【感想・ネタバレ】オリエント急行の殺人のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月25日

アガサクリスティーは流石だと感じられずにはいられない作品であった。数多くの人物が登場するが、キャラクターがそれぞれはっきりとしていて登場人物を忘れることがない。たくさんの伏線が散りばめられておきながら最終的には見事に全て回収しつつ、読者全員が驚くであろう結末を描かれたことに感嘆した。また、アームスト...続きを読むロング誘拐事件が当時話題を呼んだ誘拐事件をモデルに書き上げられたことを知り、社会性も含めた素晴らしい作品であると感じた。

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Posted by ブクログ 2024年02月18日

面白い!犯人は誰だ誰だと思いながら読み進めて最後の方にこう来たか!と思わせる小説だった。
他のアガサ・クリスティーの小説を読んでみようと思った。

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Posted by ブクログ 2024年01月28日

ずーーーっと何年も積読してたのを突然読んだ
1日で読んじゃった
おもろすぎ 天才すぎ そんなことある?!
こんな名作をネタバレなしで読めて嬉しい
こんな面白いのが古典の部類なんだなぁ
社会情勢とかもあるだろうし、この時代の人たちはさらに面白く感じただろうなぁと羨ましくなりました。
つぎはそし誰読もう...続きを読むと思います

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Posted by ブクログ 2024年01月14日

1934年にアガサクリスティーの書いた推理小説。湊かなえがイヤミスを書く原動力になった本。
あまりにも面白くて、読み終わってからプライムビデオで映画も見た。
ポアロの推理は事実に基づき軽快に進む。最後の二つの解決策はポアロの優しさが滲み出ている。
映画はところどころ変更されていて、最後のシーンは罪を...続きを読む隠すなら新たな罪を犯せと言う。
本と映画、この違いを味わうのも楽しめる。

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Posted by ブクログ 2023年10月22日

何度でも読み返したくなる名作のひとつ。
特に肌寒くなる秋の終わり頃になると無性に恋しくなる作品。
きっと発表当時は相当な話題になったであろう結末、ミステリ好きならこのラストだけで数時間は議論できる。
実際に起きた事件を物語に組み込み“法”と“正義”の在り方を読者全てに問いかけ考えさせる内容は、個人的...続きを読むには森鷗外の「高瀬舟」を連想した。
誰が悪なのか、誰を、誰が罰するのか。
読む度に“正しさ”とは何なのか、法は“誰の為に”あるのかを考えさせられる作品。

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Posted by ブクログ 2023年08月06日

ザ・クラシック。
ところどころ、理性や分析よりも感情や直感に重きが置かれている。こういう「ゆるさ」のようなものが許され、その可能性を信じることができた時代を、うらやましく思う。

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Posted by ブクログ 2023年07月10日

不自然なほど混んでいる寝台列車、怪しい人物は出てくるのに明確な犯行の証拠は出てこない。そんな中で証言者の言葉から見えてくる犯人像に心が恐怖で侵食されていくーー
アガサ・クリスティの長編は初めて読みましたが、ページを捲る度に出てくる謎が更なる謎を呼び、最後まで展開が予想できずハラハラしながら読み切って...続きを読むしまいました。巧妙なトリック・綺麗な伏線回収もお見事ながら、ポアロの質問スタイルの使い分けや、男女や国籍のステレオタイプを用いた推理も興味深かったです。

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Posted by ブクログ 2023年06月12日

もう30代だけどもこの作品のことを何も知らずに生きてきたことに感謝する。
どういうこと??ってなっだ人の中に。ミステリーが好きな人がいたら是非読んでほしい。

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Posted by ブクログ 2023年05月27日

若い頃に読んだけど、その時はそんなに
わくわくしなかった気がする
今読むと登場人物の人生や感情を想像して
一気に読んだ
結末には驚いた
若い頃だったら、煙に巻かれた思いだっただろう
今回はじんわりしみた

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Posted by ブクログ 2023年05月21日

はぁ〜〜面白い。400ページあるが1日くらい?ですぐ読み終わった。結末は知っていたが記憶が薄くなっており、途中まで初見の感覚で読んでいた(徐々に思い出したが)。ポアロがじっくり推理し、その後事実が判明しポアロが真相を説明するまでの流れがもう本当に面白くてワクワクした。乗客の話を聞いて、そこから見えな...続きを読むいところを色々想像して全部頭の中で繋ぎ合わせて推理…すごい。

登場人物もみんな個性的で魅力的。できればトリックも何も知らない状態に戻って読んで真相が分かった時の衝撃をまた味わいたい。何十年経っても本当に色褪せない名作なんだなと改めて感じた。個人的に、ポアロがアーバスノット大佐を怒らせて「わたしは怒ったイギリス人を見るのが好きでしてね。じつにおもしろい…」ってセリフがめちゃくちゃ好き(笑)いい性格してんな〜(笑)

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Posted by ブクログ 2023年05月04日

エルキュール・ポワロシリーズ8作目。
結末自体は知っていたが、緻密な伏線や軽妙な語り口で最後まで楽しめた。

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Posted by ブクログ 2023年05月01日

初ポアロ作品はこれにした。
もはや説明不要と思われる有名作。

数年前に三谷幸喜作品でドラマ化されたのだが、たまたま観ていなかったのか真相を忘れてしまったのか(笑)、新鮮に楽しめた。
(読み終えてから思ったけど、この真相と犯人を忘れるわけないので、やはりドラマは観ていなかったんだろう。蛇足だが。)
...続きを読む
ネタバレは当然ながらご法度なので詳しくは触れられないが、これありなん!?というのが率直な感想。批判というよりは驚き寄りの気持ち。

古典を読むときは、今の価値観で読んではいけない。「○○人(○○は国名)だから」とか「女性なのに」というような表現が、空気のように普通に出てくる。これが当時の空気を感じられる醍醐味だと私は思っていて、当世の全方位配慮的な頭で読むとびっくりする。

ポアロのキャラがとても好きなんだけど、「ポアロもの」で次読むとしたら何がいいのかな?やはり最初からだろうか。

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Posted by ブクログ 2023年04月21日

ミステリー小説は初心者ですがとても楽しめました。ポアロの華麗な推察や乗客たちの過去に心動かされました。
アガサ・クリスティーの作品は、ミステリーの枠を超えて登場人物たちにも共感できる魅力的な作品だと思います。
クリスティーの他の作品も読んでみたいです

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Posted by ブクログ 2023年04月12日

オーディブルで聴きました。超絶有名すぎて犯人は各所でネタバレされていましたが、それでも楽しめる内容でビックリ。やはり長く語り継がれる作品は納得の魅力があるものだなあと思いました。

新作を読むのが好きだったけど、これを機に古き良き作品も掘っていこうかな。オーディブルで聴ける作品が増えているのもありが...続きを読むたい。

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Posted by ブクログ 2023年04月08日

いいねー。
犯人については何とはなく聞いていたとは思うが、それでも新鮮なおどろきがありました。身分の差が前提となっているような描写は仕方ないとして、登場人物の行動に関しては現在の感覚と変わることはなく共感できました。
登場人物と同年齢になってクリスティの面白さが分かってきたような気がします。
読む年...続きを読む齢によって受け止め方が異なってくるのは名作の証かもしれません。

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Posted by ブクログ 2023年03月02日

ずっと気になっていた作品をやっと読みました。

自分も推察しながら読んでみましたが、
最後まで謎がわからず。

最後の推理で鳥肌たちました。
すっきりした綺麗な終わり方で、
この作品が人気な理由がわかりました。

まだ3冊しか読んでないですが、アガサ・クリスティさんの作品で1番心に残っています

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購入済み

まだ読んでない人がうらやましい

A
2021年04月17日

まだ読んでない人がうらやましい
というのにふさわしい本です。
二回目に読んでも面白いけど、
やはり初めて読んだときの衝撃にはかなわない。
初めて読む人は大切に読んでください。

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購入済み

言わずと知れた

2017年09月14日

名作。若い頃読んだのを読み直し。
飽きないのが素晴らしい。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

とうとう読んでしまった。発売当時の読者の反応ってどんなんやったんやろうか。それってあり!?と盛り上がったに違いない。最後の終わり方が好き。

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

幸か不幸か、本も未読で、映画は見てなく…
読んで良かったです!
ただ、登場人物がなかなか覚えられなくて、文庫本の最初の方にまとめて書かれてあって、助かりました!
部屋割りも載せていて、それもよく見てました。なんなら、地図も載せてほしかったです。
読後に映画もネトフリで見ましたが、そちらも面白かったで...続きを読むす。俳優人も豪華で。
本も映画もスケールが違いますね!

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

読み終えた後の満足感たるや。詳細に浮かび上がる情景描写が臨場感を湧き立たせてくれた。まるで自分もポアロと一緒に列車内を動き回り、推理しているような気分になる。面白かった。

これはただの個人的な欲だが、後日談を知りたくなった。その好奇心を諦め切れず星4。

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Posted by ブクログ 2023年09月05日

世界で最も有名なミステリーのひとつであるアガサ・クリスティの代表作。作者の作品はこれまで読んだことがなかったので、一度読んでみたいと思って購入した。

結論から言うと、まあまあ面白かった。
序盤〜中盤は表現が古く、共有していない前提情報が多いので読むのが苦痛だったが、終盤の解決パートは読み応えがあっ...続きを読むた。ラストシーンも意外性があって良かった。

また「イギリス人は〇〇」「アメリカ人は〇〇」というようなヨーロッパ人の民族観は我々日本人には馴染みがないのでなかなか理解するのが難しかったが、肌感覚としては分かった。
この作品は100年前に書かれたものだが、今でもこのようなバイアスは彼らヨーロッパ人には残っているだろう。こうした無意識の感覚を言語化して知れることも、こうした古典小説を読むことで得られるもののひとつだと思う。

有名な小説なのでストレートなストーリーなのかと思っていたが、終盤は捻ったつくりになっているので驚いた。あと、ポアロはかなり性格悪いと言うことを知った。

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Posted by ブクログ 2023年08月31日

言わずと知れたミステリの古典。でも読んだ事無かった。それに気付いて改めて読んでみた。1974年版の映画は…確か見たな。けっこう映画のままだった感じがした。
1934年に、新作として読んだ人達は度肝を抜かれたんだろうなぁ。羨ましい。
ミステリは、『ネタバレ』したら興味を失ってしまう人が多いだろうから、...続きを読むまだミステリ慣れしていない小中学生にこそ、こういう"古典"を先に読んでもらうのがいいんじゃないかな。『小中学生にお薦めの本◯◯冊』とかには、ミステリはあんまり見かけないから、かえって新鮮なんじゃないかな?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年08月28日

2017年の映画で犯人は知っていたけれど、すごく楽しめた。
舞台設定と背景、ポアロの推理の手腕、個性溢れる乗客たち、とても面白かった。
そして背後に流れる犯罪への怒り。

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Posted by ブクログ 2023年08月22日

自身初読みかもしれない古典ミステリー。
事件の証拠や事実を集める中で
人種による性格を判断要素にいれたり(特に取り巻き。ポアロ自身はそれをそこまで優先してなさそうだが)、感情が推理に大きめに作用する感じが現代とはちょっと違う、時代を感じる。
それはともかくとても面白い作品でした。
有名な作品なので、...続きを読む感想なんて言わずもがななんでしょうけれど。
二度読みもとても楽しめそうなので間をおいて読みたいと思う。

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Posted by ブクログ 2023年05月04日

ポアロシリーズの一番有名な作品。トリックも初読時は斬新でした。見た目がシュッとしたホームズと違って、小太りなおじさん設定が愛着沸かせる要素になってます。ドラマ版も好きでよくみましたが、そのイメージが定着して余計に可愛く思えるのかも。ドラマもクオリティに定評があるのでオススメです。
クリスティーの作品...続きを読むはイギリスや一部アフリカを舞台にしたものが多いです。土地や風俗について細かく書かれているため、旅気分も味わえてお得です♪

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購入済み

いつ読んでも面白い

2018年01月11日

永遠のミステリの女王、アガサ・クリスティ。
いつ読んでも、何度読んでも面白い。
本でも衝撃を受けたが、映画も遜色ない物でした。
再映画化も多少変更部分もあったが、十分楽しめた。
これを機会に様々な話を再読しようと思う。
彼女の創造した探偵は全て生き生きしてどれを読んでも外さない。
ポアロ...続きを読むやミスマープル以外にも是非読んでもらいたい。彼女の作品に出会えたのは本当に幸せ。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

あまりに有名すぎるため犯人と犯行の方法は既に知っていたけれど最後の結論が意外で、その落とし方に驚くとともに作者がこの作品を通してモデルとなった事件に対する怒りや悲しみを昇華させたのだろうなということが伺えた。
読み始める前は登場人物が多く名前も難しいと聞いて身構えていたが全くそんなことはなくスムーズ...続きを読むに読むことができた。中高生でも読める難易度であり、現代に至るまでの様々な作品に影響を与えている一冊でもあるため、読書初心者には特におすすめしたい。

また話の本筋とはズレるが、相手のボロを出すために容疑者を挑発して怒鳴られた後のポアロの第一声「わたしは怒ったイギリス人を見るのが好きでしてね」で手を叩いて笑ってしまった。探偵はやはりこれぐらい面の皮が厚くてクセ強じゃなくちゃね。

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Posted by ブクログ 2024年01月19日

生きてきてこの話のネタバレを踏まずに来れて良かったなと思いました。
長く続くポアロと乗客との会話。
多くの国の乗客が登場しますが、私に学がなく、いまいちその含んだ意味は汲み取れず。
ただ、最後の謎解きは圧巻。今までにないものでした。
個人的な好みでもっと人間の薄暗い部分の作品が好きなのでこの評価。
...続きを読む文学的な知識がある方ならより一層楽しめるんだと思います。

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Posted by ブクログ 2024年01月03日

映画を見た人には絶対にこっちを見て欲しい。
映画だと大事なところですらカットされてたりする上に、本ならではの読者独自の想像がないため。

やっぱり犯人は最後まで想像出来ないし、従来のミステリーとは一線を画す。

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Posted by ブクログ 2023年12月01日

海外の文学、なるものを初めて読みました。

ミステリー小説としては、シンプルなストーリーかつ大胆なトリックで楽しめましたが、
原文ではないからでしょうか、表現やセリフにどこかぎこちなさを感じ、まるで人形劇を見ているような気分になりました。(あるいはそれが狙いなのかも?)

心に届くというよりも、頭で...続きを読む読む小説でした。

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Posted by ブクログ 2023年09月21日

翻訳の感じがあまり得意ではなく、中々没入出来なかったのが残念ですが、ストーリーと全体の謎はやはり名作。考えつきませんよね…。

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Posted by ブクログ 2023年06月17日

ポアロシリーズ8作目。1934年の作品。

私が最初に読んだアガサ・クリスティーはたぶん『オリエント急行の殺人』で中学生の頃だったと思います。ポアロの気取ったキャラクターが好きになれず、えんえんと乗客の証言が続く展開も退屈だった印象があります。
その後、翻訳違いを3、4冊くらい読んでいるでしょうか...続きを読む。今回は2011年の新訳にしてみました。

あらためて読んでみると、イギリス人の大佐、ロシア人の公爵夫人、ハンガリー人の外交官夫婦、イタリア人のセールスマンと国籍、身分とも様々な乗客たちが乗り合わせているところにこの作品のおもしろさがあるわけですが、中学生の私にはアメリカ人とイギリス人の区別もつかず、この国際色はわからなかっただろうなあと思います。

オリエント急行自体がイスタンブールからイタリアを経由してフランスへと向かう路線で、今回のシンプロン・オリエント急行が雪で立ち往生するのはベオグラードを出たあたり、ユーゴスラビアになります。警察がすぐに乗り込んでこない場所であるから成立する話でもあり、ここらへんも中学生の私にはわからなかった。

アームストロング誘拐事件は、リンドバーグ愛児誘拐事件をモデルにしてますが、1932年に起きた事件を1934年に小説にしてしまうなんて、なかなか不謹慎でもあります。
ちなみにリンドバーグの事件は犯人は逮捕、処刑されていますが、冤罪説やリンドバーグ関与説などもあって謎も多い事件なのだと今回あらためて知りました。

ポアロの台詞に出てくる決して現れないムッシュー・ハリスとは、ディケンズの『マーティン・チャズルウィット』のハリス夫人のことだそうです。

「幸先のいい名前だ」ポアロは言った。「わたしはディケンズを読んでいるのでね。ハリスか。だったら、たぶん現れないでしょう」

映画の印象で犯行場面があるような気がしてたんですが、実際にどのように殺人が行なわれたのかという描写はないんですね。乗客の証言とポアロの推理、オリエント急行という舞台だけで描かれる物語。

犯人ありきの作品でありますが、巻末で有栖川有栖が解説しているように「この作品は、ある程度ミステリに予備知識がある人間に対してこそ効果を発揮する」。
怪しい容疑者が何人も登場し、証言や証拠から彼らの嘘と真実を見極め誰が犯人かを推理する、ミステリの大前提をあっさりと覆してしまってるわけです。そこがアンフェアと言われるところでもあり、おもしろいところでもある。

アガサ・クリスティー作品全部に言えることですが、私にとっては犯人が誰であるかはあまり問題ではなく、今回も乗客たちのキャラクターを楽しみました。特にハバード夫人が何度も「うちの娘が言うには」と楽しそうにおしゃべりしている真実に気がつくと震撼しますね。


以下、引用。

5
一九三〇年代にロンドンからイスタンブール、さらにその先に列車で向かうことは現在とは比べものにならない危険を伴う冒険でありました。フランスから、イタリア、トリエステを経由して、バルカン諸国、ユーゴスラビア、イスタンブールまでのオリエント急行は、交通手段であるだけでなく、異文化との出会いの場でもあったのです。

旅は人生そのものであり、冒険だったのです。

28
イスタンブール着は六時五十五分の予定でしょ。そこから船でボスポラス海峡を渡って、九時に向こう岸の駅を出るシンプロン・オリエント急行に乗らなきゃいけないんですもの。

39
「イギリスの男性で」車掌は乗客リストに目を通した。「ムッシュー・ハリスとおっしゃる方です」
「幸先のいい名前だ」ポアロは言った。「わたしはディケンズを読んでいるのでね。ハリスか。だったら、たぶん現れないでしょう」

70
「それはそうと、ここはどこの国ですの?」ハバード夫人が涙声で尋ねた。
ユーゴスラビアだと教えられると、こう言った。
「まあ!バルカン諸国のひとつだったの。何も期待できそうにないわね」

71
「悟るというのは、冷静に物事を見つめるという意味でしょう? わたしの場合は、もう少し利己的なんです。役に立たない感情は捨てることを学んだのです」

118
「それにしたって、なにもオリエント急行のなかで殺されなくたっていいのに。ほかにいくらでも場所があるでしょうが」

279
「そうかもしれません、ムッシュー・ポアロ。しかし、誰だって、自分の国の女がいちばん好みに合うんじゃないでしょうか」

282
「献身──それはお金で買えるものではありません」

292
「ロング・ディスタンス? 長距離電話のことをおっしゃってるのね」
「あ、それそれ、お国のイギリスでは、ええと〝カバン電話〟と言うんでしたな」
メアリ・デブナムは思わず苦笑した。
「カバンじゃなくて、トランクよ。イギリス風に言うと、トランク・コール」

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