アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • リスタデール卿の謎

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    クリスティはノンシリーズでも面白いなあ。
    ええっ!となるような驚きでは無く、なるほどそういう事か!という納得感があって楽しい。
    これほど多岐にわたる“意外な展開”が書けるの、ホント凄いわ。
    不可解な謎とロマンスの組み合わせが好きだけど、「ナイチンゲール荘」「事故」「白鳥の歌」のようなシリアスな話も結構良かった。

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    2026年10月04日
  • 愛国殺人

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    ネタバレ

    今回の犯人結構好きだったな。
    人には公私とある中で、それを使い・振り回されてる印象を受けた。
    二重結婚の話で言うと『三幕の殺人』とかもそうだったけど、今回の犯人には自分では公のためと言いつつ実際は権力に対する欲があったのだという点が好みだったように思う。

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    2026年10月04日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    旅の途中、砂漠の駅で足止めになっている数日間にふと自分と向き合うことになる女性。
    怖い。
    キッカケが無くてもあっても、ふと自分への評価に気が付くときがある。
    それに向き合うのは怖いよなぁー。
    そして変えていくのはかなり大変。
    彼女は一度気が付いたから、また何かあるかもしれない。
    でも、どっちが幸せなんだろう。

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    2026年10月04日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    ほう、そう言う事だったんですね。

    と思わず言わずにはいられない結末でした。アガサ・クリスティーのポワロ物には、『オリエント急行の殺人』であったり、『そして誰もいなくなった』の様に、意外な結末を迎える作品が少なくありませんが、これも、その中の一つに数えられると思います。

    やはり、古典と呼ばれる作品は、面白いですね。

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    2026年10月03日
  • ABC殺人事件

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    アガサ、ポアロ、11作目。堀内静子訳。

    有名作、初読み。
    いつものヘイスティングズの語りではあるが、彼以外の記述が併用されている構成であり斬新。

    以前読んだ三幕の殺人に似ていたなとちょっと感じた。けれど二重罠が仕掛けられているなんて。まぁ、そんなに単純ではないだろうなと思っていたけれど。人間の汚さを感じた。奥深い。
    ラストのポアロの独擅場にはやっぱり興奮した。

    解説にあった、(クリスティーをライバル視していた)エラリイ・クイーン、読んでみたい。

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    2026年10月03日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    主人公の目線に立っていながら主人公のやばさがヒシヒシと伝わるのすごいなあ。
    夫と子供に対して自分の理想を押してつけておきながら、自分は夫と子供のことを1番に考えているって考えているのがタチ悪い。
    そしてそれを気づいたあとに蓋をしてしまったこともとても残念だった、、
    まあ何よりも、ジョーンに「ぼくがいる」って言っておきながら心のなかでは君はひとりぼっちだって思ってるロドニー、、君もひどいよ〜

    感情移入なしには読めない本でした

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    2026年10月01日
  • ゼロ時間へ

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    ネタバレ

    本作のテーマとなっている『ゼロ時間』について、ラプラスの悪魔に通ずる考え方で興味深いと感じた。元を辿ればあらゆる事象に原因があるのだから、そこからすべて描いてみようという試み。評価されているのも頷けるし、人物を丁寧に描くクリスティーらしさがよく表れていて、いつも以上に読みやすかった。
    唯一飲み込めなかったのが最後の展開。すべて丸く収まりそうなのは良いが、あまりにも早いし少女漫画すぎる。

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    2026年09月30日
  • 春にして君を離れ

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    怖い。ジョーンが一人相撲をとってるかのように見せておきつつも、ジョーンと自分が重なるところで、自分も一緒に突き放されてる気分になった。子育てをする人なら、このもどかしさや、苦しさがわかるような気がする。そして、エピローグのロドニーの言葉にヒヤッ…とする。書き方が日本の小説とは違うので、後味も違うし、ぼんやりと変な気持ちになったが、文庫版の解説を読んだら言語化されてて気持ちよかった。

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    2026年09月29日
  • ABC殺人事件

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    ミステリーの記念碑的作品
    時々、クラシカルな雰囲気に浸りたくなる
    大まかな筋は知っていたが、それでも楽しく読めた
    多少都合良すぎる証拠は後出し感あり
    それにつけてもポアロの説得力よ
    ふと、思う これ、ミッシングリンクじゃねぇじゃん

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    2026年09月29日
  • オリエント急行の殺人

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    あまりにも有名なので残念ながらトリックは分かっていて読んだけど、それでもワクワクしてよめる。

    乗ったことがない豪華な寝台列車のイメージが膨らんで楽しくなる(特に食堂車ってどんな感じなんだろう…一度は乗ってご飯を食べてみたい)
    完璧な勧善懲悪の世界と、不釣り合いなほどあっさりとした引き際がお見事

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    2026年09月28日
  • カリブ海の秘密

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    「復讐の女神」を読もうとして、冒頭でこれ続き物か!と気づきこちらに戻ってきた。読んだ覚えもなかったが(復讐の女神の方でも言及されていたところの)夜中に病人を襲撃するピンクのふわふわおばあちゃんだけうっすら記憶に残っていたので、たぶん20年前くらいに読んでいるのだと思う。おかげでなんとなく怪しいのこの人だった気がするーと目星をつけながら読んだ。
    自分で動くよりは理解者に動いてもらうことが多い気がするミス・マープル、今作では結構自分で動くのが楽しい。協力者としてのラフィール氏とのコンビ、とてもよい。そしてやっぱりピンクのふわふわは名場面だった。かっこよかった。

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    2026年09月28日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

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    血縁とは呪縛のようなもの。時には自らの手で断ち切らなくてはならない。そして、人生はその人の周りを見ればその結果がわかる……。

    タイトルの可愛さとは裏腹に、描かれるのは「シメオン・リーという老人がその人生で積み重ねてきたものの総決算」である。舞台はクリスマスを迎えるゴーストン館だが、温かな暖炉や家族団らんとは無縁で、集まった家族達の間にはギスギスした空気が漂っている。
    屋敷の当主シメオン・リーは、家族の弱点や不満をよく知り、彼らの感情を面白半分にかき回すような老人だ。そんな彼のもとへ、ばらばらに暮らしていた家族たちが呼び寄せられ、やがて血なまぐさい事件が起きる。

    登場人物は多い。名前をずらりと並べられると、途端に誰が誰だか分からなくなりそうだったが、それぞれの性格と配偶者がはっきり書き分けられているため、混乱はすぐにおさまった。個性はその話し方にも表れており、「ああ、いるいる! こういう人!」という説得力がある。
    特に女性たちが魅力的で、賢く気配りのできるリディア、芯のあるヒルダなど、彼女たちの存在が屋敷の空気を支えている。

    面白いのは、誰もが怪しいのに、誰も本当に殺人までしそうには見えないところだ。恨み、金、虚勢、嫉妬、過去への執着。それぞれに動機らしきものはある。しかし彼らを見ていると、彼らの奥にある弱さや愛情、良心も見えてくる。誰もが嘘をついているのに、その嘘が必ずしも殺人に繋がっているわけではない。
    私は性格分析に気を取られ、最後まで犯人が分からなかった。

    ポアロの人物評はなかなか辛口だが、人の本質を暴き立てるだけではない。誰が何を恐れ、何に縛られ、どんな虚勢を張っているのか。家族それぞれの隠された性質や弱みが言語化されたことで、ゴーストン館の空気が少し変わった。

    ラストは事件中、ずっと張り詰めていた皆の空気が緩んでいる。
    アルフレッドとハリーも、すぐに打ち解けることはできずとも、時間をかければいずれ笑顔でハグを交わせる関係になれる気がする。また、嫌われ者のシメオン・リーにしても、家族の性格や人間性を見抜く鋭い目があればこそ、あのような挑発ができたのだろうと思うと、彼の存在の歪な複雑さも味わい深い。

    楽しいクリスマスとはいかなかったが、事件が一つの区切りになって、皆が前向きに進めるようになった。皆が意地を張ったり争ったりするのをやめ、相手と自分の欠点を認めたからこそだろう。自分から弱みを晒すのは勇気が要るが、ポアロによって本質を言い当てられたからこそ、彼らは長年の意地や葛藤を手放せたのではないだろうか。これならきっと、来年のクリスマスは楽しく過ごせるはずだ。
    事件後のアルフレッドとリディアの会話からは、彼ら本来の穏やかさと互いを思いやる気持ちが伝わってくる。まるで二人を包む温かな空気に触れるようで、こちらも思わず口元が緩んでしまう。

    いつも凄いなーと思うのは、各個人に確固たる意思と性格や背景から来る動機があること。これが文章の羅列である小説をミステリーたらしめてるのかも。
    あとがきによると、実験的な作品でもあるらしい。たしかに、今まで読んだポアロものとは少し空気が違う。トリックもオチも挑戦的で、読んでいる間ずっと「どうも何かいつもと違うぞ?」と疑問符を飛ばしていた。
    ああでも、こうなってくると、時系列順にアガサ・クリスティーの作品を追っても良かったかな……という気になってくる。シリーズの変化が追えて面白いかもしれない。

    「血なまぐさい事件を」という依頼で書かれた作品とのことだが、血が多いだけで描写自体がグロテスクなわけではない。家族の不和、人物描写、クリスマスへの皮肉、そして最後に空気が緩む瞬間を楽しむ屋敷ミステリーだった。

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    2026年09月28日
  • 春にして君を離れ

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    読み終わってしばらく経ってからも時折思い出して、あれはあれで良かったのだろうか…なんでああしたんだろう…まさか自分も…?などと考えてしまいます。

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    2026年09月28日
  • ABC殺人事件

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    クリスティが読みたくなって。

    A.B.Cと事件が立て続けに起こり、またしてもなにもわかっていないヘイスティングスと、なにかわかったようなポアロ。

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    2026年09月28日
  • 雲をつかむ死

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    ネタバレ

    ポアロシリーズ⑩

    先日、通勤電車が出発時間になっても駅から動き出さない。「何かあったのかなぁ〜」と思っていたら、車内アナウンスが流れてきた。
    「女性専用車に、蜂が侵入したため対応しております」
    なるほど!そういう事もあるのね〜!

    ということで、この本です。

    旅客機の中で金貸しの女性が死んでいた。首には針で刺された跡が。
    機内には黄蜂が飛んでいた。
    そして、毒の塗られた吹き矢と筒も見つかった。
    彼女の殺害方法は?動機は?

    今回のポアロは、イギリスのジャップ警部に、犯人にされかけたことをからかわれ、
    フランスのフルニエ警部には、物事を難しく考えないと気がすまないのかと眉をひそめられていましたが、灰色の脳細胞は冴えわたっていました。

    乗客の持ち物リストで犯人の目星がつくって!流石だわ〜!

    そして、恋のキューピッドにまでなってしまうポアロが、またダンディだわ〜!

    あっ、電車は何事もなく出発しましたよ〜。

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    2026年09月27日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    語り手自身が犯人という大胆な仕掛けで有名な作品だが、私は序盤の語り口に不自然さを感じ、かなり早い段階でシェパードを疑ってしまった。翻訳の影響もあるのか、肝心な場面だけ曖昧に語る文章がかえって目立っていた。それでも、嘘を書くのではなく「書かないこと」によって読者を欺く発想は面白い。驚きよりも、文章そのものをトリックとして成立させた構造が印象に残った。

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    2026年09月27日
  • もの言えぬ証人

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    探偵パートで、ポアロが嘘つきまくってて面白かった。
    登場人物のキャラ性も良かったし、結末までの犯人の行動もわかるけど、すぐには気づけないもので感心した。

    ボブが可愛すぎる!!!!!!

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    2026年09月26日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

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    ネタバレ

    面白かった!
    付け髭や妻とのあいだでできた息子の話でおや?とは思ってたし、ファーさんはそうなんだろうなっていうのはわかっていたけど、最後のどんでん返しでなるほどな!お見事!となった。
    このどんでん返し感はゴルフ場殺人事件の展開にも似てる気がする。結構好きなタイプだ。

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    2026年09月25日
  • シタフォードの秘密

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    『シタフォードの秘密』は、降霊会や雪に閉ざされた村という不気味な設定ながら、意外にも軽快な読み口のミステリーだった。トリックや犯人は比較的小粒だが、伏線が丁寧に張られており、真相には十分な納得感がある。何より魅力的なのはエミリー、エンダビー、ジェイムズの三人の関係性で、特にエミリーの快活ながらも愛情深い言動が印象的だった。ウィリット夫人の描写が少なかったのは少し残念だが、作品全体としては人物描写の巧みさが光る良作。最後にエミリーがジェイムズを選ぶ結末も好ましく、読後感の良いクリスティ作品だった。④

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    2026年09月24日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    ネタバレ

    当時の法律では同罪状で2度起訴されることはない、などの背景知識がなく、初読のとき犯人当ては無理だった。
    再読して、「ああ、この衝撃だ」と思い出した。
    エヴリン好きだったので、前読んだ時も私まで裏切られたような感じがしたっけなあ。

    クリスティはどの作品も容赦ない切れ味のほかに、どこかおしゃれな感じが漂ってて、この空気感好きだなあと何度読んでも思う。
    しばらくはクリスティ再読です。

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    2026年09月23日