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Posted by ブクログ
『クリスマス・プディングの冒険』
ポワロに宝石捜索を依頼するが、捜索の宛所はクリスマスの片田舎。寒く、快適でないだろうからと、ポワロが行くのを頑なに嫌がるところが人間味あって面白かった。
クリスマスぽくて微笑ましいながらも、謎の手紙や殺人事件と推理どころも欠かさない。全体通して、ドロドロとも殺伐ともしていなくてクリスマスに読むのにピッタリだと思う。
「プラム・プディング」や「牡蠣のスープ」はじめ、イギリスのクリスマスの慣習をなぞることができて良かった。
『グリーンショウの阿房宮』
ミス・マープル名探偵の一編。とんでもなく大きく古びた美しい建物、老主人を巡る人間模様が秀逸。ミス・マープルの推理は、小さな会話の「何故そう言ったのか」を丁寧に解き、最後に、あっそうかと思わされる。好奇心が満たされて満足そうな様子が文章から伝わって、可愛らしいと思ってしまった。
Posted by ブクログ
美味しそうなタイトルに惹かれて。
元々、クリスマス・プディングは見た目も好きだし、憧れる……。ドライフルーツがぎゅっと詰まった茶色いドーム型に真っ白のアイシングがとろりとかかって……。とはいえ、日本じゃなかなかお目にかかれない。
そんなクリスマスのご馳走と伝統、そして雪の中での事件。景色や時間の流れが見えるような文章とともに、髭の小男、ポアロが他人のお家のクリスマスにお邪魔します。
6作の短編のうち、5作がポアロ、1作がミス・マープル。ミス・マープルも素敵なんだけど、個人的には最後までポアロが読みたかったかも。
それにしても、それぞれの季節をいつでも好きな時に感じることが出来るのは、本の良いところだなあ……。
Posted by ブクログ
クリスマスが近づいているので、クリスマス関連の小説が読みたくて、久々にアガサ・クリスティーを手にしました。ポアロのクリスマスと迷ったのですが、気分は短編でした。これには、最後、マープルも登場。嬉しいサプライズでした。
クリスマスプディングの冒険、24羽の黒つぐみが特に好きです。どうも、デビット・スーシェのポアロシリーズを見過ぎているせいか、原作よりもドラマの脚本の方が馴染み深くなっています。だけれど、やはり原作の良さもあるなぁと思って楽しく読みました。ドラマのポアロと原作のポアロは似ているけれど、ちょっと違います。原作の方がシニカルなイメージ。それもまた読んでいて楽しい。
Posted by ブクログ
クリスマスプディングの冒険
クリスティの短編集。冒頭挨拶でクリスティがクリスマスについて述べているが、やはりイギリスのクリスマスは特別な様だ。クリスティがこの作品集を読者へのクリスマスプレゼントとして発表してくれた事に感謝を持ちながらも、8月末という全くの季節外れに目を通している罪悪感を踏まえて(全く風流でないなあ)感想を書く。
クリスマスプディングの冒険
表題作。探偵役はポアロ。とある皇太子が若さ故に犯したトラブル。家系に伝わるルビーの盗難事件。持ち出した謎の女。とある一族の屋敷で昔から行われているイギリスの古き良きクリスマスパーティに彼女達も参加すると聴き、乗り気では無いながら渋々了承し、ポアロも潜入捜査、一族と共にクリスマスパーティに参加する。
イギリスのプディングの風習なども面白いし、探偵ポアロにイタズラを考える少年達や、その目論見を理解しながら反対に少年達を驚かす仕掛けをするポアロ。更にそこにルビーを取り返す段取りも盛り込んでおり、最後は見事な結末に至る。
短編長編問わず完成度は抜群に感じたし雰囲気もトリックもいい。ポアロの活躍に最後までほっこりとする様なクリスマスプレゼントには間違いない傑作だ。
スペイン櫃の秘密
探偵役はポアロ。櫃のなかで見つかった刺殺体。逮捕されたのは友人のリッチ少佐。殺害されたクレイトン夫人との関係を疑われている人物。
クレイトン夫人は魅力的な人物であり、男を虜にしてしまう。犯人はリッチ少佐か下男のバージェスしかいないが下男が殺人をする理由が浮かばず。調査のなかで、とあるきっかけから第三の可能性を見出し、真相に到達する。全てが女性に狂った人物の凶行だ。
負け犬
短編の為か、ありきたりな内容。殺人事件が起き一人逮捕されるが彼が犯人であるとは信じられない女性がおり遣いの女性がポアロの元に訪れる。ポアロは老嬢をたずね、彼女の直感により犯人を提示される。捜査を進めると色々なことが明るみになり、真相へ。途中、催眠術師等が登場したりあまり馴染めない。また、通常であれば犯人指摘後、二転三転あるはずだが、そのまま解決していく。ジョージの活躍が素晴らしい。
二十四羽の黒つぐみ
ポアロが友人のボニントン氏と食事中。その店に決まった曜日に必ずやってくる老人。ウェイトレスの話では数年来毎週火曜日と木曜日にやってくるが先週は月曜日にやってきたという。しかも注文する食事も普段と全く違うものを注文している。ポアロはその話を聞いただけで不審に思う。
三週間後、老人が事故で死んだ事をきき、ポアロは不信感をもち事件を調べ始める。
ポアロらしい観察、推理が冴えている作品。短編だがとても面白い物語だ。
夢
とある金持ちから不思議な依頼。毎日同じ時間に自身が拳銃で自殺してしまう夢を見るという。
それ以外にも不思議な事が多くある依頼人を困惑気味に対応するポアロ。結局は何事もなく依頼は終了するが数日後、依頼人が本当に拳銃で死んだとポアロの元に連絡がくる。
彼の家族と事実を紐解きながら、真実を解き明かす。この作品も短いがとても面白い作品だ。
グリーンショウ氏の阿房宮
現代では余りイメージ出来ない事だが、人の縁とは不思議なもので過去においては今作のような関わりもあったのだろうと推察する。
とある老婦人の遺言書の証人になるレイモンド。家政婦が全財産を相続する手筈で、その代わり手当は支払わないという。不思議な人物に不思議な屋敷。レイモンドは家族にそんな話をするが、一方それを聞いていたマープルはひどく心配する。
遺言書を巡る殺人事件と人物入れ替えトリック。クリスティの作品ではお約束ではあるが短編として読みやすい作品だ。
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短篇集
ポアロ5、マープル1
イギリスの料理やお菓子の名前がいろいろと出てくる。先日購入した『イギリスのお菓子とごちそう』を眺めながら楽しんだ。
印象に残ったのは「スペイン櫃の秘密」でポアロが有能な秘書ミス・レモンと話すたびにここにヘイスティングズがいたらな、と思うシーン。読んでる私も同感!
「夢」p.357「行きとどいた執事はノックなどしないもの」に驚き。そうなのか。知らなかった。ダウントンアビーでもそうだったかな。見直してみたい。
全体的に楽しめたけれど、登場人物の名前を覚えられないので、短篇集の場合に人物一覧がないのがつらかった。
Posted by ブクログ
短編集。ポアロとミス・マープルが一度に読める。
・クリスマス・プディングの冒険・・・ポアロ
・スペイン櫃の秘密・・・ポアロ
・負け犬・・・ポアロ
・二十四羽の黒つぐみ・・・ポアロ
・夢・・・ポアロ
・グリーンショウ氏の阿房宮・・・ミス・マープル
中でも美味しそうなものの描かれた話に惹かれる。
・クリスマス・プディングの冒険
王子が結婚を前に、家宝のルビーを遊び相手の女性に試しに付けさせてとねだられ、そのまま持ち逃げされる情けない事件。宝石の出る話は想像して華やかな気持ちになる。ましてや、リフォームした宝石商はカルティエ、どんなデザインだろうかとストーリーと関係ないところで、しばし脱線して夢想。
イギリスのクリスマス風景が描写され、美味しそうなご馳走が目に浮かぶ。
・二十四羽の黒つぐみ
毎週同じ曜日に来て同じ料理を食べるという常連客が、ある日別の行動を取り、それにポアロが興味を持つというのが面白い。この話も美味しそうなメニューが並んで、もっぱらその料理に心が動いた。七面鳥の栗の実詰め、キドニープディング、黒苺のタルト、どんな様子で、どんな味なんだろうと気になる。
・グリーンショウ氏の阿房宮・・・ミス・マープル
ミス・マープルは読んだことがなかったので、レイモンド・ウェストがマープルの甥というのも知らず、始めの内、いつどこでどうマープルは登場するのかな?と思いながら読んでいた。なかなか大がかりなトリック。折角の仕事を失ったルーの今後が気になるところ。
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