アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ⚠️ネタバレ注意⚠️ ※ポアロシリーズ過去作のネタバレもあり
著者の得意とするこの手のテクニックにまた騙されちまった。むしろお前が見抜ける作品あるのかよと思われそうだが。もう流石に"この技"はないだろうと油断していた。悪く言えば過去作の使い回しであるが、それが連続すると見事に決まる。
今作はわざわざモノマネ女優までフェアに登場させているのだから、このトリックにも実現可能性が保証されているし、成功したかを電話で確認までしているのだからリスクが極めて低い。実際に○○○○○に気付いて殺された奴もいるわけだし。
トリックは見事◎で動機も前例なし◎(自分の読んだ中で)。ミスリードは本サイトのレビューを見ると引っかかってる人は少なめなので微妙か△ 最後の獄中からの手紙、自信に満ちた狡猾な犯人の造形もよし◯ -
Posted by ブクログ
ネタバレはっきりいって今までのクリスティー作品の中でダントツで面白かった。親友に婚約者を奪われた哀れな女性の行く末に心を揺さぶられた。無限に拡散していく人物相関はどこに着地するのだろう?ととにかく夢中になって読んだ。まだ著作を5分の1も読めていない私だが、読んだことない方にクリスティーのおすすめを聞かれたら現時点では真っ先にこれをお勧めすると思う。
【ネタバレ強め】【シリーズ過去作ついても触れるので注意】
肝心な時に限ってピタリと当ててしまった。当てたくなかった。なぜ当てられたかというと同シリーズの過去作にほぼ同じと言ってもいい犯人の設定と動機があるからだ。どうしてもその作品の使い回しという印象が拭えない。緻密に計画した犯行のはずなのに、あの(5分の空白)には確定的な要素がないとも思う。確かに過去作品よりは、経緯が詳細に描写される分、真相は効果的に映るし、ロマンスとしてもビターなエンディングも好みだ。過去作品さえ読まずに本作だけをつまみ食いしていたら、他の名作に並ぶ評価だったのが悔やまれる。でも、本作の持つ魔力に惹かれて、必ずいつか再読してしまうと確信している。
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Posted by ブクログ
やったー犯人当てられたーっ
といっても、別にトリックで当てたわけでもなく、仕込んであったアリバイ操作を見破ったわけでもない。
多分クリスティなら、コイツを犯人にするだろうなあという、そういう推理小説を読み解くのにそれはどうよという……いわゆる当てずっぽう的なものである。それでも毎度毎度外しまくっていた身としては、それなりに嬉しい。
ミス・マープルシリーズでは一番最後、完結作品としてクリスティの死後に発表された本作は、ある意味思いっきり作者の書き逃げ的なものなんだろうと思う。なんせ感想を持ったとしても、書いた本人はもうこの世にいないのだ。ただ最後のポアロ作品で同じく死後に発表された「カーテン」に比べると読後感は良くて、最後の完結作品であるという感覚はない。むしろ、ミス・マープルに恩義を持ったであろう若夫婦が、彼女の後継者として活躍してくれるんじゃなかろうかと、そんな予感をさせてくれる。 -
Posted by ブクログ
毒物関係の本を読むと、タリウムという毒物の名前が出てくる。この毒の紹介につきものなのがアガサ・クリスティの『蒼ざめた馬』という作品で、前々から気になっていた作品だった。
オカルト趣味満載だという説明文ではあるが、内容はいたって普通のミステリ、オカルト的な要素はあるけれども、それが主体ではなくあくまで彩りだなという印象。毎回のことだけれど、今回も犯人当てには失敗して、つくづく自分には探偵の才能がないと痛感した。とはいえ、毒物関連の本での予習をしていたのでトリック自体はわかったので、それでちょっとだけ安堵していたりする。
あと、主人公と最初は良い雰囲気だったのに、結局本人のあずかり知らない間に駄目になってしまった主人公の女友達に、少しばかり同情した。もう少し早い段階で、ちゃんと白黒つけてやれよと、主人公優柔不断さにまあまあ呆れていたりもする。 -
Posted by ブクログ
【作中の好きなセリフ】
・老嬢というのは、見ざる、言わざる、聞かざる、の格言を無視して、すべてを見て、すべてを聞き、悪口だろうがなんだろうが、べらべら喋るものなんだ。(ヘンリー卿:P145)
・世の中に恨みを抱いた人間は危険です。世の中は自分に償いをするべきと考えがちですから。(マープル:P440 )
【感想】
ある日突然「殺人ゲーム」のお誘いかのようなの広告を見て住人が一処に集まり・・・というを出だしからして、ワクワクした。
最初の事件発生が早いことと、1章ごとが短く、話がサクサク進んでいくので読みやすい。アガサの長編としてはやや長めであったが、一気読みした。正統派のフーダニット兼ホワイダニット。解答を読んだら、ちゃんと作中にヒントがあり、完全解答はもちろん無理だが、もう少しは真相に近づけたかも!と悔しかった。アガサは意味のないこと書かないよなあ・・・よい推理小説を読んだ満足感のある読後。
他の名探偵と比べて、ミス・マープルは、そこそこ周りになめられたり、邪険にされることがあるのが、可愛らしくてよい。そんな中でも、地元警察のクラドッグ警部をはじめ、ミス・マープルに敬意や親愛をもって接するキャラが出てくるので、ストレスなく読めてよい。
クラドック警部は、他に『パディントン発4字50分』、『鏡は横にひび割れて』、『教会で死んだ男』にも出てくるらしいので読もう。
このクリスティー文庫(早川書房)は、表紙の折り返しカバー(ソデ)部分に、主要登場人物のまとめを載せてくれているのが、大変ありがたい・・・。海外ミステリにありがちな「これ誰?」の回数が格段に少なくなる。本作も「ジュリア」と「ジュリアン」がいたり、名前呼びと名字呼びが入り交じったりするので、スムーズに読み進める助けになった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ悲しい結末だった。きっとジャクリーヌはお金がなくてもサイモンのことを愛していたと思う。でもサイモンはジャクリーヌを愛していたからこそ、2人で何不自由なく暮らせて自分の趣味に興じられるお金が欲しかった。
そして美貌も頭脳も財産も有するリネットは、おそらく欲しいものを何不自由なく手に入れてきたからこそ、『欲しいもの』となった親友・ジャクリーヌの恋人であるサイモンを奪うことに特に大きな抵抗がなかったのだろう。自分本位で動いてきたからこそ、最後は2人の画策に気付かず殺されてしまったとあり、なんともいえない気持ちになる。
ポアロは名探偵でありながら洞察力に優れ、何を赦して何を裁くかを自分自身で決めている。罪を犯した人をすべて『罪人』にせず、正当な理由や自分が最善だと思った時に救済のチャンスを与える。そこが『事件を解決に導いた正義のヒーロー』でありながら『一個人』という感じで最高!
アガサ・クリスティのシリーズものは、番号が若いものから読まないと過去作のネタバレを食らうことがあるということは覚えておく必要があるだろう。