アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレヘイスティングズが語り部でない部分が出たのは新鮮。一見無関係に見える被害者同士を結びつける隠れた共通項を探していくものを『ミッシング・リンク・テーマ(くさりの中の1つ)』というらしいが、それを主軸としながらも第三者の視点を入れるというアガサクリスティのオリジナリティが出た作品のよう。
その第三者があまりにも犯人のようで、物語も終盤まで彼が犯人だというていで動いていくから疑いようがなかったが、最終的にはやはり『被害者の死に対して誰が得をするか』が大切なのを思い知らされた。しかし、本当に殺したい相手を『ABC』のなかに紛れ込ませると、さすがに気付きにくい…。してやられた感。兄の財産も手にするのはも -
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ネタバレこれがアガサクリスティーが生み出した、ポアロシリーズの第一作目か…!
第一次世界大戦中、イギリスの田舎にある『スタイルズ荘』にて資産家のエミリー・イングルソープが毒殺されるところから物語は始まる。
容疑者はスタイルズ荘で暮らす義理の息子たちと、長男の嫁、エミリーの友人、エミリーの昔の友人の娘、そして年下の夫。
暗い影を落としていた時に光が差したように登場するエルキュールポアロ!彼の登場から物語がスピーディーかつ爽快に展開していくのがたまらなかった。
ジョンとメアリの関係やら、アルフレッドとエヴリンの関係やら…恋心を描くのがうますぎる。恋愛ありきの泥沼毒殺事件だった。
にしても、アルフレッドとエ -
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ネタバレ悲しい結末だった。きっとジャクリーヌはお金がなくてもサイモンのことを愛していたと思う。でもサイモンはジャクリーヌを愛していたからこそ、2人で何不自由なく暮らせて自分の趣味に興じられるお金が欲しかった。
そして美貌も頭脳も財産も有するリネットは、おそらく欲しいものを何不自由なく手に入れてきたからこそ、『欲しいもの』となった親友・ジャクリーヌの恋人であるサイモンを奪うことに特に大きな抵抗がなかったのだろう。自分本位で動いてきたからこそ、最後は2人の画策に気付かず殺されてしまったとあり、なんともいえない気持ちになる。
ポアロは名探偵でありながら洞察力に優れ、何を赦して何を裁くかを自分自身で決めている -
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アガサ・クリスティの攻略本なるもので★5となっていたので、読んでみました。
16年前、妻(キャロライン)が画家の夫を毒殺したとして逮捕され、獄中で無くなった。でも、母は無実だったという娘の依頼で再調査をするポワロ。事件当時現場にいた5人に聴き取りをしていく。
キャロラインの人となりを5人が語るのだけど、その人物像が人によって180度違う。そこに潜む一人一人の想いに注意を払いつつ、また、ちょっとした発言も見逃さない。
また、キャロラインが妹に宛てた手紙。キャロラインをどう見るかで、そこから導き出される結果が見事に異なってくる。
こうだと決めつけて物事を見ると、大変な思い違い、判断ミスをし -
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ミス・マープル作品
穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん
だがこのミス・マープルは違う
恐ろしいほどかっこいい
たった2ページだけマープルが語る
不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
しかし、読者は共感する
なんて不遇な子なのだと
そんなグラディスの死体が見つかった
マープルは列車に乗って現場へ向かう
マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
その横顔は憤怒に満ちていた
か、か、かっけえええええええ
おばあちゃんかっけえええええ
復讐の絶対審判老婆爆誕
怒りの推理
そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わり -
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ネタバレ「オリエント急行の殺人」や「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」などは読んだことがあったのだが、アガサ・クリスティのデビュー作は読んだ事が無かったと思い購入。
デビュー作がポアロだとは知らなかったのでとても驚くと同時に、デビュー作のシリーズが代表作になり尚且つその他の作品も後世に名を残していてさすがミステリーの女王だなと思った。
トリックの巧妙さはもちろん、それ以上に登場人物たちの心理を利用した話作りがとても良かった。
犯人候補が2転3転しているなと感じていたのだが、それは読者(とヘイスティングズ)がそう思ってただけでポアロの中ではずっと犯人が一貫していて、そのうえで“まだ今じゃない” -
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ネタバレ大富豪の老人が毒殺され、家族に嫌疑がかかる。
老人の孫と結婚したいチャールズは犯人探しに乗り出すが───
老人の家族と話しながら彼らの人となりや動機を考えていくのが本の8割くらい。結構地味なんですが不思議とすいすい読めました。
この人が犯人かな、みんな怪しいような、分からん!となったところに真犯人がわかるんですけどこれは分からなかったです。
子供が犯人だっていう発想がなかった。
ねじれた家のねじれた子供ってことなのでしょうがあんまり恐ろしさは感じなかったなぁ。
ジョセフィンはねじれた家のねじれた子供だった、というオチが自分には唐突であんまり可哀想とは思えませんでした。 -
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ネタバレポアロシリーズ㉔
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのようにひざついて、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのように手をのばして、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
こんなふうに……
掃除婦のマギンティ夫人が肉切り包丁のようなもので後頭部を叩き切られて殺された。夫人の家に間借りしていたジェイムズ・ベントリィが逮捕され有罪となった。
しかし、逮捕したスペンス警視は犯人に納得がいかず、ポアロに再調査を求める。
年を取ったが、相変わらず尊大なポアロ。
調査をするが、相手はポアロの名前にピンとこず、奇妙な外国人としか思っていない。
しかも、宿 -
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ポアロシリーズ15作め。1937年の作品。
原題は『Death on the Nile』。
『オリエント急行の殺人』と並ぶ人気作ですが、読むのは初めて。
ナイル川をさかのぼる豪華客船なんて猛暑に読むにはちょうどいいだろうと思いましたが、これがほんとおもしろかった。
クリスティー作品によく出てくる男女の三角関係。従来は殺人事件の背景や人間模様の一部だったりしましたが、本作ではこの三角関係こそがストーリーのメイン。
全540ページの250ページくらいまで事件が起こらないのですが、もうこのまま何も起こらなくても十分おもしろい。
作中のカルナック号はサヘル島から第二急湍まで行って帰ってくる7日間 -
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『アガサクリスティ完全攻略』で本書が★5になっていたので読みましたが、そこまでではなかった。というか、本書の前に読んだ『葬儀を終えて』があまりにもよ過ぎたのかも知れません。
「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」という会話をポワロがホテルで耳にしてから物語が始まります。エルサレムへの旅行中のこと。
その話をしていたのは、ボイントン一家の次男と長女。ボイントン一家の母親(長男・次男・長女にとっては継母)は子ども達が幼き頃からマインドコントロールして支配し、反抗できないようにしてきた。それなりに年を重ねているのだから、もう少し抗ったらいいのにと思うけれど、母親の言いなり。そこ