萩尾望都のレビュー一覧
-
ポーの一族に出てくる人間って、浮世離れしているとか、貴族で生活感がない、とかちょっとふわっとした感じだったと思うのですが、この下巻は生活感と、人間のすれ違い、そして男女差別や出自による差別が濃厚です。
つまり残酷な神が支配する的な濃厚さが1冊に詰まっているので、読むのに時間がかかりますが、やっぱり面...続きを読むPosted by ブクログ -
アランが消失してから何十年…読者も待っていた甲斐がありました。今まではよく分からない神秘的なおじいちゃんだったキングポーの過去等、ポーの一族の世界観がぐっと具体的になって大満足です。
バンパネラ同士で繁殖できたっけ?という冒頭の違和感からつながるファルカの”子どもが好き”という設定…なんて残酷なんだ...続きを読むPosted by ブクログ -
本当に、本当に生きていて良かった。ポーの一族の続きを読めるなんて!!!ありがとうございます。
アランの運命やいかに!最近はすっかりアランの可愛さに目覚めてしまって。ポーの一族の謎がどんどん明かされて行きますね。それは人類以外の生命体、また生命のエネルギーそのものへのアプローチとなる。不思議な気持ち...続きを読む -
やはり身近にいる人の影響は大きい。いい意味でも悪い意味でも。
大きすぎる傷を負うと元には戻らないけど、一番難しかったサンドラへの告白が出来て
一つ自分の中で消化して生まれ変わることができたんだと思う。
そこまでたどり着けたのは周りの人たちの影響があると思うし、ジェルミがまた愛を信じられるように...続きを読む -
写真を見せてしゃべらせる。強引なやりかただけど、イアンが絶対に逃げないのならそんなやり方もありかな。
そして浮かび上がってきたのはサンドラのこと。でももう何を考えていたのか聞くことはできない。
イアンも母のことを思い出した。グレッグも何かあったのかもしれないが同情はしたくないな。
はちみつ生姜...続きを読む -
バレンタイン可哀そうすぎる…。エリックは、ちょっと無理!
ジェルミが癒す側になってそれによってジェルミも少し癒されたかな。
イアンの存在はジェルミの中で確実に大きくなっている、だから迷惑をかけたくない。サンドラへの不信感も高まっていく…。
目をそらしてたけどこの二人は親を殺した側と殺された側な...続きを読む -
混乱しつつもジェルミと向き合おうとするイアン。愛あればこそ。
でも一方通行で、ジェルミは同じ気持ちにはなれない。あんなことがあってからまだ数ヶ月だからしょうがない。
少し心を許した?と思ったら逃げてしまうけど少しずつ心を開いてる。
いつかジェルミに愛が届いてほしいな。
ちょいちょい出てく...続きを読む -
ジェルミと比べるとキャスがかわいそうだったけどお姉さんが来てくれてよかった。
イギリスに戻ってきていい環境に、と思ったけどそうでもない?ジェルミを狙う人が多すぎる。
イアンの行動もどうなんだ。すっかり誘惑に負けている。 -
いつ死ぬんだこいつはと思いながら見てたけどついに…。そしてサンドラも。
また別の苦しみが始まってしまった。
イアンは真実が知りたいからジェルミに詰め寄るけどそれだけじゃないような気配。
サンドラはどこまで知ってたの?どんな気持ちで過ごしてた?サンドラも情緒不安定だったもんなぁ。 -
イアンにとってはいい父親だったかもしれないけど、陰には生贄となった人たちがいる。
父の秘密を知りすぎて現実逃避モードに。ジェルミがせっかく打ち明けたのにそこで否定されたらもう絶望だよ。
責任取って早く救い出してくれ! -
ジェルミとグレッグの関係に気づく人が増えてきたけどほとんど助けにならなかったり
追い詰められ、自分を救えるのは自分だけと悟ってしまうところがリアルでした。
サベージまで裏切るとはビックリだよ!希望の光はウィリアム、ナディア、バレンタインぐらい?
イアンは父のことあんまり分かってないんだなぁ。 -
グレッグの家族のことや過去が分かってきた。イアンはかっこよくて良いやつだけどジェルミの身に
起こっている事には気づかないし、無自覚にジェルミを追い詰める。エスカレートするグレッグの暴力にジェルミがひたすら可哀そう。
壁の死体など、苦痛の表現がすごい。愛されたい愛したいという切実な心の叫びが胸にく...続きを読む -
外国が舞台ですが身近な題材だと思います。やっかいなじじいに目を付けられ日常が狂っていく。
逃れようとしても大人にあっさりまるめ込まれる子供の無力感が悲しい。 -
どうにか逃げたくて寄宿舎に入るのに
金曜日の夜には帰らなきゃいけない
帰らない様に頑張っても、子供の力ではどうする事も出来ない…
職場でセクハラ上司に会わないようにどうにか逃げて逃げて…でも、他の社員に手を回して自分の元に来るように、逃げられない様に手を回されてしまう
自分の経験と重なってし...続きを読む -
何一つ解決しないまま本編は終わります
これは萩尾先生が恐らく心理学を勉強していらっしゃるのではないか?と思いました
自分の受けてきたことを受け入れて消化していく、またその途中
話してスッキリ解決!なんてするわけない
-
読んでるこちらからしたら、全部真実を話してるジェルミを全否定して、自分の父親像を守ろうとするイアンに怒りが湧きますが…
自分の父親だったらと思ったら、とても想像できない
つまり受け入れられない…そう言うことですよね