角田光代のレビュー一覧

  • 三面記事小説

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    ネタバレ

    三面記事に載った事件を元に書かれたフィクション。その事件に至るまでを想像して書いた物語はリアルすぎてノンフィクションかのような錯覚をしてしまうほど。
    中学生が教師の給食に薬を盛る、介護疲れから母を殺害、38歳女性が16歳男子を監禁淫らな行為など、たしかにどこかで聞いた記事。
    角田作品は、読んでいるこちらが犯罪をしているような、片棒担いでいるようなゾクゾクした錯覚をさせてくれる。
    今作も流石です。
    短編集なので、気負わず読めた。

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    2019年08月01日
  • ドラママチ

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    短編小説
    それぞれの主人公の気持ちがわかる。
    本当にリアルな話が多いから
    自分が直面したらどう乗り切るかなと考えながら読める。
    恋愛のターニングポイントに直面した時、
    自分と重ね合わせてしまう短編小説。

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    2019年07月27日
  • 学校の青空 新装新版

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    すごいな、これ。1994年頃に描いた作品とは思えないくらい現代で。
    や、現代の学校模様のほうがテクノロジーの進化でより、卑劣か。
    4つの短編小説なんだけど、どこかで身に覚えのある感じ。
    当事者だったり傍観者だったり、どこかに自分という存在がこの話にいて、
    それがまたゾッとした。よくないことだ。
    とくにいじめを描いた「放課後のフランケンシュタイン」は厭な話だった。
    中二病感あって、ずいぶんと昔に学校というものを卒業したわたしでも感慨深かったです。

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    2019年07月16日
  • ロック母

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    この本を購入した2010年当時、全くはまらず、また作者である角田光代の原作の映画を二本ほど観て、多分わたしには合わないからとずっと放ったらかしになっていた。
    10年近く経って読んでみると非常に好みであることに驚いた。
    きっとこれは筆者があとがきで記しているように、"一編の小説はそれだけでは完結していない。そしてやはり人と同じように、小説も歳をとったり、すがたかたちを変えていく" ということなのだろうか。

    小説に限らず全く同じものでもその時々で、フィットしたり、しなかったりとかたちを変えていく。


    そういうことを楽しいと思える年齢になったのかもしれない。

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    2019年07月10日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    可愛かった~。猫たちの顔が姿形が表情が(写真ね)
    作家と猫ってきっと相性が合うんだね。
    特に角田光代の”トト” 村山由佳の”もみじ” 吉田修一の”金ちゃん”と”銀ちゃん”がめちゃ可愛かった。

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    2019年07月07日
  • 幾千の夜、昨日の月

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    これまでの人生の中で、自分の人生に影響を与えた夜にどのようなものがあったのか。けっして無視できないできごと、そう、他人にはどうでもいいことかもしれない。でも本人にとっては人生を変えるほど大きな意味を持っていた。

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    2019年07月02日
  • 降り積もる光の粒

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    前半、面白い、早く旅に出たいなぁなどとお気楽に読んでいたのが、最後の第4章に入り180°場面が転換。度肝を抜かれる世界が待っていました。でも、やっぱり旅に出よう。たまっているマイルで、ミラノ・スカラ座のオペラにこの秋 ♪

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    2019年06月27日
  • 泥酔懺悔

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    ネタバレ

     12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
     12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫

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    2023年08月10日
  • かなたの子

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    ネタバレ

    ホラー短編集のようでいて、独特の情緒が溢れている作品集。
    表題『かなたの子』は失った子を追い求める女の柔らかな狂気が描かれていますが、どの物語にも生死の微妙な境目のようなものが根底にあるようです。
    少しずつ狂っていく人々が淡々と描かれているから怖い。
    どのタイミングで世界がズレたのかが分からないのが怖いのです。
    静かに消されていく真実、心の中から自ら消していく真実。それらは全く消えたのではなく、背後から少しずつ忍び寄ってくる。
    その確かな罪の意識に、人々は耐えることができない、そんな物語。

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    2019年06月07日
  • ポケットに物語を入れて

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    角田さんが様々な媒体で発表した書評の数々。
    でも読者に媚び諂うような、作品を悪戯に褒め散らかすような書評ではなく、ご本人が日々考えていることとその作品に絡めたエッセイのような文章でした。だから「面白そう!」とか「読んでみたい!」という作品への興味は正直あまり沸きません。でもエッセイとしてはとても楽しめました。
    痒い所に手が届くような適格な文章が流石です。プロって凄いです。
    とりあえず『厭世フレーバー』(三羽省吾)は読んでみたいな。

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    2019年06月07日
  • これからはあるくのだ

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    忘れていた日常のあんな感情、こんな気持ちが掘り起こされるようでドキドキした。しをんさんのベルサイユ風解説も逸品。

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    2019年06月04日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    ネタバレ

    社会派、ミステリー、殺人、恋愛等々、様々なジャンルのもの書きの人達。
    年代もタイプも違うのに共通していることは"猫好き"。
    そして揃いも揃ってもみんな"もふもふ"の猫達。
    飼い猫と一緒にくつろぐ姿や猫を見つめる優しい眼差し。
    写真を見ているこちらも、つい微笑んでしまう。
    各々の巻末にある猫エッセイや短編からも猫愛が真っ直ぐ伝わってくる。

    生活を変えてくれた存在でもあり、昼寝仲間でもあり、相思相愛の同志でもある猫達は、顔を見ていれば、ただそこに居てくれればそれでいい、大切な存在。
    もの書きの傍らにいる猫達から安らぎと癒しを貰った。

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    2019年05月30日
  • 笹の舟で海をわたる

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    戦前、戦後、平成初期を生きてきた中流女性の独白。
    中盤までは少々退屈。娘との確執が顕在化したあたりから、ぐっと引き込まれていった。

    (時代背景を考えたらごく一般的な感覚ではあろうが)あまり視野が広く賢いとは言えない主人公が様々な困難に直面するも、その後明確な解決やカタルシスは無いまま物語は終焉に向かう。

    しかしそれは、自分の人生にどう落とし前をつけるかは、結局自分の判断次第、他人から見てどうか、一般論とは何かは二の次、ということに等しいかもしれない。

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    2019年04月22日
  • なくしたものたちの国

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    挿絵がほっこり。お話にもほっこり。

    1話目はユキちゃんという山羊と話せるファンタジー。ちょっと違うかなと思ったけれど、最後まで読んでよかった。
    懐かしい気持ちも思い出したし、主人公が大人になっていく構成が面白かった。

    なくしたものたちは、待っていてくれる。
    自分もいつか、死んだらそこにいく。
    いつかまた、姿形は変わってもまた会える。

    この本を読んで、小さい頃大切にしてたぬいぐるみたちをふっと思い出した。日々忙しい中で、忘れていることはたくさんあると思う。
    でも時々は、思い出せたらいいな、、

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    2019年04月07日
  • 源氏物語 中

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    【源氏物語 中】
    上巻では、途中に須磨退去なんかありつつも、生まれてこのかた上り調子だった源氏の君。中巻でも勢いそのままに、位人身を極めて絶好調。
    その一方で、忍び寄る老化の影。過去のように自由に遊び回ることもできないし、なんだか昔の思い出は駆け巡るし、女性との関係も上手に育てられなくなる。
    次世代が成長する中で、周囲の人も少しずつ亡くなっていって、遂には長く寄り添った紫の上も..そして..。

    源氏物語を全く知らないところから入って、ここまでで41/54帖。1000年前の物語を現代でも読めることにも、物語の分量にもその精巧な構成にも、何より楽しく読める(この点は角田光代の貢献が大きいのかもし

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    2019年03月22日
  • 笹の舟で海をわたる

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    ネタバレ

    生々しく感じた。ずっと主役の左織の心の中。時代背景があり、感情移入しやすかったからか。読後感は少し重ため

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    2019年03月03日
  • Because I am a Girl ― わたしは女の子だから

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    開発途上国と女性問題。
    女の子ぬセックスしないようにと警告するポスターはあっても男性にむけた性的虐待に対する対策はなし。
    10代で出産、またその子も10代で出産と負の連鎖。
    今でも実際に起きている問題だと思うと悲しい。
    そしてインドの話や生理に関することがでてきた時、
    映画パッドマンを思い出した。

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    2019年02月13日
  • 私たちには物語がある

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    奇しくも作者があとがきで書いているように、自分が読みながら感じたのも、『書評ってか感想文に近いな』っていうものだった。特に新聞掲載されたものに傾向は顕著で、極論すれば、その中から読みたくなったものはひとつもなかった。粗筋紹介の割合が多過ぎると感じたんだな。一方で、文芸誌などからの、ある程度の尺をもって推薦されている諸々においては、たまに”これは!”って思えるのもあった。それでも数多読んだ書評集の中では打率が低い一冊といえる。著者のものした小説は、好きなものが多い気がするんだけど…

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    2019年01月31日
  • 「いじめ」をめぐる物語

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    7人の作家さんによるアンソロジー。
    いじめはきっとなくなることはない。
    大切なのはいじめてることに気付けるか。
    いじめられた時にどうやって対処していくか、その方法をひとつでも多く知っているかってことなんだなと思った。

    今、苦しんでる多くの人に読んでもらいたいと思いました。

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    2019年01月09日
  • 空の拳

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    序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。
    何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。
    如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。
    酔っぱらうと女言葉になるってのが全く持って意味不明。

    ドラマ性も薄くて、淡々と展開していって、ワルキャラ作りと経歴詐称の件りも、何だか亀田兄弟を安易にモデルにしてるようで心踊らず…

    ところが不思議なもんで、読み進めていくうちにジワジワーっとくるんですよね。
    空也がボクシングの世界に馴染んでいく位相が読んでいるこちらがらにもシンクロしてくるというか

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    2019年01月06日