アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
閉ざされた豪華列車という舞台設定だけでわくわくするし、その中で起こる殺人事件はまさに「古典的ミステリ」の醍醐味を凝縮している。
そして最後に明かされる真相は、理屈の上でも感情の上でも強烈な衝撃を与える。正義とは何か、という問いが読後にずっと残るし、この結末だからこそ世界的に愛され続けるのだと納得できる。
●展開
名探偵ポアロが一人一人を丁寧に尋問していく過程は緊張感が途切れない。各人の証言やアリバイが絡み合い、すべての乗客にアリバイがある中、どの人が犯人なの、か誰もが怪しく、しかし誰もが犯人ではないように見える中で、真相を追い求めるドキドキ感が続いていく。
真相に近づくたびに少しずつ -
Posted by ブクログ
ポアロシリーズを読んだのは、今回で4作品目だけど、これまでの作品にみられたような限られた集団内での事件とは異なり、今回は犯行が広範囲に及び、無差別連続殺人事件の犯人と対峙する展開なので、これまでとは雰囲気が違うような。
基本的に、お馴染みヘイスティングズ視点で進行。相変わらず、愛嬌たっぷりのお茶目さんw
ポアロへABCと名乗る謎の人物から殺人予告の挑戦状が送られる。その予告通り、Aから始まる地名の町で、Aの頭文字の第一被害者が発見される。そして、B、Cと第二、第三の事件が発生する。いわゆるミッシングリンクと言われるミステリの先駆け的な作品で、次々と起こる事件の疾走感とともにグイグイと読み進め -
Posted by ブクログ
クリスティのデビュー作ということである程度の粗削りな部分は覚悟していたが、読み始めてみると驚いたことに全くそれがない。
クリスティ作品らしいなあという要素は既に完成された状態で組み込まれているのがすごい。
主人公のヘイスティングズは美人がいるとすぐ惚れたり、その美人に相手がいると分かると途端に機嫌が悪くなったり、ポアロとのやり取りの中でもすぐ調子に乗ったり機嫌が悪くなったり、要するにいい人過ぎない等身大の人物なのが面白い。
クリスティはなんでこんなに男性の気持ちを理解し表現できるのか。
ポアロはポアロで嫌われてもおかしくないような言動をさせつつ、謎が解けた喜びで庭を走り回るようなかわいい側面を -
Posted by ブクログ
ネタバレニックと知り合い、彼女は顔の周りに蜂が飛んだというがポアロは弾丸や帽子の穴を発見。このところ3回くらい命拾いしたという話もあり、ニックは何者かに命を狙われているのではないかとポアロは思い、調査することに。
ニックのキャラクターが明るいのと、ニックを中心に人間関係が説明されていくのもあって話が分かりやすかったものあり、全体的に飽きることはなかった。
p280辺りで死の偽装をするところから盛り上がってきて面白かった。終盤のは怒涛の推理で、それぞれの人物の思惑・裏の顔が判明。腕時計は、ポアロはそうゆうタイプなのかと少し意外だった。
クロフト氏もポアロが言うように典型的なオーストラリア人の仲睦まじい -
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Posted by ブクログ
30数年かけて、ちょっとずつ読み進めてきたポワロシリーズ。老眼で旧ハヤカワ文庫版が読みにくくなってきたこともあり、新版で買って読みました。
推理小説が乱造される昨今、今までにないトリックだのどんでん返しだの色々読みましたが、そのほとんどが奇をてらったトンデモ犯罪でした。
そんな中、もはや古典の感もあるアガサ・クリスティを読んで「こういうのもあるのかぁ〜」と感心することになるとは。
さすがミステリーの女王。
過去の事件を調べ歩き、人の話を聞き、手記を読む、という形式なので、淡々として大人しい感は否めませんが、それだけに最後のポワロの解決編が鮮やかに引き立ちました。
私たちにもポワロと同じヒ -
Posted by ブクログ
mousetrapを見に行く前に原作を予習しようと思って読み始めた。
読み終わってまず初めの感想としては、短いのにめちゃくちゃ満足感がある。主な理由としては1つ、戯曲なだけあってテンポが良くキャラも立っていること。カタカナの名前を覚えるのが苦手なわたしでもすぐに登場人物を自分の世界にインプットできた。さらにもう1つ、話の構成がわかりやすく、いい意味でミステリーのテンプレをいっていること。大体流れは読めるが、不思議と肩透かしをくらった感じはない。
れっきとした殺人事件が起きているのに、いまいち舞台に緊張感がなく、終始なごやかで間の抜けた雰囲気が漂っているのもこの作品の愛すべき点。ぬるっと殺されて -