アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 予告殺人〔新訳版〕

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    【作中の好きなセリフ】
    ・老嬢というのは、見ざる、言わざる、聞かざる、の格言を無視して、すべてを見て、すべてを聞き、悪口だろうがなんだろうが、べらべら喋るものなんだ。(ヘンリー卿:P145)
    ・世の中に恨みを抱いた人間は危険です。世の中は自分に償いをするべきと考えがちですから。(マープル:P440 )

    【感想】
    ある日突然「殺人ゲーム」のお誘いかのようなの広告を見て住人が一処に集まり・・・というを出だしからして、ワクワクした。
    最初の事件発生が早いことと、1章ごとが短く、話がサクサク進んでいくので読みやすい。アガサの長編としてはやや長めであったが、一気読みした。正統派のフーダニット兼ホワイダ

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    2025年08月13日
  • 五匹の子豚

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    先にドラマを観ていた作品。観たのはかなり前なのに犯人も動機も覚えていたほどの傑作。
    浮気や不倫に対しては生理的に受けつけないほど嫌悪感があるが、クリスティ作品と男女の愛憎は切っても切れない関係なので、今回も無駄に腹を立てながら読んだ。
    しかしそこはさすがのクリスティ。単純な愛憎のもつれで起きた事件ではなく、なるほどそういうパターンもあるのかと驚かせてくれる。
    やはりクリスティ作品は心理描写が秀逸で面白いので、そこを最大限に楽しむには本で読むのが一番かなと思う。
    ドラマ版を観るのも大好きだけどね。

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    2025年08月12日
  • カリブ海の秘密

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     転地療養のためにインド諸島を訪れたマープルが宿泊したホテルで知り合った少佐が変死体で発見される事件に巻き込まれ独自で捜査するミステリーで、アガサ・クリスティー作品の持ち味である犯人当ての醍醐味と男女の仲を中心とする複雑な人間模様、旅先の鮮明な情景描写などミステリーだけでなく物語としての面白さもあった。

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    2025年08月09日
  • ABC殺人事件

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    ネタバレ

    ヘイスティングズが語り部でない部分が出たのは新鮮。一見無関係に見える被害者同士を結びつける隠れた共通項を探していくものを『ミッシング・リンク・テーマ(くさりの中の1つ)』というらしいが、それを主軸としながらも第三者の視点を入れるというアガサクリスティのオリジナリティが出た作品のよう。
    その第三者があまりにも犯人のようで、物語も終盤まで彼が犯人だというていで動いていくから疑いようがなかったが、最終的にはやはり『被害者の死に対して誰が得をするか』が大切なのを思い知らされた。しかし、本当に殺したい相手を『ABC』のなかに紛れ込ませると、さすがに気付きにくい…。してやられた感。兄の財産も手にするのはも

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    2025年10月11日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    「そうきたかー」というのが正直な感想。言語化できない第六感でなんとなく予期していたけど、シェパード先生が犯人だとは…!
    確かに語り部(ワトソン役)は『推理小説の十戒』のルールに反するだろうと思ったけど、手記ならこれはクリアしているし、なんだったらかなりヒントがちりばめられていたのだ。にしても…アガサ・クリスティはやはりすごい。見事に騙された。コレだから読書はやめられない!
    あー!やっと1冊読み終えたー!!!!

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    2025年10月11日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    ネタバレ

    これがアガサクリスティーが生み出した、ポアロシリーズの第一作目か…!
    第一次世界大戦中、イギリスの田舎にある『スタイルズ荘』にて資産家のエミリー・イングルソープが毒殺されるところから物語は始まる。
    容疑者はスタイルズ荘で暮らす義理の息子たちと、長男の嫁、エミリーの友人、エミリーの昔の友人の娘、そして年下の夫。
    暗い影を落としていた時に光が差したように登場するエルキュールポアロ!彼の登場から物語がスピーディーかつ爽快に展開していくのがたまらなかった。
    ジョンとメアリの関係やら、アルフレッドとエヴリンの関係やら…恋心を描くのがうますぎる。恋愛ありきの泥沼毒殺事件だった。
    にしても、アルフレッドとエ

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    2025年10月11日
  • ナイルに死す

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    ネタバレ

    悲しい結末だった。きっとジャクリーヌはお金がなくてもサイモンのことを愛していたと思う。でもサイモンはジャクリーヌを愛していたからこそ、2人で何不自由なく暮らせて自分の趣味に興じられるお金が欲しかった。
    そして美貌も頭脳も財産も有するリネットは、おそらく欲しいものを何不自由なく手に入れてきたからこそ、『欲しいもの』となった親友・ジャクリーヌの恋人であるサイモンを奪うことに特に大きな抵抗がなかったのだろう。自分本位で動いてきたからこそ、最後は2人の画策に気付かず殺されてしまったとあり、なんともいえない気持ちになる。
    ポアロは名探偵でありながら洞察力に優れ、何を赦して何を裁くかを自分自身で決めている

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    2025年10月11日
  • ABC殺人事件

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    アガサ・クリスティーは前々から読みたかった小説。ただ翻訳本は読みにくいという先入観があってなかなか手が出せなかった。しかし、登場人物や都市名の混乱もさほどなく楽しめた。最後まで真相がわからない、伏線回収のストーリーにワクワクさせられた。

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    2025年08月06日
  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    今回のミスマーブル、意外と家の外に出ます。
    穏やかな街で次々に起こる事件はドラマチックだなと思いました。

    真犯人の動機は同情するものがありました。妊娠中の感染が生まれてくる子供に影響を与えることがあり、悪意のない他人が感染させてしまうのは悲しいと感じました。新型コロナウイルスの流行が拡大してから、誰かにうつさないようにすることの重要性を言われるようになりました。感染している人の軽率な行動から悲劇が起きたというのが、今の時代の風潮とも相まって、身につまされる気持ちになりました。

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    2025年08月05日
  • エッジウェア卿の死

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    過日読んだ本にタイトルがあって、妙に気になって手にとった。
    エンタテインメントだなーとつくづく思う。
    被害者も加害者も、すごく無理なく配置されていて、無理がないというかなんというか……面白かった。
    犯人が確定するまで、何回も足をすくわれる感じがあった。
    まだ20代の頃、ポアロには良い印象がなかったのに、今はとてもチャーミングに見えてくる。とても不思議だけれど、多分それは彼が徹頭徹尾紳士でおかしなスケベ心を見せていないからなんだろうと思う。まだまだ未読の作品があるので、これからが楽しみ。

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    2025年08月04日
  • ゴルフ場殺人事件

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    ネタバレ

    前作に引き続き、ヘイスティングスの色恋による暴走に突っ込みをいれながらも、今回は遂に成功。
    原作では結婚後、牧場経営で成功してアルゼンチンへ移住したという形で、今後の登場が減るらしい。
    また、ドラマ版では結婚後、鉄道への投資に失敗したため破産し、イギリスに帰国して引き続きポアロの助手を務める。

    今回の事件では、依頼を受けてポアロ達が到着してみれば既に依頼人は亡くなっているという事の始まり。ゴルフ場というタイトルだが、遺体の発見現場がゴルフ場なだけで、他にゴルフ要素はない。
    ポアロの推理は結構成り行き任せな感じがあるものの、ジローというライバルの存在や(特に落ちが笑いどころ)、この事件に深く関

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    2025年08月04日
  • 動く指

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    ネタバレ

    クリスティのミス・マープルシリーズ3作目。

    戦争で負傷した軍人のジェリーは、医師に勧められ妹のジョアナと閑静な田舎の村に引っ越してくる。その頃村では、誹謗中傷の手紙が誰彼構わず届いていた…

    マープルシリーズの3作目だが、マープルの出番がほぼない笑。なのでノンシリーズ作品のよう。
    ジェリーとジョアナのトンチンカンなやりとりや、ロマンス要素も楽しみつつ。ただ、嫌な奴はとことん嫌な描かれ方をしている。
    トリックというか犯人は分かりやすいか。犯人へ至るまでの推理が良い。
    ラストも爽やかな読み応えで良かった。

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    2025年07月31日
  • 五匹の子豚

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    アガサ・クリスティの攻略本なるもので★5となっていたので、読んでみました。

    16年前、妻(キャロライン)が画家の夫を毒殺したとして逮捕され、獄中で無くなった。でも、母は無実だったという娘の依頼で再調査をするポワロ。事件当時現場にいた5人に聴き取りをしていく。

    キャロラインの人となりを5人が語るのだけど、その人物像が人によって180度違う。そこに潜む一人一人の想いに注意を払いつつ、また、ちょっとした発言も見逃さない。

    また、キャロラインが妹に宛てた手紙。キャロラインをどう見るかで、そこから導き出される結果が見事に異なってくる。

    こうだと決めつけて物事を見ると、大変な思い違い、判断ミスをし

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    2025年07月30日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    ミス・マープル作品
    穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん

    だがこのミス・マープルは違う
    恐ろしいほどかっこいい

    たった2ページだけマープルが語る
    不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
    しかし、読者は共感する
    なんて不遇な子なのだと

    そんなグラディスの死体が見つかった

    マープルは列車に乗って現場へ向かう
    マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
    その横顔は憤怒に満ちていた

    か、か、かっけえええええええ
    おばあちゃんかっけえええええ
    復讐の絶対審判老婆爆誕
    怒りの推理
    そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
    そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わり

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    2025年07月27日
  • そして誰もいなくなった

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    ミステリーの基礎 素性のわからない10人が島に集まり殺人が起こる
    訳ありの登場人物
    深まる謎
    今ではありきたりのシチュエーション
    その元祖と言える作品
    古い作品なのに素晴らしく読みやすい
    謎も素晴らしかった
    面白かったです
    でも、大どんでん返しなどを期待したので少し肩透かしでした

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    2025年12月07日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    ネタバレ

    「オリエント急行の殺人」や「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」などは読んだことがあったのだが、アガサ・クリスティのデビュー作は読んだ事が無かったと思い購入。
    デビュー作がポアロだとは知らなかったのでとても驚くと同時に、デビュー作のシリーズが代表作になり尚且つその他の作品も後世に名を残していてさすがミステリーの女王だなと思った。

    トリックの巧妙さはもちろん、それ以上に登場人物たちの心理を利用した話作りがとても良かった。
    犯人候補が2転3転しているなと感じていたのだが、それは読者(とヘイスティングズ)がそう思ってただけでポアロの中ではずっと犯人が一貫していて、そのうえで“まだ今じゃない”

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    2025年07月27日
  • 愛の重さ

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    不幸だから、どうだっていうんだね?たいていの人間は不幸だよ、しょっちゅうとはいわないまでも、ちょいちょいね。何にでも辛抱が肝腎さ。人間、不幸にも耐えていかなくちゃいけない。この世の中を渡っていくには、勇気がいる。勇気と朗らかな心がね。

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    2025年07月25日
  • ねじれた家

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    ネタバレ

    大富豪の老人が毒殺され、家族に嫌疑がかかる。
    老人の孫と結婚したいチャールズは犯人探しに乗り出すが───
     
    老人の家族と話しながら彼らの人となりや動機を考えていくのが本の8割くらい。結構地味なんですが不思議とすいすい読めました。

    この人が犯人かな、みんな怪しいような、分からん!となったところに真犯人がわかるんですけどこれは分からなかったです。
    子供が犯人だっていう発想がなかった。

    ねじれた家のねじれた子供ってことなのでしょうがあんまり恐ろしさは感じなかったなぁ。

    ジョセフィンはねじれた家のねじれた子供だった、というオチが自分には唐突であんまり可哀想とは思えませんでした。

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    2025年07月25日
  • パディントン発4時50分

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    ネタバレ

    ミス・マープル作品の代表作として有名な本作。
    このシリーズは初読だったのだが、今回はミス・マープルの活躍というよりルーシーの活躍が非常に目立った。このルーシーがとても聡明で素敵な女性として描かれているのに加えて、当時としては画期的に自立的な女性として描かれているのが時代背景を踏まえると斬新だなぁと思う。
    トリックや結末のしてやられた感もあるが、ポワロみたく淡々と事実を積み上げて詰めていくスタイルの方が好みかなぁ。

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    2025年07月24日
  • マギンティ夫人は死んだ

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    ネタバレ

    オーディブルで視聴。久しぶりのクリスティ。
    いかにも犯人っぽい人は真犯人じゃないのはやっぱりお約束。しかしながら「女」の犯人を探していたら実は真犯人は「男」という単純だけど引っかかるトリックはなるほどなーと思った。
    個人的にサマーヘイズ家の食事の不味さの表現がとても好き。不味さについての表現が本当に悪意に満ちているというか…笑 さすがはイギリス人って感じ。

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    2025年07月21日