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Posted by ブクログ
【トミー&タペンス】
『秘密機関』から22年後。クリスティー51歳。
『秘密機関』のフワフワした設定と違って、今作は「無憂荘」の中にいるスパイを見つけるというもの。格段に読みやすくなってる。
みんな怪しい宿泊客の中からスパイを見つけるという、ミステリーの犯人探しと同じ楽しさがあった。
前作のようにあちこちに移動することもないので、展開が速くてシンプルでわかりやすい。
真相を知った時に、見事な伏線が張られていたことに気付いてもう一度読みたくなった。
他の作品では戦争のことはあまり語られていないけど、このシリーズでは戦争についてのクリスティーの考えを知ることができて興味深かった。
戦争中でもしっかりしたブレない倫理観を持っていて、それを恐れずに執筆できる勇気もすごい。
クリスティーはやはり人間的にも魅力のある人だと改めて感じた。
Posted by ブクログ
みんな大好きトミー&タペンスの第三作
英国文学史上最強の『おしどり探偵』も46歳、『秘密機関』で運命の再会をした時は「ふたり合わせても45歳になっていなかった」のにね〜
双子の息子と娘も成人していて、世間も子供たちもふたりを完全に年寄り扱い
46歳なんてまだまだ現役だろうが!むしろ働き盛りだわ!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
って思うのは今の日本だからかな
第二次大戦真っ只中のイギリスではそうなんかな?
まぁ太平洋戦争時の日本も戦地に行ったのは若者ばかりだったからね
当時の日本人男性の平均寿命か23歳9ヶ月というんだからたいへんな時代です
あ、またしてもめっちゃ横道に逸れてしまった
横道逸造(誰や!)
はい、『NかMか』ね
まぁ簡単に言うとトミー&タペンスがナチのスパイを見つけるために〈無憂荘〉というゲストハウス(日本で言う下宿屋?)に潜入するという冒険小説です
まぁ、もうあからさまにぜんぜん違う筋追ってるじゃん!とイライラしっぱなしでした
もうアホか!と
分かりそうなもんだろ!
最初からこいつが怪しいだろ!
しかしこれは私がすごいのではなく、再読なのでなんとなく覚えてただけの可能性大ですw
そんでなんかあれが実はあれでみたいな、本作の肝の部分の設定って他の小説でも読んだ記憶がある
しょうがないよ
斬新な設定思いついた!ってなっても「それもう似たようなことクリスティがやってます」てなるもん
もう「いえいえオマージュです」って言うしかないよね
オマージュ海老(ひどい締め)
Posted by ブクログ
クリスティの長編小説。トミータペンスシリーズ。冒険ミステリ。前作長編ではスパイスリラーとされていたが、カテゴライズは曖昧。この辺りは難しいなぁ。(ジャンルが最も大事な訳では無いのだが。)
前作「秘密機関」においては溢れるばかりの若さそこから来る無鉄砲さや溌剌としたエネルギーがこの作品の魅力だった訳だが、彼女達は中年になっても何も変わっていなかった様で(笑)戦時の世の中という物はどこの国でも一緒なのだろうが、現代では中々想像が難しく、当時の世界を取り巻く恐怖感というものは理解できるよりも遥かに恐ろしい環境なのだろうと思う。
そんな世界だからこそ、自身のアイデンティティの為に生きるだろうし、少なからず自国の為という考えも理解出来る。自分に何が出来るかの葛藤。もっと社会に貢献できると自身では思っているが、年齢など、様々な理由で自分自身を発揮できない、求められていないというのは現代社会でも重々感じるジレンマだ。
今作ではそんな葛藤の中、過去の上司からトミーに対してとある潜入調査の依頼があり、タペンスはそれを聞き得て勝手に夫の潜入先に紛れ、確して二人ともスリル溢れる潜入活動がスタートする。タペンスは若さに溢れた無鉄砲ではなく、元来そういった性質の様だ(笑)
物語はイギリスに潜入しているナチズムの協力者NもしくはMを見つけ出す事。田舎の荘に住む人々の中に該当者がいる可能性があり、素人で顔の知られている可能性の低いトミータペンス二人が住人ね紛れ真相を追う。二人のやり取りについては前作同様、ハラハラドキドキしてしまう事が多く、推察により疑う人物はわかるが信頼した人達に対して警戒心が少なすぎる。トミーは相変わらず命の危機に晒され、タペンスも正体が見破られる危機的状況になっている。仲間達が少なく、アルバートが夫婦とともに協力してくれた事は懐かしく(短編を未読の為、登場しているのかも知れないが)、少しづつ形勢逆転、最後はスリリングであるが見事、結末にいたる。
二人の活躍が中心の冒険ミステリなのだが人物の心象については全体的に乏しい様に思う。クリスティ作品は人物描写、風景描写に優れており、当然、作中登場人物の人物像は見事だが、真相判明後、真犯人とそれに伴う真実に対しての「慟哭」の様な感情があまり感じられなかったのが残念だ。そこまで・・・と言われるかも知れないが、二人が養子の話題を挙げている事からもこれについての怒りがもっと表現されても良い様に思う。
トミーとタペンス二人が中年になっており、魅力的な二人の双子の娘息子がいる。小説内での時間経過は発表当時であれば読者も同じ様に人生を重ね二人の変化を楽しめるのだろうが、過去の作品としてまとめてシリーズを読めてしまうと作中の世界にどうしても哀愁を感じてしまう。一方、歳を重ねた二人も魅力的で、どこか愛らしく思えてしまう。シリーズは短編集含めて五作品あり、二人の人生を共に歩むという意味ではポアロ、マープルのシリーズより感慨深いシリーズである。
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