アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレマープルシリーズで一番最後に発表された作品という事で、中々読む事が出来なかった。ポアロシリーズ最終作の「カーテン」は学生時代学校の図書室に作品があって、知識がないまま読んでしまったが、「スリーピングマーダー」については読んだらいよいよマープルシリーズが終わってしまうという想いもあり中々読むことが出来なかった。
クリスティ作品が大好きでほとんど作品は読み終えた為、いよいよ今作を手に取った次第だ。
ミスマープルと若い夫婦の組み合わせはかなり抜群で、過去にもマープルと若い女性を組みあわせた作品がいくつかあり、とても面白い作品になっていた。今回もリード夫妻の無鉄砲な冒険に対し、マープルは心配しながらも、適宜彼女たちをフォローしながら、事件の真相に染まっていく彼女のシリーズの独特の展開になっている。
事件自体は、十数年前の過去に起きた殺人事件と言う題材であり、実際に殺人が起きたかどうかも不確かな状態。
グエンダは田舎に家を探しており、イングランドでヒルサイド荘という家をみつける。グエンダは初めてイングランドに来たはずだが、家の内装に既視感があり、更には細かな部分を想い描く事が出来てしまう。不安の中、彼女はその家で女性が首を絞められて殺害されていた風景を思い出し・・。
冒頭がかなり魅力的なのは、マープルシリーズの特色であり、マープルシリーズでは必ず1番最初に読者を惹きつける全くの謎が提示されそれがマープルの手によって解き明かされていく手法だ。今回の事件においても、グエンダは全く持ってヒルサイド荘の記憶をなくしているわけだが、幼少期に一度済んだ時期があり、それがきっかけとして過去に起きたはずの事件と言う題材が進んでいく。
マープルはどちらかと言えば、フォロー的な立ち回りになっているが要所要所に目覚ましい活躍をしている。また、マープルの終わりの人たちや警察組織の人たちは彼女のことをしっかり認知しており、彼女はこの次元に首を突っ込むことを了承し、他のミステリーにあるような探偵をすることを阻害され、無駄に時間が過ぎるような事は無い。
スリーピングマーダーはマープルシリーズの最終作だが、執筆されたのは少し早い時期だったと記憶している。晩年の作品にも面白い作品はたくさんあるが、今作もとても呼びやすく、面白い作品だった。
最近近代のミステリーと比べて思った事は、マープルシリーズはとても読みやすく、人物描写が巧みだと言うことトリックも面白いが、作品全体としての完成度が高く、とても楽しむことができた作品だった。 -
購入済み
ポアロの短編集です。
面白かった。
短編なので読みやすいのは良いけれど
解き明かすべきポイントに気づけないまま
読み進めてしまう。
それでもともかく、どれもみな面白かった。 -
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティーが最初に書いた作品。アガサ・クリスティーの作品は、色々と読んだことがありますが、この作品はまだ読んでいませんでした。
同じイギリスの推理小説作家と言えばコナン・ドイルがいますが、彼は19世紀から20世紀にかけた人物で、その作品も、19世紀色が反映されており、ガス燈や辻馬車を巡る描写が数多出てきますが、こちらのアガサ・クリスティーは20世紀の人物で、亡くなったのは1970年代になるので、出てくる描写はより現代的になり、“自動車”に纏わる描写も多数出てきます。21世紀の今からみて見ると、どちらも“古風”という言葉でまとめられてしまいそうですが。
さて、この作品の話。アガサ・クリスティー最初の作品ですが、既にポワロ物の作風を確立した感はあります。ですが、ポワロとヘイスティングスの関係に、ホームズとワトソンの影が見えるのは、彼女が若い頃にホームズ物の作品を読み漁っていた事とは無関係ではないでしょうね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレミスマープル作品初読
おもしれーー ほぼ会話劇なのでかなり読みやすい
マープルさんのこと勝手に未亡人だと思ってたけど元々結婚を選ばなかった方なのね どういう形で生計を立てていたのか…?かなりいい暮らしみたいだけどお嬢様育ちなのか??
話の本筋はなんて切ない話なんだ……
いろんな怪しい人が散りばめられてるけど結局はシンプルな動機と出来事に収束するのがいいですね
ヘザーが具合悪いのにわざわざ会いに行ったことをマリーナ本人に言うってところですでに軽く違和感はあったけど、当時の公衆衛生の意識からすると普通なんかなーと思ってスルーしていた
風疹かよ 最悪だわ 今こそ読むべき本だわ……みんな、公衆衛生を守ることで生まれる健康と幸福というものがあるのだ……
読んでてとても悲しかった マリーナ……縁もゆかりもない養子を扶養に入れてまで家族に憧れてたマリーナにやっとできた子供だったのに……養子にしたことはひどいこととはいえ……マリーナ……
物語の収束はすごーく最後の方でスピードアップして終わる この感じもいい
終わりは本当に切ない エゴも大いにあるけどジェースン、マリーナを本当に愛していたのかもと思う
あと話の本題ではないけど家政婦のナイト氏、たしかにこんなん四六時中家にいたら最悪すぎて殺しかねないと思っていたので、チェリーちゃんの申し出があってとってもよかった ミスマープルの生活に幸あれ -
Posted by ブクログ
ネタバレヘイスティングズの回想記の形で始まる今作。
その時点でワクワクする。
やっぱりポアロものはヘイスティングズ視点の語りあってこそ。
人物模写(モノマネってことでしょうかね?)をウリにするカーロッタ・アダムズのショーを劇場で鑑賞するポアロとヘイスティングズ。
カーロッタが人気女優ジェーン・ウィルキンスンを模写する場面で後方の座席から聞こえてきたのは、当の本人がその完成度に感心して上げた笑い声だった。
ショーがはけた後に訪れたホテルのレストランでポアロ、ジェーン、カーロッタが偶然にも一同に会し、そこから交流が始まる。
場をジェーンの滞在するホテルの一室に移した後、ポアロが相談されたのはジェーンの夫を離婚に承諾させて欲しいというもの。
なんとポアロが民事介入かとも思う展開だが、ジェーンの夫はエッジウェア卿。
ということは、まぁ結局はそういう展開が待ち受けているのでしょうねという匂わせ。
そうしていよいよその事件が発生したときの状況で冒頭のカーロッタの人物模写のくだりが繋がってくる。
なるほど見かけは妻の夫殺し、でもそれは本人なのかはたまた。。。
直接手を下したのは誰なのかもさることながら、単独犯なのか他に黒幕が居るのか、動機はと、誰も彼もが裏の事情を抱えていそうで行動も怪しさ満点。
つまり、典型的なクリスティ作品。
攻略本でも前作『邪悪の家』でつかんだ基本形を初めて「ルーティン・ワーク」として示した作品と評されていたが、全くもって頷ける。
ポアロシリーズはここまでで7作目だが、右往左往しつつ、こうしてポアロシリーズは確立されてきたのか、ふむふむと感じ入る一作だった。
同時に、真相の「え、そっちの話か」という舞台転換、落とされ感にミスディレクションの巧みさ、単なる「実は、、、」の話だけではない粋な落としに、あぁやっぱりこの時代にして女王の構想力は凄いなと感じた。
次は『オリエント急行の殺人』だけど、登録済みなので飛ばして『三幕の殺人』。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今作もミスリードに繋がる、でも真実にも繋がり得る小さな手がかりが巧妙に散りばめられていた。
それらが中盤から一気に回収されまた新たな謎を生む…もう読む手が止まらない!
今回も登場人物の描写に楽しませてもらった。
特にジロー刑事のポアロに対する振舞いの嫌味っぽさ!ひとつひとつ表現力が秀逸だなと…いるよねこういう人。
マルトについては登場シーンでのポアロが受けた印象から、絶対にこの子怪しいよなとメタ読みしつつ、やっぱり最後は騙された!
人物の印象が二転三転するのもクリスティ作品の魅力だと痛感。
本編には関係ないが、ドラマ版ポアロの吹き替え声優の解説も興味深く読ませてもらった。
作品に真剣に向き合っていて、よく研究されているんだなぁと脱帽。
ドラマは字幕版でしか観たことがないけど、吹き替え版でも観てみたいな! -
Posted by ブクログ
アガサ、ポアロ、6作目。真崎義博訳
私の予想はことごとく外れた。最後の最後のドンデン返しはまたもや意外で興奮した。
友人ヘイスティングズと一週間の休暇のためイギリス南部の海沿いの街、セント・ルーを訪れたポアロたち。私立探偵は引退した、と宣言している矢先にポアロの目の前で、事件が起きそうな予感を嗅ぎ取ってしまう。若き美女ニックとその友人達、そして2、300年続く名家バックリー家ニックの遺産相続が絡む事件が始まる。
終盤、ポアロが犯人逮捕の為の喜劇のシナリオ内で、ヘイスティングズへのムチャ振り(霊能力で降霊術)がかなり笑えた。意外とポアロはお茶目なのだろうか。
ポアロの真犯人への態度(死を選ぶ選択肢を与えている)は優しさからなのだろうか、それとも厳しさからなのだろうか。