萩尾望都のレビュー一覧

  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 1

    Posted by ブクログ

    16世紀、エリザベス1世の時代におけるフランス王家の物語。相変わらず美しく緻密な絵と濃密な内容に魅せられた。王家の娘の処女は国家財産という侍女の言葉に納得。カトリーヌ母后はなかなかの政治家だったようだ。宮廷一の伊達男アントワーヌに7歳のマルゴが流し目を送るシーンが印象的。それにしてもヴァロア王家の王子達は病弱・シスコン・男色等、おかしな輩ばかりだったようだ。

    0
    2014年03月15日
  • 残酷な神が支配する 10

    Posted by ブクログ

    はぁ・・・終わった・・・。

    解決という解決はしていないし、誰しも癒しきれない傷を抱えたまま生きていくことには変わりない。
    それでも、ジェルミはサンドラ、イアンはグレッグと向き合えたことは大きいです。

    愛する人がいてるから、
    受けとめてくれる人がいてるから、
    自分を捧げる人は親から他人へと変わっていく。

    感じ方は人それぞれですが、これほどまでに精神を揺さぶられる漫画を読んだことがありません。
    この作品を世に出し書ききってくださった、先生に感謝。

    0
    2014年03月08日
  • バルバラ異界 4

    Posted by ブクログ

    眠り続けてることでそれを見守るしかない周囲の人間に謎を振りまき続けた青羽が何ゆえにそうしていたのか解った瞬間、約束されている訳ではない未来の為だけに身を削ってたのか、と思うと感情が揺さぶられる。切ない部分はありつつも、渡会が息子を思う父として着地している所が優しくて素晴らしい。

    0
    2014年03月04日
  • バルバラ異界 3

    Posted by ブクログ

    読んでいて気付いたが、どの登場人物にも背景があり、主人公近辺の人物は他の人物に比べて情報量や付加価値は無論多めなのだが、主人公だけを追っていても物語全体の一部しか掴めない、と言う意味でも、これはSFでありながらも上質なミステリなんだな、と。1冊の情報量が多くて、1冊読むだけで脳みそが心地よい疲労に包まれるんだよ…

    0
    2014年03月03日
  • バルバラ異界 2

    Posted by ブクログ

    萩尾先生の親子関係は集団的他者と言うか、親は親、子は子で、それぞれが自己を持っていて、親として、子としての自分よりも、一人の人間としての自分が勝っている気がする。

    0
    2014年03月02日
  • バルバラ異界 1

    Posted by ブクログ

    読みたいものは自分の本棚の中に眠っている…と言う、ずっと持ち続けている本にはなんらかの予兆が隠されているのかもしれない、数年後に読んだ時に心が揺さぶられるよ、と言う…萩尾望都先生は私にとっては私の様な趣味嗜好の人間は読んでなければ、と言う人でもあって、偉大すぎてその良さが解らないままに読んでいた時期が多いんだよ!SFも、萩尾作品だから一応読んでた、と言うくらいで、SFはよく解らないんだよなー、難しくて、とか思って読んでたんだよ。架空のモノはその事象の理屈が解らなければならない、と言う意識が働いて(面倒臭い)ってなるんだよ、人間ドラマの部分だけ読みたいのに、とか…即物的な頭だから(笑)読まねばならない」と言う気持ちが大きかったんだよね、当時。だから『メッシュ』とか『感謝知らずの男』とかが凄く解り易くて、その時の自分が解り易い方を面白いと感じてしまう短絡的な所があったんだよ。色んな面で、私は木原作品に鍛えられて、今まで自分は苦手だと思ってたとこの見方変わった。ファンタジーとか、もう10代の時の擦り込みで苦手だったんだよね、架空の世界のなんでもあり感がずるいと感じていたり、現実離れと現実逃避と考えたりしてたんだよなぁ。SFとファンタジーの区別さえついてなかったんだよね。
    今、SF的なサスペンス要素も含まれる人間ドラマが読みたい、と思っていた矢先、自分の本棚の中にあるじゃないか、と引っ張り出して来て今更面白がって読んでいる。夢の中の世界と、その夢の中の自分を生きている眠り続ける少女、他人の夢の中に入り込める夢先案内人の男と、その男の離れ離れだった息子、その息子が現実逃避する自分の世界としてこしらえた島・バルバラ、それが夢見る少女の夢の中の世界の名前、と言う、ミステリ、サイコサスペンス、親子愛などが錯綜し、現実離れした世界も描かれているのに引きこまれる。

    0
    2014年03月01日
  • 訪問者

    Posted by ブクログ

     萩尾望都の文庫の中で、いや漫画の文庫本で一冊を選べと言われたら迷わずこれを推します。表題作、『エッグ・スタンド』、脇を固める『城』と『天使の擬態』、いずれも傑作・大傑作。

    1
    2014年01月31日
  • イグアナの娘

    Posted by ブクログ

    わたしもイグアナになりたい。…ってくらいイグアナが好き。…ってところから入ったけど何度読んでも必ず泣く。タイトルは巻頭の作品名。やっぱりこのお話がダントツです。人間になることを願ったイグアナの白痴的な浅ましさ。イグアナの娘を毛嫌いする母親のエゴイスティックな浅ましさ。愛情の裏側にあるカルマみたいなもののやるせなさがとてもリアルなんだな。だから泣いちゃう。…と思ってたけどもしかしたらあたしが大好きなイグアナが辛そうなのが悲しくて泣いたのかもしれないと今気づいた。動物にするの、ズルい。ふぬぅ。

    0
    2014年01月11日
  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 2

    Posted by ブクログ

    だいぶ人間関係を理解できてきました。
    マルゴがどんどん色っぽくなっていき、兄弟達の異常性も露わになってきました。

    0
    2013年12月25日
  • イグアナの娘

    Posted by ブクログ

    萩尾望都さんの作品によくみかける毒親のお話。コミカルにホラーで現実的なのにファンタジー。

    萩尾望都さんの表現はある程度理解出来てもある程度以上は不思議で仕方ない。
    なぜ比喩にイグアナを選んだのか……謎でありその辺りのセンスが刺さる。

    2
    2013年12月07日
  • フラワー・フェスティバル

    Posted by ブクログ

    ティーンの頃から大好きなコミック。久しぶりに読みたくなって文庫版を購入した。
    女子高生の主人公が夏休みにロンドンのバレエスクールに参加し、自己主張の激しい人たちとの交流を通して成長していくさまが清々しい。
    人生の一時期において、限界まで挑戦することは重要。精神的にも人を成長させる。と改めて思う次第。
    主人公を悩ませる癖のある登場人物たちもそれぞれ愛嬌あふれている。そしてその個性を尊重し合う人間関係のあり方がとてもヨーロッパ的な感じがして、かつてはそういうところに憧れたなー、と懐かしく思った。

    0
    2013年09月25日
  • 残酷な神が支配する 1

    Posted by ブクログ

    萩尾望都さんの作品を読んでいると、やっぱり萩尾さんにとって、家族、親と子供の関係というのは永遠のテーマなんだろうなと思います。
    「遭難」という言葉がすごく印象に残りました。東京事変の曲を思い出したりもして。

    ただすっごくもやもやする話なので、もし連載で読んでたら辛かっただろうなと思いました。
    キリのいいところまで読んだら寝ようと思ってるのにキリのいいところが全然来ない!
    結局全巻読んでもまだもやもやしてます。

    1
    2013年08月01日
  • 残酷な神が支配する 1

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    養父グレッグを、そして母サンドラを殺したという罪の意識
    グレッグに犯され続けたという性と暴力のトラウマ
    愛し、愛されいたと信じて疑わなかった母の裏切り
    これがジェルミという少年の心を縛り、
    人を愛することの恐怖を感じるようになる。
    このATフィールドをこじ開けようとする義兄弟のイアン。
    そして、そのイアンさえも信じいた父グレッグの裏切りを知り、
    自分にグレッグの影を見つけ、怯えています。
    恐ろしく繊細なテーマを恐ろしく緻密なプロットで描いた傑作。

    作中、母サンドラはジェルミによって、心の弱い人と何度も語られてきた。そのサンドラが死ぬ間際の車に乗り込む際に「大切な話がある」と強く告げる。おそらくこれはジェルミとグレッグの関係について以外の何物でもなく、そしてサンドラがヤケドの際に「ジェルミ、おまえと一緒にボストンへ帰る!」と言ったことから考えると、ジェルミが車を弄らずとも、サンドラは自分の意思でジェルミを救っていたのではないかと描き方になっており、そして作中でそのことをジェルミが知りえなかったこともジェルミの不遇さがより際立つ作りになっている。
    本当に萩尾先生は天才なのではないかと思う。

    確かにテーマや作品を構成する要素が実に重いものであるため、手に取るハードルも高く、読破にエネルギィを要する作品なのは間違いないが、そのハードルを越えてでも読む価値がある。

    94点

    0
    2013年07月19日
  • 半神

    Posted by ブクログ

    表題作は永久保存版の16ページ。あの衝撃ったらない。それなのに萩尾望都は自分が天才だということを分かってないらしい。おおおい…。

    0
    2013年07月02日
  • 10月の少女たち

    Posted by ブクログ

    10月とは何を象徴した季節なのだろう。

    僕は金木犀の香りと寂しさの季節のイメージですが、この作品群では10月は喪失の季節なのかな。

    恋も知らぬ、愛も知らぬ、女の子たちの成長と少女性の喪失。
    恋愛や性交渉に魅力を感じない乙女から恋に焦がれて異性を求める女性への一歩の瞬間を描いていたように思います。

    0
    2013年06月23日
  • 思い出を切りぬくとき

    Posted by ブクログ

     この人はどれだけ賢い人なんだろうね。自分の作品を愛し、守るために、きちんと主張ができる人だ。戦う、争うのではなく、目的を達成させるために誠実に力を尽くしている。その姿勢が潔くも美しい。
     強いなぁ。そして、他人に対して……どこか諦観しているようなところがあるが、作家特有の客観視のためだろうか。

    0
    2013年06月15日
  • 訪問者

    Posted by ブクログ

    表題作がよても良かった。
    最後の一ページで胸が詰まって泣きそうになった。
    思わずトーマの心臓を引っ張りだしてきて、成長したオスカーが健やかに暮らしているのを確かめちゃった。

    2
    2013年06月02日
  • マージナル 3

    Posted by ブクログ

    西暦2999年
    世界は静かな消滅にむかっていた。赤く汚染された海、不妊を引き起こすウイルス。人は生殖能力を失い、世界はただ一人の聖母マザと彼女の産んだ数万の息子たちでかたちづくられていると信じられていた。
    そのマザを暗殺したグリンジャ。疫病神と恐れられるアシジン。
    夢の子供キラ。
    彼らが出会い運命が動きだす…

    誰の夢で世界はつくられているのか。
    子宮は思考するのか。

    着眼点がすごい。でもそれが何十もの層になって結末を素敵な終わり方にしている。
    これから始まる世界にみな同じ方向を向いて、それぞれの想像力で終焉を迎えられる感じ。
    ほぅ。
    やはり、
    一緒にいたいと思う人と一緒にいれることが一番なのかな。

    受け入れる強さと抗う強さ弱さも含めてグリンジャもアシジンも大好きだぁぁ!

    0
    2013年05月20日
  • 残酷な神が支配する 1

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ぜーぃぜぃフラバりながら 大変な想いで(笑)読んだ 
    今までで こんな気持ち悪い想いをしてまで読んだ本はないかも

    作品としての「残酷な神が支配する」が気持ち悪いのかと思う人も
    いるかもしれないけど そういう意味ではなく こちとらの問題である、

    傷があるものにとってはトラウマが反応してしまう感じ
    2巻くらいで もうギブアップしかかったけど(コミック17巻 文庫だと10巻です)吐き気をもよおしながら何日もかかり 読み進めた

    そこまでして読むか?!分からないけど 読んだ以上
    途中で終われなかった

    舞台はボストンだし、ただの物語として読むのなら 
    どうのこうの言えるだろう 

    でも虐待ということに関して
    まったく幼いときに同じ運命を辿っている者がいたら・・・?
    これってまんまだよね・・・って 正直 きつかった

    後は漫画という手法はすごいな、って思った 

    もうフラバ描写が絵だから もちろん 絵的にはキレイなんだよ

    でも、自分まで持っていかれそうになる
    あっと気づくと 自分の方がフラバってしまう幻想におちいる 

    渦中から出たあと、というのか?生き延びたあと
    ・・・この漫画の場合 ただ生き延びたのではないんだけど
    コロすしかなくなるし

    もう一気に主人公の落ちるとこまで堕ちていく感じとか、最後も救われていない感じが まったくもってリアルすぎて 落ち込む 

    そうそう 簡単に救われてハッピーはっぴーなら嘘くせっ!と思うし
    もしそうなら 逆に距離感を保てたかもしれん、私的には
    (作品としては 引っ張るだけ引っ張って 何 あの結末って思う人もいるかもしれないけど)
    現実は【こんなもん】だ、って正直に思うよ
    そんな簡単に救われないさ

    設定そのまま リアルで似た体験してれば 読み方も当然 違う訳で
    そんなもんじゃねーよな、でもそこをぐるぐるやり続けていった先に 
    いつか傷はだいじぶ、になるかもしれない、かも かも
    逆にあの終わり方だからこそ ある意味希望が見えた←どんな読み方だよ???

    堕ちて堕ちてそのフラバ渦中 助けようとするものが現れて 
    周囲もろとも巻き込みながら みんながみんな壊れていく

    解説などを見ていて 
    甘美なあぶない世界、にあこがれ的なことを言う人がいて
    えっ?!絶句した
    でも これをやおい(BL)、だとか 
    こんなんやおいじゃないとか どうだ、こうだというなら 
    ああ、そういうことかって思った

    深い傷を負い その過去が過去として機能していなくて
    フラバが破壊的で どんなにしんどいか、リアル体験してないとわからん、
    けど 体験していると 絵が迫って来て 呼吸が出来なくなる 

    あ、でもSとかサイコ系 暴力的や性的に支配されて 洗脳や
    いけにえにされてない人だったら 普通に読めるのかな・・・。

    なにがしかの傷がある人にはキツイけど 
    あるある、そうそうって世界かも
    脳内はこんな感じ

    私自身は日本人の設定で描かれていたら 読めなかったかもしれん
    そんな作品

    4
    2013年04月06日
  • バルバラ異界 4

    Posted by ブクログ

    2005年10月20日初版第1刷発行
    2007年2月25日第3刷発行
    渡会は息子のキリヤを助けようとして、逆に永遠に失ってしまった。行ってしまったキリヤは実の息子ではなく、手元には実の息子が無事に戻ったのに、実はタカだった最初のキリヤを取り戻したいと願った。
    ぼくは葛藤が怖くて…
    手に入らないものはあきらめよう忘れようと思うようにしてきた
    もめごとや苦しみや……
    つらいことから逃げて…
    いまそのツケを払っているんだ
    二度も捨てた息子とようやく真剣に向き合おうと努力した矢先に。
    血の繋がりだけではないんだ、という陳腐な感動も、ハッピーエンドにはしてもらえずもどかしさが残る。上手く言えないけど、この寂しさを味わいたいのかもしれない。

    0
    2013年03月23日