アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
個人的ポアロシリーズ最高傑作です!
人物が多く、関係も複雑でページ数も多い、と慣れないと読むのに苦労するかもしれませんね。
物語はナイル川を遡る豪華客船で悲劇が...と言うもので舞台はエジプトになるのですが、物語が緩やかで、エジプトの描写で旅行している気分になりワクワクします。
ミステリにおいても、様々な事件に様々な証言。嘘をついているのは誰だ?矛盾しているのは誰だ?と読み進めていてとても楽しいです。(意外と犯人とか動機は自然とわかるかも?)
ヒューマンドラマとしても完成度が高く、1本の壮大な映画を見終えたような満足感がありました(映画化されてますが)。
物語のバランスに優れた傑作なので、 -
Posted by ブクログ
ミス・マープルの初歩のような短編集でした。
短編集なので日常の謎が多いのかと思ったらほとんどが殺人絡みで事件も推理も本格的でした。これを短編でどんどん出しちゃうとは本当にアガサ・クリスティーは引き出しが多いんだなあ。
「迷宮入り殺人事件。」作家のレイモンド・ウェストは最近この言葉が気に入っている。ここはイギリスの田舎町セント・ヘアリ・ミードの老婦人ミス・マープルの居間。レイモンドはミス・マープルの甥で、古風で家庭的で居心地の良い叔母さんの家で集まりを開いたのだ。その場に元スコットランドヤードの警視総監、ヘンリー・クリザリング卿(サー・ヘンリー)がいたこともあり、参加者たちが自分が遭遇して解決 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ1943年原書 桑原千恵子訳
五匹の豚はマザーグースの数え歌
・ポアロ →探偵
・カーラ.ルマルション→21歳の美しい女性
目がキラキラしている
カーラ母がカーラ父を殺して
叔父夫婦に引き取られ
何不自由なく成長
・アミアス.クレイル→カーラ父 画家 芸術家
・カロリン.クレイル→カーラ母
カーラが21歳の時
父母の遺産と母の手紙を受け取る
カーラがポアロに
父母の事件の調査を依頼
(母の手紙には自分は無実だと..)
・ジョン.ラタリー→カーラの婚約者
・モンタギュー.ディブリーチ卿
・クエンティン.フォック
・ジョージ.メイヒュー
・ケ -
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「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」
こんな会話を盗み聞きしてしまうポアロ。休暇のエルサレム旅行中にだっていうのにさすがに名探偵!事件から寄って来ちゃう!
しかし物語の中盤までポアロの出番はない。話はこの会話の主であるレイモンド・ボイントンと、キャロル・ボイントン兄妹へと移る。
兄妹が殺そうと決意したのは、自分たちの継母(父の後妻)であるボイントン老夫人。彼女はボイントン氏の死後、家族の上に君臨し、心理的に抑えつけ、絶対に逆らえないと精神に叩き込んでいた。ボイントン一家はこんな感じ。
・ボイントン老夫人:昔は刑務所の女看守だった。そりゃーコワい。根っからのサディスト、独裁者 -
Posted by ブクログ
「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」
アバネシー家の当主、リチャードが病死した。彼の葬儀の後、遺言公開の座上で末の妹、コーラが口にしたのはとんでもない言葉だった。
ポアロシリーズ25作目
上手い……上手すぎるんだよ、クリスティは(笑)
最初から最後まで、とてもクリスティらしいお話。お金持ち一族の主人が死んで、財産分与で揉めるヤツ。
それぞれのキャラがやっぱり上手い。やなヤツあり、カッコいい女性アリ、怪しい人あり。
問題発言をした末妹のコーラの造形がまた良い。
そして安定のポアロ。この食えないオジ様がたまらん(笑)
オチにはしっかり驚いたし、安定感抜群なんよなぁ。女王はすごい。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレうーん面白かった!久々の星5つでございます。
証拠的にも動機的にも黒としか思えない状況をどうひっくり返していくのか。
あらゆるクリスティーランキングで、”派手ではないが傑作”と名高い今作を、ついに読むことができました。
あらすじから、エリノアが(おそらく)犯人でないことは明らかなのですが、それを抜きにしても彼女のような女性はとても好みなキャラクターです。クリスティー作品に時々出てくる、知性と品があって自立した女性にめっぽう弱いんだよなぁ。
そしてへっぽこ探偵な私は、「エリノアでないならロディしかありえないのでは?!」と早合点していたため、最後の最後に明かされる謎解きにはびっくり仰天。ポアロさ -
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Posted by ブクログ
【トミー&タペンス】
1968年クリスティー78歳。
あんなに若々しかったトミー&タペンスが初老に。だけど気持ちは二人とも全然変わってない。
このシリーズは、夫婦が仲良くてどんな時でもポジティブで明るいのが良い。読むほどに2人が大好きになる。
家で待ってる奥さんではなくて、女性が歳を重ねても活躍し続けているのはクリスティー自身のよう。
暴走し続けるタペンスを温かく見守るトミー。この夫婦はいくつになってもお互いをリスペクトしているのが最高。
名脇役アルバートもかなり良い味出してる。
今回は今までのトミタペにはなかった強烈な衝撃もあった。そしてあの一言が光ってる。
クリスティー