アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ABC殺人事件

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティーは前々から読みたかった小説。ただ翻訳本は読みにくいという先入観があってなかなか手が出せなかった。しかし、登場人物や都市名の混乱もさほどなく楽しめた。最後まで真相がわからない、伏線回収のストーリーにワクワクさせられた。

    0
    2025年08月06日
  • 鏡は横にひび割れて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回のミスマーブル、意外と家の外に出ます。
    穏やかな街で次々に起こる事件はドラマチックだなと思いました。

    真犯人の動機は同情するものがありました。妊娠中の感染が生まれてくる子供に影響を与えることがあり、悪意のない他人が感染させてしまうのは悲しいと感じました。新型コロナウイルスの流行が拡大してから、誰かにうつさないようにすることの重要性を言われるようになりました。感染している人の軽率な行動から悲劇が起きたというのが、今の時代の風潮とも相まって、身につまされる気持ちになりました。

    0
    2025年08月05日
  • エッジウェア卿の死

    Posted by ブクログ

    過日読んだ本にタイトルがあって、妙に気になって手にとった。
    エンタテインメントだなーとつくづく思う。
    被害者も加害者も、すごく無理なく配置されていて、無理がないというかなんというか……面白かった。
    犯人が確定するまで、何回も足をすくわれる感じがあった。
    まだ20代の頃、ポアロには良い印象がなかったのに、今はとてもチャーミングに見えてくる。とても不思議だけれど、多分それは彼が徹頭徹尾紳士でおかしなスケベ心を見せていないからなんだろうと思う。まだまだ未読の作品があるので、これからが楽しみ。

    0
    2025年08月04日
  • ゴルフ場殺人事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作に引き続き、ヘイスティングスの色恋による暴走に突っ込みをいれながらも、今回は遂に成功。
    原作では結婚後、牧場経営で成功してアルゼンチンへ移住したという形で、今後の登場が減るらしい。
    また、ドラマ版では結婚後、鉄道への投資に失敗したため破産し、イギリスに帰国して引き続きポアロの助手を務める。

    今回の事件では、依頼を受けてポアロ達が到着してみれば既に依頼人は亡くなっているという事の始まり。ゴルフ場というタイトルだが、遺体の発見現場がゴルフ場なだけで、他にゴルフ要素はない。
    ポアロの推理は結構成り行き任せな感じがあるものの、ジローというライバルの存在や(特に落ちが笑いどころ)、この事件に深く関

    0
    2025年08月04日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クリスティのミス・マープルシリーズ3作目。

    戦争で負傷した軍人のジェリーは、医師に勧められ妹のジョアナと閑静な田舎の村に引っ越してくる。その頃村では、誹謗中傷の手紙が誰彼構わず届いていた…

    マープルシリーズの3作目だが、マープルの出番がほぼない笑。なのでノンシリーズ作品のよう。
    ジェリーとジョアナのトンチンカンなやりとりや、ロマンス要素も楽しみつつ。ただ、嫌な奴はとことん嫌な描かれ方をしている。
    トリックというか犯人は分かりやすいか。犯人へ至るまでの推理が良い。
    ラストも爽やかな読み応えで良かった。

    0
    2025年07月31日
  • 五匹の子豚

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティの攻略本なるもので★5となっていたので、読んでみました。

    16年前、妻(キャロライン)が画家の夫を毒殺したとして逮捕され、獄中で無くなった。でも、母は無実だったという娘の依頼で再調査をするポワロ。事件当時現場にいた5人に聴き取りをしていく。

    キャロラインの人となりを5人が語るのだけど、その人物像が人によって180度違う。そこに潜む一人一人の想いに注意を払いつつ、また、ちょっとした発言も見逃さない。

    また、キャロラインが妹に宛てた手紙。キャロラインをどう見るかで、そこから導き出される結果が見事に異なってくる。

    こうだと決めつけて物事を見ると、大変な思い違い、判断ミスをし

    0
    2025年07月30日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ミス・マープル作品
    穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん

    だがこのミス・マープルは違う
    恐ろしいほどかっこいい

    たった2ページだけマープルが語る
    不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
    しかし、読者は共感する
    なんて不遇な子なのだと

    そんなグラディスの死体が見つかった

    マープルは列車に乗って現場へ向かう
    マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
    その横顔は憤怒に満ちていた

    か、か、かっけえええええええ
    おばあちゃんかっけえええええ
    復讐の絶対審判老婆爆誕
    怒りの推理
    そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
    そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わり

    0
    2025年07月27日
  • そして誰もいなくなった

    Posted by ブクログ

    ミステリーの基礎 素性のわからない10人が島に集まり殺人が起こる
    訳ありの登場人物
    深まる謎
    今ではありきたりのシチュエーション
    その元祖と言える作品
    古い作品なのに素晴らしく読みやすい
    謎も素晴らしかった
    面白かったです
    でも、大どんでん返しなどを期待したので少し肩透かしでした

    0
    2025年12月07日
  • スタイルズ荘の怪事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「オリエント急行の殺人」や「ABC殺人事件」「そして誰もいなくなった」などは読んだことがあったのだが、アガサ・クリスティのデビュー作は読んだ事が無かったと思い購入。
    デビュー作がポアロだとは知らなかったのでとても驚くと同時に、デビュー作のシリーズが代表作になり尚且つその他の作品も後世に名を残していてさすがミステリーの女王だなと思った。

    トリックの巧妙さはもちろん、それ以上に登場人物たちの心理を利用した話作りがとても良かった。
    犯人候補が2転3転しているなと感じていたのだが、それは読者(とヘイスティングズ)がそう思ってただけでポアロの中ではずっと犯人が一貫していて、そのうえで“まだ今じゃない”

    0
    2025年07月27日
  • 愛の重さ

    Posted by ブクログ

    不幸だから、どうだっていうんだね?たいていの人間は不幸だよ、しょっちゅうとはいわないまでも、ちょいちょいね。何にでも辛抱が肝腎さ。人間、不幸にも耐えていかなくちゃいけない。この世の中を渡っていくには、勇気がいる。勇気と朗らかな心がね。

    0
    2025年07月25日
  • ねじれた家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大富豪の老人が毒殺され、家族に嫌疑がかかる。
    老人の孫と結婚したいチャールズは犯人探しに乗り出すが───
     
    老人の家族と話しながら彼らの人となりや動機を考えていくのが本の8割くらい。結構地味なんですが不思議とすいすい読めました。

    この人が犯人かな、みんな怪しいような、分からん!となったところに真犯人がわかるんですけどこれは分からなかったです。
    子供が犯人だっていう発想がなかった。

    ねじれた家のねじれた子供ってことなのでしょうがあんまり恐ろしさは感じなかったなぁ。

    ジョセフィンはねじれた家のねじれた子供だった、というオチが自分には唐突であんまり可哀想とは思えませんでした。

    0
    2025年07月25日
  • パディントン発4時50分

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミス・マープル作品の代表作として有名な本作。
    このシリーズは初読だったのだが、今回はミス・マープルの活躍というよりルーシーの活躍が非常に目立った。このルーシーがとても聡明で素敵な女性として描かれているのに加えて、当時としては画期的に自立的な女性として描かれているのが時代背景を踏まえると斬新だなぁと思う。
    トリックや結末のしてやられた感もあるが、ポワロみたく淡々と事実を積み上げて詰めていくスタイルの方が好みかなぁ。

    0
    2025年07月24日
  • マギンティ夫人は死んだ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    オーディブルで視聴。久しぶりのクリスティ。
    いかにも犯人っぽい人は真犯人じゃないのはやっぱりお約束。しかしながら「女」の犯人を探していたら実は真犯人は「男」という単純だけど引っかかるトリックはなるほどなーと思った。
    個人的にサマーヘイズ家の食事の不味さの表現がとても好き。不味さについての表現が本当に悪意に満ちているというか…笑 さすがはイギリス人って感じ。

    0
    2025年07月21日
  • スタイルズ荘の怪事件

    Posted by ブクログ

    久々のクリスティ作品、堪能させていただきました。
    ホームズみたいな小説からここまでの転換となると、これは歴史的な一冊であると言えるし、現代においても十分に読み応えのある…まさに古典と呼ぶに相応しい作品だと感じた。
    ホームズよりポワロの方が個人的にも好みなのは、ある意味で身近に感じてしまうところなのだが、
    今作では彼の観察眼や思考力に感服するのみならず、彼が散りばめてくれていたヒントを一切見つけられることなく、前書のヒントも意識していたのにものの見事に引っ掛けられました。最高です。

    0
    2025年07月20日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    読んだことはなくても、誰もがタイトルを聞いたことがある名作。

    何処かでネタバレを踏んでいたのか、真相について「こういうことか?」と思っていたら、見事当たってしまい、ちょっとショックでしたが、それでも満足。

    0
    2025年07月20日
  • マギンティ夫人は死んだ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ポアロシリーズ㉔

    マギンティ夫人は死んだ。
    どんなふうに死んだ?
    あたしのようにひざついて、
    マギンティ夫人は死んだ。
    どんなふうに死んだ?
    あたしのように手をのばして、
    マギンティ夫人は死んだ。
    どんなふうに死んだ?
    こんなふうに……

    掃除婦のマギンティ夫人が肉切り包丁のようなもので後頭部を叩き切られて殺された。夫人の家に間借りしていたジェイムズ・ベントリィが逮捕され有罪となった。
    しかし、逮捕したスペンス警視は犯人に納得がいかず、ポアロに再調査を求める。

    年を取ったが、相変わらず尊大なポアロ。
    調査をするが、相手はポアロの名前にピンとこず、奇妙な外国人としか思っていない。
    しかも、宿

    0
    2025年07月20日
  • 復讐の女神

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マクワーイン版のドラマを先に見たので、内容が全然違って驚いた。小説はヒクソン版とも違ってヒントがないせいか導入が長くて読むのやめそうになった。
    犯人の動機がなかなかだが、こちらは原作にある程度忠実なヒクソン版が良い。愛の種類が違うんだよなあ。
    しかし、ネメシスの洞察力には感服。クリスティのお気に入りだけある。こちらもポアロとのある意味愛情の違いか。ヒクソン版は読後に見たが、ドラマはエンタメならマクワーインで原作よりならヒクソンか。どちらも好きだ。

    0
    2025年07月19日
  • エッジウェア卿の死

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    数冊クリスティ小説を読んだもののどうにも世界観に入りこめず、今回は事前にドラマ版を少し視聴してから読んだら各登場人物像がイメージとして頭に入ったせいか面白かった。今後は同シリーズ抵抗なく読めそう。

    離婚して別の男と結婚したい妻・ジェーンに対し、夫・エッジウェア卿は断固拒否する。ものまねタレント・カーロッタのショーを見に来ていたポアロに、口添え願えないかと夫人から依頼される。
    いざ、ポアロが卿を伺ってみると、最初は拒否していたがあんな女仕方ないと思い直して承諾する旨の手紙を夫人宛に出して既に受け取っているはずだと卿。
    呆気にとられながら夫人に報告しに行くと、そんな手紙は受け取っていないが、承諾

    0
    2025年07月18日
  • ナイルに死す〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ポアロシリーズ15作め。1937年の作品。
    原題は『Death on the Nile』。

    『オリエント急行の殺人』と並ぶ人気作ですが、読むのは初めて。
    ナイル川をさかのぼる豪華客船なんて猛暑に読むにはちょうどいいだろうと思いましたが、これがほんとおもしろかった。

    クリスティー作品によく出てくる男女の三角関係。従来は殺人事件の背景や人間模様の一部だったりしましたが、本作ではこの三角関係こそがストーリーのメイン。
    全540ページの250ページくらいまで事件が起こらないのですが、もうこのまま何も起こらなくても十分おもしろい。

    作中のカルナック号はサヘル島から第二急湍まで行って帰ってくる7日間

    0
    2025年07月14日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    『アガサクリスティ完全攻略』で本書が★5になっていたので読みましたが、そこまでではなかった。というか、本書の前に読んだ『葬儀を終えて』があまりにもよ過ぎたのかも知れません。

     「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」という会話をポワロがホテルで耳にしてから物語が始まります。エルサレムへの旅行中のこと。
     その話をしていたのは、ボイントン一家の次男と長女。ボイントン一家の母親(長男・次男・長女にとっては継母)は子ども達が幼き頃からマインドコントロールして支配し、反抗できないようにしてきた。それなりに年を重ねているのだから、もう少し抗ったらいいのにと思うけれど、母親の言いなり。そこ

    0
    2025年07月13日