萩尾望都のレビュー一覧

  • ポーの一族 秘密の花園 2

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    ネタバレ

    ポーはいつでも五つ星(笑)
    ほんとは、ユニコーンの続きが読みたいのだけれど。
    まあ、エドガーに出会えただけでうれしい。

    0
    2022年01月13日
  • 残酷な神が支配する 1

    購入済み

    凄い作品です

    美少年であったが為に、サディスティックな少年愛嗜好を隠し持った母親のフィアンセのターゲットにされてしまった少年の話
    決してBLなんて描写ではなく、少年ジェルミに深い心の傷を負わせ、どの様に影響し成長するか…と言う話です

    気持ちが落ち込んでる時は読んではいけません
    私は新卒の会社で父親より年上の人にセクハラターゲットにされた事を思い出してしまいます
    触られたところがおぞましくて、汚く感じ、その部分を取って捨てたいと思いました

    この話は少年が性被害に遭いますが、女性はみんな必ず、何かしらの同意なき性被害のターゲットにされた経験があると思います
    なので、女性の読者には深く突き刺さる物があるでしょう

    1
    2022年09月29日
  • ポーの一族 1

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    グレンスミスの日記

    名作中の名作ですが、中でも「グレンスミスの日記」が最高です。
    「ポーの村」に出てきたグレンスミス・ロングバード男爵の娘のエリザベスが男爵の日記を見つけたところから始まり、エリザベスの一生を描いています。
    ダイジェストのように進むのになぜこんなに心に残るのか。
    エリザベスの「生きていくってことは~」というセリフが沁みます。

    1
    2022年01月06日
  • トーマの心臓

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    納得の名作

    名作と言われ人気が高い本なので読んでみようかなと軽い気持ちで読み始めた。一冊で完結のようだしすぐ読み終わるかと思ったらすごいボリューム。内容も濃い。ボーイズ・ラブには興味がなかったが、人々がBLを尊いという気持ちがわかったかもしれない。

    1
    2022年01月02日
  • スター・レッド

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    懐かしい

    むかーし、読んだスターレッド
    また読めるとは思わなかった。
    未来と過去、人の愚かさと優しさ、そして悲しみ。
    哲学的な話、望都先生天才的。

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    2022年01月02日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

    購入済み

    秘密の花園2

    大好きな萩尾望都さまの新作が読めて大満足です。私もそれなりの年齢なので、人生ってこんな感じなのかと思わせられる作品でした。人生のやり直しができるという「叶わぬ夢」があるお話です。
    エドガーとアランのたわいのない会話の中に言葉の奥深さがあって最高です。いつもエドガーのクールな魅力にくぎづけです。
    なんと言っても、絵か美しすぎます。衣装や建物も魅力的です。前の作品も読み返してみたいです。

    #シュール #切ない #深い

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    2022年02月06日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

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    アーサー卿の物語完結

    アーサー卿が一族になる話。ドラマチックな物語なのにもかかわらず静寂さを感じました。元になる「ランプトンは語る」が大好きなので経緯がわかって満足です。

    #切ない #ダーク #深い

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    2021年12月08日
  • 11人いる!

    購入済み

    懐かしい

    学生の頃から、萩尾先生の作品のファンでした。
    今、見ても絵も内容も遜色無く楽しめます。
    モトちゃんも好きだったんだけど、また見れないかなぁ。

    2
    2021年12月07日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

    購入済み

    モー様ありがとうございます

    どんな昔にあっても人の思いは悲しみと苦しみに彩られて。バンパイアの苦悩を思うと、限りある命は楽ちんでいいなと思うアラカンでした。

    0
    2021年11月28日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

    匿名

    購入済み

    ランプトン少年の絵にまつわるエピソード。身分は高いが独身で孤独な絵描き、アーサー卿とエドガーのストーリー。アーサーの恋の結末も見れて満足。

    #感動する #ダーク

    0
    2021年11月25日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

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    アーサーとパトリシア。
    あんなに想いあっているのに、なんて切ない。
    1つのボタンの掛け違いが大きなすれ違いになってしまう。
    悲しくて美しい。
    2人の中でその想いは永遠。
    そういうアーサーだから、エドガーに惹かれたのかな。
    バラのアーチをよみがえらせたのが切ない。

    0
    2021年11月21日
  • ポーの一族 秘密の花園 1

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    ポーの一族が身近に

    本屋さんで本を購入したものの、拡大して読みたくなって、
    ポーの一族 秘密の花園でBookLiveデビュー。
    今回、ポーの一族を全巻再読し、40年前に読んだポーの一族と比べると、
    より絵がリアルなので、異世界なのに身近に感じる作品でした。

    #カッコいい #深い #シュール

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    2021年11月21日
  • ポーの一族 4

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    短編が読めるポーの一族4

    ポーの一族3巻までと異なり、短編4作品が読めます。
    忙しい時でも1作品ずつ読んで、異世界や海外に行った気分を味わい、
    リフレッシュ!翌日の仕事がはかどりました。
    絵も、私の大好きな作品の「この娘うります!」の時期とほぼ重なるので、
    女性らしい細い線が魅力的です。

    #カッコいい #シュール #深い

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    2021年11月21日
  • ポーの一族 3

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    シリーズの中のお気に入り

    大好きなポーの一族の中でも一番のお気に入りの第3巻
    40年前に購入した本も読みつつ、
    電子書籍で拡大して読んだりしています。(視力が落ちたので読みやすいです)
    エドガーやアラン、他の学生もちょっと大人びているギャップがたまらなく魅力的でカッコいいです。

    #切ない #感動する #カッコいい

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    2021年11月21日
  • ポーの一族 2

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    エドガーがポーの一族に

    エドガーがポーの一族になる前後のお話なので、
    切ないですが是非読んで頂きたいです。
    お気に入りの3巻は常に読んでいたのですが、
    他の巻は熟読後、友人に譲ってしまい忘れていたので、
    40年ぶりに再読して、以前読んだ記憶がよみがえりました!

    #切ない #感動する #カッコいい

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    2021年11月21日
  • ポーの一族 1

    購入済み

    ときをこえて

    40年ぶりに読みましたが、
    子供の頃読んだ印象と全く変わらなく、
    大人になっても素晴らしいお話で感動しました。
    動きのある絵も大好きです。
    お話も本も、ときをこえて永遠に変わらない
    素晴らしい作品です。

    #切ない #深い #感動する

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    2021年11月21日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

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     1年ぶりの続巻なので、話を忘れてしまい1巻から読み直す。キレイにおさまった感じである。後味も悪くないような…

     数年前だが萩尾先生の講演を聴いたことがある。その中で、連載ではページ数の関係でカットされる部分があることも多い。単行本では、その部分を付け足して刊行するとのこと。小説でも加筆修正があるし、文庫本化する際にそれをする作家さんもいる。

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    2021年11月19日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

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    ネタバレ

     ケイトリンについて『春の夢』で語られていたのを、とあるブログに指摘されるまで忘れていた。ダメな読者だと痛感する。
     連載中も衝撃を受けたセリフ、「生まれた娘たちは夫の子か息子の子かわかりません」
     人間をやめたくなるのも無理はない。上流と下流の女性の格差がしっかり描かれている。
     しっかりといえば、一族に迎え入れられるまでの過程がここまで丁寧に描かれたキャラクターはアーサーが初めてだろう。
     『小鳥の巣』のマチアスがバンパネラ化していれば、不自由な足が治ったのでは、とよく囁かれ、自分も半ば信じていた。連載が再開される以前のある日、閃いた。『エディス』ではクエントン卿の頬の傷が治っていない。ということはマチアスの足もあのままだ。
     ラスト、まさかのご長寿ジョン・オービン! 帽子と眼鏡と絆創膏の変装がなければ、アーサーの正体を見抜いていたのか?

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    2021年11月20日
  • ポーの一族 秘密の花園 2

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    「ポーの一族」復活四作目にして初めて、以前のように何も考えず心から楽しんで読めたように思う。「春の夢」は40年ぶりの感激でアップアップしてただけ、「ユニコーン」は、「エドガーが現在に!」「ポーの村の秘密が!」と二大衝撃で撃沈、「秘密の花園1」は、「あれ?アランの話じゃないの?」という戸惑いが邪魔をし、とまあ、余計なことを考えすぎていたのだった。

    今回はさすがに落ち着いて、アーサー卿の物語をゆっくりと堪能した。あらためて言うのもナンだけど、ちょい役に至るまですべての人物に厚みと説得力があって、本当にすばらしい。ドラマティックだったりそうでなかったり、人生はそれぞれだけれど、登場人物の誰もがその人の生を生きている。セリフと絵で(多くの場合絵だけで)ここまでの表現ができるのかと、漫画の凄さをつくづくと感じる。

    ふと思ったのだが、エドガーがより老練な雰囲気をまとっているような気がする。彼は遙かな時を生きているのだから、当然老成しているわけだけど、かつてはその残酷さや優しさにもっと「少年っぽい」感じがあったような…。ワタシが年とったのでそう感じるだけかもしれないけど。

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    2021年11月12日
  • 残酷な神が支配する 10

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    ネタバレ

    2011年以来の再読だから十年ぶり。
    初読の際はこう書いた。
    (以下引用)
    ・義父からの性的暴力的虐待。
    ・無垢なるものは犯され続けるしかないのだよ。
    ・救いも癒しもなく延々続くセラピー的会話。
    ・彼らはセックスや肌でわかりあうなどというイージーな終着点には収まらない。
    ・とことん会話によって愛と支配について考える。
    ・周囲に変奏曲的な人物たちも配置される。
    ・果たして母は……という懊悩が一番のポイントに。
    ・サクリファイスという概念。
    ・「漂流」という発想の勝利。
    ・母との対峙のシーンの凄まじさ。
    (引用以上)

    今回、私的萩尾望都月間を行っているのは、この作品を再読する勢いをつけるためでもあったので、ほぼラストに持ってきた。
    もう二度と読みたく・見たくないというほどのめり込んだり感情的に振り回されたりするほうではないが、珍しく、本作とミヒャエル・ハネケ「ファニーゲーム」は遠ざけておきたかった、それくらい強烈だった。
    十年ぶりというには鮮明に色々憶えていた。
    これは記憶力の問題ではなくて萩尾望都の筆力によるのだろう。

    交通事故のように出会って打ちのめされてしまった前回と、今回大きく違うのは萩尾望都自身のインタビューで「憎いはずのグレッグを描くのが楽しくなってきた」と言っていたということ。
    確かに確かに、作中で最も多彩な表情を見せるのがグレッグなのではないか。
    愉悦・ひきつり・狂騒・怒り・何かしらへの恐れ……。
    あー萩尾先生楽しんでるなー、と考えると、切り貼りしてグレッグ表情コレクションをしたくなるくらい、こちらもリラックスできた。
    また「文藝別冊」で「家庭内総合幻想」という、萩尾望都自身が発明していた言葉を念頭に置くことで、グレッグやサンドラやイアンのあれこれが「悪ではない」と思えたのもよかった。

    さて萩尾望都の博学には毎度驚かされるが、精神分析や深層心理学を中心に、ケアワーク、ソーシャルワークと幅広く展開する知識?の確かな手ごたえが感じられた。
    ごく個別の経験と、二者体験と、外部からの介入・外部へ出ようとする心性。(個人幻想・対幻想・共同幻想、と岸田秀や吉本隆明に敷衍できそうだが、私の手には余るので見送り)
    読みながら浮かんだフレーズをつらつら書くと……

    親子関係。原風景。罪悪感。紐帯の切断。母子カプセル。
    欺瞞、嘘、緘黙、記憶の改竄、否認、見ないふり。背負いこむ。
    アンコントローラブルな他者と、自分自身の他者性。束縛、愛の幻想。自己処罰。ファミリーファンタジー。無垢の捕手(キャッチャー・イン・ザライ)。
    抑圧、繰り返し(傷のついたレコードのように、と8巻183ページでリンドンが言っている)。別の形で回帰する。回想と語り。
    被虐と嗜虐。権力。肉化した仮面。所有と支配。バラバラ=寸断された身体。
    幻臭。わかって欲しいとはねつけたい。わかってくれ、と、わかられてたまるか(中上健次)。怒りと悲しみと寂しさ。
    時間(漫画の長さ)による回復。束縛。距離を取れ、と再三言うリンドン(ドン引きな顔)。
    素人による乱暴な精神分析セッション。転移と逆転移。その果てに得られた、ささやかで平凡な自己洞察。時間の経過と、癒えるということ。

    やはり精神分析で見聞きした言葉でしか、この作品に立ち向かえない。
    丸腰では読めない作品。
    高校の頃に読んだ、フロイトやメラニー・クラインやラカンやの(理論だけでなく)症例の記憶と、高校生当時の自分自身の実感が、本作の理解の援けになる、というか、単に記憶が混入する、というか……。
    精神分析のセッションというのは、話すこと・言葉そのものを積み重ねる経験を通じて得られる変容のこと。
    人生という終わりがないものに対して、いわば無理矢理に、介入とか解釈とか短時間セッションとかセッション終了とか言うことで、分析医はとりあえずの終わりを宣告する。
    しかし症例の「その後」の証言が残っている通り(分析医と患者は結構愛人関係になり、元患者が分析医として出世したりして)、終わりというものはない。
    人と人の関わりは終わらないから。
    (月並みなことを書いてしまうが)人が人と関わることを続ける限り、分かるかもしれないという希望と、分からないという落胆を、繰り返す。
    寄せる。返す。そのうち波は濁る。生き続ければどうあっても、濁る。
    日常の毒、生活で溜まる毒、老いが齎す毒(と、時間によって不思議に癒えるということ)。
    これはもはや精神分析の本とは関係なく自分の実感をモロにチラ裏するが、人が人を援助するには、家族になって共に堕ちるか、契約に基づいて割り切るか、この二方向しかない。
    他の関わりは全て中途半端な自己満足。
    イアンはジェルミに対面するという選択を決意したことで、人生が変わった・歪められた・方向づけられた……しかし共に堕ちなければ得られない二人だけの経験を得たのだ、と。

    「一度きりの大泉の話」が出版された今、連想するのはなかなかに気が引けるが、竹宮惠子「風と木の詩」では、濁り切る前に、悲惨になる直前に、死んだ。
    だからジルベールの背中には天使の羽が見えた。
    対して本作では、鳥が空を横切るカットはあっても、ジェルミが天使に擬されることはない。
    ジェルミとイアンはつかず離れず、悲劇的な死に回収されることもなく、ただ別々の命で別々の場所で行き、年に一度「冬の祭典」を重ねることで、自分の内から、そして相手の反応から、癒えるきっかけやヒントを探している……この忍耐強さが(作品の勁さであり、萩尾望都の強さであり)読者に分け与えられることに、本作の意義はある。

    ところで仮に作家自身が参照や影響を否定していても、やはり本作は竹宮惠子「風と木の詩」、山岸凉子「日出処の天子」、吉田秋生「BANANA FISH バナナフィッシュ」と共鳴していると感じた。
    個々の意識においては違う、とそれでもいうなら、少女漫画、いや漫画全般、いや創作そのもの、というか他者と関わることでしか存在できない人の命、と拡大した舞台の上で、響き合っている。
    対話に終わりはないということだ。
    単純にいつまでもいつまでもベッドの上で繰り返される痴話喧嘩という題材で木尾士目「五年生」も連想したが、意外とこれも二者関係と三者関係の狭間の人と人を描いているという点で、的外れな連想ではなさそう。

    他、
    ・マージョリーの「自殺好き」で、高橋弘希「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」を連想。
    ・リンドンって、というかリンドンだけが、安心できるブイ(浮標)のよう。イアンにとっては、「冷静な分身」のような彼がいて、よかった。
    ・エリックとバレンタインの双子。→「半神」

    また、本作を思い出すとき必ず脳裏に再現された美しくも不可解なシーンについて、萩尾望都がインタビューで答えていた記事を見つけた。
    (以下引用)
    ――『残酷な神が支配する』のラスト近くに、ジェルミが墓地に行って、サンドラに殺人を告白すると、サンドラの亡霊がジェルミを抱きしめてキスをする、というシーンがあります。その後ジェルミはイアンに「殺人者でも人を愛することを試みてもいいのだろうか」と言います。そのサンドラの亡霊との邂逅は、ジェルミにとって、自分は愛されていたという証になっていたのでしょうか?
    萩尾 あれは、お別れのキスなんです。お母さんに告白するというのは、お母さんに別れを告げるということと一緒。見えない何かでお母さんに支配されていた状態から抜け出すんです。
    お母さんがお墓から出てきてキスするんですけど、実は私にもどうして出てくるのかわからないんですよ。でも、イメージの中ではどうしても出てきてしまう。これは、サンドラがジェルミに許しを求めているのか、告白しても許さないわよと言っているのかどっちだろうと思いながら描いていました。未だに実は分からないんです。どっちなんでしょう。両方かもしれない。
    ――そのシーンでサンドラは微笑んでいますよね
    萩尾 そうでしょう。怖いでしょう私も描きながら怖いな…と。私にも、サンドラが何を考えているのかはよくわからなくて。
    (引用以上)
    萩尾望都自身ですらわからないというのだから、読者としてはわかろうとしたりわかったと思ったりわからないと投げ出したり、再読以前と変わらず考え続けるんだろう。

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    2021年11月09日