【感想・ネタバレ】マギンティ夫人は死んだのレビュー

あらすじ

ポアロの旧友スペンス警視は、マギンティ夫人を撲殺した容疑で間借人の男を逮捕した。服についた夫人の血というたしかな証拠で死刑も確定した。だが納得がいっていない警視はポアロに再調査を依頼。未発見の凶器と手掛かりを求め、現場に急行するポアロ。しかし死刑執行は刻々と迫っていた。

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感情タグBEST3

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一番の面白さは、ポアロと一緒に謎解きに参加してる気になれるところだろう。他の作品では、ポアロだけが手掛かりをつかみ、読者はヘイスティングスと同様、訳の分からないまま放っておかれる。
この話では、ポアロが一人ずつ訪ねていくのに同行してるような気分になる。ポアロがどこに疑問を感じたのかなど、ドキュメンタリーを見てるような臨場感が物語を引っ張っていく。もっとも肝心なところは明かさず、最後はいつもの関係者を集めた解決編になるのだけれど。

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2013年05月10日

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ネタバレ

オーディブルで視聴。久しぶりのクリスティ。
いかにも犯人っぽい人は真犯人じゃないのはやっぱりお約束。しかしながら「女」の犯人を探していたら実は真犯人は「男」という単純だけど引っかかるトリックはなるほどなーと思った。
個人的にサマーヘイズ家の食事の不味さの表現がとても好き。不味さについての表現が本当に悪意に満ちているというか…笑 さすがはイギリス人って感じ。

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2025年07月21日

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ネタバレ

ポアロシリーズ㉔

マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのようにひざついて、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのように手をのばして、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
こんなふうに……

掃除婦のマギンティ夫人が肉切り包丁のようなもので後頭部を叩き切られて殺された。夫人の家に間借りしていたジェイムズ・ベントリィが逮捕され有罪となった。
しかし、逮捕したスペンス警視は犯人に納得がいかず、ポアロに再調査を求める。

年を取ったが、相変わらず尊大なポアロ。
調査をするが、相手はポアロの名前にピンとこず、奇妙な外国人としか思っていない。
しかも、宿泊したロング・メドウズのサマーヘイズ夫人は愛らしいけど、家中をドタバタと駆け回り、料理ときたら超残念。ポアロのしかめっ面に、ちょっと吹き出してしまう。

しかし、マギンティ夫人の持ち物であった新聞の切り抜きから推理が進み、それぞれの会話の端々から事実が紡がれ、みんなの前で、思いもよらない犯人を追い詰める。
その流れは流石の一言でした。

オリヴァ夫人の登場も嬉しい。彼女のチャーミングさと「女の勘で〜」って言いながら、ちょっと当てにならない感じが可愛い。

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2025年07月20日

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1952年の作品。
ポアロシリーズ長編24巻目になります。

マギンティ夫人が死んだ、どんなふうに?

掃除婦として働く老婆、マギンティ夫人が殺された。容疑者はマギンティ夫人が部屋を貸していたジェームス・ベントリーという男で、確かな証拠もあり、裁判で死刑判決が下された。
しかし、この事件の担当刑事でベントリー逮捕にあたったスペンス警視は、ベントリーの無罪を確信しており、旧友のポアロに事件の再捜査を依頼する。
事件を捜査するうち、ポアロは20年ほど昔に起きた別の事件がこの殺人に関わっていることをつきとめる。その四つの事件には全て女性が関わっており、犯人は女性に違いないー。しかし、怪しいと思われた裕福な老婦人、アップワード夫人もまた殺害されてしまう。


ポアロ作品は特に順番に読んでないんですが、冒頭でポアロがもう引退して3度の食事しか楽しみがなく暇をもてあましていること、ヘイスティングスを懐かしく思っているところから、後期の作品なのかな?と。
探偵小説家のオリバー夫人という女傑が出てきますが、これはアガサクリスティの分身かな?自分の小説の主人公が嫌いでしょうがないと言っているところがポアロと重なります笑。
昔の事件がどう関わってくるのか、それを推理するのが面白い!ですが、四つも事件があるので途中から誰がどの事件の話だったんやらこんがらがってきました汗。
スペンス警視がだんだんポアロに苛立って殺意すら覚えるところが大変面白いですね笑。

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2025年02月23日

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もともとの登場人物が多いうえに過去の悲劇的な事件まで出てきて、非常に入り組んだ事件。
しかも、証拠品はほとんどなくヒントとなるのは会話や表情のみということで、何度もページを戻りながら読んだのですが……つまらないなんてことは全くなくお気に入りの一作。合間に体調を崩してしまって2,3日お休みしてしまいましたが、そうでなかったらきっと一気読みだったと思います。
訳の上手さ、なんでしょうかね〜。冒頭から引き締まった空気が漂っていて私好みでした。

被害者を殺しても得なんかなさそうなのに、実は犯人の秘密を知ってしまっていて……というのは、ミス・マープルシリーズにもあった気が。
そして『ハロウィーン・パーティー』ではじめましてだったオリヴァ夫人、今作ではさらに存在感を発揮していてニコニコ。きっとクリスティー自身をモデルにしてますよね……?
どうやら初登場は『ひらいたトランプ』だそうで、これもそのうちチェックせねば。
ちょっともう少し元気な時にしっかり読み通して、今回気付けなかったあれこれを拾っていきたい所存です。

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2024年03月20日

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ネタバレ

過去の事件が引き金となって新たな殺人が起こる、もはや定番となったストーリーラインに、色々と導線をしかけて迷わせてくるのが良い。犯人は全然分からなかった。

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2024年02月03日

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ポアロもの。

先日、『ハロウィーン・パーティー』を読んだ時に、本文中に「ミセス・マギンティ殺人事件・・云々」という台詞と、『ハロウィーン・・・』に登場した、スペンス警視・オリヴァ夫人が“マギンティ夫人殺人事件”にも関わっていた。と、あったので、“これは『マギンティ夫人は死んだ』を先に読んでおくべきだったかな~”と少しシクッた感があった為、前後しますが慌てて手を出した次第です。

ポアロは旧知のスペンス警視から、マギンティ夫人殺人事件の再調査を依頼されます。
容疑者のジェイムズ・ベントリイは既に逮捕されていて、有罪が確定している状況なのですが、ベントリイが犯人とはどうしても思えないというスペンス警視・・。
真相解明の為、事件のあった現地に赴いたポアロですが・・。

いいですね~。『杉の柩 』もそうでしたが、容疑者が“ほぼ黒”状態からの逆転モノ(?)って、どのように真犯人までたどり着くのか・・・まさに、ポアロの腕の見せ所といえる内容ですよね。
いつものように、現地住人に地道なヒアリングをしていくポアロですが、滞在先のゲストハウスが残念過ぎたり、現地での“名探偵ポアロ”の知名度が低くて何かとやりづらかったり(偶然現地で一緒になった、オリヴァ夫人の方が知名度ありましたもんねw)、さらには、せっかく容疑を晴らそうとポアロが尽力しているのに、リアクションが薄い陰キャのベントリイにイラつかされたりと、何だかトホホなポアロが笑えます。
こんな感じで色々大変だったポアロですが、生前のマギンティ夫人が持っていた新聞の切り抜き記事の、“昔の殺人事件に関わった4人の女性達”からグイグイ真相に迫っていく展開にはワクワクさせられました。
そして明かされる驚きの真犯人・・そう、今回も見事に騙されちゃいましたよ!
いや、私だって“引っかからないように、怪しくない人物は逆に要注意”的な用心(?)はしていたのですが、それでも全くノーマークの人物でしたからね~。
まぁ、ある意味トラップといえばトラップなのですが・・・やるな、クリスティー・・と今回も脱帽です。

と、いう訳で謎解きは勿論、クリスティーお得意の“クセツヨ”住人達の人間描写もお楽しみ頂ける本書。
秋の夜長にピッタシの一冊かと思います~。

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2023年11月26日

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ネタバレ

クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。
冒頭、ポアロの一人称から始まり彼の内面的な人物像が珍しく描かれている。もの事が正しく整理整頓されている事を好むポアロであるからこそ全てが散らかった様な環境に投じられる今作はギャップからのユーモアもありとても楽しませてくれた作品だ。
 「マギンティ夫人」というのはイギリスにある遊戯歌のようで、作中でも解説されており、女史得意のマザーグースでは無いが見立て殺人の構成だ。
 ポアロがエスカルゴ料理を堪能し帰宅すると旧友であるスペンス警視が待っており彼が担当したとある事件の相談をもちかけられる。事件は容疑者が捕まり、陪審員による有罪判決も下るがスペンス警視は逮捕されたベントリイという男が犯人だとは到底信じられず(しかしベントリイは印象の悪い人物であり、全てを悲観した様な男)、しかし自身が操作した内容のどれもが彼の犯人説を覆す物は無い(唯一は凶器が見つかっていない事)という中でポアロに相談に訪れる。
 誰が、なぜ、の部分にフォーカスがあたり、最初は何故マギンティ夫人は殺害されたのかの原因究明に。動機の目処がつきいよいよ真犯人の追及が始まる。
 過去にあった4つの陰惨な事件の登場人物、新たに起こる殺人事件、ポアロへの殺人未遂、様々な事件が一様に発生し、そして犯人は女であると推定できる環境下。全てがストーリーと交錯しながら、ポアロが真実に辿り着く。
 途中、オリヴァ夫人も登場し、前作同様、犯人を女の直感で見抜きポアロへ協力する。「マギンティ夫人事件」の真犯人を当てることは出来なかったが、別の事件の犯人を言い当てており、女の直感は恐ろしい物だと実感してしまった(笑)(クリスティのユーモアたっぷりだ。少しずつオリヴァの出場機会が考えられていったのもこの頃なのだろう。)
今作は正統な流れを汲んだある意味で王道の推理小説で、①被害者は何故殺害されたのか②動機は何に当たるのか③捕らえられた人物以外の場合真犯人は誰か。といった見どころに整理される。特に動機ね面は素晴らしく、そこから物語を大きく飛躍させて行くアイディアは感動してしまう。真犯人も意外な人物であり、以下ネタバレだが

作中通してずっと女性が真犯人の事件である様に見せながら実は男性が犯人であり、更には第二の殺人で殺害された息子であり、しかも彼は本当の息子では無かった為、義母に自身の本当の両親が殺人事件に関わりのある様な人物だと知られる前にそれに気づいたマギンティ夫人を殺害し、義母に勘づかれてからは王道の作品の様に財産を獲る為に殺人が起こる。

という二転三転するストーリー構成だ。
ポアロの行動が褒められるべきものでは無いと思うのは日本人だからか、現代人だからか。ポアロが過去の事件の新聞記事を出さなければ新たな殺人はなかったと言える反面、最大限の注意喚起はしていたのでなんとも言えないが。
今作は未読か再読か覚えていなかったが、いずれにせよ大変楽しめた作品だ。クリスティがマザーグースや遊戯歌からどの様に作品を思い付くのか頭の中を覗いてみたい。

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2023年09月09日

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 「マギンティ夫人は死んだーー
          なぜ死んだー」

クリスティお馴染みのマザーグースに始まる
この事件(それだけでちょっと嬉しい!笑)

家事手伝いの老女が窃盗目的で殺された?
一見すると如何にも犯人な被疑者、閉鎖的な町、
それぞれに事情を抱えていそうな登場人物たち。

犯人を推理しつつ読み進めても、
誰も彼もを疑いたくなってしまう手腕が、
いつもながらに巧みな作品となっている。

オンボロペンションと嵐の様な女将さんに苛まれるポアロ氏の姿もユーモラス!笑
全て落着後に微笑ましい救いがあるのも、
私がクリスティ推しな一因かしらと再確認出来ました。

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2023年01月24日

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小さな村で起こったマギンティ夫人殺害事件を再調査することになったポアロ。村唯一のゲストハウスで、乱雑な部屋と不味い食事に耐えながら、ポアロは住人たちの話を聞いて真相へと近づいていくが。
ポアロが終始出ずっぱりの作品。→

登場人物がとにかく多くてこんがらがるんだけど、オリヴァ夫人(「ひらいたトランプ」の登場人物)が登場したので一気に読めた!ポアロ×オリヴァ夫人、楽しい。冒頭でポアロがヘイスティングズに触れているのもファンとしては嬉しいところ。
事件としてはなかなか複雑。二重構造。→

だからこそ、ラストのパタパタと閉じる感じは気持ちいい。クリスティならではのラストにニンマリ。
ポアロはいつでも紳士なんです。グルメな紳士。今回はかなり食事と寝床に苦しめられてるけど(笑)

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2023年01月17日

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ネタバレ

ポアロシリーズは既に後半戦。今回は登場人物の多さ、名前の複雑さから苦労しながらの読書。マギンティ夫人は殺された。犯人とされた男性が死刑執行直前にスペンス警部が「ちょっと待った!」でポアロに真相追及のための再捜査を依頼する。マギンティ夫人の住居者へのポアロ流の聞き取り、そこで分かった雑誌「日曜の友」の記事の4人の女性とその顛末。そしてまた1人が殺され、話しが複雑化する。マギンティ夫人と殺された1人と記事の4人の女性のリンク。犯人はまたハズレ。今回も話しを追うだけでだった。表紙写真、世の男性が惹かれるはず!④

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2022年11月20日

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ネタバレ

出番は少ないけどモードウィリアムズはこれまで読んだアガサクリスティーの作品の中でも特に好きなキャラクターの1人。。文庫本291ページの「深みのある低音で話すかなり年配の男」は回収なし?

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2021年08月21日

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マギンティ夫人の殺人事件に関して、重要容疑者が逮捕されるものの、事件を担当した刑事が疑念を持ち、ポアロに再調査を依頼。ポアロは、夫人が雑役婦として働いていた家庭等を訪問して、聞き取り調査を行う。夫人の所持品の中に日曜新聞の記事を見つけ、そこに書かれていた4つの過去の悪女にまつわる事件が今回の殺人事件と関係があると推測する。調査を進めていく過程で、ポアロ自身が襲われ、さらに新たな殺人事件が発生する。
それぞれに癖のある5つの家族が登場し、4つの悪女事件のどれと誰とが結びついているのかということが焦点となり、なかなか興味深い展開を見せる。
犯人が仕掛けたミスリードのトリックのほかに、日曜新聞の記事の内容自体がミスリードになっているところが面白い。また、犯人以外の複数の人物が紛らわしいことをしたために、謎を一層複雑にしている。
ポアロは下宿先で無秩序に散らかった小物を抽斗に直している最中にある発見をするのだが、何を発見したのかが具体的に書かれておらず、また、ある事項を確認するために若い役者に会いにいっているのだが何を確認したのかが書かれていないことなどから、読者が犯人を推理するのは難しい作品ではないだろうか。

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2018年07月30日

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表紙のタイトスカートの女性の印象で読み始めてしまうと、マギンティ夫人って全然違うやん!!と、突っ込みたくなる。
これまで扱ってきた華やかな社会的地位のある人が犠牲者でもなく、田舎で細々と清掃をして暮らす老夫人が殺され、有罪とされた変わり者の男性...まったく心が踊らなかった。途中、彼女が殺された原因が、誰かが過去の有名な殺人事件の当事者だという秘密を握ったせいなのではないかとわかった辺りからは、面白く思えた。最後は意外な人が犯人で終わり、クリスティらしい終わり方だったかな。本当にポワロの力でカップルか生まれるといいな。

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2018年06月15日

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1人の夫人の殺人。犯人は捕まっているがどうやら彼は真犯人ではなさそう。どうやら過去の犯罪に絡むようだ、ってことで、小さな村でポワロ推理。

犯人候補はたくさんいたけど最後はまさか!の展開。街からスパイとして乗り込んだお嬢さんが犯人かと思ってましたが、見事に裏切られました。

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2015年07月06日

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右手に注目を集めさせて、左手でトリックをしているマジシャンのような手法で、最後まで犯人が予想できない。さすが巨匠です。

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2014年04月05日

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ポアロは最初から最後まで登場。
マギンティ夫人の関係者に話を聞いていき、気になる点からさらに書き込みをという王道パターン。
過去の新聞《日曜の友》が事件のキーワード。

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2025年11月07日

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ネタバレ

隠された過去をポアロが見つける。

マギンティ夫人という1人の女性が殺された。犯人は死刑になろうとしている。しかしそれに納得できないスペンス警部はポアロに再調査を依頼した。ポアロが見つけたのは——。

なるほどとは思ったけど、証拠がほぼなくて犯人の自白頼りなのがすっきりしない。しかしみんな善人だと言われた村の人々に何かあったというのが面白い。人は見せている面だけではない。

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2025年08月23日

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【ポアロ】
1952年クリスティー62歳。
掃除婦が殺された。スペンス警視はどうしてもあの男が殺人犯だとは思えず、ポアロに事件の再調査を依頼する…

攻略本で高評価だけど、ずっと読めずにいたのは「ハードボイルド」と書いてあったから。

いつものような屋敷の閉じられた空間ではなく、ポアロがあちこちに動き回る。
あ〜やっぱり自分の苦手なやつだ。。。

ポアロが1人ずつ聞き込みに行くので、屋敷と違って関係者同士の繋がりも薄く、心理的な部分がなかなか見えない。
しかも登場人物が横に広がって多いので関係性が把握しづらい。

そして今までのような資産家の一族ではなく、この作品は珍しく普通の人達の話。
そこにもなかなか興味をそそられず、読んでいてもつい違うことを考えてしまい、戻ったりして時間がかかった(*_*)
やっぱり自分は舞台が狭ければ狭いほど、人間関係が濃くなって好きだなぁ。

クリスティーは100冊様々なミステリーのジャンルを書いているので、好きなタイプの作品もあれば、自分の苦手なのもわかってきた。

苦手ではあったけどクリスティーを読んでるとなぜか落ち着く。なんだか実家に帰ってきたような安心感。

クリスティーは文字も大きくて読みやすいんだよなぁ。他の小説も全部この大きさの文字サイズになって欲しい。

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2024年09月30日

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1952年発表。エルキュール・ポワロシリーズ第24作。ポワロは、死刑宣告までされた犯人を救うべく、すでに解決したと思われる事件を掘り返す。殺人事件とは縁遠い町にポワロが顔を出すと、たちまち不思議な化学反応が起きるのが面白い。ポワロ自身が自分の知名度や尊大な性格を敢えて武器として用いることで、登場人物たちが隠す秘密を炙り出す過程が見どころ。ミスディレクションは大雑把だが、それを上回るサプライズがある。

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2024年07月08日

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怪しい登場人物が何人も。過去の事件も絡まって、途中こんがらがってしまったけど、面白かった。
オリヴァ夫人のリンゴのくだり好き。

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2024年06月27日

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裕福でもなければ名声もない掃除婦のマギンティ夫人が殺された。
スペンス警視は一人の青年を逮捕するが、何故か納得できない。
そこでポアロに再調査を依頼する。
彼女の身辺を調べる中で浮上したのは、過去の四つの事件と四人の女性。
この事実が今回の殺人事件にどう関わってくるのか。そこを探る過程が面白い。

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2023年12月11日

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マギンティ夫人という、誰にも恨まれる覚えのない人物が殺害され、その罪である男が逮捕される。しかしその男は無実だと考える警視に頼まれポアロが真実を暴き出す。巧みな会話や描写に圧倒され、進んでいく物語。そして意外な犯人。自分は今回も最後まで犯人はわからなかった。

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2023年07月16日

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クリスティ作品にしては珍しく、女中の殺人事件。
登場人物が多く、読んでいてあっちこっちに色々と展開してゆき、また、他作品と比べても、いやらしいミスリードが多い作品であった印象。
しかし、最後にスッキリ解決するのはさすが。

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2022年10月28日

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ポアロ
ポアロ出ずっぱり。ヘイスティングズは「いてくれたらなあ」と心の中でつぶやかれるだけ。登場人物が多くて、読むのに苦労した作品。それと私とは翻訳家が合わないみたい。余りにも古くさく感じて、スムーズに読み進められない。訳者の田村隆一氏は1923年生まれ!全く関係ないが調べたら5回結婚していた。すごい!この訳者のクリスティー作品は新訳に切り替わっていっているようだが、この作品も含めまだのものも新訳で出して欲しい。「魔術の殺人」もこの作品も新訳で読みたかった。

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2021年07月11日

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登場人物が多く序盤は全体像を掴みにくい。物語が進むにつれて少しずつ真実が明らかになっていき、少ない手がかりからポアロが論理的思考で犯人を絞り込んでいく様子はいつもながらに痛快。ひとつ残念なのは、かなり前に翻訳されたものなので全体的に言葉の選び方が古いところ。海外ミステリの犯人に「下手人」という言葉が使われているのは今の時代には合わない。言葉は常に進化するものであり翻訳物が古くなってしまうのは致し方ない。名作だけに早々に新訳が発刊されることに期待したい。

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2021年04月11日

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ポワロシリーズを読んでいて、初めてポワロの「老い」を感じた。話の内容としては、先が気になってとまらない、というようなものではなかったし、登場人物も今までよりもそれぞれが存在が薄いような印象だった。といっても、疲れているときに読んだから、自分の想像力がそれほど働かなかったのも影響しているような。

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2017年11月18日

Posted by ブクログ

調査の為にポアロが町を終始移動し続け関係者を訪ねていくハードボイルド的展開です。犯人は意外ですし、小さな謎の解決も鮮やか。ポアロが不味い料理に悪戦苦闘する様子やミステリー作家アリアドニ・オリヴァ夫人の言動などコミカルな要素もあって楽しめましたが、死刑執行前に解決しなければならないというタイムリミットものなのに緊迫した様子を感じられないのは残念に思いました。

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2015年07月08日

Posted by ブクログ

ヘイスティングズのことを懐かしんだり、若い人に自分の名前を告げても何の反応も示されなかったり、そんなポアロをみてると年をとったんだなぁ、と思う。

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2015年05月08日

Posted by ブクログ

過去の悪女たちと現在の女性関係者たちが、
途中でこんがらがってきそうになる。

最後に関係者全員を集めて推理を披露するくだりは、
お約束のパターンなのだが、読んでいる方は妙な安心感がある。

冒頭でポアロがヘイスティングスのことに言及していたが、
相変わらず愛のある罵声で笑ってしまった。

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2015年05月01日

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