アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
まずお屋敷とかじゃなくイギリス国内のいろいろなところで事件が起きて駆けずり回る筋書きが、これまで読んだポワロシリーズの中では新鮮でとても面白かった。
お屋敷や村とかだと途中でどうしても牧歌的で穏やかな雰囲気も出てきてしまい、それがクリスティの魅力のひとつとも思うが、この作品はそれがなく良い意味でずっとピリピリした緊張感を感じながら読んでいた。
随所に挟まれるカスト氏のシーンも異常者の行動をのぞき見しているような(読んでいるときはそう思わされていた)居心地の悪さがあり、作品全体をシャープに引き締めている。
ここらへんはなんかフィンチャーのセブンやゾディアックのようなじわじわと怖がら -
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Posted by ブクログ
ポアロシリーズ。
今回の舞台は、ナイル川を遡上する豪華客船。クリスティー作品ではお馴染み(?)の裕福な美女を巡るロマンスを軸に、登場人物たちの不穏な思惑が複雑に絡み合う。
ミステリー作品なんだけど、中盤までなかなか事件は起きない。それでも著者の卓越した描写力で、普通に人間ドラマの読み物としても面白い。
本作は何と言っても、ポアロの魅力がふんだんに詰まった作品だと思った。謎を解き明かす観察眼と推理力は言うに及ばずで、一癖も二癖もある登場人物たちとの関わり方、言葉の選び方、思いやりや慈悲深さなど、ポアロの人としての魅力が印象深かった。
エジプトのナイル川での旅情や、事件発生後の犯人探しは最後 -
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Posted by ブクログ
章毎に視点が変わり、それぞれの登場人物目線でストーリーが進んでいくのが面白くて良かったです。
あるひとつの場面や事件に対して、それぞれの思惑や心情が明かされていく様子にわくわくするし、それでいて誰が真犯人であるのかが良い具合にぼかされて話が進行していく描写の緻密さには思わず感服しまいました。
またそれぞれの目線で見る"名探偵ポアロ"の、不気味なまでの底の知れなさが、読者目線にもより鮮烈に描かれているのが印象的でした。
ポアロ視点が無いのでよりそう感じたのかも知れない。
これまでのポアロシリーズの中でも特に男女の愛憎や恋に焦点が当たっているのも印象的。ミステリーのドキドキは