アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ポアロのクリスマス

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    ネタバレ

    クリスマスシーズンということで、数年ぶりの再読。
    クリスマスに一家が集合して、遺産問題で揉めて、そしてある夜事件が……!クラシカルな展開だけど、登場人物もわかりやすく、最後まで飽きさせず面白い。ドラマではどう表現しているんだろう?という設定があり、視聴への期待が高まる。もうちょっとクリスマスっぽい食べ物とかか出てきたらもっとよかったなぁ。

    (余談)
    ・途中でヘンリーという名前が出てきて、表紙裏の登場人物一覧を見てもわからず、「誰!?」と混乱したらハリーのことだった。
    ・ある文学作品に設定が似てるなぁ…と思うがそれを言ってしまうとそちらのネタバレになってしまうのでなかなか言えずちょっと歯がゆい

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    2023年12月25日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    外しの美学。
    ほんとうに、クリスティーは人の思い込みを見越して、物語を構成する才に秀でていたのだと思う。
    被害者の人物像を明確にするための装飾かと思いきや、犯人の動機と直結するという、、お見事。完全に見逃していました。

    こんなに凄みのある物語が有名にならない、そのことこそ、クリスティー作品の裾野の広さでもあるかもしれない。

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    2023年12月21日
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

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    もう世界のアガサクリスティはさすがです。ずっと飽きさせない。人物が交差しながらそれぞれの人物像を浮き上がらせる。
    ポアロの存在の安心感。最後の最後は清々しくそれぞれの場所に戻っていける

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    2023年12月18日
  • 書斎の死体

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    ネタバレ

    マープルシリーズ2冊目。1942年の出版ということは戦争真っ只中。英国は平和な印象。ある朝、アーサー・バントリー大佐の書斎で見知らぬ女性の死体が発見された。今回のミステリーは、①何故大佐の書斎で女性の死体が見つかったのか?②この女性は誰なのか?大佐の愛人なのか?でも本人は強く否定。死体の身元が明らかになるが、そこには遺産を巡る思惑が。今回も怪しい者がやっぱり。でっ、死体の確認をしたのは、あ~奴だったか!えっ、奴は結婚していたの?見破れなかった悔しさが残るけど、これはアンフェアなうな気がするけどどうかな?⑤

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    2023年12月17日
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

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    海外ドラマを観て、ちょっと分からなかった部分があったので原作を読んでみました。
    完全にネタバレ状態で読んだのですが、それはそれで面白かったです。こんなこと、この人にに話しちゃ駄目じゃない!とか、ツッコミを入れながら読んでました。
    今までクリスティー作品は10冊ほど読みましたが、ポアロやミス・マープルといったちょっと年配の主人公作品を読んできたせいか、クリスティー作品は落ち着いた雰囲気のものだと思ってました。でも本作はボビィとフランキーの若い二人が主人公で活気のある作品で楽しかったです。

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    2023年12月10日
  • 五匹の子豚

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    再読。
    クリスティの中で好きな作品の一つ。
    回想の殺人をあつかうものとしては「スリーピング・マーダー」と並ぶ傑作だと思う。クリスティを読んで思うのはミステリー以上にストーリーテラーとして優れているということ。上手いよねぇ。

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    2023年11月29日
  • ひらいたトランプ

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    手品のような小説

    この小説の醍醐味は、一つの犯罪について、被疑者4人のそれぞれのトランプゲームのやり方や言動から犯罪をどう犯すタイプか推測していく過程にポアロの能力が発揮されるところ。
    そこに、徐々に過去の事実が明るみにされ、各人の動きも加わり複雑に絡み合って、その先にあることへの期待がましていく。
    ところが、終盤に犯行状況が明らかとなったのは単純な理由?そこまで随分と理論的に進められてきたお話が、一転して豊かな感情が現れる……?

    でもまだ安心してはいけない。

    この展開の奥行きは、さすがです。

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    2023年11月28日
  • カーテン

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    クリスティーのガイド本で興味を持って読んでみました!
    確かに、ポアロ・シリーズでも最上位の極上のミステリー、でしょう。
    ポアロ最後の事件は穏やかですが独特な緊張感を維持しつつ進んでいきます。あの人がXか、いやコイツも怪しい…。
    衝撃的なラストまで、一気に読みたい気持ちを抑えつつ、ワクワクしながら毎日少しずつ読み進めて。
    残念ながら最後の事件は終了してしまいましたが、まだまだ元気なポアロが登場する読んでいない作品が残っていますので、どれから読もうか楽しみです。

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    2023年11月22日
  • パディントン発4時50分

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    ネタバレ

    ミス・マープルシリーズの有名な作品のひとつ。
    ルーシーがミス・マープルの目や耳や手となって事件の関係者である一族の屋敷で家事手伝いの仕事を完璧にこなしながら重要な手がかりや情報を集める本作で、私は家事手伝いという仕事がとても重要かつ需要のある仕事であると学んだ。もちろんルーシーのようにとても有能な人物であれば、フリーランスでも十分に生計を立て一財産を築くことができる。この作品でも、邪悪な殺人事件の最後にはほんの少しのハッピーエンドが仄めかされている。ミス・マープルは賢く有能なルーシーが誰を伴侶に選ぶのか分かっているようだったが、私はクラドック警部と同様にさっぱり分からない。強いてあげるならブラ

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    2023年11月14日
  • ビッグ4

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    もともと短編だったものを、長編にする為少し書き変えて作品にしたらしく、文章に違和感があるとのことだっんですが、アクション要素が多くハラハラドキドキでとても楽しめました!
    落ち着いた展開が多いポアロシリーズなので、こうゆう作品があってもいいのかなと思います。(まだ数冊しか読んでいませんが。)

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    2023年11月09日
  • おしどり探偵

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    トミー&タペンスシリーズはシリーズ通して初めて読んでいるが面白い。今作もやっと手に入り、読めずにとっておいた二作品も近々読むことにしよう。
    今作は秘密機関の後、夫婦となった二人の物語どであり、アルバートも彼等に従事してシリーズの登場人物として成長していく。クリスティはスパイスリラーの様な小説も多く、その中でも面白く魅力的なシリーズだ。
    アパートの妖精
     トミーはトミー、タペンスはタペンスだ(笑)タペンスの冒険への渇望は読者からすれば笑っていられるが、トミーにしてみれば気が気では無いだろう。何より本当に無茶をしかねないタペンスにトミーは振り回されている様だ(笑)
     夫婦の元にとある指令が

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    2023年11月09日
  • 鏡は横にひび割れて

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    この作品を読んで、ミス•マープルがとても好きになりました。

    きっと何年か経っても思い出すのは、「凍りついたような表情」の一場面。
    記憶に残るミステリーだと思う。

    また、これから歳を重ねて、力を失うような寂しさを感じた時に、今作のマープルの奮起を思い出して、勇気づけられたいと思う。

    ミステリーとしての魅力と、物語の力強さを持ち合わせた傑作。わたしはとても好みです。

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    2023年11月08日
  • ホロー荘の殺人

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    ホロー荘の殺人
     この作品のトリックは中々に特殊で。冷静に考えれば余り見た事がない。犯人が同様のパターンは知っているが、犯人を設けた上で進行していくポアロ達の一連のやり取りは、無駄を一切省いた整理された推理小説であり、様々な意見はあるがとても真っ直ぐなサスペンスミステリーだ。
     クリスティ作品の中でも屈指の「悲劇」であり、ヘンリエッタを中心として物語がどんどん進化していく。クリスティ得意の恋愛がふんだんに盛り込まれ、ミステリー、サスペンス、ロマンスのバランスもよく、更には読み進める障壁がない為スラスラとページを捲る事ができる。一つのドラマとして完成度が高く印象的な作品の為、一度読めば犯人や結末

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    2023年11月06日
  • 無実はさいなむ

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     無実はさいなむ
     女性資産家の殺人事件。逮捕されたのは養子の息子(ジャッコ)。息子は獄中で半年後に亡くなり、しかしアリバイを主張していたが、確認されなかった。二年後、事件の起きたアジール家にキャルガリという学者が訪れる。彼は二年前の事件当日、屋敷から離れた場所で逮捕されたジャッコを車に乗せた事実を伝えにやってきた。
     事件当時は交通事故に巻き込まれ、その後僻地での仕事の為、彼が逮捕されたことを知らず。せめて死後であっても彼が犯人ではないという事実を明らかにする為にアジール家を訪問する。
     殺人の罪で逮捕された無罪の男。彼のアリバイを持ちながら不幸により証言できず、良心の呵責を持つ学者。犯人と

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    2023年10月27日
  • ねじれた家

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     クリスティ作品は再読が多いのだが、今作は初めて読む作品だったのだ。クリスティにもその種類のミステリーがあったのかと驚愕、新しい発見だ。余り今作をクリスティのベストにランクしているものを見た事が無いが、少なからず現時点では僕のクリスティ10選に入れたい程、強く衝撃を受けた作品だ。
     「ねじれた家」という土台がありながら、そのイメージに合った世界観、環境観下でありながら、実は家族愛に満ちたレオニダス一族の物語で、クリスティ作品では金持ちは嫌な印象を与える事が多いが今作のアリスタイドは読み進めるととても好印象な人物である。しかし、その「家族愛」こそねじれの原因であり、家族一人一人が個性と歪みを持っ

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    2023年10月23日
  • 動く指

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    ミス・マープルものとして読むとちょっと物足りないかもしれない。ミス・マープルの出番は後半のごくわずか。
    それでもやはりクリスティらしい誰もが怪しく見える作品で、主人公の兄妹が微笑ましい。
    じっと編み物をしながら、頭をフル回転させるミス・マープルのように世の中を見てみたいと思ってしまう。彼女の頭の中では様々なことがきちんと整理されていくのである。

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    2023年10月22日
  • 予告殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    初めてのミス・マープルシリーズ。
    ドラマで見たことはあったのでストーリーは大まかに覚えていたけど、やはり活字を目で追いながら情景を想像するのはとても楽しい。
    個人的に一番好きなのはジュリア(エマ)。淡々としていて、可愛らしいところもあって、素性がバレても狼狽えず堂々と振る舞う。素直で無垢な子供のようだけどしっかりと自分の意思や考えを伝えることができる強く優しいバンチも好き。そしておっとりとしてロッキングチェアが似合いそうな老嬢ミス・マープルのラストの掃除道具入れ?の中に隠れてドーラの声を真似るという行動力と度胸は老嬢故の人生経験から得たものなのか、はたまた彼女の生まれ持った素質なのか。ミス・マ

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    2023年10月18日
  • 終りなき夜に生れつく

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    ネタバレ

    終わりなき夜に生まれついてしまった青年の手記
    ミステリーになるのかどうかと思っていたらきっちり、かっちり、ミステリーだった
    かわいそうなエリー

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    2023年10月17日
  • ヘラクレスの冒険

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    テーマを付けた短編集として「火曜クラブ」と並び秀逸。
     ポアロのクリスチャンネームがヘラクレス(フランス読みでエルキュール)は有名。今回はポアロとバートン博士が名前について語らっている。(いつの時代もキラキラネーム問題はあるんだなぁ(笑))
    ポアロは博士の指摘を受け、自身がヘラクレスらしからぬ事、いや、現代のヘラクレスとして引退迄に十二の事件を解決する事、それが古代ヘラクレスの十二の難業を現代に再現する事だ。と考え、依頼を進めていく。
    十二編をコンセプトとしてまとめ、更にはポアロの名前を冠した作品集だ。
    第一の事件 ネメアのライオン
    ミスレモンが整理した手紙について、ポアロが面白い依頼はなか

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    2023年10月16日
  • ゼロ時間へ

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    ネタバレ

    凄かった、凄かった。
    最後に一気に回収されていく複線。
    呆然としてしまう、あまりの凄さに。
    バトル刑事の娘さんの件までこう作用するとは…。
    ケイのヒステリックもネヴィルに影響されてたんだろうかとか考えてしまう。

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    2023年10月15日