アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 鏡は横にひび割れて

    Posted by ブクログ

    誰がどう殺したのか。なぜ殺したのか。ミステリの醍醐味が詰まった作品。クリスティーはやはり女性のキャラクターを描くのが上手い。

    0
    2024年01月11日
  • クリスマス・プディングの冒険

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クリスマスにクリスティを!ということで読んだ。
    表題作は古き良きイギリスのクリスマスを描いているそう。クリスマス・プディングを食べてみたい!作中で「エックス脚」という言葉が出てきたのが意外で驚いた。
    全体的に面白い短編集だったが、一つだけマープル。似たタイトルの作品がポアロにもあったような。
    あと、有能な秘書のミス・レモンが面白かった。
    解説が川原泉でびっくり!

    0
    2024年01月08日
  • カリブ海の秘密

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    しばしば警察関係者があてがわれてきた「聞き手役」に賢き偏屈おじいちゃんが配され、物語の舞台も相まってとても新鮮。
    酸いも甘いも噛み分けた「お年寄り」同士のやり取りが心地よい。

    0
    2024年01月07日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    今回は犯人や動機の検討がつかなさすぎて、ワクワク感が味わえなかった。でも「殺人現場を見たことがある」と話す少女→殺される!という興味を引く導入がまさにアガサクリスティーで好き。
    映画観る前に原作読みたくて買ったけど、読めば読むほど映画のあらすじと違ってあれ…?と思ってたら、原案なだけで話全然違うと巻末で分かってちょっとショック!

    0
    2024年01月06日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    圧巻のクリスティ作品なのだけど、個人的には腑に落ちない点がいくつかありました。

    1、
    『そして誰もいなくなった』の出来過ぎとも言えるくらい爽快に決まる見立て殺人と比べると、やや不完全に感じる。見立てが二人の人物によって行われていたという点を差し引いても。クロツグミは24羽も出てこないし、題名にもなっているポケット一杯のライ麦は、必ずしも王様に係る訳ではない。

    2、
    ランスが見立て殺人を行うような猟奇的ロマンティストに思えないのは私だけ? 『そして〜』の犯人はいかにも見立て殺人を行う理想主義者としてしっくり来たけれど、享楽的人生を送っており、単なる金目当てで殺人を犯すランスが行うには違和感が

    0
    2024年01月06日
  • 殺人は容易だ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     ミステリーにおいて物語の導入はとても大事な要素で、冒頭から惹き込まれると終盤まで一気に魅せられて怒涛の様に読み終えてしまう。そして、クリスティは冒頭の構成がとても上手で、終盤まで圧倒的なインパクトで読者に驚きを与える。
     今作では警察を引退している主人公ルークが、ロンドンに帰郷する列車の中で、とある老婦人と一緒になる。彼女は地元で連続殺人が起きており、それをロンドンの警察まで伝えにいく途中だと告げる。ルークは全く信じていなかったが、後日、その老婦人が車に轢かれて亡くなった事を知り、また、別の日には老婦人が次の被害者になり得ると心配していた医者が死亡した事を知る。ルークは事実を確かめる為に舞台

    0
    2024年01月06日
  • 検察側の証人

    Posted by ブクログ

    森絵都さんの短編「ラストシーン」で登場する作品。本作品へのオマージュと思われるタイトルの話はいくつか読んだことがある筈だが、本家本元の本作品は文句無しに面白い。
    話が3回反転するうち二回転目が一番鮮やかで、そこで終わっても良いところ、もう一回ひっくり返してみせる、というのがさすが女王クリスティ。

    0
    2024年01月02日
  • 牧師館の殺人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    嫌われ者の老大佐が静かな田舎町の牧師館で殺されるところから始まるミス・マープル初登場の作品。
    物語は牧師館の主であるクレメント牧師視点で語られ、村のあらゆる人物たちの人間性と置かれた状況から「だれが大佐を殺したのか」を推理していく。
    結局犯人はローレンス青年と大佐の妻アンであったが、最初に自首した二人が実は真犯人であったというのはよくありそうでなさそうな展開だ。犯人が偽の自首をすることで完璧なアリバイを確保し二度と疑われることがないよう好印象に振る舞うのは、実は現実によくあることで、珍しいのは彼らが殺人犯とその恋人であった点だ。
    レティスは母と海外で静かに暮らすが、デニスはやはり船乗りになるの

    0
    2024年01月02日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    クリスマスに間に合った!
    新訳が出ているのに気づき、慌てて購入しました。
    作品中の日進と同じようなペースで読み進められてうきうき。

    たまたま「死との約束」の次に読みましたが、支配する家長とその家族という、対をなすようなテーマで、読み順も大正解でした。
    こちらは作者が冒頭で「元気で凶暴な殺人」と表明したように、派手に楽しませよう!というエンタメ性が強いストーリー。
    死との約束の方が好みではありましたが、こちらもまたクリスマスシーズンに読み返したくなると思いました。

    0
    2024年01月02日
  • パディントン発4時50分

    Posted by ブクログ

    ミス・マープルの友人マギリカディが列車に乗っている時、すれ違う列車の中でまさにその瞬間殺人を目撃する。日常から一気に非日常へと引きづりこむ、クリスティの名作。ミス・マープルももちろん、スーパー家政婦ルーシ・アイルズバロウの活躍がすごかった!

    0
    2023年12月27日
  • ポアロのクリスマス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「こんなクリスマスはもうこりごりですよ、まったくのところ」
    ほんと、そう。せっかくの年に一度の楽しいクリスマスに、血みどろなとんでもない殺人事件が起こるなんて。しかも容疑者が家族全員だなんて、酷すぎる。
    そんなせっかくのクリスマスに、休暇返上で密室殺人事件の謎解きに挑むポアロ。相変わらず飄々としながらも冷静に、そして確実に真犯人を追い詰める。

    誰が真犯人なのか、色々想定しながら読み進めていたけれど、見事に大ハズレ。またもやポアロに一本取られた感じ。まさかあの人が…。
    そんなこんなで最後は全てが丸く収まり、みんなの日常もなんとか良い方向へ収まって一安心。
    一足早いけれどメリー・クリスマスなミス

    0
    2023年12月23日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ひょえ〜〜〜!そんな犯人もアリなのか!と思わず声が出てしまった作品。個人的に、先日読んだミステリーも〇〇が犯人で、〇〇も疑ってかからないといけないんだな、と少々複雑な気分です……。
    それにしても。
    クリスティーには「すごく面白い」か「面白い」作品しかありませんね、ええ。

    タイトルがそのまま『ポアロのクリスマス』ということで、この時期が来るのを待ちわびていました。しかもこのタイミングで新訳版が刊行!
    そのまえがきとして、クリスティーが義兄にあてたこんな言葉がありました。
    「『もっと血が大量に流れる元気で凶暴な殺人」を読みたいと。どこからどう見ても殺人でしかありえないものを!
     そんなわけで、こ

    0
    2023年12月23日
  • 白昼の悪魔

    Posted by ブクログ

     クリスティー特有の人物同士の繋がりやポアロの捜査は面白かったものの、「ナイルに死す」程は引き込まれなかった。

    0
    2023年12月21日
  • ナイルに死す

    Posted by ブクログ

    ナイル河での船旅の中でおきた殺人事件の話。

    乗っている人たちのくせが強い中、1番目立っていたのが、新婚旅行で来たお金持ちの美女夫婦。

    しかもこの美女、親友の彼氏を奪って夫にしたので、もうそれだけで興味津々。

    ただ、途中で犯人がわかってしまった自分。

    しかし、さすがクリスティで、最後まで目が離せないな内容になっています。

    0
    2023年12月20日
  • ポアロのクリスマス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    犯人が名指された瞬間張られた伏線が一気に思い起こされて、本当に心理の隙をついたような真相
    クリスマスの時期なのでより楽しめた

    0
    2023年12月19日
  • 葬儀を終えて

    Posted by ブクログ

    これぞ隠れた名作。
    初めて読んだ時「うわ、やられた!」と思った。
    今回数年振りに読んだけれど、ホント上手いんだよなあ。
    当主を亡くしたアバネシー家を動揺させた『だって、リチャードは殺されたんでしょう?』という一言。
    その言葉を放ったコーラは翌日死体となってしまう。
    「ポアロシリーズはメジャーな作品しか読んでいない」という人がいれば、ぜひ読んでくださいと言いたい。
    ここまで見事にしてやられると、かえって気分が良いもんです。

    0
    2023年12月17日
  • 五匹の子豚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ポアロシリーズ㉑

    16年前の母の無実を証明して欲しい。と依頼されるポアロ。
    物的証拠は何も無い。16年前の裁判の弁護士、検察官の話を聞き、当時の関係者5人からそれぞれに事件の話を聞く。そして思い出せる限り詳しく手紙に書いてもらう。
    一つの事件を何度もなぞっているだけのようで、関係者それぞれの知っていること、印象、思いが加わり少しづつ事件の見え方に違いがでる。
    そして、一気にポアロの灰色の脳細胞が事件の真相を明らかにする。誰かがフッと耳にしたこと、誰かが何気なく見ていたことが、ポアロにより真実への大事な手がかりと気付かされる。
    犯人は16年間、ずっとこの事件に囚われていた事も印象的だった
    やっ

    0
    2024年08月15日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    あるお金持ちが殺される。容疑者は家族や周りの人たち。そして第二、第三の殺人が。なんと見立て殺人によるもの。誰が犯人なのか、なぜ童謡に見立てて殺さなければならないのか。そのミステリーの王道的展開ももちろん面白いが、ミス・マープルの犯罪を許さぬ心。そして終わり方。全てが心揺さぶられた。

    0
    2023年12月12日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    殺人現場を見たことがあると言った少女が殺された。少女が言ったことが本当かどうかということに犯人への手がかりが…。ハロウィーン・パーティに参加した人たちの言葉からポアロが真実を見つけたときに犯人が浮かび上がる。様々な証言が一つにつながるところがやはりクリスティーだと感じた。

    0
    2023年12月10日
  • 満潮に乗って

    Posted by ブクログ

    事件はなかなか起きないのに飽きずに読める。
    流石です。
    一人の大富豪の死によって狼狽する一族の人間模様や彼らと関わりのある人物の描写が丁寧に書かれている。
    関係性が整理しやすく、物語の構成としても面白い。
    設定自体は地味だけれど、意外性のある展開や真相で楽しませてくれる。

    0
    2023年12月09日