萩尾望都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全ての作品が傑作!
「イグアナの娘」…ドラマで有名だけど読んだら全然印象と違うから驚いた!
「帰ってくる子」…大切な存在を失った人たちの想いが詰まった話!
「カタルシス」…息苦しい場所から深呼吸できる自分らしさをみつけることの大切さを知る切ない話!
「午後の陽射し」…他人同士が夫婦になる、当たり前ではないことを知る瞬間を大切に!
「学校へ行くクスリ」…自分が自分であることを知るって難しい〜あいての心をしりたくなるけど知る必要はないよね!
「友人K」…気にしなくてよいのに気になる存在ってあるね。相手も絶対気になるはず!
全てが当たり前を疑わせるお話!
すごいな〜
ぜひ〜 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ神様みたいな本だった。
なにかを愛することってどうしても自己愛の裏返しになってしまうけど、トーマの愛は違う。
冒頭の彼の遺書が、本編を読む前と後とでこんなにも意味合いが変わってくるとは思わなかった。
「彼はぼくを死んでも忘れない」ということ、「彼の目の上にぼくがずっと生きている」ということ、そのおかげでユーリはこれからどれだけ心安らかに生きていけるか、トーマは全部分かったうえで彼に翼を捧げたんだ。
代わりのいない人間なんていないってずっと思ってた。
確かに「物質」的にいえば人間の代わりなんていくらでもいるかもしれない。私と似た顔、似た声、きっといくらでもいる。
唯一代わりのきかないものは「 -
Posted by ブクログ
ネタバレ以前読んだのは同じ小学館文庫だが旧版(カバーイラストが萩尾望都ではない)で、収録作品も異なる。
今回初読だったのは、「もうひとつの恋」と「セーラ・ヒルの聖夜」。
どういう経緯で前回の文庫化の際に未収録だったかは知らねども、今回躍り出た2作によって、一冊の本として豊かになった。
まずは「もうひとつの恋」、本書で唯一コメディ。
大いに息抜きできる。その上ただの箸休めではなく、「双子」の系列で意義深い。
そして「セーラ・ヒルの聖夜」。
冒頭の表題作と呼応するように、またも「双子」テーマ。
しかも家族を前面に押し出してきて。
一冊の中で何度も「双子」と「家族」が手を変え品を変え現れる。
これが作者にと