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Posted by ブクログ
萩尾望都さん、竹宮恵子さん、名香智子さん、木原敏江さん、山岸凉子さん、森脇真末味さん、花とゆめ、LaLa、プチフラワーを踏まえてから、いわゆるオリジナルJUNE漫画系を手に取り、現在のリアルBLで舞い戻る、と言う段階を踏んでいる私ら世代は恵まれてるんじゃなかろうか。悶々としている思春期に、ど真ん中ド直球描写ではなく、匂い立つもので悶々さに拍車をかけて想像力を豊かにして貰い、割と肝が座ってくる大人になってからBLを与えられると言うのは。思春期でいきなりBLが目の前にあるのは幸運のようでそうじゃないかもなぁ、見えそうで見えない、判りそうで判らない所を想像力爆発させる、と言う経験はさせて貰えてないかもしれんね。豊潤に与えられると感覚は鈍麻する、それは自分の肉体に欲するがままにジャンクフードを与え続けて肥え太るのに似ている。溜まってしまう脂肪は「余分」でしかない。人は飢えているくらいが丁度いいと思う。摂取しても捨てる選択肢を持つ、食べたら食べ多分運動すればいい、と言うのに似てはいまいか。
主人公のレヴィの存在感そのものが今で言うところのBLなのである。カップリングの塩梅や、シチュエーションではなく、人物そのものが…
Posted by ブクログ
萩尾先生の漫画は上手すぎて読んで満足しながらもいろいろ考えるけど、でもそんなことはとうにファンによって語り尽くされているはずで…
とか思ってしまいますが、感想だけ。
「ローマへの道」から続くバレエ連作で、本作は不潔恐怖症の兄を持つ少年、レヴィの内的成長を淡々と綴っています。
もちろん読み応えはあるし、心理描写のリアルさに舌を巻きます。
一番好きなのは「海賊と姫君」
昔のパートナーを神様のように完璧だと神聖化し、影を追い求めてしまう少女を、たらしの大人が格好悪くもなりふり構わず必死に口説き落とす話。
最後に少女が言う
「なんで欠点だらけの人を好きになったのかしら」
という科白がおかしい。
Posted by ブクログ
人の思惑から自由に生きたい、下心のある親切心は受けたくない、感謝なんてしたくない、感謝知らずの男になりたいんだー。
それがその話の結論だった。ずいぶんへんてこな結びだけど、タイトルにもなってしまうくらいなので主題だ。
主人公は「いつも少しだけ生きるパワーが足りない」と友人に称される、ローテンション省エネタイプのダンサーの男。どうやらバレエの才能はあるらしいが、人との関わりが苦手で、一人で静かに過ごしたい。しかし周りの人間はそんなのお構いなしにおせっかいや世話を焼き、放っておいてはくれない。ああ嫌だ嫌だと思いながら差し出される親切に乗って"あげて"いると、やがて親切を焼いてきた人たちから糾弾されるのだ、おまえはなぜ恩を仇を返すようなことをするのだ?私たちがこんなにあなたを想っているのにこの仕打ちはなあに?
…ああ苦しい。わかる、この親切の押し売り。彼らの期待通りに反応を返せなかったことに対して怒られてしまう感じ。主人公よ、あなた私?
なんでこんなこと取り上げてわざわざ作品にするの、と思うような気持ちや出来事を描いている漫画です。連作短編集で、他にもいくつかお話があります。少しだけ気持ちがザラッとする、しかし誰もが体験したことがあるようなことが、低温のユーモアと共に描かれます。
ちなみに主人公はレヴィという、同じくバレエ漫画の「ローマへの道」で脇役で登場した人物。本作はスピンオフ作品なんですね。「ローマ」では先輩ダンサーだったレヴィの若い頃の、ナイーヴな体験を垣間見れます。
レヴィの友人シグがいい!
アーチーとの間の友情の変化、オトナになる過程であるよね…
などなど、楽しみ方が幾通りもある…
本編の「ローマへの道」より好きかも。
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