アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 第三の女

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     ポアロは決してなんでもお見通しのホームズの様な探偵ではなく、思考の手順や道筋を整理しながら、ジグソーパズルの様に組み合わせていく、とても人間味のある探偵だ。従って、当然、推理の道筋が違っていて軌道修正する事もあるし、事件の連鎖を未然に防げない事もある。しかし最後には真実に行きつき、そしてハッピーエンドで物語は結末する。今回もとある二人の人物が、ポアロの策略によって結ばれる事になる。彼はキューピッド役を務める事がしばしばあり、幾つかの事件の後、ポアロの御節介により幾つかのカップルが誕生している(笑)。これはある意味でポアロシリーズのお約束でもあり、味の濃いミステリー本編を爽やかにするための要素

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    2023年11月03日
  • 動く指

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    ミス・マープル・シリーズを何冊か読んでそろそろ読み飽きた頃だったのだが、これは良かった。といっても、ミス・マープルは主要登場人物一覧にも登場しないくらいの端役で、チラっと出てきて、事件を解決して帰っていく謎の老嬢としてしか描かれない。しかし古き英国の田舎の雰囲気を大いに湛えた描写は楽しめる。

    解説の久美沙織が書いている「大好きになってしまったキャラたちが犯人だったらどうしようと、ハラハラさせられる」という表現がまさに的確。推理小説にこういう楽しみがあるとは!

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    2023年11月03日
  • 終りなき夜に生れつく

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    これは迂闊に感想を書けない。

    アガサ・クリスティーの「ノンシリーズ」。有名なのは『そして誰もいなくなった』だが、コレもなかなかのモノでした。

    読み出しは文芸物かと思っていたけど、やっぱりミステリー、しかもとびきりの……。

    素直に「良かった」です。

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    2023年11月01日
  • 書斎の死体

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    ある富豪の書斎で見ず知らずの女性の死体が発見される。これだけでもミステリファンの心をくすぐられる。そしてポアロと並ぶ、アガサ・クリスティが生み出した名探偵ミス・マープル。老婦人でありながら、観察力、洞察力は一級品。一気に物語に引き込まれた。

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    2023年10月30日
  • おしどり探偵

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    クリスティの作品でも特に好きな本作は、好奇心旺盛な若夫婦が素人ながら探偵事務所を開いて"探偵ごっこ"を楽しむ姿がとても楽しい。ウィットに富んだ掛け合いも大好き。同タイトルでドラマ化もされていて、これがまた素晴らしい出来栄え!

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    2023年10月24日
  • 動く指

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    ミス・マープルの長編3作目。ミス・マープルが終盤まで出てこない。出てきたら一気に謎が解けるんだけど、こういう主役っぽくない名探偵は珍しいかも。
    ミス・マープルはなかなか出てこないけど、語り手の青年ジェリーと妹のジョアナがいいキャラで、ロマンス要素もあって楽しく読んだ。
    久美沙織さんの解説も面白かった。

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    2024年01月27日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    今年公開された映画『名探偵ポワロ ベネチアの亡霊』の原作というが、全っ然違う!映画を観た後で読んだが、小説の方が断然面白かった。映画はもちろんベネチアで、ハロウィンの不気味さのようなものを強調して作られていて、小説ではイギリス国内で、美しい庭園が出てきたりして、ハロウィンは事件が起こったのがその日だったにすぎない。被害者となった少女が、殺人現場を見たことがあると話していたことから、そのせいで殺されたのかもしれない。それが本当のことなのか、本当だとしたら、いつ誰が誰を?過去のことも同時に解明していく王道ミステリー。

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    2023年10月23日
  • ヘラクレスの冒険

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    短編集だけど、そこに「ヘラクレスの難業」というテーマが加わる事でそれぞれ別の事件がひと繋がりであるように感じられるね
    また、あくまでも難業であり難事件に限っていない点が面白さを生み出している。だから本来ならポアロが依頼を受けるような案件でなくても難業との関連を見出だせれば受け付けてしまう。それが本作に収録された短編をバラエティ豊かにさせているね


    収録されている短編は先述したようにバラエティ豊かなものばかり。だからむしろ真っ当な殺人事件の方が少ないくらい
    その意味では事件への対処法すら曖昧な形で始まる『レルネーのヒドラ』は導入も終着も面白いものだったかな
    いつまでも止まない噂。その根本に居た

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    2023年10月20日
  • 五匹の子豚

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    購入した2010年ハヤカワ文庫と表紙が違う?
    豚の像の笑顔が怖すぎないか、、と思っていたけど、もしかして同じように感じる人が多くて変えたのでしょうか?

    今回も額面通り捉えない、思い込まない、と言い聞かせていても、最後にガラッと見方が変わりました。ささいなこともなに一つ取りこぼさない。
    派手な展開ではないけれど、名作と感じます。

    ただ、途中は過去の同じシーンを別な視点から何度も何度も焼き回しており、忍耐と集中力が必要と感じました。
    その前に読んだ白昼の悪魔の方が好みではありました。

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    2023年10月16日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    パーティー中に少女が殺された。
    参加していた作家のオリヴァーがポアロへ事件解決の依頼をするが。
    ポワロは物的証拠より関係者と話をし、推理を進めていきます。
    過去の事件も絡んでいるのか?
    なぜ少女は殺されたのか?
    クリスティー女史の王道的なストーリーかな。

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    2023年10月15日
  • 白昼の悪魔

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    ネタバレ

    ジグソーパズルで、どこに当てはめるか分からないピースがいくつもあって、それをいろんな人の証言をもとに正しい場所へはめる展開だった。

    もっともそれらしい人を疑う、だがその人は鉄壁と見られるアリバイがある。
    そんな状況でわずかなヒントをもとに本質を見抜く力はポワロのすごいところだと思う。

    今回も面白い内容だった。

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    2023年10月14日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    映画『名探偵ポワロ:ベネチアの亡霊』の予習として読んだ本作。
    ポワロの物語にしては(と言ってもそんなにたくさん読んでいるわけではないのだが)、連続殺人事件が起こるわけでもなく(と言いながら犠牲者が3人になっているのだが)地味な作品だったように思う。
    丁寧に読み込んでいくと、確かに犯人へと繋がるヒントは散りばめられていたようだが、今一つ腹オチはしない。
    大体、犯行に至る犯人の心情は身勝手なものと相場は決まっているのだが、本作の犯人はまさにその典型と言って良いだろう。
    その矛先が子どもに向けられたところが何とも後味が悪い・・・

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    2023年10月09日
  • カリブ海の秘密

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    この年になってクリスティかと笑われそうだが、旅行中に何か読む本をと思って本棚の中から一冊選んで持っていったところ大層面白かった。本棚にあったので初読ではないはずだが、読んだのは何十年か前で内容は完全に忘れていた。

    ここ最近の複雑なトリックとサスペンスが洗練されたエンターテイメントと比較して、クリスティなんて非現実的なプロットと時代がかった謎解き話かと軽く見ていたが、穂井田直実の解説にある通り、年を取って判る面白さというものは確かにある。ミス・マープルの年齢に近くなって、そろそろ老人の生活を復習しておくにはよい年かもしれない。シリーズをもうちょっと読んでみよう。

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    2023年10月09日
  • ハロウィーン・パーティ

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    推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が突然、殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。パーティの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っこんで死んでいるのが発見された!童話的な世界で起こったおぞましい殺人の謎を追い、現実から過去へと遡るポアロの推理とは。

    映画化されるというのでこれは予習せねば!と読みました。新訳版が出ていたのに気づかなかった。小さな子供が犠牲になるのは悲しいんだけど、ある意味自業自得な面もあって余計にぐさっとくる。嘘つきや脅しは良くないですね。犯人は種明かしまで全然分からなかった。読み返すと伏線があってクリスティのすごさに毎回感動する。昔の

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    2023年10月09日
  • 白昼の悪魔

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    ポワロと一緒に人間観察をしていると思っていたら、違う見方をしていたことにハッとさせられる。視点をずらすこと、物語を俯瞰して広い視野で考えることの面白さを改めて感じます。

    唯一困ったのは、訳が古く違和感を感じて、要所要所で興が削がれること。当時の訳程は古くないだろうけど、いつ訳出したのだろう?
    クリスティも新訳が出てくると嬉しいなあと思います。

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    2023年10月08日
  • カーテン

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    エルキュール・ポアロ最後の事件。舞台はポアロ初登場となったスタイルズ荘。ここから伝説が始まり、そして終わる。衝撃的な結末で幕を閉じる。アガサ・クリスティが創造した名探偵ポアロは今までもそしてこれからも人々の記憶に刻み込まれるだろう。

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    2023年10月06日
  • メソポタミヤの殺人〔新訳版〕

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    ポワロの解説が核心に迫るまで真相に気がつけなかった…!その場にいるかのようにだんだんと背筋がゾッとしていく感覚になった。古代文明の発掘現場と魅惑の女性の組み合わせだから、全体的にロマンチックな雰囲気だった。

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    2023年10月05日
  • 死との約束

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     登場人物の魅力、キャラクター性は様々な物語になくてはならない要素だ。クリスティは描写力に定評があり、人物描写、風景描写は本当にその人達がその場所で生きている様な、そんなイメージを読者に与える。当然、時代のギャップや違和感は出てしまうが、それはあくまで古典としてのギャップであり、反対にそれらも魅力として捉えると、とてもノスタルジックな世界観の中ミステリーが展開されていき、何か壮大なストーリーを経験している様な、そんな気持ちになる。
     今回、いきなり「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という二人の人間の会話をポアロが偶然耳にするところから始まる。舞台はエルサレム、そして死海を中心

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    2023年10月05日
  • ハロウィーン・パーティ

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    ネタバレ

    ミセスオリヴァ
    p64マギンディ夫人
    りんごの水
    ディンドンベル子猫は井戸の中
    ギリシャ
    生け贄
    マクベス夫人とナルキッソス

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    2023年10月09日
  • NかMか

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    みんな大好きトミー&タペンスの第三作
    英国文学史上最強の『おしどり探偵』も46歳、『秘密機関』で運命の再会をした時は「ふたり合わせても45歳になっていなかった」のにね〜

    双子の息子と娘も成人していて、世間も子供たちもふたりを完全に年寄り扱い
    46歳なんてまだまだ現役だろうが!むしろ働き盛りだわ!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
    って思うのは今の日本だからかな
    第二次大戦真っ只中のイギリスではそうなんかな?
    まぁ太平洋戦争時の日本も戦地に行ったのは若者ばかりだったからね
    当時の日本人男性の平均寿命か23歳9ヶ月というんだからたいへんな時代です
    あ、またしてもめっちゃ横道に逸れてしまった
    横道逸造(

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    2023年09月29日