アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • マン島の黄金

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    ネタバレ

    アガサ・クリスティの短編集。
    夢の家
    崖っぷち
    クリスマスの冒険
    孤独な神さま
    マン島の黄金
    壁の中
    バグダッドの大櫃の謎
    光が消えぬかぎり
    クィン氏のティー・セット
    白木蓮の花
    愛犬の死

    「夢の家」
    ミステリーというよりサスペンス。人が狂っていく様が静かに描写されていて普通に怖い。

    「名演技」
    過去を知るならず者に脅されると気づいた女優、一世一代の名演技。彼女の代役も死体役とはいえ、なかなかの名優ではなかろうか。

    「崖っぷち」
    一線を踏み越えたのはまさかのクレアだった…!?ヴィヴィアンだと思ったのに。いや、ヴィヴィアンも楽しげに崖を飛んだ時点で一線を踏み越えてはいるのか。

    「クリスマ

    0
    2025年06月10日
  • 青列車の秘密

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    久々にクリスティーに戻って、
    やっぱり勝手知ったるホニャララ〜で馴染みました。冒頭、登場人物が順序よく描かれる様は、まるで舞台上の人物に光を当てるように鮮やかで。これから起こる事件を予感してわくわく。
    そこまで強烈では無いけれど、魅力的な人物もちょいちょい出てきます。彼らの恋模様をポアロが時に励ますような意味深なアドバイスも楽しい。

    いつも犯人を想像しながら読み進めるのだけど、思いもよらない人物が最後名指しされるので、気持ちよく騙される。ヒントは各所に散らばっているけれども、気づけない。

    ちょっと残念なのは国際謀略の要素もあって、話を大きくし過ぎているかな〜感があるところ。

    0
    2025年06月10日
  • 復讐の女神

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    まさかのラフィール再登場。
    まあ確かに、前回のミス・マープルとの程良いコンビ感は良かった。
    ただ今作で故人のため、そうした掛け合いが見れなくて残念。
    さて、そんな彼から犯罪調査の依頼として手紙を受け取ったミス・マープル。
    が、その犯罪に関する詳細は一切不明。
    あるのは「とある旅行に参加してくれ」という手紙での指示のみ。
    いやさすがに高度過ぎない?えっそこから?
    過去一の難易度だなと思いつつも、ちゃんと辿り着くんですよねえ。
    話の持っていき方が上手いというか、練られているというか。
    ホント読者を飽きさせないな。面白い。

    0
    2025年06月09日
  • 青列車の秘密

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    クリスティー文庫No.5

    大富豪、侯爵、伯爵、召使い…魅力的なワードがたくさん。
    ミステリももちろんだけど、ロマンス要素があるのがよかった。
    男女の心の動きがちょっとした文でしっかりわかる。

    またいつでも読めるように積んでおかなきゃ!

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    2025年06月06日
  • ゴルフ場殺人事件

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    二転三転があり最後まで楽しめた。
    ライバル(?)のジローがいたり、いろいろな恋愛模様があったりと展開が賑やか。
    みんな言っている通り、本当にゴルフ場はそんなに関係なかった。

    ヘイスティングズ惚れやすすぎる!というのと、事件捜査中にはあるまじきとんでもないミスをおかしてたので何回かエェ!?大丈夫かこの人!となった。

    0
    2025年06月06日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

     アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で発表した『春にして君を離れ(Absent in the Spring)』は、彼女の作家人生のなかでも特に内省的で、個人的色彩の濃い作品である。1944年の刊行当時、クリスティーは第二次世界大戦下という不安定な時代の只中にあり、50歳を超えて人生の折り返し地点を迎えていた。当時クリスティーはすでに「ミステリの女王」としての地位を確立していたが、その一方で、プライベートでは二度目の結婚生活を送りながら、自身の女性としての在り方や人間関係について内省的な時間を過ごしていた。
     物語は、旅の途中で孤立を強いられた中年女性ジョーンが、ふとした空白の時

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    2025年06月04日
  • 動く指

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    ミス・マープルシリーズ③

    静養のため、妹のジョアナと共にリムストックへとやって来たジェリー・バートンは、誹謗中傷が書かれた差出人不明の手紙を受け取る。バートン兄妹は一笑に付すが、この町では以前から人々を誹謗中傷する手紙が出回っていることを知る。
    そんな中、手紙の内容を苦にして、自殺者が出てしまう。

    誰が、こんな手紙を書いて町中にばらまいているのか?
    なぜ、こんなことをしているのか?
    自殺か他殺か?

    田舎の個性的な面々は、誰もが無関係なように見えるが、誰もが怪しくも見えてくる。
    謎ばかり深まる。

    しかし、ラストにマープルが登場し、謎の根本をシンプルに示す。
    うわぁ~スッキリ!視界が一気に

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    2025年06月03日
  • 動く指

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    おもしろかった!
    あれ?セント・メアリーミードじゃないの?ってなったけどちゃんとマープルさん出てきた
    恋愛模様もかなり好きな設定で最後までドキドキしながら楽しめた

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    2025年05月31日
  • パディントン発4時50分

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    マープルシリーズ長編7冊目。今回はマープルの友人が列車から殺人現場を目撃するところから始まる。そもそも本当に殺人事件があったのか?というところから謎で、いつもと違う展開だった。マープルの協力者となるルーシーが変わったキャリアの女性で面白い。あと「予告殺人」で出てきた美男子クラドック警部が再登場。前回よりマープルと打ち解けているのか、二人のやり取りが微笑ましかった。ラストがちょっとあっさりだったかな~と思うけど、楽しく読んだ。

    0
    2025年05月27日
  • 死が最後にやってくる

    A

    購入済み

    面白かった

    面白かった。
    かなりはっきりとしたヒントが示されていたのに
    気づけなかった。
    作者がうまいのか、私がヘボなのか。
    まぁ両方か。
    次に読む本こそは謎を解いて見せるぞ。

    0
    2025年05月26日
  • 書斎の死体

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    ネタバレ

    書斎の死体からよく犯人まで辿り着いたもんだ!爪に着目するマープルの慧眼。女性ならではの視点。ルビーがあくびをして眠そうにしていたのも伏線で、うまい具合につながる。
    恋人関係と結婚関係の2人の対応の違いは時代を超えて今でも通じる心理。天晴。
    グリゼルダがいい母になって子育てしてるところも微笑ましい。

    0
    2025年05月24日
  • バートラム・ホテルにて

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    旧時代の雰囲気漂うホテルの常連客が失踪した。
    なるほど今回は失踪事件がメインかと思いきや、組織犯罪の影や謎めいた少女の行動も気になる。
    そのうえ殺人事件まで発生してしまう。
    正直、全体的に地味だなと思って読んでいた。
    だけど第二十章から一気に面白くなる。
    いろいろ詰め込まれすぎて、前半の地味さはどこへやら。
    本作の面白さって遅効性だわ。

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    2025年05月24日
  • 書斎の死体

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    ドラマを観たのに犯人を全く覚えてなかったので、最後までほんとにおもしろく読めた。
    パントリー夫妻、特に妻がいい。

    0
    2025年05月23日
  • 火曜クラブ

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    ミスマープルは、児童書版で読んで以来だから30年ぶり?もっとか?
    短編集なんだけど、短編集だからか、意外と一話一話がしっかりと描かれていて、しかも、あっさり解決されていく様子が痛快。
    こんな風に迷宮入りの事件について語り合えるクラブ作れたら楽しいだろうなぁ。

    0
    2025年05月23日
  • 終りなき夜に生れつく

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    アガサ・クリスティのノンシリーズ。
    呪われていると噂が絶えない「ジプシーが丘」と呼ばれる土地に魅了された青年の物語。

    本編の3分の2ぐらいは、絵に描いたような信じられない逆玉婚の描写が続く。そんなに上手いこといく??って思っていると、終盤で事件が起きて、そこから驚愕の展開に移り変わる。

    クリスティが晩年に描かれた作品だけに、狂気に満ちた欲深い人間の描写には恐ろしいものを感じた。
    そして、真相を知った上で読み返してみると、初読とは違った解釈ができる表現や構成が随所にあって、上手いなぁと感嘆させられる。

    甘やかな喜びに生まれつく人と、終わりなき夜に生まれつく人。この対比のメッセージ性が印象深

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    2025年05月17日
  • ABC殺人事件

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    ネタバレ

    読みやすい文体で最初からサクサク読める作品。
    最後の語りでトリックを暴いていくが、細かい設定まで覚えておらず謎解きを楽しみきれなかった感がある。

    次のアガサ作品は自分でも解き明かせないか考えつつ読むとよりポアロの面白さを享受できそう。

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    2025年05月15日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    マープルの長篇4作目。クローズド・サークルで起きた事件は、その様子から犯人の見当はすぐ付いても、なんでそうなるのかサッパリわからなかったです。事件は、発生が早めで、かつマープルもわりと早く登場するのに、捜査がなかなか進みません。おかげで犯人は勝手に追い詰められて、出さなくてもいい犠牲者が出たのが可哀想で、読み終わってスッキリしなかったですね。推理は巧みな伏線を見事に回収していて、上手いこと考えるなと驚かされましたが、ちょっと都合良すぎる気もしました。

    ところで、なんだか読みづらく感じた本作ですが、登場人物の多さに加えて、恐らくルーカス夫人が表紙裏の登場人物に掲載されていないのが原因でしょうね

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    2025年05月14日
  • そして誰もいなくなった〔コミック版〕3

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    未読、また読んでみたいけれど原作読むのはちょっとねえっていう人は、コミカライズ化されているので、気軽に読めると思います。
    改めて、原作を精読したくなった。

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    2025年05月11日
  • そして誰もいなくなった〔コミック版〕2

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    やはり原作が面白い!!忠実にコミックにしてくれているおかげで、話の内容や犯人わかっているのに、面白いです。
    さて、最終巻を読もうと思います。

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    2025年05月11日
  • 複数の時計

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    他の人も書いているように、時計はメインではない。そしてポワロも登場する場面が少なく、今回は秘密情報部員のコリン・ラムが中心と言える。
    コリンはタイピストのシェイラが遺体を発見してびっくりして飛び出してきたところに遭遇する。現場は目の不自由な女性宅で、全く知らない男性が殺害されていたのだ。被害者の身元が不明で、人間関係も動機もわからない。そして関係者が続けて殺されるのだが、最初の被害者のことがわかるのはほとんど最後の方。誰だかわからないのに解決するとは驚きだ。

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    2025年05月08日