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スターレッドを思い起こすような
ン十年来、ポーの一族連載の頃から萩尾元先生のファンです。スターレッドを思い起こすような独特のSF感、いいですねえ。続きが気になります。
Posted by ブクログ
ヨットの遭難で海に消えた少年アベルは、記憶も常識も喪失して還ってきます。
彼の体内には、宇宙生命体である楽器ベリンモンが宿り、その楽器を追い求めてエイリアンが現れます。
こんなふうにあらすじを書くと、???がとびかうような突飛な話のようにみえますが、さすが、萩尾望都先生。美しい抒情詩のような仕上がりになっています。でも作品群の中では比較的軽い感じでさらっと読めるほうです。
話はそれますが、この一巻の最後に恩田陸さんがエッセイを書かれています。
その中で、恩田陸さんのあらゆる作品の根っこになっているものが萩尾望都先生の作品だと。「精霊狩り」シリーズが「光の帝国」シリーズへ。「トーマの心臓」が「ネバーランド」へ。「ヴィオリータ」が「ライオンハート」へ。「この娘うります」が「ロミオトモミオは永遠に」へ。びっくりです。でも、私が恩田陸さんの作品に惹かれる理由もわかりました。私も萩尾望都先生の作品の空気がすきなんです。
あの独特の空気、恩田陸さんの作品を萩尾望都先生がマンガにしたものを見てみたいです。
Posted by ブクログ
萩尾望都さんに関する評論本を読んで勢いづき、再読ブームが来てしまった(何度め?)。
70年代の本は実家のほうが揃ってるのだけど、80年代後半の作品以降は、私の家にも少しずつ揃えられていて。1番手前にあった海のアリアをまずは手に取り再読。
この作品は結構もうモダン望都の雰囲気が漂っていて、トーマの心臓時代の初期の高尚な文学的でおしゃれで儚い雰囲気は消えかけてる。代わりに少し砕けた、日本の学校生活を送る高校生たちが出てくる。もちろんSFで、宇宙から来た人などが紛れてくる。
冒頭千葉で海で事故に遭った主人公の高校生男子が、沖縄の海岸で発見される。何も知らない赤ん坊のような様子。この子は本当にあの事故で行方不明になった男の子なのか?不思議に思う弟と学友たちと、不思議な学園生活が始まる…。そこへ新任の音楽教師が来るのだけれども、なぜか主人公を知ってる様子…。
という展開。そう、このあと、めくるめく展開が待っている。冒頭で、主人公を拾った沖縄の歌手マリア、なにかドラマが始まりそうな設定と周りの登場人物だったけど、いつの間にかすんとも登場しなくなる…のだが、そんなことにも気が付かないほどのめくるめく展開…!
いろいろなものがつまっている。
逗子で遭難し、その後遠く沖縄で発見された見た目はアベルの少年。
親と子、兄弟のそれぞれの葛藤や性的虐待やSF的要素など盛りだくさん。
今まで知らなかった。凄い作品だ。
Posted by ブクログ
日本が舞台の萩尾望都作品はあまり読んだ事がないので新鮮。逗子の海にヨット。とても萩尾望都らしい!アベルがマリサを助けるくだりから、日本版メッシュのような連作になるのかと思いきや、アリアドが出てきてから物語が大きく舵を切る。そしてそれはもちろん最初からそう決まっていた。(しびれる)
逗子に帰ってからのアベルは、萩尾望都特有の感情的な美少年然としている。なにせ感応力の持ち主。一巻ではまだ全貌は分からず、どこまでSFなんだろうといった感じ。楽器?どういうこと?といった感じ。
それにしてもアベルとベリンモンの共存の具合がなんとも絶妙。
普通の人間より複雑で、おそらく我が強く、潜在能力として超能力も持っていたというアベルだからこその調和加減なのだろう。塩梅がすごい。
Posted by ブクログ
嵐に襲われ漂流した兄・アベルらしき男が見つかったとの情報を聞きつけコリンが沖縄に駆けつけると、そこには記憶を失いながらも不自然に音楽的才能を開花させたアベルの姿があった。
コリンや友人らの助けもあり、なんとか日常生活に馴染もうとするアベルだったが、音楽教師アリアドの登場により自身の「楽器」としての宿命に巻き込まれていく。
逗子海岸でヨット乗りをする場面から始まる作品だが、壮大なSFへと展開していく。
主筋は重いのだが、冗談交りの友人との三角関係やディスコミュニケーションのおかしみなんかもあり、読み口は結構軽め。
登場人物それぞれのコンプレックスも丁寧に書かれており、コンプレックス克服の成長物語という一面も持つ。
相変わらずの高い構成力と奇抜なアイディアで完成度の高い作品に仕上がっている。
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