あらすじ
不朽の名作「ポーの一族」から40年。ついに新作の続編がコミックスに!!
永遠の時を生きるバンパネラ(吸血鬼)であるエドガーとアランは、
1940年代戦火のヨーロッパ、イギリス郊外でナチスドイツから逃れてきたドイツ人姉弟と出逢う・・・
そしてその出逢いが新たな運命の歯車をまわす―――
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Posted by ブクログ
絵柄は昔と変化しています。でも話の進行に伴い確実に作者の筆が「ポー」の世界の空気を思い出し、それでいて全く新たな物語を紡いでいるのが分かります。
かつての流麗でいて繊細で柔らかなタッチで描かれ、永遠の少年の妖しい美しさと哀感に満ちた「ポー」を好きだった者としては、現在のモーさまの流麗さは変わらないながら硬質なタッチの画風で描かれる、綺麗事だけではない言わばポーの一族の人々のリアルな大人の事情にひとりで対応するエドガーの姿は、それなりに衝撃でした。
しかしそれでも、旧作のたくさんの謎のほんの一部とは言え、40年の歳月を経ていくつかの真実が解き明かされるのに立ち会えたことは、やはり幸運であると思います。そして謎や隙間を穴埋めするにとどまらず、旧作には登場しなかったキャラクターも加えて新たな物語を見せてくれたことを、読者としては喜ばしく思うとともに、今はさらなる続編の執筆を待ち望むばかりです。
Posted by ブクログ
まさかまさかの続刊とは!
ありがとう…です。
エドガーはナチスをどう感じてみてたのか…興味あります。人間の残酷さ、弱さ、傲慢さを知る。人間よりもなにかの存在をみつけようとしているのか、今後の展開が楽しみです!
生きていると思いがけない読書体験ができるのも本読みにはたまらなく幸せですね。
これからも素敵な読書体験ができますように…
ぜひ〜
匿名
何十年ぶりかの続編。前の話はあんまり覚えてないけど問題なく楽しめました。
ちょっとダークで切ない感じが好きです。ファルカやクロエなどの気になるキャラクターも出てきて今後が楽しみです。
Posted by ブクログ
古典的名作の続編。絵柄などが変わったのは仕方のないことだし、現代版として楽しめた。この作品で描かれていることを踏まえると旧作のラストの解釈、可能性が変わってくる。
ポーの一族の世界に浸りました
久しぶりに萩尾望都先生の作品を読みました。
作画がずいぶん変わってしまった気がして、気持ちが遠のいていたんですが、読み始めるとあっという間にタイムスリップした気分です。
望都先生の世界が全然変わってなかったことが嬉しくて、この先のストーリーもずっと追いかけたいと思います。
Posted by ブクログ
連載中の「秘密の花園」にケイトリンという一族が出てくる。彼女の名が「春の夢」に出てくると指摘するブログがあって、再読する。確かにそう。自分は何処を読んでいたのか。
初めて読むように面白い。
二次大戦下のエドガーとアランの生活が描かれる。
バンパネラ、広く不死の一族の設定が厚みを増す。
新キャラクター ファルカから授かった能力は、今後の展開、とりわけ現代編にどう影響するのだろう。
Posted by ブクログ
萩尾望都さんと大島弓子さんが、漫画家の中では、一番?好きです。私のりまのという名は、萩尾作品、ユニコーンの夢 、の中の、リマノという花の名前から付けさせていただきました。 ポーの一族の続きが読めるなんて!とても嬉しかった。
Posted by ブクログ
学生時代に萩尾望都ポーの一族読みふけった
アノ世界観、異国にも憧れる
SF概念も無く目新しくも居心地が良い
そのモー様が
40年ぶりに新作を引っ提げてきた
新たな設定もあるのに・・・2年が過ぎた
設定が活かされる作品を待つ (´・ω・`)
Posted by ブクログ
表紙のエドガー、宝塚のスターさんを彷彿とさせる美しさで思わずため息が…。
宝塚舞台のポーも素晴らしかった〜。
正直今回は物語そのものよりも(笑)、美麗なカラーイラストの数々に感動した。
時代を超えて生き続ける途方もない孤独感と喪失、人間的な感情の振り子の揺れ幅が小さいエドガーと、それが大きいアラン。
ああ、愛しいこの世界、この二人。
また読むことができるなんて。
ありがとう萩尾先生!
残酷で美しい夢物語
「ポーの一族」を読んでいなくても、充分楽しめる一冊。人間の朗らかさも醜さも、"一族"として現世に生きる心の機微も濃縮されて描かれている。夢幻と現実の苦悩がないまぜになって、読者の胸に訴えかける。萩尾望都らしい世界観が味わえる。
Posted by ブクログ
40年ぶりのポーの一族の新刊。
もーさまは、絵柄が色々と変わっている。
エディスの時で、正直ちょっとなってなっていた。なので、まぁ自分の幻想をぶち壊すこともあるまいと、傍観をきめこんでいたのだが…。
もーさまが生きてるこの時代に生まれてよかったよ。
ポーの新作読めて、本当によかったよお。
やっぱり、もーさまは偉大なのである。
第二次世界大戦中のイギリスの島で、エドガーとアランは、ドイツから来た姉弟と出会う。
エドガーたちも、ただ二人だけで生きているわけではない。
ヴァンパイアのコニュミティが存在し、その中で利用したりされたりしている。
なんというか、年を経たからこそ、人は一人では生きていけないということが、その意味がわかる。
そういうことが、強くでていると思う。
と、同時に哀れも感じる。
過去作品では、それこそ幻想の中でだけ生きていたエドガーたちが、そこのままにはいられないこと、時代が幻想をそのままにはさせてくれていないことを実感するのである。
ビアンカのような少女を描かせたら、本当に上手いなと思います。
下着のシーンで赤面するところとか、暴力と恐怖で落ちていく表情とか、胸が痛かった。
…昔は、いらっとしたアランの我儘っぷりが、今じゃむしろ安堵の対象であるって、自分が年食ったのを実感したよぉ。
Posted by ブクログ
前シリーズを持ってたと思ったのに見つからない。
萩尾望都作品はずっと読み続けているので、絵に違和感はないですね。昔に読んだ時より、歴史を意識させられます。
まだ小学生だったので、時代背景を知らなかったからかな?
吸血鬼ものは時代の移り変わりを描写した方が物語に重厚感が出る。
老成して生気が失われていくエドガーと我儘な少年であり続けるアラン。
ふたりの旅路を今後も読み続けていきたいです。
Posted by ブクログ
雑誌掲載時に読んでいたけれど、一気に読むと、ぐっとあの空気に浸れるのが嬉しい。
ここにきて、ポーの新作が読めるなんて本当に嬉しい。
萩尾先生、ありがとうございます。
エドガーは切ないなぁ
初めて読んだ十代の頃とは読み方も変わってきますから、長い事生きるというのはこういう事なのかなぁとおもいました。
エドガーとアランの服装には注目してますが、アランのパジャマ、普通すぎて可愛いなぁ。
是非続編を読みたいですね。
Posted by ブクログ
何年経っての新シリーズか分からないけど、まだこんなストーリーがあったなんて…!あの重厚なストーリー、表で描かれた以外にももっともっと世界観が決まってるんだろうなと思ってたけど、これだけ経ってまたこんなストーリーを出せるのがすごい。
続くのかなこれ…期待しちゃいます。
Posted by ブクログ
あの当時とは絵柄も違うし、
何より数十年幾多の作品を生み出してきた上で今の萩尾望都先生が紡げば、
確かにポーの一族はこう描かれるんだという実感。
あの『ポーの一族』のままではないことが少し寂しくもあり、
でもより人物造形と歴史への関わり方に説得力も生まれていて、面白かった。
Posted by ブクログ
雑誌での連載から、とても待ち遠しかったコミックスです。まさかの、これこそが春の夢じゃないかと思える続編!表紙イラストも箔押しで、とても美麗です。
40年ぶりのエドガーとアラン。彼らは永遠に生き続けているから、こうして再会できたのだな…と感慨深くなりました。年月を経て幾分顔つきや雰囲気が変わっているものの、やっぱりエドガーとアランだと思える魅力は何ひとつ変わることなくて、もう胸いっぱいです…!
年代設定が後日談ではなく1940年代のイギリスとなっていて、ここにまたひとつ先生の描きたかったテーマがあるんだなと期待度満点に。
ドイツから戦火を逃れてやって来た少女たちとエドガーの出会いから始まるストーリー。
新たな永遠の生命を持つキャラが登場していたり、キングポーが大々的に登場していたりと興味が尽きない展開でした。怖かったのがクロエですね。エドガーから生気を吸い取って、ベタベタさわってけしからんと思ってたけど、今後モンスター化して再登場しそう…!
ファルカの方の一族が今後どんな影響を及ぼしていくのかも楽しみです。
ブランカがあんな激動の運命をたどるとは思いもよらなくて、胸がしめつけられました。ファルカと共に幸せになって欲しいですが…
小鳥の巣までの間に何があったのかと、今後の展開を色々妄想中です。
続編を読めたことは本当に奇跡のようで幸せです。続きも楽しみ。
Posted by ブクログ
「ポーの一族」が復活、その最初の本である。時は1944年から45年、まだアランが生きている時代。エドガーとアランは、イギリスのウェールズ地方アングルシー島へ来る。そこで、戦乱を避けてドイツから来たブランカという少女と会う。物語は、ポーの一族の秘密を織り込みながら、ブランカが仲間になるまでを描く。ブランカが、成長した弟を遠くから眺める場面は切ない。
Posted by ブクログ
40年ぶりのポーの一族
「月刊フラワーズ」2016〜2017
このマンガがすごい!2018オンナ編第2位
2024ポーの一族展描き下ろしポスターも麗しかったですが、こちらの春の夢も美麗
第二次世界大戦中のイギリス
1944年一月ウェールズ地方アングルシー島
40年前の「エディス」での火災は1976年だったので、エドガーとアラン共揃って登場
タイトルは、シューベルト「冬の旅」の「春の夢」
ナチスドイツから逃れて叔父の家で弟と暮らす少女と出会う
少女との触れ合いが「春の夢」から
この少女と身を寄せる家の主人がこれからの連載に重要となってくる
そして ポー以外の吸血族の存在
ポーの村とエドガーと悲しい契約
第二次世界大戦下のヨーロッパを隠れて生きるバンパネラ
第二次世界大戦
ウェールズに現れたエドガーとアラン。
そこでドイツから避難してきた少女のブランカと出会う。
今回は彼女が一族に加えられるまでの話。
しかし吸血鬼といってもポーだけでなく別の一族もいるとは…
Posted by ブクログ
美しい装丁
40年ぶりの新刊
数年前に宝塚歌劇が初めて舞台化したことで
売ってしまった全作品をふたたび買いなおし
読み直していたのでブランクを感じることなく…
とはいえ舞台化されるまでも時折読み返したくなる
作品でしたけれど
続きがあるなんて思いもしなかったからお得な気分でした
この作品全体が時系列にそって書かれていないので
いったいどの巻のどの話の続きなのか
旧作を読み返しながら考えるのも楽しみのひとつ
(年表を作って公開してくださってるファンも!)
題名の「春の夢」はシューベルトの歌曲「冬の旅」から
「美しい愛の歌だ」とエドガーが言う
ウィルスの影響で遠出は控えていますが
身近で季節が動く様子を日々目にしながら
この曲を聴くと(ドイツ語で意味はわからないなりに)
今世界中で起こっていることを忘れてしまいそうに…
April 2020
やっぱり好きだ
エドガーとアランにまた会えた、それが嬉しくて仕方ありませんでした!美しいところはそのままに、再び描き始めて下さった萩尾先生には感謝しかありません。
Posted by ブクログ
ポーの一族を引っ張り出して読まねば!
と、読んだ後に思う。
遠い記憶の彼方になってるところに読んだので
これはこれで萩尾さんらしくて良かったです。
アランはやっぱりアランだ。
Posted by ブクログ
『ポーの一族』40年ぶりの新作。
単なるファンへのアンコールに留まらず、新たな物語と人物とを創造する志の高さに圧倒される。
緻密で重々しいとも、繊細で瑞々しいとも言える、幼くて年老いた吸血鬼たちの物語。
あらためてまた、本編の方も読み直したくなる。
Posted by ブクログ
通りがかった駅中の本屋さんが手書きの大きな紙を貼りだしていました。事件のような扱い。
40年ぶりの新作だから、当然か。
しかも、字があまりきれいじゃなかった。。。
もちろん、すぐに買いました。私にとっても大事件だったから。
ポーの一族の新作を再び読むことになるとは。
スターウォーズの新作を映画館で見たときよりも、感慨深い。
そして、40年間マンガ描き続けてきた作者、すごすぎる。
正直、この春の夢の表紙の絵はあまり好きではないなあと思った。
でも、中の絵は好き。
連載開始した最初の回と次の回は雑誌買って読んで、わりと普通に戦争と平和かなって思ってたら、
ファルカやクロエがでてきて、にわかに空気が変わった。
あ、萩尾望都だ、って感じ。
結構怖い話でもあるんだけど、さらっと描いてたりする。
どんどん話が流れていって、最初の方の設定の始末をつけていってる。
その辺はベテランの安定感ですね。
40年前の作品より切なくないのは、私が年を取ったせいか。
グレンスミスの日記は今読んでもため息が出るのだろうか。
Posted by ブクログ
作者が袖にて言う通り、「絵も顔も変わ」っている。
やたらエドガーが分別臭そうな顔をしていたり、中年女性の業が戯画化されていたり。
しかし作品の根底を流れる優しさは変わらず。
p.38「泣いていいのに」
エドガーはブランカに言うと同時に自分にも(、つまりは生きとし生けるものすべてに)言っている。
これは他の作者、他の作品ではあり得ない優しさだと思う。(従来の非情さよりも優しさが前面に出てきたか)
さらには、
p.177「アランがいないと、ぼくは幽霊になってしまう」
これはもはや愛であり恋であり執着であるという意味で、人類すべての尊くもあり醜くもある感情すべての吐露だ。
萩尾先生の創作における真面目さ・律義さ・厳密さは大変に好もしい、そして心強い、と思った。
(浦沢直樹の漫勉で、媚びへつらいネームバリュー関係なく、見てよかったとしみじみ感じ入ったのは、萩尾先生の回。)
Posted by ブクログ
1940年ロンドン空襲を逃れてイギリスの田舎へ。ドイツから来たブランカとノアの姉弟、別の一族の叔父、空間を移動する力を持つスラブの一族のファルカ。
40年、お話の中では短い時間、千年以上も続いているんだから。でも読む側、描く側にとっては結構大きい。
Posted by ブクログ
懐かしくはあるが昔の魅力を想像力で補っているようなところがあって,エドガーなどもっと魅力的だったような気がする.でも,物語はここに来て新たに分かったこともあり,少し驚いた.それでも次が待ちどうしい.
ホームズの帽子と小鳥の巣の間
にあたる時代です。でも雰囲気は変わりましたね。詩情、空気感、神秘性といったものは薄れてます。わっかりやすい悪役とか、「あたしドキドキ」みたいなのモノローグで言わせちゃうとか。まあ別物だと思えば楽しめるかと。作者が描きたかったのはサヴァン症候群少年と女装美男子なんだろうな〜。たまに往時を思わせる美しいコマもあって、そのへんは好きです。保守的ですんません。
Posted by ブクログ
何十年?ぶりかの続編らしい。
以前の作品より画力が大分落ちていて、「妖しい雰囲気の美少年2人」という感じがなくなってしまっていた。
2人の素性を知る同族やポーの一族のゴタゴタが出てきて、何というか、幻想さが薄れている。特に「2人に好意的な同族」というのは、「完全な味方がお互いしかいない」という状態が好きだった私にとってはかなりガッカリ。しかもラスト味方になりそうなのが更に増えるし。
続編はない方が良かったんじゃないかなあ…。
あとテレポート?は科学っぽくて何か作品の世界観と少し違う。
エドガーの行く先々で女の子引っ掛けて遊んでる感じと、アランのあからさまな態度は相変わらずで、そこは好きだった。
Posted by ブクログ
宝塚観劇の予習として、旧作(?)から続けて読んだ。
絵がずいぶん変わっていて登場人物達が同一に見えなかった。
私には画風とともに作品の雰囲気自体も変わってしまった感じがするけど、他のレビューをみているとそうでもないみたいで、昔からのファンの方には昔のままの世界が広がっているのだろうかなぁ、と不思議。