萩尾望都のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレアイズナー賞漫画家の殿堂入りということで、久しぶりに萩尾望都氏の作品を読んでみた。『ゴールデンライラック』の他に『ばらの花びん』『マリーン』収録。
『ゴールデンライラック』子供時代の出会いから時代背景とともに成長する男女2人の物語。少女が大人になるにつれてきれいになっていくさまを「朝焼けの空みたい」とたとえたのはちょっと感動してしまった。今時の漫画にはない表現だよなー。しかしこの話でジェニファー・ロペスとベン・アフレックを思い出してしまった私は俗だな。
『ばらの花びん』え?そっち?思ってたのと違う結末でした。『マリーン』人魚姫っぽいと思っていましたが、期待を裏切りませんでした。
この世代の漫画 -
Posted by ブクログ
萩尾望都の最高傑作。
男しか残っていない汚染された未来の地球が舞台。
メイヤードのキャラがいい。一見、冷酷そうな地球管理人、「市長、あなたにだって胸ぐらいつくれるんですから」と薄ら笑いを浮かべて、市長の不興を買うシーン、あの不適切発言、物語の最後で、自分のことだったのか自分を蔑んでいたからこその発言だったのか、と了解できる。そしてなんか泣いてしまう。
「マージナル」のプロトタイプといえる「スターレッド」にも、火星管理人の敵キャラがでてくるけど、本作のメイヤードはなんともいえないふくざつな翳りを帯びたキャラに仕上がっていて、萩尾作品のキャラのなかでも屈指の出来。 -
購入済み
見事です
個人的な感想です。
難関宇宙大学の最終試験は、漂流する宇宙船に受験生10人で乗り込み、受験生だけで53日無事に過ごすこと。しかし、乗り込んだ受験生は11人。
冒頭のSFな世界観から、惹き込まれます。
しかし、それは本作品の魅力の1つにすぎません。様々な生活環境で育ってきた受験生達が、それぞれグループ試験を通じてなにかに気づいていく、まるで良質な映画を見ているようでした。
私にとっては、再読でした。私が初めて読んだ時に、既に昔の作品扱いでした。今に続く漫画に影響を与えた作品の一つだと、言われているようです。
でも、そんな過ぎ去った出来事で褒めていいような作品では、ありません。
今、読んでも、類 -
Posted by ブクログ
1970〜1972年、著者の萩尾望都さんは、上京して大泉にある二階建ての借家で暮らし始めた。同居人は竹宮惠子さん。
後に『大泉サロン』と呼ばれるようになる若手新鋭少女漫画家達の集まりである。
萩尾さんたちが暮らす家には多くの駆け出しの漫画家が集まってきた。二人の漫画家のアシスタントとしてだったり、遊びに来て漫画について語ったり。
24時間、いつだって漫画について語れる楽しい場所だった。はずなのに。
◇
この本には、萩尾望都さんの立場で、同居していた頃のことが書かれています。
この本を読む限り、萩尾さんの気持ちを考えると辛いです。
大泉の家に次々と若手の少女漫画家が集まって -
無料版購入済み
凄い……!
とても面白かった
でも主人公があまりに可哀想
現実でも似た話は聞いたことがある
読んでるだけでも屈辱で、怒りで胸が悪くなった。
たくさん、傷ついてる人がいるんだろうな -
Posted by ブクログ
ポーの一族、ランプトンを模してエドガーが描かれた謎にせまる。
もう、最大の謎だったよね。
ランプトンを模した一連の絵によって、運命を狂わされ、最後の一枚を救うために、命を亡くした人がいる。
ポーの一族の話のなかで、一番切ないのはやっぱり「エディス」だと思う。
絵をエドガーに渡したあと、落ちていくアランの姿は、今でも網膜に焼き付いている。
と、前置きが長くなったけれど、再開したポーの一族は、結構人間臭いので、まぁこういうのもあるだろうなって展開で出会う。
相変わらずの空気の読めないアランがアランたらしめていて、すごいww
で、クエントン卿と、エドガーの在り方は、さもありな