萩尾望都のレビュー一覧

  • 一度きりの大泉の話

    Posted by ブクログ

    こんなに痛々しく、こんなに強靭な想いに満ち溢れた本には出合ったことないかもしれません。それもメディアに対して大泉時代の話は今後一切受け付けない、という意思表明のメッセージを発信するための、作者が現在必要としている機能を果たすべく生まれた本です。そういう意味では、一度きりの「大泉の話」であると同時に、「一度きりの大泉」の話でもあるのです。手塚治虫がマンガに持ち込んだドラマツルギーを萩尾望都や竹宮恵子の団塊の世代の女性作家たちが少女マンガに持ち込んだ…的なフレームワーク的な分析がいかに平面的で定型的か、ということを思い知らされました。創作はいつだってひとりひとり個人的な熱情の発露なのですね。もちろ

    1
    2021年10月03日
  • 11人いる!

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ■11人いる! 121p
    この作品は読み返さなくてもいいくらい一コマ一コマ憶えていた。
    が、なぜこの本だけ見当たらないのか悔しくて再購入して読み返してみた。
    思い出すに、おそらく初・萩尾望都作品。
    たぶん同じ小学館の「ドラえもん」に入っていたチラシでこの文庫版の表紙イラストを見て、タイトルや絵柄に惹かれたんじゃなかったか。
    おじさんになって読み返してみると、「エイリアン」「遊星からの物体X」「イベント・ホライゾン」など思い出すものもある。
    そしてこれは続編で感想を強めるのだが……

    ■続11人いる!!東の地平・西の永遠 160p
    かなりはっきり異文化交流の話なのだ。
    発展と「未開」、信仰と文化

    1
    2021年09月25日
  • 私の少女マンガ講義(新潮文庫)

    購入済み

    少女マンガ好きにおすすめの本

    萩原望都先生の作品を見ながら、作品を構成する際の意図が詳細に説明されているところが、大変ためになりました。
    これから少女マンガを読むときには、作者が何を、どう見せたいのかを考えながら読めそうですし、描く方も頑張ろうと思いました。
    また、読んだことのない作品も紹介されていて興味がわきました。
    さらに、昔なつかしい作品名がたくさん出てきて、忘れていた昔読んだ記憶がよみがえりました。

    #感動する #深い #タメになる

    0
    2021年09月24日
  • 一度きりの大泉の話

    購入済み

    一度きりの大泉の話

    萩尾先生から見た大泉の話が語られています。
    口語らしい文章だなと思ったらインタビューから文字を書き起こしたようです。
    ご本人が仰るように萩尾先生は人間関係の苦しい部分(嫉妬など)について少し鈍感なんだと思いました。素直で器用ではないけれど天才肌で、周りからしたら脅威に思われたのかもしれません。萩尾先生が傷つく結果(互いに傷つけあう結果)になったのは心が痛いです。
    萩尾先生も竹宮先生も偉大な漫画家ですが、どこか対極にいるような性質で、面白かったです。おそらく竹宮先生はこの本を読むのだろうと思うと、今後の動向が気になります。

    1
    2021年09月23日
  • 半神

    購入済み

    萩尾望都は偉大だ

    有名すぎる表題作については、今更語るまでもない。他に収録されている作品では「偽王」「ハーバルビューティ」が好きだ。罪を思い出させて自分の傷を精算するために道連れになる男。何もかもが想定外のハーバルビューティ。萩尾望都の作品は、出会えて読めてよかったものばかりだ。

    #深い #感動する

    0
    2021年09月19日
  • トーマの心臓

    ネタバレ 購入済み

    人生のバイブル

    天使の羽根を失ったとユリスモールに告白されたエーリクが「僕の羽根を片方あげる。両方でも良い、僕はいらないから」と答えた場面は今読んでも涙が流れる。あの頃私は何も知らないティーン・エイジャーだったのに。私の人生を語るときに欠かせない一冊。

    #感動する #泣ける #深い

    1
    2021年09月19日
  • 訪問者

    ネタバレ 購入済み

    名作中の名作

    最後の場面でユリスモールの前で流すオスカーの涙。罪を犯した父に許しを与える存在になりたかったのに、父にとっては自分は裁きをくだす者だった。愛と絶望の描写が胸を締め付けられる。「エッグ・スタンド」も初めて読んだのははるか昔なのにいまだにセリフの一つ一つが心の中にしまわれている。進化論から、死んだ子どもへの罪の意識を漂わせる現代っ子の救いの物語。城を作るには、黒と白の石が両方必要だということを本当に納得できたのは十数年たってからだった。

    #切ない #深い #泣ける

    1
    2021年09月20日
  • トーマの心臓

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1974
    何度も読んだはずだが今回ようやく気付いたのが、キリスト教でいうユダとイエスの関係が重ねられているのだということ。
    今までは少年愛、ギムナジウム、という意匠に、あっけなく惑わされ、いわば気軽に耽溺していたのだ。
    なぜトーマは死んだのか。
    ユーリが暴力に屈して信仰を捨て(かけ)たからこそ。
    →八角形眼鏡のサイフリートは終盤突然差し挟まれた人物では決してなく、創世記でいう蛇的存在だった。
    トーマはいわば身を徹してユーリを「正しい道」に引き戻したのだ。
    いってみればユーリおまえ全員から愛されているんだぞ、と、作品の外から言ってやりたい。何度でも。
    プレ作品である「11月のギムナジウム」と比べ

    1
    2021年09月19日
  • フラワー・フェスティバル

    購入済み

    生きることの肯定

    夢中で読んじゃった!
    感情の揺れ動く様を本当に繊細に描いています。
    動揺しているときに手を掴まれ、肉体的な触れ合いによって気持ちが落ち着くところや、家族や仲間たちに対して怒ったり、また別な時には肯定的な感情を持ったりするところなど。
    そういう揺れ動く心を持つ自分への許し、それから自分と同じように心を持つ他者への許しがこの作品のテーマだと感じました。
    あとやっぱり、母。イグアナの娘しかり、母の心のしこりが子どもに影を落としているんですよね。母親も一人の人間なのに、母であることを強いられる悲哀。大人が子どもっぽくてもいいんです。役割をなぞるキャラクターではなく、かつて子どもだった一人の人間

    #感動する #切ない #ドキドキハラハラ

    0
    2021年09月17日
  • あぶな坂HOTEL

    Posted by ブクログ

     再読。ありがちな設定でも名手 萩尾望都は読ませてしまう。
     「女の一生」「3人のホスト」は特に感銘を受けた。後者は舞台劇で観たい気がする。

    0
    2021年09月15日
  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 8

    Posted by ブクログ

     マルゴがその晩年、19年に及ぶ軟禁状態にあったことは鹿島茂「『ワル姫さま』の系譜学」で知っていた。その辺りは駆け足気味に語られる。
     これだけ多人数のキャラクターが行き交う物語を交通整理しおおせた萩尾望都の構成力に舌を巻く。
     マンガのよいところ。キャラクターの成長を幼女→少女→熟女→老女に至るまでシームレスに描ける。この点、映画の場合、似た子役と特殊メイクに頼るしかない。イザベル・アジャーニ主演「王妃マルゴ」ではどうしていたのだろう。
     ラストは微妙なハッピーエンド。

    0
    2021年09月12日
  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 5

    Posted by ブクログ

     マルゴの結婚と同時にフランス史の悲劇、聖バルテルミの虐殺が描かれる。萩尾望都も表現に悩んだことだろう。
     兄シャルル9世は狂気へ傾斜する。次兄アンリ、末弟アランソンの動きは予断を許さない。
     意に染まない結婚を強いられたマルゴ。164ページのドレス姿とカラスが、内面の葛藤を物語って余りある。
     参考資料に挙げられていた映画『イントレランス』を観たくなった。

    0
    2021年09月03日
  • ポーの一族 ~春の夢~

    Posted by ブクログ

     連載中の「秘密の花園」にケイトリンという一族が出てくる。彼女の名が「春の夢」に出てくると指摘するブログがあって、再読する。確かにそう。自分は何処を読んでいたのか。
     初めて読むように面白い。
     二次大戦下のエドガーとアランの生活が描かれる。
     バンパネラ、広く不死の一族の設定が厚みを増す。
     新キャラクター ファルカから授かった能力は、今後の展開、とりわけ現代編にどう影響するのだろう。

    0
    2021年09月01日
  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 1

    Posted by ブクログ

     萩尾望都初の歴史実録マンガ。1〜7巻まで買い、長らく積ん読していた。
     鹿島茂「『ワル姫さま』の系譜学」を読んだ勢いで1巻を開く。
     王妃マルゴって誰だろう。ベラスケスの名画「ラス・メニーナス」の真ん中にいる王女さまかな。
     違った。舞台は中世フランス。ノストラダムスの的中予言として名高いアンリ2世の横死から物語は始まる。
     ヒロインは6歳。肉に潜める修羅まだ知らず。
     ラスト、またもノストラダムスが予言する。「あなたの恋人の名はアンリ あなたの結婚する相手の名はアンリ そしてあなたの敵の名はアンリ」
     たまらず2巻に手が伸びる。

    1
    2021年09月01日
  • くらもち本~くらもちふさこ公式アンソロジーコミック~

    購入済み

    大感動

    大好きな、くらもちふさこ先生の、天然コケッコーの未発表の3作品が読めて最高でした😂くらもちふさこ先生ありがとう😊

    1
    2021年08月08日
  • 私の少女マンガ講義(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    懐かしい萩尾作品の解説に、少女マンガの歴史。マンガはずーーっと好きなものの一つです。好みに合うものは読み続けますよ、何歳になってもね

    0
    2021年08月05日
  • なのはな 新装版

    Posted by ブクログ

     第一線に立つマンガ家がノブリス・オブリージュを発揮した良心作・問題作。
     放射性物質三部作は、いずれも場面転換の少ない演劇のようで、テーマが明確に語られている。ただ、111ページ1コマ目のサロメの足首は大きすぎるように思う。
     『福島ドライヴ』は、見開き2ページの使い方が巧妙で、往年の名作『ヴィオリータ』を思わせた。

    0
    2021年07月30日
  • 私の少女マンガ講義(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とても丁寧に萩尾望都さんの言葉を紡いでいて、ファンにとってもそうでない人にも分かりやすいと思いました。聞き手の矢内さんの情報量もすごいです。
    全ての作品をもう一度ゆっくりと読み返したいです!

    0
    2021年07月26日
  • ポーの一族 ユニコーン

    無料版購入済み

    ポー

    ポーの一族2021年バージョンこんなものが読める日がくるとは…スマホ持ってますよ………相変わらず美しい一族です!

    0
    2021年07月15日
  • ポーの一族 1

    無料版購入済み

    ポー

    美しく悲しいヴァンパイアの一族
    人間よりはるか長い間生きていた
    あらゆる時代をみてきた美しい人
    共存はできないのか

    0
    2021年07月14日