アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『予告殺人(原題:A Murder is Announced)』を読みました。
『ひらいたトランプ』、『ナイルに死す』、『白昼の悪魔』、『運命の裏木戸』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。
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その朝、新聞の広告欄を目にした町の人々は驚きの声を上げた。
「殺人お知らせ申しあげます。10月29日金曜日、午後6時30分より……」いたずらかと思われたが、しかし、それは正真正銘の殺人予告だった。
時計の針が予告時間を指したとき、銃声が!
大胆不敵な殺人事件に「ミス・マープル」が挑む。
(解説 「三橋暁」)
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1950年(昭和25年)に発表された「ミス・マープル」シリーズの長篇4作目となる作品、、、
「ミス・マープル」シリーズは、4年前に読んだ『動く指』以来なので久しぶりですね。
■1. 殺人のお知らせ
■2. リトル・パドックスの朝食
■3. 午後六時半
■4. ロイヤル・スパー・ホテル
■5. ミス・ブラックロックとミス・バンナー
■6. ジュリア、ミッチー、パトリック
■7. その他の人々
■8. マープルの登場
■9. ドアについて
■10. ピップとエンマ
■11. マープルの訪問
■12. チッピング・クレグホーンの朝
■13. チッピング・クレグホーンの朝(つづき)
■14. 過去を訪ねて
■15. 甘美なる死〈デリシャス・デス〉
■16. 帰ってきたクラドック警部
■17. アルバム
■18. 手紙
■19. 犯罪の再構成
■20. いなくなったミス・マープル
■21. 三人の女
■22. 真相
■23. 牧師館の夕べ
■エピローグ
■解説 三橋暁
チッピング・クレグホーン村の地元紙「ノース・ベナム・ニューズ・アンド・チッピング・クレグホーン・ギャゼット」の広告欄に次のような文章が掲載された… 「殺人お知らせ申し上げます…10月29日金曜日、午後6時30分よりリトル・パドックス館にて…」 、、、
これはいったい何事だろう?気の利いた遊戯か、単なる悪ふざけか… 好奇心旺盛な村の人々はリトル・パドックスに集まる。
時計が6時30分を指したとき、明かりが消え、3発の銃声が響く… 明かりがつくと、そこに男の死体があり、リトル・パドックスの女主人「レティシア(レティ)・ブラックロック」は銃弾が掠り出血していた、、、
死んでいたのは、村のホテルに勤める従業員の男「ルディ・シャーツ」だった… 悪ふざけではなかった、世にも大胆な、恐るべき殺人予告だったのだ!
警察はその場に居合わせた村人たちをひとりずつ調べていく… そして、チッピング・クレグホーンの友人「ダイアナ(バンチ)・ハーモン」のもとを訪れていた饒舌で詮索好きなオールドミス「ジェーン・マープル」は、「クラドック警部」や「フレッシャー巡査部長」とともに事件の真相を暴いていく。
最初の殺人以降、「レティシア・ブラックロック」を狙ったと思われるアスピリンの瓶に入れられた毒薬で、リトル・パドックスに居候している「ドラ・バンナー(バンニー)」が亡くなり、事件当夜のことのある女性の行動に気付いた養鶏業者の「エミー・マーガトロイド」が絞殺される… そして、「レティシア・ブラックロック」の元雇い主で資産家の「ランダル・ゲドラー」の多額の遺産相続を巡って「レティシア・ブラックロック」の命が狙われる可能性があることが判明、、、
さらにリトル・パドックスに同居するある人物が、「レティシア・ブラックロック」が亡くなった場合に遺産を受け取る権利が生じる「ランダル・ゲドラー」の姪「ピップ」と「エマ」であることが判明する… そんな中、「ミス・マープル」が行方不明となる。
リトル・パドックス「クラドック警部」は、関係者をリトル・パドックスに集め、判明した事実を話し始める… いやいや、いやー 意外な人物が真犯人でしたね。
姉と妹の入れ替えですね… 愉しめました!「アガサ・クリスティ」ファンからも高く評価されている作品らしいですね、、、
終盤、直接的な証拠がない中で犯人を特定するための大芝居… さすが「ミス・マープル」と思える作品でした。
以下、主な登場人物です。
「ジェーン・マープル」
探偵好きな独身の老婦人
「レティシア(レティ)・ブラックロック」
リトル・パドックスの女主人
「ドラ・バンナー(バンニー)」
レティシアの旧友
「パトリック・シモンズ」
レティシアの甥
「ジュリア・シモンズ」
レティシアの姪。薬剤師
「フィリッパ・ヘイムズ」
リトル・パドックスの美貌の下宿人。園芸師
「ミッチー」
レティシアのメイド。外国避難民
「アーチー・イースターブルック」
大佐。心理学者
「ローラ・イースターブルック」
イースターブルック大佐の妻
「エドマンド・スウェッテナム」
文学青年
「スウェッテナム夫人」
エドマンドの母
「ヒンチリフィ(ヒンチ)」
チッピング・クレグホーンの養鶏業者
「エミー・マーガトロイド」
チッピング・クレグホーンの養鶏業者
「ジュリアン・ハーモン」
チッピング・クレグホーンの牧師
「ダイアナ(バンチ)・ハーモン」
ハーモン牧師夫人。ミス・マープルの友人
「ルディ・シャーツ」
ロイヤル・スパー・ホテルの接客係。スイス人
「クラドック」
警部
「ライデスデール」
警察署長
「ヘンリー・クリザリング卿」
前警視総監
「ベル・ゲドラー」
ランダル・ゲドラーの妻
「マーナ・ハリス」
ロイヤル・スパー・ホテル、グリルのウェイトレス
「フレッシャー」
巡査部長。クラドックの部下
「ロウランドスン」
ロイヤル・スパー・ホテルのマネージャー
「マックルランド」
ベル・ゲドラーの看護婦
「ランダル・ゲドラー」
資産家。レティシアの元雇い主
「ベル・ゲドラー」
ランダルの妻
「ソニア」
男と駆け落ちてゲトラー家を出たランダルの妹
「ピップ」
ソニアの子
「エマ」
ソニアの子
「シャーロット・ブラックロック」
レティシアの妹。愛称「ロティー」 -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『ナイルに死す(原題:Death on the Nile)』を読みました。
『ひらいたトランプ』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。
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美貌の資産家「リネット」と若き夫「サイモン」のハネムーンはナイル河をさかのぼる豪華客船の船上で暗転した。
突然轟く一発の銃声。
「サイモン」のかつての婚約者が銃を片手に二人をつけまわしていたのだ。
嫉妬に狂っての凶行か?
…だが事件は意外な展開を見せる。
船に乗り合わせた「ポアロ」が暴き出す意外きわまる真相とは。
(解説 「西上心太」)
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1937年(昭和12年)に刊行された「エルキュール・ポアロ」シリーズのミステリ長篇… 「ポアロ」が船上での怪事件に挑むという、クローズド・サークルものの傑作のひとつです、、、
『東西ミステリーベスト100』で海外篇の99位として紹介されていた作品ですね。
大富豪の娘「リネット・リッジウェイ(リネット・ドイル)」は「ウィンドルシャム卿」と婚約していたが、何事も自分の思い通りにしたがる性格のため、結婚に躊躇していた… ある日、親友の「ジャクリーン(ジャッキー)・ド・ベルフォール」がやってきて、自分の婚約者が失業中のため、「リネット」の屋敷で雇って欲しいと頼んでいった、、、
そして後日その婚約者である「サイモン・ドイル」を連れてきたところ、「リネット」は彼に一目惚れしてしまい、「ジャクリーン」から奪うようにして結婚してしまった。
エジプトに新婚旅行に出たリネットらは、しつこくつきまとってくる「ジャクリーン」にいらだたされる… 偶然エジプトに来ていた「ポアロ」は、「リネット」から頼まれて「ジャクリーン」をたしなめようとするが、彼女は全く聞き入れないどころか、小さなピストルを取り出して、これで「リネット」を撃ってしまいたくなる、と言った、、、
「リネット」らは「ジャクリーン」から逃げるようにしてナイル川を遡る観光船に乗り込んだが、そこにも「ジャクリーン」の姿があった… そしてある晩、展望室で事件が起こった。
泥酔した「ジャクリーン」が「サイモン」と口論になり、「ジャクリーン」が「サイモン」の脚を撃ってしまったのだった… 医師の「カール・ベスナー」が「サイモン」を介抱し、ヒステリーを起こした「ジャクリーン」を看護婦の「バウァーズ」が部屋に連れて行った、、、
そして次の朝、「リネット」が部屋で死んでいるのが発見された… 寝ている間に頭を撃たれたのだ。凶器は「ジャクリーン」が持っていたピストルらしいが、そのピストルは展望室での事件の後、どこかへ行方不明になっていた。
しかも「ジャクリーン」が夜中に部屋を出なかったことは「バウァーズ」が証言している… では、いったい誰が「リネット」を殺害したのか? 船上の殺人事件に、名探偵「エルキュール・ポアロ」と友人の「レイス大佐」が挑む、、、
登場人物が多いのですが、序盤は、エジプト旅行ののんびりとした雰囲気の中で、それぞれの性格や事情、人間関係等が丁寧に描かれるので、頭の中にしっかり人物像を作ることができて戸惑いは少なかったですね… 何せ最初の殺人事件が発生するのが265ページですからね、リゾート地への旅行のように、ストーリー展開ものんびりした感じでした。
殺人だけでなく、別な犯人による宝石の窃盗(すりかえ)事件があったり、アルコール中毒という家族の秘密を隠そうとして偽証したり、犯行に気付いた人物が真犯人を脅迫して殺されたり… と、重層的な仕掛けて埋め込まれており、600ページ近いボリュームを長いと感じませんでしたね。
舞台がエジプトだったので、いつも以上に現実逃避しながら読めたのも良かった… 面白かったです。
以下、主な登場人物です。
「エルキュール・ポアロ」
私立探偵
「リネット・リッジウェイ(リネット・ドイル)」
美貌で金持の若い女性
「サイモン・ドイル」
リネットの夫
「ジャクリーン(ジャッキー)・ド・ベルフォール」
リネットの親友。サイモンの元恋人
「ルイーズ・ブールジェ」
リネットのメイド
「ジョウアナ・サウスウッド」
社交界の貴婦人。リネットの友人
「ミセス・アラートン」
ジョウアナのいとこ
「ティモシー(ティム)・アラートン」
アラートン夫人の息子。リネットの友人
「サロメ・オッタボーン」
女流作家
「ロザリー・オッタボーン」
サロメ・オッタボーンの娘
「マリー・ヴァン・スカイラー」
金持ちの老婦人。アメリカ人
「コーネリア・ルス・ロブスン」
ヴァン・スカイラー夫人の遠縁の娘
「バウァーズ」
スカイラーの看護婦
「アンドリュー・ペニントン」
リネットの財産管理人
「スターンデイル・ロックフォード」
ペニントンの共同経営者
「ジェイムズ(ジム)・ファンソープ」
カーマイクル甥。弁護士
「ウィリアム・カーマイクル」
ジムの伯父
「ギド・リケティ」
考古学者
「カール・ベスナー」
医者
「コンラッド・ファーガスン」
社会主義者
「フリートウッド」
カルナック号の機関士
「ジョニー・レイス」
大佐。陸軍情報部部長。ポアロ友人。途中から船に乗り込む -
Posted by ブクログ
学生寮で頻発する失せ物という重大事と感じるのも難しいトラブル
一見すると何か法則性が存在するかも想像できない失せ物リスト。それを丁寧に紐解いていく事で見えてくる犯人やそれ以外の者達の思惑
探偵エルキュール・ポアロが関わった事から事態が意外な展開を見せる流れはアガサ・クリスティーの巧みさを感じるね
また、本作の特徴を上げるとすれば、事件に関わる者達が殆ど学生という点。それによりクリスティー作品に多い遺産や金品を巡る争いではなく、もっと単純で若々しい若者の感性が前面に出た人間関係が事件を複雑にしているね
ただ、まあ、事件の要素を紐解いていけば最終的に別の顔を見せるのだけどね
いや、本当に学生寮の問題というスタートから意外な着地点へ至ったと感じられる終盤だったよ
一つだけ、難点というか困った点を上げるとすれば、最後まで誰が誰だか判別が付かなかった事だろうか……
ドラマ版を見てればもう少しイメージを固めた上で読めたのかな…? -
Posted by ブクログ
セント・メアリ・ミード村の牧師館で、嫌われ者のプロザロー大佐が銃殺される。すぐに画家のレディングが自首するが、プロザローの妻アンも自分が殺したと言いだす。二人は不倫関係にあり、相手を犯人と思い込んでお互いをかばおうとしたのだった。二人が容疑から外れると、捜査はふりだしに戻ってしまう。だが牧師館の裏手に住むミス・マープルは、どんな些細な違和感も見逃さない。マープル長編第一作。
面白い!会話の上手さ、キャラクター描写の上手さ、一人称視点での情報開示の上手さが組み合わさり、そりゃこのシリーズ人気でるよなぁと納得する隙のなさ。『火曜クラブ』ではマープルがナメられてる話も多かったけど、本作の語り手・レン牧師はマープルに一目を置いている人物なので、その辺のストレスも少ない。
メインのプロザロー殺しの他に、ミステリアスな独居女性の正体、牧師館の献金着服疑惑、考古学者と秘書の関係、匿名の手紙の差出人の謎などのサブプロットがあって、どれもが閉鎖的な村のせせこましさに溢れている。けれど新しい噂話が浮上してくるたびに、マープルの意見を早く聞きたくてしかたなくなる。現実にこんなばあさんが近所にいたらすごく嫌なんだが、読者としては茶飲み友だちに加わって一緒にゴシップを語りたい、ミス・マープルはそんな気持ちを叶えてくれるシリーズだと思う。
アン、レティス、レストレンジという秘密を抱えた女性たちの奥行きあるキャラ造形や、一見軽薄な牧師の若妻グリゼルダに好感を持たせて終わるラストなど、クリスティーの女性描写の技も光る。 -
購入済み
面白かった
トリック自体は運任せといえなくもないが
捜査を撹乱するには十分だったりする。
そんなところがなんともいえない現実感を感じて、
少し怖くなる。
犯人の言い分も、さもありなんという感じで
アガサ・クリスティって天才だね。 -
購入済み
面白かった
謎とはいえないような
細かな疑問点が提示されて
最後にカチッとはまるのが、
とても面白かった。
なんというか、被害者がとてもかわいそうだなと思った。 -
Posted by ブクログ
誰かを愛するということ、誰かに愛されるということ。二人の姉妹の人生の一部を覗き込みつつ、それぞれの愛の重みを描いたアガサ・クリスティーの名作。
アガサ・クリスティーがもともと違うペンネーム、メアリ・ウェストマコット名義で執筆した6篇のうちの一つ。
一番しっかり描かれたであろう愛はローラとシャーリーの姉妹愛なのだろうけれど、ローラと父母やシャーリーとヘンリーの愛についても描写があっていろんな形の愛があるよなと思いました。ただ、親子愛に関しては『春にして君を離れ』なんかでも触れた話だし、だいぶ軽めだった気もする。
愛以外の描写でいうと、ローラとボールドックの友情に心温まった。