アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレクリスマスシーズンということで、数年ぶりの再読。
クリスマスに一家が集合して、遺産問題で揉めて、そしてある夜事件が……!クラシカルな展開だけど、登場人物もわかりやすく、最後まで飽きさせず面白い。ドラマではどう表現しているんだろう?という設定があり、視聴への期待が高まる。もうちょっとクリスマスっぽい食べ物とかか出てきたらもっとよかったなぁ。
(余談)
・途中でヘンリーという名前が出てきて、表紙裏の登場人物一覧を見てもわからず、「誰!?」と混乱したらハリーのことだった。
・ある文学作品に設定が似てるなぁ…と思うがそれを言ってしまうとそちらのネタバレになってしまうのでなかなか言えずちょっと歯がゆい -
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ネタバレミス・マープルシリーズの有名な作品のひとつ。
ルーシーがミス・マープルの目や耳や手となって事件の関係者である一族の屋敷で家事手伝いの仕事を完璧にこなしながら重要な手がかりや情報を集める本作で、私は家事手伝いという仕事がとても重要かつ需要のある仕事であると学んだ。もちろんルーシーのようにとても有能な人物であれば、フリーランスでも十分に生計を立て一財産を築くことができる。この作品でも、邪悪な殺人事件の最後にはほんの少しのハッピーエンドが仄めかされている。ミス・マープルは賢く有能なルーシーが誰を伴侶に選ぶのか分かっているようだったが、私はクラドック警部と同様にさっぱり分からない。強いてあげるならブラ -
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トミー&タペンスシリーズはシリーズ通して初めて読んでいるが面白い。今作もやっと手に入り、読めずにとっておいた二作品も近々読むことにしよう。
今作は秘密機関の後、夫婦となった二人の物語どであり、アルバートも彼等に従事してシリーズの登場人物として成長していく。クリスティはスパイスリラーの様な小説も多く、その中でも面白く魅力的なシリーズだ。
アパートの妖精
トミーはトミー、タペンスはタペンスだ(笑)タペンスの冒険への渇望は読者からすれば笑っていられるが、トミーにしてみれば気が気では無いだろう。何より本当に無茶をしかねないタペンスにトミーは振り回されている様だ(笑)
夫婦の元にとある指令が -
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ホロー荘の殺人
この作品のトリックは中々に特殊で。冷静に考えれば余り見た事がない。犯人が同様のパターンは知っているが、犯人を設けた上で進行していくポアロ達の一連のやり取りは、無駄を一切省いた整理された推理小説であり、様々な意見はあるがとても真っ直ぐなサスペンスミステリーだ。
クリスティ作品の中でも屈指の「悲劇」であり、ヘンリエッタを中心として物語がどんどん進化していく。クリスティ得意の恋愛がふんだんに盛り込まれ、ミステリー、サスペンス、ロマンスのバランスもよく、更には読み進める障壁がない為スラスラとページを捲る事ができる。一つのドラマとして完成度が高く印象的な作品の為、一度読めば犯人や結末 -
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無実はさいなむ
女性資産家の殺人事件。逮捕されたのは養子の息子(ジャッコ)。息子は獄中で半年後に亡くなり、しかしアリバイを主張していたが、確認されなかった。二年後、事件の起きたアジール家にキャルガリという学者が訪れる。彼は二年前の事件当日、屋敷から離れた場所で逮捕されたジャッコを車に乗せた事実を伝えにやってきた。
事件当時は交通事故に巻き込まれ、その後僻地での仕事の為、彼が逮捕されたことを知らず。せめて死後であっても彼が犯人ではないという事実を明らかにする為にアジール家を訪問する。
殺人の罪で逮捕された無罪の男。彼のアリバイを持ちながら不幸により証言できず、良心の呵責を持つ学者。犯人と -
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クリスティ作品は再読が多いのだが、今作は初めて読む作品だったのだ。クリスティにもその種類のミステリーがあったのかと驚愕、新しい発見だ。余り今作をクリスティのベストにランクしているものを見た事が無いが、少なからず現時点では僕のクリスティ10選に入れたい程、強く衝撃を受けた作品だ。
「ねじれた家」という土台がありながら、そのイメージに合った世界観、環境観下でありながら、実は家族愛に満ちたレオニダス一族の物語で、クリスティ作品では金持ちは嫌な印象を与える事が多いが今作のアリスタイドは読み進めるととても好印象な人物である。しかし、その「家族愛」こそねじれの原因であり、家族一人一人が個性と歪みを持っ -
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ネタバレ初めてのミス・マープルシリーズ。
ドラマで見たことはあったのでストーリーは大まかに覚えていたけど、やはり活字を目で追いながら情景を想像するのはとても楽しい。
個人的に一番好きなのはジュリア(エマ)。淡々としていて、可愛らしいところもあって、素性がバレても狼狽えず堂々と振る舞う。素直で無垢な子供のようだけどしっかりと自分の意思や考えを伝えることができる強く優しいバンチも好き。そしておっとりとしてロッキングチェアが似合いそうな老嬢ミス・マープルのラストの掃除道具入れ?の中に隠れてドーラの声を真似るという行動力と度胸は老嬢故の人生経験から得たものなのか、はたまた彼女の生まれ持った素質なのか。ミス・マ -
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テーマを付けた短編集として「火曜クラブ」と並び秀逸。
ポアロのクリスチャンネームがヘラクレス(フランス読みでエルキュール)は有名。今回はポアロとバートン博士が名前について語らっている。(いつの時代もキラキラネーム問題はあるんだなぁ(笑))
ポアロは博士の指摘を受け、自身がヘラクレスらしからぬ事、いや、現代のヘラクレスとして引退迄に十二の事件を解決する事、それが古代ヘラクレスの十二の難業を現代に再現する事だ。と考え、依頼を進めていく。
十二編をコンセプトとしてまとめ、更にはポアロの名前を冠した作品集だ。
第一の事件 ネメアのライオン
ミスレモンが整理した手紙について、ポアロが面白い依頼はなか