アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレ前作に引き続き、ヘイスティングスの色恋による暴走に突っ込みをいれながらも、今回は遂に成功。
原作では結婚後、牧場経営で成功してアルゼンチンへ移住したという形で、今後の登場が減るらしい。
また、ドラマ版では結婚後、鉄道への投資に失敗したため破産し、イギリスに帰国して引き続きポアロの助手を務める。
今回の事件では、依頼を受けてポアロ達が到着してみれば既に依頼人は亡くなっているという事の始まり。ゴルフ場というタイトルだが、遺体の発見現場がゴルフ場なだけで、他にゴルフ要素はない。
ポアロの推理は結構成り行き任せな感じがあるものの、ジローというライバルの存在や(特に落ちが笑いどころ)、この事件に深く関 -
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アガサ・クリスティの攻略本なるもので★5となっていたので、読んでみました。
16年前、妻(キャロライン)が画家の夫を毒殺したとして逮捕され、獄中で無くなった。でも、母は無実だったという娘の依頼で再調査をするポワロ。事件当時現場にいた5人に聴き取りをしていく。
キャロラインの人となりを5人が語るのだけど、その人物像が人によって180度違う。そこに潜む一人一人の想いに注意を払いつつ、また、ちょっとした発言も見逃さない。
また、キャロラインが妹に宛てた手紙。キャロラインをどう見るかで、そこから導き出される結果が見事に異なってくる。
こうだと決めつけて物事を見ると、大変な思い違い、判断ミスをし -
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ミス・マープル作品
穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん
だがこのミス・マープルは違う
恐ろしいほどかっこいい
たった2ページだけマープルが語る
不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
しかし、読者は共感する
なんて不遇な子なのだと
そんなグラディスの死体が見つかった
マープルは列車に乗って現場へ向かう
マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
その横顔は憤怒に満ちていた
か、か、かっけえええええええ
おばあちゃんかっけえええええ
復讐の絶対審判老婆爆誕
怒りの推理
そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わり -
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ネタバレ「オリエント急行の殺人」や「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」などは読んだことがあったのだが、アガサ・クリスティのデビュー作は読んだ事が無かったと思い購入。
デビュー作がポアロだとは知らなかったのでとても驚くと同時に、デビュー作のシリーズが代表作になり尚且つその他の作品も後世に名を残していてさすがミステリーの女王だなと思った。
トリックの巧妙さはもちろん、それ以上に登場人物たちの心理を利用した話作りがとても良かった。
犯人候補が2転3転しているなと感じていたのだが、それは読者(とヘイスティングズ)がそう思ってただけでポアロの中ではずっと犯人が一貫していて、そのうえで“まだ今じゃない” -
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ネタバレ大富豪の老人が毒殺され、家族に嫌疑がかかる。
老人の孫と結婚したいチャールズは犯人探しに乗り出すが───
老人の家族と話しながら彼らの人となりや動機を考えていくのが本の8割くらい。結構地味なんですが不思議とすいすい読めました。
この人が犯人かな、みんな怪しいような、分からん!となったところに真犯人がわかるんですけどこれは分からなかったです。
子供が犯人だっていう発想がなかった。
ねじれた家のねじれた子供ってことなのでしょうがあんまり恐ろしさは感じなかったなぁ。
ジョセフィンはねじれた家のねじれた子供だった、というオチが自分には唐突であんまり可哀想とは思えませんでした。 -
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ネタバレポアロシリーズ㉔
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのようにひざついて、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのように手をのばして、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
こんなふうに……
掃除婦のマギンティ夫人が肉切り包丁のようなもので後頭部を叩き切られて殺された。夫人の家に間借りしていたジェイムズ・ベントリィが逮捕され有罪となった。
しかし、逮捕したスペンス警視は犯人に納得がいかず、ポアロに再調査を求める。
年を取ったが、相変わらず尊大なポアロ。
調査をするが、相手はポアロの名前にピンとこず、奇妙な外国人としか思っていない。
しかも、宿 -
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ネタバレ数冊クリスティ小説を読んだもののどうにも世界観に入りこめず、今回は事前にドラマ版を少し視聴してから読んだら各登場人物像がイメージとして頭に入ったせいか面白かった。今後は同シリーズ抵抗なく読めそう。
離婚して別の男と結婚したい妻・ジェーンに対し、夫・エッジウェア卿は断固拒否する。ものまねタレント・カーロッタのショーを見に来ていたポアロに、口添え願えないかと夫人から依頼される。
いざ、ポアロが卿を伺ってみると、最初は拒否していたがあんな女仕方ないと思い直して承諾する旨の手紙を夫人宛に出して既に受け取っているはずだと卿。
呆気にとられながら夫人に報告しに行くと、そんな手紙は受け取っていないが、承諾 -
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ポアロシリーズ15作め。1937年の作品。
原題は『Death on the Nile』。
『オリエント急行の殺人』と並ぶ人気作ですが、読むのは初めて。
ナイル川をさかのぼる豪華客船なんて猛暑に読むにはちょうどいいだろうと思いましたが、これがほんとおもしろかった。
クリスティー作品によく出てくる男女の三角関係。従来は殺人事件の背景や人間模様の一部だったりしましたが、本作ではこの三角関係こそがストーリーのメイン。
全540ページの250ページくらいまで事件が起こらないのですが、もうこのまま何も起こらなくても十分おもしろい。
作中のカルナック号はサヘル島から第二急湍まで行って帰ってくる7日間 -
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『アガサクリスティ完全攻略』で本書が★5になっていたので読みましたが、そこまでではなかった。というか、本書の前に読んだ『葬儀を終えて』があまりにもよ過ぎたのかも知れません。
「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」という会話をポワロがホテルで耳にしてから物語が始まります。エルサレムへの旅行中のこと。
その話をしていたのは、ボイントン一家の次男と長女。ボイントン一家の母親(長男・次男・長女にとっては継母)は子ども達が幼き頃からマインドコントロールして支配し、反抗できないようにしてきた。それなりに年を重ねているのだから、もう少し抗ったらいいのにと思うけれど、母親の言いなり。そこ