アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アガサ・クリスティのノンシリーズ。
呪われていると噂が絶えない「ジプシーが丘」と呼ばれる土地に魅了された青年の物語。
本編の3分の2ぐらいは、絵に描いたような信じられない逆玉婚の描写が続く。そんなに上手いこといく??って思っていると、終盤で事件が起きて、そこから驚愕の展開に移り変わる。
クリスティが晩年に描かれた作品だけに、狂気に満ちた欲深い人間の描写には恐ろしいものを感じた。
そして、真相を知った上で読み返してみると、初読とは違った解釈ができる表現や構成が随所にあって、上手いなぁと感嘆させられる。
甘やかな喜びに生まれつく人と、終わりなき夜に生まれつく人。この対比のメッセージ性が印象深 -
Posted by ブクログ
マープルの長篇4作目。クローズド・サークルで起きた事件は、その様子から犯人の見当はすぐ付いても、なんでそうなるのかサッパリわからなかったです。事件は、発生が早めで、かつマープルもわりと早く登場するのに、捜査がなかなか進みません。おかげで犯人は勝手に追い詰められて、出さなくてもいい犠牲者が出たのが可哀想で、読み終わってスッキリしなかったですね。推理は巧みな伏線を見事に回収していて、上手いこと考えるなと驚かされましたが、ちょっと都合良すぎる気もしました。
ところで、なんだか読みづらく感じた本作ですが、登場人物の多さに加えて、恐らくルーカス夫人が表紙裏の登場人物に掲載されていないのが原因でしょうね -
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Posted by ブクログ
1938年の作品
エルキュール・ポアロシリーズ長編16作目。
あらすじ
エルサレムを訪れたポアロがたまたま耳にしたのは、「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という男女の囁きだった。
ヨルダンに旅行に来たツアー客の1人である医師のサラ・キングは妙なアメリカ人の家族と居合わせる。その家族は揃いも揃って家長のボイントン夫人の権力の支配下にあり、自由を奪われていた。サラは、息子のレイモンド・ボイントンと友人になり、彼らを救いたいと考えていた。しかし、かつて刑務所の看守だった夫人は、子供たちにサラとの交流を禁止する。腹を立てたサラはボイントン夫人を非難するが、夫人は「私は、行動も名前 -
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終戦の翌年に発表された作品である為か、戦争を経て激変せざるを得ない人間社会とそれによって歪さを醸す人間模様が描かれていたような印象を受ける
それでいて、本作の主題は愛と殺人なのだろうね
筋書きとしては不倫を疑われた男性がホロー荘に滞在しているらしき人間によって射殺されるというものだけど、その射殺されるまでのシーンがしっかりとページ数を掛けて描かれているが為にむしろ殺人はおまけで人間模様こそ本筋だと認識させるような作りとなっているね
そもそも舞台となったホロー荘に関係者が集まるまでの前段で家主の夫人・ルーシーが当初から危惧するように何かが起こりそうな者達が集まっていたと言えるのだから、序盤か -
Posted by ブクログ
1920年の作品。
ポアロ長編シリーズ一作目。
戦争で負傷したヘイスティングスは、旧友ジョンカベンディッシュからスタイルズ荘に招待される。
スタイルズ荘の当主は、ジョンの義理の母であるエミリーイングルソープであり、莫大な財産を持っていた。エミリーは最近20歳以上年下のアルフレッドイングルソープと再婚したばかりであったが、ヘイスティングス滞在中にエミリーが何者かにストリキニーネで毒殺される。
エミリーの夫アルフレッドイングルソープ、エミリーの義理の息子のジョンカベンディッシュ、その妻メアリー、ジョンの弟で医師のローレンスカベンディッシュ、エミリーの友人のハワード夫人、屋敷に住む薬剤師のシンシ -
購入済み
ナニか物足りない
やたらと散りばめられた多数の伏線が
見事に回収されて、すごいなと思う。
ゼロ時間に向かって物語が進んでいくのも斬新だなと思う。
その一方で、後だし感が強いなとも感じた。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレポワロでもミス・マープルでもないクリスティ作品。しかし、ストーリーはまさにクリスティ・ワールドである。
雪に覆われた、自然により作り出された「密室」、そこで行われた降霊術で示唆された殺人。
死体で発見されたシタフォード荘の主トリヴェリアン大佐。
フィアンセが容疑者となり、その無実を晴らすべく、エミリー・トレファシスが新聞記者チャールズ・エンダビーを相棒に事件に挑む!
という物語。
とはいえ、チャールズは最終的にあまり活躍しない賑やかしなのだが。結局はナラコット警部が優秀なのだが。
根っからのクリスティファンなので楽しんだが、ところどころトリックには突っ込みたくなったり、説明されていない謎があ