【感想・ネタバレ】愛国殺人のレビュー

あらすじ

歯医者での治療を終えてひと息ついたポアロの許に、当の歯医者が自殺したとの電話が入った。なんの悩みもなさそうな彼に、自殺の徴候などなかった。これは巧妙に仕掛けられた殺人なのか? マザー・グースの調べに乗って起こる連続殺人の果てに、灰色の脳細胞ポアロが追い詰めたものとは?

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ネタバレ

ポアロ行きつけの歯医者モーリィ氏がピストル自殺を遂げた。しかし、ポアロが最後に見たモーリィ氏はそのような素振りはなかった。自殺説を疑うポアロはジャップ刑事と共に捜査に乗り出す。英国が大戦中であり、タイトルから右翼、左翼の話し?と思い犯人予想。夫婦共犯説を立てた。怪しい歯科医、超金持ちの銀行マン、さらに彼らにぶら下がる家族や恋人。どうもモーリィ氏への殺人を行う時間的余裕がない。ホワイ、フー、ハウダニット!!分からん!最後の謎解きで、オーマイガー!そんなことになっていたとは。⑤  
「汝エホバの言を棄たるによりエホバもまた汝をすてて王たらざらしめたまふ」
人間は人間であり上も下もない!ということ。

誤字発見!P344 仮設→仮説

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2022年06月27日

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ネタバレ

バカだから歯医者の建物の構造がいまいちつかみきれなくて残念。なんとなくの想像で終わった。
顔を潰されている死体は替え玉。もはや、鉄板の流れ。金田一しかり…
とわかっていても、犯人は最後までわからなかった。タイトル、原題のストレート和訳にしてたら、全然意味わかんなかっただろうな。語呂も悪いし。

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2022年02月23日

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複雑な話でした。ドラマ化されて見たものでしたが話が入り組んでいて難しく、以前だったらたっぷりと時間をかけて読んだはずが、和洋問わずミステリーに浸かっている為かサクサクと読み進めました。クリスティは流石です。犯人が自分を国にとって大切な人物だから、被害者など取るに足りないと4人の命を軽く話す後半を読み、殺人犯を決して許さないポアロに納得、それで良いんだよと思わずガッツポーズ。そしてオリエント急行殺人事件のポアロの最後の行動が思い出されました。デビット・スーシエのポアロが涙を浮かべて犯人達を庇った時の心の葛藤と苦悩。正しく苦悩ですね。

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2025年02月21日

A

購入済み

面白かった

トリック自体は運任せといえなくもないが
捜査を撹乱するには十分だったりする。
そんなところがなんともいえない現実感を感じて、
少し怖くなる。
犯人の言い分も、さもありなんという感じで
アガサ・クリスティって天才だね。

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2022年12月18日

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「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『愛国殺人(原題:One, Two, Buckle My Shoe)』を読みました。

「アガサ・クリスティ」作品は、5月に読んだ短篇集『マン島の黄金』以来ですね。

-----story-------------
憂鬱な歯医者での治療を終えてひと息ついた「ポアロ」の許に、当の歯医者が自殺したとの電話が入った。
しかし、なんの悩みもなさそうな彼に、自殺に徴候などまったくなかった。
これは巧妙に仕掛けられた殺人なのか?
マザー・グースの調べに乗って起こる連続殺人の果てに、灰色の脳細胞「ポアロ」が追い詰めたものとは。
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1940年に刊行された「エルキュール・ポアロ」シリーズ長編第19作目の作品、、、

原題はマザー・グースの童謡の1節『いち、にい、わたしの靴の留金を締めて』から引用されていて、以降20までの数え歌の歌詞が作品の章のタイトルとなっています。

 ■1. いち,にい,わたしの靴のバックルを締めて
 ■2. さん,しいそのドアを閉めて
 ■3. ごお,ろく,薪木をひろって
 ■4. しち,はち,きちんと積みあげ
 ■5. くう,じゅう,むっくり肥っためん鶏さん
 ■6. じゅういち,じゅうに,男衆は掘りまわる
 ■7. じゅうさん,じゅうし,女中たちはくどいてる
 ■8. じゅうご,じゅうろく,女中たちは台所にいて
 ■9. じゅうしち,じゅうはち,女中たちは花嫁のお仕度
 ■10. じゅうく,にじゅう,私のお皿はからっぽだ

ちなみに邦題の『愛国殺人』は、アメリカ版の原題『The Patriotic Murders』の訳題のようですね。

登場人物が多く、頭の中で一人ひとりの特徴が整理でき読み進める感じとなり、序盤~中盤は少しもどかしい感じでしたが、終盤はバラバラのピースが埋まっていく愉しい感覚が存分に味わえる展開となっていました。

読み終わったときには、さすが「アガサ・クリスティ」作品って感じでしたね。


動機が、公的な理由だと思っていたら、実は個人的な理由だったり、

狙われていると思われた人物が、実は狙う側だったり、

「ポアロ」も惑わされる真相でした。


それにしても、、、

「国を愛するがゆえの殺人」という真犯人の動機は、余りにも利己的な思考… 人間に優劣を付け、公を護るために犠牲を強いるというのは、到底納得できるものではなかったですねぇ。

たまたま人物を覚えることが得意だった(不都合なことを覚えていた)ために殺されたり、邪魔な人間を(歯科で)油断させて殺すために歯科医が殺されたり、、、

たまったもんじゃないですよ。


本書を読んで、歯科について考えさせられた、、、

受診するときは誰もが無防備… 確か「ヒッチコック」の映画でも、歯科医に殺害されそうになるシーンがあったような気がします。

歯医者に行くのが怖くなりましたね。


あと、ちょっと気になったのは装丁に使われている靴の写真、、、

これは「メイベル・セインズバリイ・シール」の履いていた、バックル付きのイヴニング用の靴の方に変更した方が雰囲気が出ると思います。



以下、主な登場人物です。

「ヘンリイ・モーリイ」
 歯科医

「ジョージイナ・モーリイ」
 ヘンリイの妹

「ライリイ」
 ヘンリイのパートナー、アイルランド人

「グラディス・ネヴィル」
 ヘンリイの秘書

「フランク・カーター」
 グラディスの恋人

「アグネス・フレッチャー」
 モーリイ家の小間使

「アムバライオティス」
 ギリシャ人

「メイベル・セインズバリイ・シール」
 元女優

「レジナルド・バーンズ」
 内務省退職官吏

「アリステア・ブラント」
 銀行頭取

「ヘレン・モントレザー」
 アリステアのまた従妹

「ジェイン・オリヴェイラ」
 アリステアの姪

「ジュリア・オリヴェイラ」
 ジェインの母

「ハワード・レイクス」
 ジェインの恋人

「アルバート・チャップマン」
 セールスマン

「シルヴィア・チャップマン」
 アルバートの妻

「ジャップ」
 主任警部

「エルキュール・ポアロ」
 私立探偵

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2022年07月18日

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ネタバレ

これは鮮やかなどんでん返しですね

タイトルにも納得。

どんな理由であれ殺人は許されざる行為だというポアロの倫理観が好き

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2022年03月28日

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ネタバレ

導入部が面白いポアロシリーズ19作目。世界一の名探偵でも歯医者怖いんだね(笑)

以下ネタバレ

ポアロ行きつけの歯医者の先生がポアロが受信した日に自殺。そして翌日に同じ日に受診した患者が死亡、別の患者は行方をくらます……歯科医院内で何かあったのかと思いきや、スパイやら国家機密やらなんだか物騒な流れに。
タイトルからして革命家の方々のアレかと思いきや、めちゃくちゃ個人的な殺人でびっくり。スパイはミスリードだったのね。
登場人物が多くて混乱気味やったけど、サクサク読めた。

最後まで読んでからタイトルを見返すと思わず納得。
そして私は最後のオチが好きでした。ポアロぽかーんやん(笑)

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2021年03月22日

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すごくおもしろかった。

ポアロファンが好きなものが詰め込まれている1冊だと思いました。

ポアロシリーズのなかでも、読み応えのある作品だと思います。

まずポアロの登場シーンが多いのがいい。

ヘイスティングスがいないのが残念ですが、ポアロによる調査シーンが多くてうれしかったです。

ジャップ警部は出てくるので、二人の掛け合いも楽しめます。

ミステリとしては、最後まで読者に頭を使わせてくれる構成で、一度流れに乗るとページをめくる手が止められませんでした。

日本語のタイトルからは想像できませんが、実はマザーグースの暗記唄をモチーフとしたお話です。

章タイトルが、マザーグースの暗記唄の一節になっていて、全章のタイトルをならべると一つの暗記唄になっています。

マザーグースに興味がある方も楽しめるのではないでしょうか。

また、冒頭でポアロが歯医者さんに行くのですが、そうしたほのぼのとした生活感のある描写も、非常に魅力的です。

◇おすすめポイント
 ・ポアロがほぼ出ずっぱり
 ・生活感のある描写も豊富
 ・最後まで読者に頭を使わせるミステリ

◇こんな方におすすめ!
 ・とにかく頭を使いたい
 ・マザーグースに興味がある
 ・ポアロが好き

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2019年09月01日

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動機も犯人も、クリスティの目論み通りに騙されて予想外でした。
歯医者での殺人と言うことで、確かに誰しもが無防備な姿だよなーとおもしろく感じたのですが、浅いけれど政治思想かぶれの登場人物が出てきたせいか、読み進むのが辛くなった。時代背景の差のせいか。でもラストで盛り返して★4つ。

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2018年05月20日

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ネタバレ

そこら辺の行きあたりばったり事件とは一線を画す練りに練った殺人計画で、犯人の頭の良さと用意周到さを感じました。

歯医者を殺し、歯医者になりすまして別の男を殺した上にその罪を歯医者になすりつけ、歯医者が所有する患者のカルテをすり替えて、その患者を殺したとき患者の遺体を別人のものと誤認させる無駄のなさ。昆布で一番出汁二番出汁をとったあとに刻んで佃煮にするがごとく、歯医者殺しの一件を有効活用しています。

登場人物が多い点が残念。多いだけでなく若干キャラ被ってるのがいて、把握に苦心しました。

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2017年08月24日

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ネタバレ

再読。今クリスティのポアロ物再読がマイブーム。十代の頃読み耽ったときに見逃していたこと、読み流していたことが多くて自分でも驚いている。自分は国家のために必要だから殺人を犯してもいいと主張する犯人に「国家のことではなく、自分の命を他人からうばわれない、という権利を持っている個人」に関することが自分の役割だと答えるポアロ、こんなこと言ってたんだ、卵形の頭の小男!

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2017年01月09日

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「なんでこんな邦題つけるんだよー。原題とぜんぜん違うじゃないかよー」
などと怒っていたのだが、僕の負け。いやはや、すばらしい邦題でございました。

ラストのポアロの苦悩は、『九尾の猫』あたりのクイーンの苦悩にも重なる。
極めて明快な形で謎が解明されるのに、なんとなしに後味の悪さが残るのは、本書が「小説」として優れている証左だと思う。

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2015年04月19日

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最初『ビッグ4』みたいな話かと思ったが、どうやら違ったよう。
『愛国殺人』の『愛国』って、ああそういう意味だったのか!と、最後の最後に目から鱗が落ちた。

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2013年11月13日

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ネタバレ

ポアロのかかりつけの歯医者が殺された?

ポアロでも歯医者は憂鬱なんだなぁと微笑ましく感じる冒頭。しかし歯医者は遺体で発見され、治療ミスを悔いての自殺とされる。ポアロはいくつか引っかかったことをたぐるために、調査を進めるが——。

犯人がポアロに見逃してくれるように願う理屈は、自分が国家の安定に必要な人物だから、というもの。それに対してポアロは返す。あなたは4人の命を犠牲にしている、大切にしたいのは誰も自分の命を他人から奪われないことだ、と。まさにポアロの言うことは正しい。誰も自分の命を他人に奪われない、それは国家の存続よりも大事なことである。

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2024年12月15日

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ちょっと読みづらい。スケールが大きくて、似たような世界観のビッグ4と比べると分かりづらかった。ポアロの混乱が私にも伝わってきた。トリックは面白かった。

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2024年10月31日

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クリスティー作品でつまらないと思った初めての作品。
話の展開もあまりわくわくしないけど、翻訳が合わなかった。「…だと思っていますのですよ」とか、ポアロさんはそんな話し方しない、と思ってしまった。
とはいえ、最後の犯人との会話がよかったので⭐︎3つ。

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2024年10月02日

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憂鬱な歯医者での治療を終えてひと息ついたポアロの許に、当の歯医者が自殺したとの電話が入った。しかし、なんの悩みもなさそうな彼に、自殺の徴候などまったくなかった。これは巧妙に仕掛けられた殺人なのか?マザー・グースの調べに乗って起こる連続殺人の果てに、灰色の脳細胞ポアロが追い詰めたものとは?

かなり登場人物が入り乱れて、しかも本人かどうか分からない死体も登場したり出てくる人物が本物なのかどうかなど混乱をきたしました。でも面白かった!ポアロが警察の先を進みながら解き明かしていくところはこれぞミステリという感じ。重婚が理由の殺人って他にも読んだ記憶があるんだけど、当時は結構問題になるレベルだったんだろうか・・・現代だとあまり見たことがないけれど。冷静で仕事に対しては真面目でこんな人が殺人をするわけない、と思っている人に限って恐ろしい考えを持ってたりするんですよね。体面を保つために命を狙われたり人を殺すような考え方は歪んでるし、奥さんも止めなさいよと思ってしまった・・・。

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2024年08月06日

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かの有名なポアロも歯医者に掛かるのか、と謎の親しみを覚えた。
彼に治療を施した歯科医が突然自殺してしまう。
しかし、その死を不審に思ったポアロは調査を開始する。
巧みにミスリードさせる犯人の手腕に最後までやられっぱなしだった。
よくよく考えるとなかなかシニカルな邦題だなと。

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2023年09月19日

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ネタバレ

解決編での構図の逆転が鮮やかでそれなりに面白いが、引きが弱い上に故意に読みにくくしたような不自然さがある作品。歯科医のモーリイとライリイ、アリステアとアムバライオティス、ジェインとジュリアなど登場人物の名前が紛らわしく、またフランク・カーターとハワード・レイクスもキャラクター設定も被っている感じで区別しにくかった。すきま時間に少しずつ読み進める読書習慣もあり、忘れたり混同したりでなかなか読み進められなかった。わざとにしか見えないので意図が知りたい。
中盤で「歯医者が一人が死んでも大した事じゃない」という人物に対しポワロが「あなたにはそうでも私にはそうでは無い」というのがびしっと決まってかっこいいな、と思ったら、解決編でもう少し丁寧な言い方ながら同じことをいう犯人に対し、ポワロが決然と見解の不一致を告げる。この至極真っ当な主張の繰り返しが本来軽い読み物の推理小説を引き締めていて良かった。
ただ、市井の若者ならそのような乱暴な言い方も仕方ないかもしれないが、真犯人のキャラクターからするとあまりにとってつけたような…地味で控えめだけど中身がサイコパス?という違和感。

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2023年10月01日

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歯医者が殺される。それは自殺と見られた。しかしそれは巧妙に仕組まれたものであるのか。ミステリのお手本となる作品。クリスティの筆は素晴らしい。

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2023年06月05日

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ポアロが検査に行った歯医者の歯科医モーリイが、その日に亡くなってしまいます。自殺と思われますが、モーリイには自殺する理由はなく、また殺される理由も思い当たりませんでした。いったい動機は何なのでしょうか。

その後事件が立て続けに起こりますが、一連の事件の陰には何があるのでしょうか。
保守派で新しいことをやってみようと思わない銀行頭取のブラントに反感を持っている人たちが見え隠れしています。

歯医者という身近なところから、タイトルにもなっている「愛国」という大きなテーマになっていきますが、私には複雑でなかなか真相が見えない事件でした。

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2022年09月10日

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時代背景もあるのか、ファシズムなどの要素もある作品。
複雑な構成であるが、クリスティの他作品と比較するとそこまででもないかな?という所。

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2022年09月04日

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ポアロもの。

歯医者で憂鬱な治療を終えたポアロの許に、当の歯医者が自殺したとの連絡が入ります。
彼の直前の様子から、とても自殺とは思えないポアロは、真相解明に動きだしますが・・。

ポアロも歯医者嫌なんだ( ̄m ̄〃)と、共感できる事にちょっと嬉しくなる私。
さて、歯医者の死に続いて、治療を受けに来ていた怪しげなギリシャ人も死んでしまい、さらに同じく歯医者に来ていた中年婦人も失踪して・・と錯綜していく中で、“これは、スパイ絡みかも?”という流れに。
大物銀行家に対しての銃撃未遂もあり、これは『ビッグ4 』ばりの、国際犯罪組織が関係してくるのかな?と読み進めていきますが・・。
で、結局これが完全にミスリードで、国際犯罪云々ではなく、犯人の身勝手な個人的事情による犯行だった事が判明。
“共犯者”と共に、巧妙なトリックを仕掛けて殺人を行い、他の人間に罪をなすりつけようとする卑劣さに呆れちゃいますね。
ところで今回は、“常に激オコ”なハワード・レイクス(銀行家の姪・ジェインの彼氏)と、“常に不貞腐れている”フランク・カーター(歯医者の秘書・グラディスの彼氏)のキャラがかぶってしまい、途中区別がつかなくなって、登場人物紹介を何度か見直すはめになりました。
で、“不貞腐れている方”のカーターが逮捕されちゃう場面があるのですが、彼のあまりに無礼な態度に面会に来たポアロが“もう、こいつが犯人ってことで、いっか・・”と、匙を投げそうになったりしていました。
そして、今回のミスリードの原因でもある、バーンズ氏のラストの一言がなかなかいいオチになっていたと思います。これは一本取られましたね!

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2022年07月04日

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どの辺が愛国なのか分からんかったけど、全部読んだら成る程と頷ける題名。なかなかぶっ飛んだ考え方の犯人でした。

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2022年06月19日

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クリスティ。ポアロのいった歯医者が謎の自殺を遂げる。
調べていくうちには事件の背後に諜報員の影を感じ取る
いつものクリスティとは違うテイストの話で、人物描写などが薄くクリスティの良さが出ていないように感じ、話に入り込めなかった

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2021年10月14日

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ポワロが歯医者にかかった直後、その歯科医が自殺したと連絡が。背後には反社会組織の存在が怪しまれる。

ビッグフォーのようなサスペンス要素もあり、謎は解けないままに死体ばかりが次々と発見される。ポワロには珍しく全体的に登場人物の心理描写はあっさりとしている印象。反面、ポワロがたびたび自身の推理に不安を覚え老いを感じるシーンや、犯人に対して強い決断を行うラストなど、ポワロの内面や心情が強く描かれた作品。

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2017年03月13日

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最後までわからないストーリー。イギリス国家が関係する規模の話だが、やや退屈なものだった。どんでんがえしが多く、相変わらずとうじょうじんぶつが多いため混乱する。

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2015年11月29日

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基本的なトリックを上手く組み合わせて意外性を引き出すところは良く出来ていると思いますが、被害者が犯人の凶行に気づかない、診療スケジュールが犯人の思惑通りにいくものなのか疑問に思いました。マザーグースも本筋とはあまり関係なく拍子抜けでした。
また、真犯人のバックボーンが物語に上手く溶け込んでいない感じで、最後の熱弁は浮いていました。

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2015年06月12日

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誰が誰だかわかんなくなった。ちょっとややこしい。アムバライオティスとかいうどう考えても1番覚えにくそうな名前を真っ先に覚えた。

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2015年03月30日

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個々の登場人物の印象(インパクト)が薄く、したがって、読みすすめる度に、あれ?この人どんな人だっけ?となってしまった。久しぶりにクリスティ読んだせいかも。。。

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2013年06月03日

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非常にまっとうな、王道を行くミステリーだった。もはや、ミステリーというジャンルには収まらない、ドラマに重点が置かれた小説という気がする。
謎ときのトリックの奇抜さで勝負するのではなく、純粋に物語としての構成と、人物設定の念入りさを高度に組み合わせて、見事なまでのクオリティーを達成している作品だった。

犯人を途中で予測するのは、それほど難しくないかもしれない。しかし、この本の醍醐味は、謎解きではなく、一体どういう動機で人が殺されたのか、というところだ。
もともとの原題は「One,Two,Buckle My Shoe」だったけれども、日本語版では「愛国殺人」になっている。これは、非常によく出来たタイトルだったと思った。原題は、マザーグースの寓話から取ったもので、これは日本人には馴染みが薄いために、この「愛国殺人」というタイトルにしたのだろう。

優れた物語というのは、善と悪、白と黒にはっきりと分かれないものだと思う。完全な善も完全な悪もなく、それぞれの登場人物がそれぞれの事情を抱えて、その関連の中で時に利害関係が発生し、時に誰かが誰かを殺してしまうことがある。
そういう物語を読んだ後には、すっきりとしない気持ちも残る。それがしかし、この作品のようによく練られた末のものであれば、心地良い余韻として響くものなのだと思う。

私はまったく妙な男です。すなわち、私は方法と順序と論理を尊びます。そして、私は理論を弁護するために、事実を曲解するのは嫌いです。その点が、まあ普通でないところとでもいうのでしょうかね。(p.231)

「まあこういいましょう。彼女がどこにいるかはわかりました、と」
「それじゃ、あの人は亡くなったの?」
「そうは申しあげません」
「じゃ生きてるのね」
「どちらとも申しあげませんでした」
「そう、彼女は死んでるか生きてるかどちらかでしょ、そうじゃなくて?」
「実際は、そんなに単純なものではありません」
「あなたは物事をむずかしくするのがお好きのようね!」
「私はよくそういわれますよ」
(p.290)

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2020年07月15日

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