アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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火曜クラブで好きだったバントリー夫妻の館で起こる事件の話。しばらく読んでから、『鏡は横にひび割れて』のドリーイコールバントリーさんなのだと気がつく。火曜クラブの時点で気が付かないあたり、だいぶ適当に読んでるんだなあ。この3作品全部ゴシントン館が舞台になってる話だ。
じゃあ旦那さんこの後奥さん残して死んじゃったんだなー館も手放すのかーと思いながら読んでいると、事件をきゃっきゃと楽しんでいるように見えた夫人の愛になんだかしんみりする。
ミス・マープルはいつも通りで、女学生たちの聞き取りに立ち会う辺りの鋭さがよかった。こういう教師、いるよね。その辺りからなんとなく真相も見えてきた気がする。
特に二つ目の殺人は(少女の被害者というのがクリスティー作品に珍しいのもあって)嫌悪感しか沸かないものなんだけど、同種の殺人を純愛っぽく仕立てた東野圭吾の某ミステリはすごいな、という気持ちになった。 -
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ネタバレ引退した舞台俳優チャールズが催したハウスパーティ。
序盤、たくさんの人物が一気に出てくるパターン。
海外ミステリを読み慣れている自分も全然覚えられず像が浮かばず、こりゃあページが進まないなと思っていたら死んだ。
思っていたよりも急なタイミングでパーティに招かれた牧師が死んだ。
二幕目、三幕目への展開も「え、もう?」て思うほど早い。
終盤までポアロはちょい役でしか出てこず、その間素人探偵を地で行くチャールズと友人のサタースウェイト、エッグ嬢のやりとりが中心でどうにもポアロものっぽくない。
『三幕の殺人』、読んだことあった筈だったけど、こんなのだったんだと思いながら読み進めていくと、結果まんまとクリスティ的だったという作品。
うーん、やっぱり今読んでも全然あり。
会話とか舞台背景は古めかしかったり、特に海外事情でよく理解できないこともある。
冷静に見ると、そんなので成り立つ?っていう変装や別人騙りもあるけど、読み終わった後に見えてくる物語全体の構図がこの時代にして凄いなとやはり感じる。
現代みたいに色々なスタイルの小説があって、トリックやプロットも出尽くされ感がある中で考え抜いて生まれたっていうならわかるけど、そんな凝ったことしなくても成り立っていたであろう時代に、一幕目の殺人の動機をこんな風に演出するなんて。
途中の退屈さに関して、攻略本の「退屈の向こう側を見ようともしなかった私が悪い」という評が非常に刺さった。
次は『雲をつかむ死』。 -
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ポアロシリーズ。
約半年ぶりのアガサ・クリスティーだったけど、この雰囲気…やっぱいいなぁ、としみじみ感じ入る。
本作もクリスティー作品ではお馴染みの、裕福な美女を巡るロマンスが事件の軸となる。
もう殆どエリノアが詰んでいて、もうこれ、どう見てもアカンくない??って感じなのに、その後の展開ったら!!やばっ!おもしろすぎ!
今回もさすがのポアロさん。
些細な疑問点から事件の真相に迫る。
お見事でした。
っていうか、三角関係を呈していたあの男がなんだかんだ言ってダメなんだと思う。
この辺の恋愛感情のもつれ具合なんかも、著者が仕掛けたトリックの一つなのかな。 -
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ネタバレ【再読】
旧友に招かれスタイルズ荘に滞在することになったヘイスティングズ。だがそこの女主人エミリー・イングルソープが何者かに毒殺される。彼女は近頃新たな夫を迎えており、義理の息子のジョンをはじめとする家族たちは、その新たな夫をどうせ財産目当てで近付いたのだろうとよく思っていなかった。そんな折での事件だったため、当然疑惑は夫であるアルフレッドに向くことに。
ヘイスティングズは、たまたま再会した元ベルギー警察のエルキュール・ポアロに応援を要請する。ポアロは遺言の存在やどのようにして犯人が毒を手に入れたかなどという点から推理を進めていくものの、一番怪しいと思っていたアルフレッドにはアリバイがあることがわかった。
そうしている間に、ヘイスティングズの友人であり被害者の義理の息子であるジョンが逮捕される。ジョンは事件の日、被害者と口論をしておりさらに付け髭でアルフレッドに変装して毒薬を購入していたというのだ。しかしポアロは、別の真相を指摘する。
犯人は被害者の旧くからの友人ハワードと、被害者の夫アルフレッドだった。ハワードは被害者が日頃から処方されていた強壮剤を撹拌しないように注意して毒物を沈殿させ、最後の一服で死に至るように周到な準備を重ねていた。遺言を燃やしたのは被害者本人で、夫とハワードが命を狙っていることを知ったためだった。またジョンの妻メアリはメアリで、夫の不貞の証拠を掴むため被害者の部屋に侵入するなど、結果的に捜査を撹乱させてしまっていたのだった。
記念すべきシリーズ第1作にして、解説でも述べられているようにその後のミステリの歴史をつくった記念碑的作品。ヘイスティングズとポアロの出会い(再会)は意外にもさほどドラマチックではなく、道端でばったり会って「あれ? ヘイスティングズやん」といった感じなのがジワジワくる。
クリスティー作品の特徴は人間の内面を深く描いているところで、だからこそそれぞれの思いが交錯して複雑な物語を形成している。それがポアロによって解きほぐされていく様が気持ちいい。
●見どころ
・久しぶりということもありポアロを見くびるヘイスティングズ
・女性が絡むと暴走するヘイスティングズ
・自分のことを如才ないと自負するヘイスティングズ
・ポアロにおだてられるとたちまち機嫌を直すヘイスティングズ
・一事不再理を巧妙に利用しようとする犯人
●名言
「どうだっていいことなど、なにひとつないんです」 -
Posted by ブクログ
ネタバレポアロは女優のジェーンから、夫に離婚の承諾をさせてほしいと依頼を受ける。
夫であるエッジウェア卿を訪ねると、離婚は承諾していると言う。
その後、エッジウェア卿は何者かに殺害されてしまう。
殺害現場で目撃されたジェーンは、その時間パーティ会場にいた。
そして次の殺人がおこる。
エッジウェア卿を殺す動機がある登場人物達が出てきては、もしかして犯人なのか!? と疑ってしまう。
ラストにポアロの謎解きを聞いて、あまりにも狡猾な手口で驚いたのですが、作中で犯人に抱いていたイメージと何となくそぐわない気がしたんです。
しかし、最後の手記で犯行と犯人がしっかりかみ合ったと思いました。
手記を読んだ後は事件がグッと鮮明になった気がしました。
手記に書かれた「私は世間から記憶されていたいのです」の言葉が実は物語のはじめには否定されているようで、グッとくるわ〜。 -
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ジョーン・ヒクソン版のドラマを観ていたので犯人は知っていたが、マープルが登場してから一気に面白くなった。
やっぱりミス・マープルが大好き
映像では伝わりにくい人物の内面や細かな描写が補完され、それぞれの登場人物の個性がより鮮明に感じられた。
犯人の焦りも小説の方がさりげなく描かれていて、フーダニットとしての面白さが際立っている。
登場人物たちの嘘や秘密が少しずつ明らかになり、そのたびに見えていた景色が変わっていく展開が見事。
真相に近づいていると思わせながら読者の予想を巧みに外してくる構成に唸らされた。
ホワイダニットもよく練られていて、クリスティ作品の中で特に高い人気にも納得。
ドラマにはなかったエピローグまで含めて楽しめた。
改めて、クリスティは色褪せないと思わせてくれる一作だった。 -
Posted by ブクログ
アガサ・クリスティが初めて書いたミステリー。ポアロが登場する作品はいくつか読んでいるが、初登場のポアロはなんだか愛嬌がある感じがする。
今回起こる事件は密室状態の中で、即効性がある毒で死亡する事件。亡くなる前に誰かと揉めていたことや、遺言書を書き換えていたこと、飲み物をほかの人が部屋に運んでいたこと、などいろいろな事情から殺人事件とみて捜査されていく。
証拠になりそうなものも出てくるが、誰かが罪をなすりつけるために用意したものにも見えて、決定打とはいかない。
ヘイスティングスはポアロの言う事の真意をはかることができず、違う方向に推理してしまうのに、時々ポアロにひらめきを与えるヒントになることを言うのが面白い。