アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クリスティーのウェストマコット名義の愛の小説第2弾。
ということで、今回、謎解きはなしです。
前回の「愛の旋律」は、派手派手な展開でしたが、今回は、主人公が地味な性格なので、展開もちょっと地味な感じです。もうちょっと、派手な展開の方が、わたし的には好みです。
でも、これも主人公の子ども時代から丁寧に書いています。なんで、こういう人に育ったのかが、よくわかる感じ。
母親がなくなって、夫に裏切られて、精神をだんだん病んでいくという展開は、まさに、クリスティーの半生そのものですな。
まあ、クリスティーがこの小説の主人公ほど弱かったとは思えないけれど。でも、人にはいろいろな面があって、そのうちの1つをクローズアップしてみていく感じ。
そのクローズアップの仕方というのは、とても巧いです。だから、シーリアにも共感できる部分はあるし、ダーモットにも共感できる部分がある。
語り手の画家は、その両方を理解できる読者的な位置にいて、これも、なかなか巧みだなぁと感じました。
グラニーが、衰えていくところとか、こわいぐらいにリアルです。そういう細かいリアルさと、ロマンチックな飛躍が、クリスティーの小説、ミステリーなしでも読める魅力です。
というか、もともと、ミステリーをそんなに読めないわたしでも、楽しめるところです。 -
Posted by ブクログ
The Pale Horse(1961年、英)。
ノン・シリーズ。クリスティ後期の作品で、オカルティックな異色作。
2人の女性がカフェで大喧嘩を始めた。偶然その場に居合わせた主人公は、数日後、片方の女性が若くして病死したことを知る。さらに数日後、神父が殺害される事件が発生。神父が隠し持っていたリストに、死んだ女性の名が書かれていたのを知った主人公は、調査するうち、人を呪い殺せるという魔女の噂を耳にする…。
伏線の妙を楽しむ一冊。魔術的世界に引き込まれていく主人公の心理描写がスリリング。ミステリと関係ない分野で、あっさりとネタバレされていることがあるが、できれば予備知識なしに読みたい。