萩尾望都のレビュー一覧

  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 2
    マルゴも年頃になり、ますます面白くなってきた。美しいギーズに夢中のようだが、頭のいい(テクニックも巧みな)ナヴァルの王子についていく方が絶対幸せになれそう。シャルルの血の汗が怖い。
  • 残酷な神が支配する 10
    はぁ・・・終わった・・・。

    解決という解決はしていないし、誰しも癒しきれない傷を抱えたまま生きていくことには変わりない。
    それでも、ジェルミはサンドラ、イアンはグレッグと向き合えたことは大きいです。

    愛する人がいてるから、
    受けとめてくれる人がいてるから、
    自分を捧げる人は親から他人へと変わって...続きを読む
  • バルバラ異界 4
    眠り続けてることでそれを見守るしかない周囲の人間に謎を振りまき続けた青羽が何ゆえにそうしていたのか解った瞬間、約束されている訳ではない未来の為だけに身を削ってたのか、と思うと感情が揺さぶられる。切ない部分はありつつも、渡会が息子を思う父として着地している所が優しくて素晴らしい。
  • バルバラ異界 3
    読んでいて気付いたが、どの登場人物にも背景があり、主人公近辺の人物は他の人物に比べて情報量や付加価値は無論多めなのだが、主人公だけを追っていても物語全体の一部しか掴めない、と言う意味でも、これはSFでありながらも上質なミステリなんだな、と。1冊の情報量が多くて、1冊読むだけで脳みそが心地よい疲労に包...続きを読む
  • バルバラ異界 2
    萩尾先生の親子関係は集団的他者と言うか、親は親、子は子で、それぞれが自己を持っていて、親として、子としての自分よりも、一人の人間としての自分が勝っている気がする。
  • バルバラ異界 1
    読みたいものは自分の本棚の中に眠っている…と言う、ずっと持ち続けている本にはなんらかの予兆が隠されているのかもしれない、数年後に読んだ時に心が揺さぶられるよ、と言う…萩尾望都先生は私にとっては私の様な趣味嗜好の人間は読んでなければ、と言う人でもあって、偉大すぎてその良さが解らないままに読んでいた時期...続きを読む
  • 訪問者
     萩尾望都の文庫の中で、いや漫画の文庫本で一冊を選べと言われたら迷わずこれを推します。表題作、『エッグ・スタンド』、脇を固める『城』と『天使の擬態』、いずれも傑作・大傑作。
  • イグアナの娘
    わたしもイグアナになりたい。…ってくらいイグアナが好き。…ってところから入ったけど何度読んでも必ず泣く。タイトルは巻頭の作品名。やっぱりこのお話がダントツです。人間になることを願ったイグアナの白痴的な浅ましさ。イグアナの娘を毛嫌いする母親のエゴイスティックな浅ましさ。愛情の裏側にあるカルマみたいなも...続きを読む
  • アフタヌーン 2014年1月号 [2013年11月25日発売]

    『蟲師』特別篇収録〜!

    2014年1月4日の深夜に放送されたアニメ『蟲師』特別篇「日蝕む翳」の原作収録!

    2014年4月から新章の放送も発表されて、ますます今後の連載が楽しみ!なので、早速購入しちゃいました♡
  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 2
    だいぶ人間関係を理解できてきました。
    マルゴがどんどん色っぽくなっていき、兄弟達の異常性も露わになってきました。
  • イグアナの娘
    萩尾望都さんの作品によくみかける毒親のお話。コミカルにホラーで現実的なのにファンタジー。

    萩尾望都さんの表現はある程度理解出来てもある程度以上は不思議で仕方ない。
    なぜ比喩にイグアナを選んだのか……謎でありその辺りのセンスが刺さる。
  • フラワー・フェスティバル
    ティーンの頃から大好きなコミック。久しぶりに読みたくなって文庫版を購入した。
    女子高生の主人公が夏休みにロンドンのバレエスクールに参加し、自己主張の激しい人たちとの交流を通して成長していくさまが清々しい。
    人生の一時期において、限界まで挑戦することは重要。精神的にも人を成長させる。と改めて思う次第。...続きを読む
  • 残酷な神が支配する 1
    萩尾望都さんの作品を読んでいると、やっぱり萩尾さんにとって、家族、親と子供の関係というのは永遠のテーマなんだろうなと思います。
    「遭難」という言葉がすごく印象に残りました。東京事変の曲を思い出したりもして。

    ただすっごくもやもやする話なので、もし連載で読んでたら辛かっただろうなと思いました。
    キリ...続きを読む
  • 残酷な神が支配する 1
    養父グレッグを、そして母サンドラを殺したという罪の意識
    グレッグに犯され続けたという性と暴力のトラウマ
    愛し、愛されいたと信じて疑わなかった母の裏切り
    これがジェルミという少年の心を縛り、
    人を愛することの恐怖を感じるようになる。
    このATフィールドをこじ開けようとする義兄弟のイアン。
    そして、その...続きを読む
  • 半神
    表題作は永久保存版の16ページ。あの衝撃ったらない。それなのに萩尾望都は自分が天才だということを分かってないらしい。おおおい…。
  • 10月の少女たち
    10月とは何を象徴した季節なのだろう。

    僕は金木犀の香りと寂しさの季節のイメージですが、この作品群では10月は喪失の季節なのかな。

    恋も知らぬ、愛も知らぬ、女の子たちの成長と少女性の喪失。
    恋愛や性交渉に魅力を感じない乙女から恋に焦がれて異性を求める女性への一歩の瞬間を描いていたように思います。
  • 思い出を切りぬくとき
     この人はどれだけ賢い人なんだろうね。自分の作品を愛し、守るために、きちんと主張ができる人だ。戦う、争うのではなく、目的を達成させるために誠実に力を尽くしている。その姿勢が潔くも美しい。
     強いなぁ。そして、他人に対して……どこか諦観しているようなところがあるが、作家特有の客観視のためだろうか。
  • 訪問者
    表題作がよても良かった。
    最後の一ページで胸が詰まって泣きそうになった。
    思わずトーマの心臓を引っ張りだしてきて、成長したオスカーが健やかに暮らしているのを確かめちゃった。
  • マージナル 3
    西暦2999年
    世界は静かな消滅にむかっていた。赤く汚染された海、不妊を引き起こすウイルス。人は生殖能力を失い、世界はただ一人の聖母マザと彼女の産んだ数万の息子たちでかたちづくられていると信じられていた。
    そのマザを暗殺したグリンジャ。疫病神と恐れられるアシジン。
    夢の子供キラ。
    彼らが出会い運命が...続きを読む
  • 残酷な神が支配する 1
    ぜーぃぜぃフラバりながら 大変な想いで(笑)読んだ 
    今までで こんな気持ち悪い想いをしてまで読んだ本はないかも

    作品としての「残酷な神が支配する」が気持ち悪いのかと思う人も
    いるかもしれないけど そういう意味ではなく こちとらの問題である、

    傷があるものにとってはトラウマが反応してしまう感じ
    ...続きを読む