アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ強かな者、汝の名は女。
美しい妻ローズマリーが誕生パーティーで毒死した。自殺とされていたが、殺人だったのでは? 関係者たちがローズマリーのことを忘れられぬ中、残された夫ジョージはそのパーティーに招かれていた人を再度集める。再現された現場で亡くなったのはジョージだった。はたして自殺か、殺人か。
満足。ローズマリーはなぜ死んだのか、もしくは殺されたのか。殺されたとしたら誰に? そしてジョージはなぜ死んだのか。どうやって毒は入れられたのか。ローズマリーの死が殺人だと告げる手紙は誰が書いたのか。つながる殺人に、絡まる人間関係。愛している、愛していない、失いたくない、の複雑な愛憎を、最初の個々の語りで把握して、万聖節のパーティーで事件が起こる。
出世のためにサンドラと結婚したけど、ローズマリーと不倫し、でも自分かわいさでローズマリーと別れたくなり、鬱陶しく思っていたスティーヴン。夫が自分を愛していなくても、ローズマリーと恋に落ちても、愛のためにスティーヴンを離さないと思い詰めていたサンドラ。この2人の危うい感じの描写がとてもよい。愛のためには覚悟を決めるサンドラのインパクト。そしてまさかのときにはサンドラを庇うように夫に詰め寄るサンドラの母も一瞬の登場なのに印象的。
愛ゆえにアイリスを疑わず、謎の人物だけどその正体は国際的諜報員のアンソニーがずるい。こんなの絶対ヒーローじゃないか。アイリスのピンチに駆けつけて間に合うし。最後の解決パートの甘ったるさも愛憎劇ミステリのオチとして満足度が高い。映像化しても面白そう。席を離れたからズレるというトリックも映像向きと思う。見返したときの驚きにも繋がるし、気付く人には気持ちいいし。 -
Posted by ブクログ
ネタバレをせずにこの作品を語るのは難しい…
いや、ミステリーってそんなものかもしれないけれど。いや〜、伏線が細かくてほんの些細なことも最後にはそういうことだったのか!となるので。
この作品の前に読んだ「もの言えぬ証人」でも感じた事だけど、殺人事件が起きながらもまったりのどかさすら感じる展開ではある。ややもすると「静かな殺人」と評したくなってくるのだが(次々殺人が起きて人が死にすぎる系ミステリーに慣れすぎちゃったのかもと焦る…笑)でも、そこはクリスティー、一見のどかな雰囲気と思わせつつ小島のリゾートホテルを舞台に人間模様は波乱の種やら周りの好奇の視線で複雑に渦巻いている。
そこにポアロの「日の下のいたるところに悪事ありです。白昼にも悪魔はいるのです」
ばばーん、お題発表!かっこいい(^^)
被害者の本質を見極めることこそが事件の本質を知ることと語るポアロさんに習って、犯人を当てようと頑張るのだが、まんまと騙される。
それがまた楽しいのだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレポアロが主人公のアガサ作品の第2幕。
時代背景などを感じさせない情景を思い起こさせる書き方が面白さを際立たせる。
少々内容を書くとポアロのモナミ(親友)ヘイスティングスは少し間が抜けているのか純情に一途である事で物語を迷走させる箇所も面白い。
今作では、ポアロを打ち負かそうとジローが出てくるが、敵う訳もなく大口を叩いて退散すると言う。
そんな中で起こるミステリーが展開されていく。
読んでいく中で少し地理的な事も必要になるが、それはさておきストリートと謎解きに関しては現代の作家では思いもつかない発想で読者を迷走へと誘いながら最後にはすっと落ちどころを持ってくる読み手にとってはこの上ない爽快感を味わうことができる。
人間性と保身のために、様々な人間模様を描いた作品です