アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレクリスティのミス・マープルシリーズ4作目。
ある朝、新聞広告に殺害予告が掲載される。誰もがゲームだと思い、予告れた日、予告された場所へと向かう。そして予告された時間、男が現れて…
過去の3作と比べると微妙。提示される謎の割には冗長で、中弛みも激しい。ここまで長くなくてもよかったのになぁと。
過去作の「牧師館の殺人」や「書斎の死体」ほどにはミステリ的に強くなく、「動く指」ほどにはユーモラスでもない。じゃあ何が良かったかと言うと、マープルが早めに動き始めるところ。なんと、意外にちょこまかと動く笑(前作が出番少なめだっただけの気もしている)。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアガサ・クリスティの『春にして君を離れ』は,ミステリーではなく,一人の女性が自分の人生を振り返り,思いもよらない事実に直面していく物語である。主人公ジョーンは「完璧な妻であり母」という自負を持ち,なかなか来ない鉄道を待つ間に過去を省みる。その過程で彼女は,夫からも子どもからも,そして誰からも本当には愛されていないのではないかという恐怖に突き当たる。
ジョーンは世間体を基準に人の生き方を決めつけてきた。夫の仕事や子どもの結婚相手でさえ,「この人のため」と思い込みつつ,実際は自分の価値観を押しつけてきた。しかしそれを本人は善意だと信じている。そして,自分の作り上げた小さな世界に満足するために,他 -
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ネタバレ当時賛否両論巻き起こったのも頷ける。一人称の小説だと思わせておいて、その実犯人の手記だったとは。だから全てを語っていなくても全然問題ないし、読者はまんまと騙される。勘が鋭い人なら語り手の医者に違和感を抱くんだろうな。騙された方の自分は悔しい。序盤の電話の件は違和感あったけど、医者が犯人だと確信は持てなかった。
こんなのズルじゃんと思わなくもないけど、よくよく考えたら途中で医者が手記を書いてるの明かされてるし、気づいてないだけで伏線は精密に張られていたのではないかと思う。もう一度読み返したらまた新しい発見がありそうな推理小説だった。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ⚠️ネタバレ注意⚠️ ※ポアロシリーズ過去作のネタバレもあり
著者の得意とするこの手のテクニックにまた騙されちまった。むしろお前が見抜ける作品あるのかよと思われそうだが。もう流石に"この技"はないだろうと油断していた。悪く言えば過去作の使い回しであるが、それが連続すると見事に決まる。
今作はわざわざモノマネ女優までフェアに登場させているのだから、このトリックにも実現可能性が保証されているし、成功したかを電話で確認までしているのだからリスクが極めて低い。実際に○○○○○に気付いて殺された奴もいるわけだし。
トリックは見事◎で動機も前例なし◎(自分の読んだ中で)。ミス -
Posted by ブクログ
ネタバレはっきりいって今までのクリスティー作品の中でダントツで面白かった。親友に婚約者を奪われた哀れな女性の行く末に心を揺さぶられた。無限に拡散していく人物相関はどこに着地するのだろう?ととにかく夢中になって読んだ。まだ著作を5分の1も読めていない私だが、読んだことない方にクリスティーのおすすめを聞かれたら現時点では真っ先にこれをお勧めすると思う。
【ネタバレ強め】【シリーズ過去作ついても触れるので注意】
肝心な時に限ってピタリと当ててしまった。当てたくなかった。なぜ当てられたかというと同シリーズの過去作にほぼ同じと言ってもいい犯人の設定と動機があるからだ。どうしてもその作品の使い回しという印