面白かった。親友に婚約者を奪われた哀れな女性の行く末に心を揺さぶられた。無限に拡散していく人物相関はどこに着地するのだろう?ととにかく夢中になって読んだ。まだ著作を5分の1も読めていない私だが、読んだことない方にクリスティーのおすすめを聞かれたら現時点では真っ先にこれをお勧めすると思う。

    【ネタバレ強め】【シリーズ過去作ついても触れるので注意】



    肝心な時に限ってピタリと当ててしまった。当てたくなかった。なぜ当てられたかというと同シリーズの過去作にほぼ同じと言ってもいい犯人の設定と動機があるからだ。どうしてもその作品の使い回しという印象が拭えない。緻密に計画した犯行のはずなのに、あの(5分の空白)には確定的な要素がないとも思う。確かに過去作品よりは、経緯が詳細に描写される分、真相は効果的に映るし、ロマンスとしてもビターなエンディングも好みだ。過去作品さえ読まずに本作だけをつまみ食いしていたら、他の名作に並ぶ評価だったのが悔やまれる。でも、本作の持つ魔力に惹かれて、必ずいつか再読してしまうと確信している。

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    2025年09月27日
  • 白昼の悪魔

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    本作は伏線があらゆるところに張られている。あとでまた読んでみよう。
    ガードナー夫妻がお気に入りのキャラです。

    あと、最後の訳者さんの後書き。
    よくわかります。特別な場所で読んだ本は好きになるよね。

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    2025年09月22日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    エルサレムを訪れたポアロが聞いた殺人計画。やがて中東を旅行中のポイントン夫人が殺害される。元刑務所の看守で義理の息子や娘たちを支配する暴君だったポイントン夫人。

    昔、映画館で『死海殺人事件』を見たときはあまり面白く無かった気がするけど、原作の方は面白い。
    ポイントン家の人たちにイライラしたりするけど、事件の展開はとても良い感じ。

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    2025年09月20日
  • スリーピング・マーダー

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    やったー犯人当てられたーっ
    といっても、別にトリックで当てたわけでもなく、仕込んであったアリバイ操作を見破ったわけでもない。
    多分クリスティなら、コイツを犯人にするだろうなあという、そういう推理小説を読み解くのにそれはどうよという……いわゆる当てずっぽう的なものである。それでも毎度毎度外しまくっていた身としては、それなりに嬉しい。
    ミス・マープルシリーズでは一番最後、完結作品としてクリスティの死後に発表された本作は、ある意味思いっきり作者の書き逃げ的なものなんだろうと思う。なんせ感想を持ったとしても、書いた本人はもうこの世にいないのだ。ただ最後のポアロ作品で同じく死後に発表された「カーテン」に比べると読後感は良くて、最後の完結作品であるという感覚はない。むしろ、ミス・マープルに恩義を持ったであろう若夫婦が、彼女の後継者として活躍してくれるんじゃなかろうかと、そんな予感をさせてくれる。

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    2025年09月14日
  • 火曜クラブ

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    はっきりした証拠がない推理も結構多くて、これ確証ないけどいいの?のとは思ったけど、人間観察から推理するっていうのは面白かった!

    時代の違い、台詞が長い、覚えにくい人名、脇道にそれる話題…などがちょっと読みにくかったけど、筋書きやトリックはシンプルでわかりやすい。
    短編集なので、いろんな事件が楽しめてよかった。

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    2025年09月11日
  • 杉の柩

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    シンプルな事件と思わせておいて、あれよあれよと見える視点がガラリと変わるテンポの良さがたまらない。自分も探偵と思って読んでいけば解けそうなくらい文章に真相がしっかりと描かれているのがすごい。いつもながらそこそこページあるのにあっという間に読んでしまう。

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    2025年09月09日
  • ナイルに死す

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    ポワロものを順に読んでいるところだけど、改めてホント面白い。たぶんほとんど以前に読んだことがあると思うが、ありがたいことにほとんど忘れているし、デビット・スーシェのポワロシリーズも見ていないので謎解きの部分でも全然犯人がわからないけれど、本作ではめずらしく途中で予想したとおりだった。ポワロの「情け」に救われる。

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    2025年09月09日
  • そして誰もいなくなった〔コミック版〕1

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    昔原作を読んだのですが淡々とした語り口が多くあまり印象に残らなかった作品だった記憶があります。
    しかし、コミック版は各キャラクターの心理描写が丁寧に描かれており原作よりも格段に読みやすく感じました。
    おすすめです。
    アガサ・クリスティの他の作品もぜひコミカライズしてほしい

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    2025年09月07日
  • 蒼ざめた馬

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    毒物関係の本を読むと、タリウムという毒物の名前が出てくる。この毒の紹介につきものなのがアガサ・クリスティの『蒼ざめた馬』という作品で、前々から気になっていた作品だった。
    オカルト趣味満載だという説明文ではあるが、内容はいたって普通のミステリ、オカルト的な要素はあるけれども、それが主体ではなくあくまで彩りだなという印象。毎回のことだけれど、今回も犯人当てには失敗して、つくづく自分には探偵の才能がないと痛感した。とはいえ、毒物関連の本での予習をしていたのでトリック自体はわかったので、それでちょっとだけ安堵していたりする。
    あと、主人公と最初は良い雰囲気だったのに、結局本人のあずかり知らない間に駄目になってしまった主人公の女友達に、少しばかり同情した。もう少し早い段階で、ちゃんと白黒つけてやれよと、主人公優柔不断さにまあまあ呆れていたりもする。

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    2025年09月06日
  • 終りなき夜に生れつく

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    探偵が出てこない方のクリスティ。
    「春にして君を離れ」でクリスティの心理描写力に驚いたので、今回も知らないクリスティを見れることを期待しながら読んだ。

    呪われた地<ジプシーが丘>で大富豪の女性と出会い、天才建築家の友人に家を立ててもらい、夢のような生活を送る・・・はずが。
    最初から最後まで不穏な空気がずぅっと漂っている。このはっきりしない空気間のまま最後まで読ませるクリスティはやっぱりすごい。

    翻訳も好きな感じだった。

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    2025年09月05日
  • 白昼の悪魔

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    近頃アガサ・クリスティの本が多め。持ってるのを忘れてまた買ってしまった。

    時期は夏、場所は避暑地の島。殺された元女優はそれはそれは美貌の持ち主で、男達を虜にしてしまう。妻帯者であっても惹き込まれるため、周囲の人達を不幸にすると思われて、女性に敵が多い。
    ところが殺害方法から犯人は男性らしいという。そしてアリバイからも犯人の特定が難しい。

    映画を見ているかのように島のようすを頭に描く。朝海でひと泳ぎ。昼には日光浴。そこには日本の猛暑のようなだるさは微塵もない。熱中症に注意、なんてこともない、理想的な夏。



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    2025年08月28日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    ポアロが全然出てこない〜泣 最後のトリックはもしかしたらそうかも?と思ったものだったけど、こんな複雑に絡み合ってるとは思わなかった。やはりアガサクリスティー天才だ。

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    2025年08月27日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの短編初登場作品。13編の作品からなるが、どれも最後にミス・マープルがあっと言わせてくれる。後年の長編に比べると、中にはやや強引な展開もあるように感じるが、楽しめる。

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    2025年08月14日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    【作中の好きなセリフ】
    ・老嬢というのは、見ざる、言わざる、聞かざる、の格言を無視して、すべてを見て、すべてを聞き、悪口だろうがなんだろうが、べらべら喋るものなんだ。(ヘンリー卿:P145)
    ・世の中に恨みを抱いた人間は危険です。世の中は自分に償いをするべきと考えがちですから。(マープル:P440 )

    【感想】
    ある日突然「殺人ゲーム」のお誘いかのようなの広告を見て住人が一処に集まり・・・というを出だしからして、ワクワクした。
    最初の事件発生が早いことと、1章ごとが短く、話がサクサク進んでいくので読みやすい。アガサの長編としてはやや長めであったが、一気読みした。正統派のフーダニット兼ホワイダニット。解答を読んだら、ちゃんと作中にヒントがあり、完全解答はもちろん無理だが、もう少しは真相に近づけたかも!と悔しかった。アガサは意味のないこと書かないよなあ・・・よい推理小説を読んだ満足感のある読後。
    他の名探偵と比べて、ミス・マープルは、そこそこ周りになめられたり、邪険にされることがあるのが、可愛らしくてよい。そんな中でも、地元警察のクラドッグ警部をはじめ、ミス・マープルに敬意や親愛をもって接するキャラが出てくるので、ストレスなく読めてよい。
    クラドック警部は、他に『パディントン発4字50分』、『鏡は横にひび割れて』、『教会で死んだ男』にも出てくるらしいので読もう。

    このクリスティー文庫(早川書房)は、表紙の折り返しカバー(ソデ)部分に、主要登場人物のまとめを載せてくれているのが、大変ありがたい・・・。海外ミステリにありがちな「これ誰?」の回数が格段に少なくなる。本作も「ジュリア」と「ジュリアン」がいたり、名前呼びと名字呼びが入り交じったりするので、スムーズに読み進める助けになった。

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    2025年08月13日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    悲しい結末だった。きっとジャクリーヌはお金がなくてもサイモンのことを愛していたと思う。でもサイモンはジャクリーヌを愛していたからこそ、2人で何不自由なく暮らせて自分の趣味に興じられるお金が欲しかった。
    そして美貌も頭脳も財産も有するリネットは、おそらく欲しいものを何不自由なく手に入れてきたからこそ、『欲しいもの』となった親友・ジャクリーヌの恋人であるサイモンを奪うことに特に大きな抵抗がなかったのだろう。自分本位で動いてきたからこそ、最後は2人の画策に気付かず殺されてしまったとあり、なんともいえない気持ちになる。
    ポアロは名探偵でありながら洞察力に優れ、何を赦して何を裁くかを自分自身で決めている。罪を犯した人をすべて『罪人』にせず、正当な理由や自分が最善だと思った時に救済のチャンスを与える。そこが『事件を解決に導いた正義のヒーロー』でありながら『一個人』という感じで最高!
    アガサ・クリスティのシリーズものは、番号が若いものから読まないと過去作のネタバレを食らうことがあるということは覚えておく必要があるだろう。

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    2025年10月11日