アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 春にして君を離れ

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    自分では気づいていなかった、知ろうともしなかった真相にたどり着いてしまうというのは考えてみると恐ろしい。できることならば、周りにとって自分がどういう存在なのか、知ることなく生きていきたいいうのもそんなにおかしなことではないだろう。でも、この小説の主人公、ジョーンは気づいてしまう(最後その扉を開けるか閉めるかという葛藤はあるが)。異国の砂漠の宿に取り残されて、気を紛らわすこともなく数日間を過ごすというシチュエーションもそれに寄与したのだろう、と思うが、それゆえに何か悪い夢でも見たような気持になってしまうというのもむべなるかなというところだと思う。後から考えるとそういうシチュエーションの描き方もう

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    2026年02月08日
  • 終りなき夜に生れつく

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    ネタバレ

    ページのほとんどは所々不穏な雰囲気が漂う身分違いのラブストーリーで、終盤でミステリーに変わり、真相が明かされると「うわーそういうことかーよく出来たミステリーだなあ」となるんだけど、さらに結末まで読むと、これはラブストーリーとかミステリーとかのジャンルに収まる作品じゃなく人間誰しも少なからず持つであろうひとつの感情を深いところまで突き詰めた作品なのだと感じた。

    事件の起こらない前半部分は、展開自体がモテない男の都合良すぎる妄想を覗き込んでいるようなこっ恥ずかしさがあり、正直「なんでこれ読んでるんだっけ?」と我に帰る瞬間もあったが、語り口の上手さで退屈はせずスラスラ読めた。
    事件が起きてからは文

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    2026年02月07日
  • アクロイド殺し

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    こんなに有名な作品だけど、読むなら順番通りに読みたくてずっと手が出せずにいた。
    やっと1作目から読み始めて、ここにきてこの衝撃!
    犯人は途中でなんとなく分かったけど、これがずいぶん前に書かれた作品だと思うとすごい。
    この展開は話題になっただろうなあ。

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    2026年02月05日
  • ねじれた家

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    アガサ・クリスティー仲間(と私が勝手に思っている)の同僚が、私が勧めた『春にして君を離れ』を読んでくれたので、彼女おすすめのこちらを読んでみました。

    アガサ・クリスティーのノンシリーズもの。
    原題は『CROOKED HOUSE』。
    1949年の作品。

    一族の当主が殺され、それまでなんとか均衡を保っていた家族が綻びだすというクリスティーお得意の展開。
    主人公チャールズはポアロでもマープルでもなく、ヒロインと結婚したいだけの外交官なので、殺人事件は一向に解決せず、物語の大半はこの「ねじれた家」の「ねじれた家族」の話が続きます。

    しかしながら、それがおもしろいんだな。
    さすがのクリスティーとい

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    2026年02月04日
  • 書斎の死体

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    ミス・マープル長編シリーズ第2作目。書斎に見知らぬ女性の死体が発見されるというショッキングな事件。厳密なる科学捜査の発達した今日では使えぬトリックかもしれないが、真相を知った時には驚いた。
    温厚篤実そうに見えて細部に渡る観察と冷徹な推理を下せるミス・マープルの名探偵ぶりが良い。

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    2026年02月04日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    犯人特定の直前に新しい情報が与えられるので、本格推理小説というにはやや無理がある気がする。犯罪をめぐる人間ドラマとして読んだほうが良い。裁判シーンで始まり、時間をさかのぼり事件の詳細を描き、再び裁判シーンに戻る構成は効果的である。特にエリノアの超然とした態度が、「殺人を心に描いた」罪に殉じようとしたからであるというのは、彼女が高邁な人物であるという伏線もあいまって、殺人事件よりも気の利いたトリックになっている。古い映画の「陽のあたる場所」でモンゴメリー・クリフトが同じ理由で死刑を受け入れていたが、今作ではピーター・ロード医師がそのような態度を批判する。映画の結末は嫌いじゃなかったが、高邁すぎる

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    2026年02月04日
  • ひらいたトランプ

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    トランプゲームのルールが分からず、中盤くらいまで読んでて面白くない感じが続くんだけど、最後の2、3章で一気に面白い。

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    2026年02月03日
  • おしどり探偵

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    アガサ・クリスティーの別の面を感じる
    作品です。ポアロやマープルとはまた
    違った、明るくて元気なやり取り、
    絶妙な夫婦ワーク(チームワーク)を楽しむ
    ことが出来ました。この夫婦のシリーズ
    全て読みたい!と思いました。

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    2026年02月03日
  • 春にして君を離れ

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    アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で出版したロマンス小説に分類される6冊の中の1冊らしい。

    クリスティーはこんな小説も書けるのかと感心してしまった。もうなんとも言えない感情になる。

    主人公ジョーンに対して、怒りではなくて哀れみを感じてしまうのは、世の中にはジョーンのような人が割といて、それはもう本人にはどうしようもないというのがわかるからなんだと思う。

    最後の大きな選択では、変わっていて欲しいと思ったと同時に、まぁそうだろうねと思った自分がいた。それ以前に、そこまで内省できたことが奇跡的で、それで十分だとも思ったり。

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    2026年02月03日
  • アクロイド殺し

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    なるほどなぁ、名作と言われる所以。

    昔のミステリーだからOKなんだろうし、ある意味斬新!
    ミスリード要素がそこら中に撒かれているから、最後は溜息です(殆ど深読みし過ぎてミスリード)

    アガサ作品3冊目ですが、いやー楽しい!

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    2026年02月02日
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ルイーズは、ビートルズにおけるオノ・ヨーコみたいなイメージ? 和気あいあいとしていた発掘チームを乱す“つれなき美女(ベル・ダーム・サン・メルシー)”とのこと。
    美しく賢い分、冷酷で、常に注目を集めていないと我慢できなかったと。でも、書き手のミス・レザランは優しい人だったと言っているし……一体どんな人物?? と、ルイーズの人物描写がいまいち自分のなかで定まらず、入り込めなかった。

    それと、元夫に気づかないことなんてあるか? 夫の方も、死にかけた後まったく新たなキャリアを築き、高嶺の花の女性をまた口説き落とすことなんてできる? とその無理矢理設定にも入り込めず。

    何より、「メソポタミヤ」という

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    2026年02月02日
  • 春にして君を離れ

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    殺人は起きないのに怖い。
    ひんやりとした恐怖、身に覚えのある嫌なものが出てきませんようにと祈る気持ちでどんどん読んだ。
    怖くてリアル。

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    2026年02月02日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    名探偵ポアロ最初の事件であり、アガサ・クリスティのデビュー作品です。
    100年以上前の作品のはずなのにまったく違和感がなく、スッとクリスティの世界観に入っていけます。だからこそ今でも人々に愛されるミステリィ作家なのかなと思います。
    ポアロのあの愛嬌と紳士的でありながら一癖ある感じ、ヘイスティングスの女性に振り回されるコミカルさ。1作目から2人のキャラクターが出来上がっていたことに嬉しくなりました。

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    2026年02月01日
  • 未完の肖像

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    素晴らしかった!
    クリスティのウエスト・マコット名義で書いた本を読んでいる。これもまた恋愛、家族について考えさせられる。

    死を選びそうな女性(主人公)が、出会った人にこれまでの人生を夜通し話すというスタイルで、幼少期の話から始まる。そこは正直読んでいて少しダルい感じもしてしまうのだが、主人公が内気な妄想好きの少女だった、ということがわかる。少女が大人になって、恋愛話が出てくると、一気に面白くなってくる!いろんな人から救愛されるのだけど、ちょっとでも違和感を感じると、彼女は流されず、断る。きちんと自分の好きな人を結婚相手として選ぶことができた。はずなのだが、ずっと続くと思われた結婚関係が、相手

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    2026年02月01日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    ポアロシリーズ⑯

    「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」
    その言葉は夜の静寂へと流れでて、ややしばらくその辺りを漂い、やがて闇の中を死海の方へ消えていった。

    冒頭から不穏な空気が満ちる。
    そして、その場に居合わせてしまうポアロ。

    家族を抑圧し支配下に置くボイントン夫人。歪んだ家族の形に、ボイントン家の誰もが陰気で無気力でどこか張り詰めていた。

    そして、ヨルダンでの家族旅行の際、ボイントン夫人が死んだ。その手首には注射の跡があった。


    ボイントン家の誰もが疑わしい。しかもポアロの聞いたセリフが疑念を後押しする。

    しかし、ポアロは現場の事実を整理し、関係者の証言を聞くこと

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    2026年01月30日
  • 白昼の悪魔

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    見かけの行動や言動だけで人を判断せず、些細な事柄も見逃さず、丁寧に慎重にパズルのピースが当て嵌めていく。ドキドキハラハラ見事に着地するアクロバティックな推理小説に読み疲れた時に読むクリスティーはこれぞ正統派!安心して読めて後読感もすっきりする。
    灰色の脳細胞、今回もフル回転だったな。
    良き。

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    2026年01月30日
  • 満潮に乗って

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    ホロー荘もそうだったが、ポワロが「人間をみる」系の作品は謎解きの妙が際立っているものよりより味わい深い。クリスティー作品読み直し作戦でこんな発見があるとうれしくなる。今読んで正解だった。訳者の恩地三保子さんは「大草原シリーズ」で子どもの頃にお世話になった人といった存在だがこの翻訳もとてもよかった。訳者によってポワロのキャラクターが違って感じられることがあるので、その意味でも自分の中のイメージどおりのポワロが再現されていた。

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    2026年01月30日
  • 鳩のなかの猫

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    1959年発表、エルキュール・ポワロシリーズ第28作。一流の女学校を舞台に、異国から運び込まれた財宝やスパイなどの小道具と多種多様な教師たち・子どもたちの群像模様が絶妙に融合し、ひとつのミステリとして非常に満足度の高い一作。今回はポワロはあくまでも解決役としてのみの配役だが、ポワロ以外の役者たちの存在感(と個性)が異常なので、これくらいの登場でちょうど良い。

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    2026年01月25日
  • 死者のあやまち

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    探偵ゲームを行うので授賞式にオリヴァ夫人より招かれたポアロ。探偵ゲームの死体役の少女マーリンがゲーム中に本当にしたいとして発見される。
    ジョージ・スタッブス郷の若奥さんのハティの元にまた従兄弟のエティエンヌ・ド・スーザが来ると手紙が来るが、ハティはあいつは人殺しをするヤバい奴だという。スーザが来てから逃げ出して消えたハティ。これは二重殺人なのかとなるが、オチにドキリ。ジョージがハティを愛する良き夫感が出まくっており、スーザのミスリードがさらに引っ張ってくるのでやられる。近くのユースホステルや最初に出てくるハイカーとかもオチに絡ませてくるのも流石にうまい。

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    2026年01月25日
  • 五匹の子豚

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    名作だ。
    過去の事件は冤罪だったのか?
    母親が父親殺人の罪で罰せられ獄中死してしまう。
    娘は母親の罪について疑義がありポアロに依頼といった流れ。
    メインは5人(父親の親友、父親の親友の兄、父親の不倫相手、母親の妹、母親の妹の家庭教師)に絞られているため非常に読みやすく感情移入しやすいです!

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    2026年01月25日