アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ベツレヘムの星

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    ミステリと思う勿れ笑

    季節に応じた作品に触れようの回。(今夏は横溝正史の『獄門島』)
    オリエント急行もポワロ・シリーズも未だ手付かずなのに、いきなりソフトな面からお邪魔する。あとがきにも書いてあるけど心理描写が巧み。「何?どうなる⁉︎」とビクビクじゃなくてワクワクした気持ちで各話の続きが気になっていた。

    彼女が料理したクリスマス・ストーリーズはどれも不思議な構成だった。短編集ではあるけれど「信仰」をキーワードに各話が一本の糸で繋がっている。(自分にとって短編は変わらずとっつきにくいものだけど、そう考えたら個々の話として楽しめた) 彼女の代表作もこのスタイルで展開していくのかな。『クリスマス・キャロル』みたいなストーリーブック調にも見受けられるけど、聖書の知識を蓄えるのもさる事ながら大人になって再読するとまた違った味わいになってくると思う。

    第1章は彼女なりにアレンジした聖誕劇だけど、とにかくルシファーの登場シーン(聖誕劇で⁉︎と思うだろう…)が一番度肝を抜かれた、を飛び越して笑いでつんのめった。東方の三博士が”VIP”と呼ばれていたのも。(間違ってはいない笑)

    『いと高き昇進』もお気に入り。聖者達の行進で幕を開ける衝撃のイントロ。14人の聖人(ペトロ以外知らない人達。翻訳者さんですらご存知ない人もいる汗)が静物として崇拝される運命から解放されてそれぞれの形で現代を生きるところが何だか清々しい。(「解放された」って解釈で合っているのかは疑問だけど…)

    彼女がどれほどの信仰心を持たれていたかは知らないけれど、普段「目に見えざるもの」への感謝を忘れがちな人が読んでも説教っぽくは聞こえないだろうし、クリスマスを機に思い出させてくれる仕掛けになっているのかね。

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    2021年12月19日
  • パーカー・パイン登場

    A

    購入済み

    面白いね

    パーカー・パインさん、いいキャラですね。
    探偵ではないけれど
    鮮やかなお手並みです。
    幸せと不幸せについて、
    思わず自らを省みてしまいます。

    0
    2021年12月10日
  • 第三の女

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    ポアロ
    読後感は良い。途中がとにかく長い。なかなかちゃんとした事件が起こらず。
    ところでクリスティー作品ではよくなりすましやなりかわりの登場人物がいて、そのたびに「んなわけないやろ。気づくやろ」って思ってしまう。でも歌舞伎ではしょっちゅう役名◯◯実は△△、ってあってそんなに不自然とも思わないので、古典みたいなもので、現代ほど光量がないからって思えばよいのかな。

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    2021年12月07日
  • ポアロのクリスマス

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    アガサクリスティー。ポワロにしては珍しく密室トリックが使われていると聞いていたが、メインはやはりクリスティー得意のミスリードとポワロの灰色の脳細胞を活かした容疑者の証言と心理を組み合わせた推理。
    舞台はクリスティーでよくある金持ちの主人とその家族たち。何度も読んだ設定はマンネリか安心感か、推理よりもクリスティーを読み慣れていると犯人はすぐに分かると思います。

    0
    2021年11月29日
  • 検察側の証人

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    ラストにひっくり返りまくるミステリ。
    傑作です。
    戯曲テイスト、はじめて読んだけど、すっと読めたよかったです。

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    2021年11月11日
  • スリーピング・マーダー

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    アガサ・クリスティの中でも、クリスティらしい作品だと思います。
    まず、この設定を思いつくのがすごいと再読にもかかわらず、脱帽。記憶の中の、過去の犯罪。
    クリスティは、他にもいろいろ有名な作品がありますが、この作品は落ち着きもあり、また凝った構成、恐怖感情だったり、この1作品で多くの感情が詰まっており、とても面白く読めました。読み終えたあと、なんとも言えないような胸が締め付けられました。

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    2021年10月27日
  • 火曜クラブ

    A

    購入済み

    面白かった

    怖いねぇ、マープルさん。
    何もかも見透かされてるような気分になる。
    なにしろ証拠もなにも関係ないんだから。
    それでいて、確かにそうだよねと思わずにいられない。

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    2021年10月16日
  • 愛の重さ

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    アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で書いた小説はどれも面白い。人間の本質を突いている。
    どの小説にも存在するのが、物語の登場人物を冷静に見て、的確なアドバイスする人物。今回はポールドック氏がその立場のようだが、ボールドック氏の発言にアガサ・クリスティーが考えることが凝縮されているように思う。

    0
    2021年10月10日
  • 愛の旋律

    A

    購入済み

    面白かった

    ミステリーではないです。
    クリスティの別名義の作品です。
    みんな幸福をつかむチャンスはあったはずなのにね。
    でもそうはしなかった。
    望んで不幸になっているようにも見えるし。
    まあ幸せなんて本人の思い込みなわけで
    他人がとやかく言うものではないけれど。
    ほんとうの幸いってあるのかな。

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    2021年09月16日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    記憶もないほど幼い頃に過ごした海辺の快適な家、おぼろげながら幸福な印象にそぐわない惨劇の場面…曖昧な中から浮かび上がる明暗のコントラストが魅力的。オカルト的な要素は珍しいけど、心地よさと怖さを結びつけるところがまさにアガサ。クレプスキュールレーベルのfrom Brussels with loveというアルバムに入っていたHelen’s songというきれいだけど背筋が寒くなるような曲を思い出した。謎解きは定番的なため、リリーが手紙を書く時点で死亡フラグ+相談相手=犯人確定。この犯行のトリックも読めた。テニスネットのエピソードで元の事件も確信。新たな死者が出たのは気の毒だけど、若い命を断たれ汚名を着せられたヘレンのためにはせめて真実が明らかになってよかった。復讐の女神と同じ話で、今の時代ジェンダー問題になるけど、こういう事件は犯人が男性ならしっくりくる(女性ならライバルを襲う)。ミス・マープルはおとり捜査が好きみたいだけど、動く指のミーガンの時みたいに事前調整してあげたほうが良かったと思う…ウォルター・フェーンの家に死人がいる気がすると言うグレンダの直感はガセだったのか、「マギンティ夫人は死んだ」のアリアドニ・オリヴァ的なオチはなかった。

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    2021年09月18日
  • 七つの時計

    A

    購入済み

    面白かった

    ケイタラム卿がいい味出してる、
    本筋とは関係ないけど。
    やはり見落としてしまった。
    気をつけて読んでいるつもりなのだが。

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    2021年09月07日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    違う人を犯人じゃないかと疑ってたのでビックリした
    飛行機の中の殺人事件でしかも凶器が毒吹き矢とハチですごくおもしろいのだけど、その後の捜査はスピード感もなく淡々としていてウーンってなってた 犯人がわかったあともう一度読んだらかなり印象違いそう

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    2021年09月07日
  • 娘は娘

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    アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコットの名で書いた母と娘の物語。

    娘の名付け親であり、母の友人でもあるローラの言葉が良い。淡々と語るその内容は、アガサ・クリスティーの考えそのものなんじゃないかしら。

    人間は結局のところ、自分自身しか道連れはいない、女は中年から開花する、仕事は自分自身から逃避する有効な手立てだということ、一つ一つが身に染みる。

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    2021年09月05日
  • 牧師館の殺人

    A

    購入済み

    面白かった

    気をつけて読んでるつもりなのに
    どうしても見落としてしまう。
    事実をありのままに見るというのは
    難しいものですね。
    面白かったです。

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    2021年08月23日
  • 未完の肖像

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    これは私の人生。

    母の死と夫の裏切りに心を閉ざすシーリアは、失踪事件を起こした著者の姿だと言われる。穏やかな婚約者を捨てて選んだダーモット。すれ違うシーリアとダーモット、産まれた娘はダーモットの性質を引き継いだ。孤独なシーリアが語る腕のない男の意味とは。

    ぎくりとする場面も多く、読むのしんどいこともあった。内気、自意識、夢想、色々なところに自分と重なるところを見つけた。シーリアの不安を我が事のように感じた。

    痛快な祖母グラニー。よき理解者の母ミリアム。自分ではなくダーモットの性質を受け継いだからこそ助けになる娘ジュディー。四世代に渡る女性の生き方を描いた作品とも読める。

    シーリアが指摘された小説家としての視点は、クリスティーも同じことを言われたのだろうか。これがまったくのノンフィクションでない以上、どれだけこの作品に真実の姿を探しても、クリスティーの肖像はまだわからないままだ。

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    2021年08月19日
  • 蜘蛛の巣

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    殺人事件は、基本的にコメディ。

    クラリサは、死体を見つけた。どうやら夫の前妻の子が手を下した可能性がある。もう少しで夫が外交上の要人を連れてくる。隠すしかない! 叔父や友人に協力を頼んで死体を隠したものの、謎の人物の通報により警察がやってくる。死体を隠した扉を開けられてもう終わりかと思ったら、そこに死体がなかった。さあ、クラリサはうまく警察をごまかせるのか?

    人が1人死んでいるドタバタ劇。出てくるキャラクターのクセが強いのはクリスティーのお約束。手がかりはちゃんとセリフやト書きの中にあり、犯人がわかってから読み返すとなるほどと思う。どこかで上演してくれないかな。

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    2021年08月02日
  • ポアロのクリスマス

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    クリスマスに慈悲を。

    クリスマスに親類一同が集まった家で、老いた当主が血だらけになって発見された。手を下したのは家族なのか。ポアロはこの血みどろの事件をどう読むのか。

    解説にもあるが、クリスマスを思わせるアイテムをちりばめた話である。密室に誰かが外からやってくるというのはサンタクロースだし、真っ赤といえばサンタクロースの服である——赤い服を着たサンタクロースはアメリカの産物だけど。クリスマスに家族が集合すれば、善意よりも苦痛や憎しみの爆発が起こるだろうとポアロは語る。そうなればクリスマスは殺人事件にもってこいの季節だ。

    いかにも殺人トリックな作品なので、読み終わったときの満足感は十分。指し示された犯人もなるほどと思う。アリバイトリックはそこまでする必要があったのかなと思うが、まあ、もっと血を! という声に応えて書いた作品だと最初にあるので、そのしばりがあったからだと思えば。より洗練された作品を書いてきたクリスティーがあえてこういういかにもな殺人事件を書いたと楽しめる。血に飢えた方はぜひどうぞ。

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    2021年07月25日
  • 検察側の証人

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    ネタバレ

    大金持ちの老婦人が殺された。状況証拠はレナード青年に不利なものばかり。無実を訴える彼に対して、アリバイを証明できるはずの妻ローマインが、それを覆す証言をした。弁護をするメイヒューは困り果て——。

    小説版より、もう一捻りしたのが効いている。これは劇で見たい。裏切りの裏切りに次ぐドラマティックな展開。特にラストのどんでん返しが快感。

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    2021年07月22日
  • ベツレヘムの星

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    ネタバレ

    クリスティーのクリスマス。

    聖書の話を知っていると、あのことか、と気が付く。さすがクリスティーというべきか、やってきた天使(を騙る者)は何者か、このロバはどんなロバか、など正体が最後にわかる作品の楽しさ。聖人たちの会話も楽しく、もしかして町の中にいたりして、と思わせる。

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    2021年07月22日
  • おしどり探偵

    A

    購入済み

    面白かった

    短編集で、隙間時間に読み進めるのにちょうどいいと思います。
    鮮やかな推理とは言えないケースもあるけれど
    かえってそれが良いところだと思います。
    慎重な男と言いながら
    結構危ない橋をわたってるぞトミー。

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    2021年07月18日