【感想・ネタバレ】空の拳のレビュー

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Posted by ブクログ

角田光代、驚きのボクシング作品。意表を突かれまくりです(´⊙ω⊙`)

主人公はヒョロヒョロのへっぽこ雑誌編集員。ボクシングなんて全く興味がなかったのに、どんどん引き込まれてゆく。
彼と一緒に、読んでいるこちらもどんどん引き込まれてゆく。私だってボクシングなんて全く興味ない。角田作品だから読んだのだ

どんどん強くなっていくプロボクサー・立花。彼の悪タレぶりが某兄弟ボクサーにダブる。うーん 彼らももしかして演じてるのかもしれないね(笑)

主人公は結局、別の部署に異動になって、ボクシングへの熱も失ってゆく。こちらも同じように、読み終えたらボクシングへの興味はまた薄れる。
でも、こんな世界があるのだ、ということに気づけたのはこの本のおかげだ。

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2018年03月07日

Posted by ブクログ

 あまりに有名な「ボックス!」よりも、もっとすっきりせずぐたぐたした感じに映るかもしれない。
 けれど、多くのボクサーたちは、こういう感じなんだよね。とてもリアルな感じがする。
 
 本当に慣れるまで、何が当たったのか、いつ効いたのかなんて、全く分からない。
 たった数分なのに、ずっと見ていても気付かない。
 
 まだ始まらない。すっと何かに成れない。
 そういうもどかしさを十分に味わえる。

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2014年03月03日

Posted by ブクログ

角田光代サン好きやから
でもボクシング⁈読めるかなって…
読めた‼︎ やっぱり好き
ボクシングだけの話ゃないぢゃナイかな…色んな事が
ボクシングが基本で書かれてるケド
読めて良かった。2014.2.27

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2014年02月27日

Posted by ブクログ

おすすめ度:95点

2010年12月15日~2012年2月1日日本経済新聞夕刊連載。
特に大きな事件があるわけではない。でもいい小説。
出版社に入社したものの、希望の文芸ではなく、「拳」というマイナーなボクシング雑誌への配属となった主人公。
世間とは全く異質の空気が流れているボクシングの世界を体験していく。
ボクシングジムに入会し、さまざまな人物と出会っていく。それは主人公が今まで出会ったことのない、世間から離れた異質な世界であったが、どんどんその世界にのめり込んでいく。
最後の方での焼肉屋で、ボクサーのひとことで、涙が思わず流れたシーンは秀逸。
淡々とした文章であるにもかかわらず、グイグイと読者をその世界に引きずり込み、読者を飽きさせない筆者の力量には感嘆させられる。
続きが読みたい!

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2013年11月04日

Posted by ブクログ

空也は異動になりボクシング雑誌の部署へ異動する。興味なかったボクシングだが、ジムに通い出し、ボクサーたちとの交流、試合でボクシングの世界に魅力されていく。
主に立花という選手を追いかける形で話は進む。
主人公の空也はなよなよな男だけど、心理描写は私も同調して、共感できた。
立花の試合の描写では、後半になるにつれて、いけ!いけ!と、近くで見ているかのように感じて応援したくなる。
角田さんて女性なのに、ボクシングの小説とは意外で内容も臨場感あってすごいなーと思ったが、ボクシングをしていたことがあるらしく、だからと言ってやっぱりすごいなーと思った。
いやー、面白かった。

文庫本ではタイトルが変更「拳の先」

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2018年10月06日

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序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。
何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。
如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。
酔っぱらうと女言葉になるってのが全く持って意味不明。

ドラマ性も薄くて、淡々と展開していって、ワルキャラ作りと経歴詐称の件りも、何だか亀田兄弟を安易にモデルにしてるようで心踊らず…

ところが不思議なもんで、読み進めていくうちにジワジワーっとくるんですよね。
空也がボクシングの世界に馴染んでいく位相が読んでいるこちらがらにもシンクロしてくるというか。
そうなってくるとこの淡々とした時系列の展開が、なんだか現実感を生む。
しかもそれが出版社の人事異動の周期で切り取られたりするからなお一層。

才能ある奴ない奴、精神的にタフな奴弱い奴、その辺の人間模様もまた現実感をじんわり滲み出す。

なんなんだろう。
やっぱりボクシングって素材が独特の現実感を呼び込むんだろうか。
殴り殴られるというプリミティブな営みが。

子供の頃『がんばれ元気』を読んだときの、踏み込んではいけない領域に触れたような、ある意味隠微な感覚が呼び戻されたような気がしました。

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2019年01月06日

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文芸誌希望の文学青年な編集者が、何の因果かボクシング専門誌へ配属されてしまう。そうして否応なくかかわることになったボクシングの世界だったが、彼はやがてその魅力にはまりこんでいく…

物語はいわゆるスポーツ物の「熱さ」とは違い、あくまで物語のテーマのひとつとして「ボクシング」を扱っている、とう角田さんらしい俯瞰的な視線を感じる描き方がなされているように思います。

だからかえって、主観的すぎないボクシングの世界を深くいろんな角度から楽しむことができたように思いました。

実際に戦っている選手、トレーナー、家族、友人、編集者。それぞれの視点でのボクシングへのかかわりかたの違いが丁寧に描かれていて、背伸びしすぎない現実的な人びとの一喜一憂をじっくりと感じ取れます。

ことさらに泣かす描写も、スポ根的に燃える展開も用意されてはいませんが、彼らの静かでひたむきなドラマに気づくとハマっていました。それこそ執拗で的確なボディブローのように、徐々に面白さが染み込んでくるのです。

かなりの分量のある物語ですが、それだけ、ボクシングとボクシングの魅力と、そしてかかわる人々の生きざまが詰め込まれているということです。ずっしりと読み応えのある物語でした。

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2016年11月27日

Posted by ブクログ

ボクシング物にはあるまじきナヨナヨとした主人公
でも面白かったな
ボックスよりずっと良かった

恋も友情も青春も紙の上でしか知らない主人公がボクシングを通じて恋以外のものを得ていくのが良かった
僕も小説でしか知らない世界がたくさんある
そういう世界に憧れてはいるけど諦めが強い
空也は憧れに手が届いてどんな気持ちなんだろうな

僕にとってはスポーツが憧れなんだと思う
だからこうやって読むけど、自分からは手を出さない
手を出さなくてはいけなくなることなんてこの先あるのかな

空也は貴重な経験をしたんだろう
現実に神様はいるのかしら

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2016年02月29日

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すらすら読み終える。
やはり角田さんの文体はしなやかで違和感がありません。
ボクシングを題材にした点でいえば
男性作家が書く方が迫力があるように思いました。

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2015年01月14日

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手にした時まずその厚みに「!」、そして角田光代とボクシングに「?」ときた。
でもジムに通われてたんですね。それだけに取材だけでは書けないであろうリアリティ。
ストーリーはさすが信頼のブランド、500頁を一気に読ませる。特筆すべきは角田流のハングリーの解釈か、所謂あしたのジョー的な概念をサラリと崩し普通の青年たちの心のハングリーさをひょんなことからボクシングにかかわることになった雑誌編集者の目線を通して描く技巧はスクリューパンチの如く至福を持って完膚なまでに読み手をマットに沈める。
この人の人間ドラマはやはりいい

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2014年05月25日

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ボクシングの試合が見たくなります。

ダイエット目的でジムに通っている女性もいると聞きますが、彼女らは男性を見る目が厳しくなるんだろうな。ヤワな男性を相手に出来なくなりそう。こんなストイックな世界に触れたら。

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2014年01月12日

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ネタバレ

典型的なダメ文系の主人公が、全く知りもしないボクシングの世界に熱中し、離別していく三年間を描いた長編小説。表現に疑問が残る部分があって、前半がもう一つだったけれど、終盤をとても面白く読めた。リングの上でボクサーは何を思うのか、競技を通じて何を求めているのか、っていうことを一貫して描こうとしている姿勢がよかった。

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2013年11月19日

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「もう一度あの場所にいきたいんです」ときとして人を潰すこともできるちいさな悪意がいっさい届かない静かな場所-いいなぁ!まぐれにも見える一瞬を逃さないため練習を積む立花、名声も栄誉も金もつかまなかったとしてもその手のひらで何かをつかんだだろう中神、心優しき坂本、「ザ・拳」の三年間がようやく筋肉になりつつある空也。ボクシングならではの成長物語。前半の冗長な運びはすべて終盤のため?ふつふつと感動。

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2013年08月04日

Posted by ブクログ

弱っちい文芸希望の記者の目を通し、興味の無かったボクシングの世界に熱くのめり込む、自身の成長と選手の成長。最近読んだBOXの方が正統派なボクシング小説だったが、こちらも楽しめた。プロレスしか見た事無いけど、後楽園であの会場の温度がぐっと上がる一体感を感じたくなった。そうだな!試合で見せりゃいい!経歴詐欺とか何とか関係無い!その上に行く事で説得力なんだ!と熱くなってしまい、その分ラストの落ち着きが少しさみしく思う。

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2013年07月24日

Posted by ブクログ

爽やかな読後感が残る素敵な作品。
ボクシングの試合の描写に、「人生で対峙するその決断の時にどう対処するか」、「勝ち負けではなく自分のスタイル(信念)をもってどう戦うのか」が大切であると感じた。
結果は今でなくてもよい、信念を持って続けていれば、目標の形は変わっていたとしても必ずモノになると信じていたい。

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2013年07月24日

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 スポーツによる感動は、映画や音楽から得られるそれよりも長く持続するそうだ。それは試合の結果はもちろんだがそこに至るまでのストーリーを共有するからだという。ボクシングではKOする一撃、野球ならホームラン、サッカーならゴール。それぞれの一発のために選手はひたすら練習する。 立花に負けた矢部達也の「たまたまはない」という言葉は印象的だ。スポーツは身体にいいというが、それはほどほどにやっている場合であり、勝ち負けの試合を伴うスポーツは試合はもちろん練習でも怪我をすることは度々だし、死んでしまうことだってある。空也は、立花をはじめ坂本や中神の練習に対するひた向きな態度からボクシングに魅了されたんだろうな。文芸出版部に異動になってジムを退会してしまうけど。プロテストでKOされたのが理由かな。空也にしてみれば、プロになることもなく練習生のままだけど、ボクシングは引退だったんだろうな。

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2018年01月20日

Posted by ブクログ

角田光代にしてはちょっと冗長?
彼女自身ジムに通っているということで、思い入れが強すぎ、書き込みすぎたのかもしれない。
もうちょっとコンパクトにできたはず。特に前半。

でも、本人も気がつかない、けれども人を潰してしまえるほどの無意識の悪意や、それをものともしない高みに上っていこうとする思いの強さ、何も得られないかもしれないのにそれでもそこに存在しようとする気持ちなどなど、細部はやはり最高に面白かった。
ボクシング小説にはあるまじきヘナチョコ君を主人公にしたところも○。

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2017年05月20日

Posted by ブクログ

読む順番を間違えたんだな~。
「拳の先」を先に読んでしまったから。

先にこちらを読めばまた違ったのかもしれない。
結末がわかっているせいもあるけど、とても冗長に感じてしまい、読み進まず…パラパラ~っと読み終えた。
力作?なのに、ごめんなさい。

でも、この2冊のお陰で、年末のボクシングの試合が楽しめた。

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2017年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ボクシングに興味があるわけではないけど角田さん大好きなので読んでみました。
手に汗握る感覚や興奮がビシビシ伝わってくる。
読後もボクシングはよくわからないままだけど、キャラクターがおもしろかった。
主人公の空也はへなちょこの運動音痴で酔っ払うと女言葉がでる。情けない感じだけどかわいい人。
終盤の立花との食事のシーンはうっかり涙がでた。
ボクシング用語とかわからないので映像でみてみたいな。

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2015年11月15日

Posted by ブクログ

ボクシングの雑誌の編集部に配属になった空也が,自分もボクシングをすることになり,その中でボクシングに情熱を燃やす男たちに惹かれていく.特にヒール役に徹した立花のファイトに魅せられていく様子が生き生きとして,また試合描写も臨場感があり,ワクワクした.

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2015年10月19日

Posted by ブクログ

ボクシングファンの私にとっては、なんだか盛り上がりの無いまま終わってしまったような感じです。これが一般的な戦歴のプロボクサーなんだろうけど、小説の題材としては少し不満が残る。

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2015年10月18日

Posted by ブクログ

文芸部希望の若手編集者がボクシング専門誌配属となり、取材を続けるうちにボクシングに熱中し、成長していく話。
スポーツ小説だかスポーツをする側ではなく観る側から描かれている。
「正義」とは何か考えさせられる。

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2015年04月21日

Posted by ブクログ

角田光代さんは趣味でボクシングをやってたんだけど


(今はやってるか知りませんが・・・)


その頃に書いた作品なんだろうなぁ。


文芸志望の雑誌編集者が


ボクシング雑誌に配属されて


最初は不貞腐れながら


でも途中から少しずつのめり込んでいくお話です。


ボクシングは生で見たことないけど、


スポーツを文字で読ませるっていうのは


とっても難しいことだと思う。


角田さんはあんまりそういうのを書くイメージではないので、


彼女の中では結構な挑戦だったのかなぁと


ファンとして想像してみたり。。。

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2015年02月14日

Posted by ブクログ

文芸希望で出版社に入った空也が任されたのは「ザ・拳」というボクシング雑誌だった・・・。運動音痴で学生時代の体育の成績は万年1か2、ボクシングはおろかスポーツ全般に興味なしの空也。渋々ジムに入会するも渾身のパンチは「猫パンチ」、くさい・うるさい・息苦しい空間に心が折れそうになる空也だったが・・・

形ボクサーで悪役を気取るタイガー立花、童顔の坂本・中神コンビ・・・鉄槌ジムの面々と親しくなる毎に、立花の試合が持つ華に、ボクシングという訳も分からないスポーツにのめり込む人々の情熱に、、、気づけば空也も引き込まれていく。

500頁弱、ずしりとした重みに角田さんのボクシングに向ける思い入れの強さを感じました。

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2014年06月20日

Posted by ブクログ

「空の拳」と書いて「そらのこぶし」と読む。
主人公は出版社勤務の青年、那波田空也。
ニックネームは名前からクーちゃん。
あらま、うちの猫(=^・^=)とおんなじ名前!
なんて、ここから急に親近感を覚えて手に取った作品だ。

あらすじは、こたろうさんが親切丁寧に書かれている。
本当にこたろうさんのレポを読むだけで、
この作品を読んだ気になるだろうな、と思ってしまう程・・・。

この作品の大きな特徴は
角田さん初のスポーツもの、ということだろう。
プロを目指すボクサーとそれを取材するボクシング雑誌の記者。
主人公は賭けだし記者のクーちゃんだが、
作品の舞台は主にボクシングであった。
角田さん自身、学生時代からボクシングを習い、
現在も輪島功一のボクシングジムに通っているそうだから、
ボクシングの描写はダントツである。

無名のボクサー立花を取材し、ジムの先輩の話を真にうけて
クーちゃんは、立花の平凡な家庭に育った過去を、
薄幸なおいたちにすり替えてしまう。
ハングリー精神がキャッチコピーになってしまった立花は、
ボクサーとしての力量を証明するには、勝つしかなかった!

日々明日に向かってトレーニングするボクサーの卵と
駆け出し記者の友情とが
いつのまにか作品の中で大きな軸となって、
一気にラストへと導いてくれた。

「強いから勝つんじゃない、勝つから強いんだ」

作品中、一ボクサーが言ったセリフだが、
深みのあるスポーツマンならではのセリフだと思う。

地味なスポーツ小説だけど、
クーちゃんと立花の成長が気になる。
続編があるなら、また読んでみたいものだ。

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2017年11月09日

Posted by ブクログ

ボクシングに興味がなかったので、読み始めて「しまった」と思ったけれど、いつの間にか引き込まれて最後まで読めました。主人公の愛すべきキャラクター、臨場感のあるボクシングの試合の描写、そして所々はっとさせられるような言葉が散りばめられているところ、さすが角田さんだなぁと思います。

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2014年03月07日

Posted by ブクログ

ボクシングに詳しくないため、500頁弱の長編を前に果たして読みきれるか不安だったが、大変読みやすく最後は登場人物たちとの別れが名残惜しかった。とはいえボクシングをよく知っているに越したことはなく、さらに楽しめると思う。空也、立花、坂本が、それぞれ成長していくプロセスを追っていくのがなんとも心地良い。

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2014年02月07日

Posted by ブクログ

内容紹介
文芸編集志望の若手社員・那波田空也が異動を命じられたのは"税金対策"部署と揶揄される「ザ・拳」編集部。
空也が編集長に命じられて足を踏み入れた「くさくてうるさい」ボクシングジム。
そこで見たのは、派手な人気もなく、金にも名誉にも遠い、死が常にそこに横たわる過酷なスポーツに打ち込む同世代のボクサーたちだった。
彼らが自らの拳でつかみ取ろうとするものはいったいなんなのか――。

直木賞受賞作『対岸の彼女』、テレビ化・映画化で一大ブームを巻き起こした『八日目の蝉』など特にアラサー、アラフォー女性の圧倒的な共感を呼ぶヒット作を連発してきた角田氏が、
これまでずっと書いてみたかったという「男の人」と躍動感ある「動き」を、「私がもっとも美しいと思うスポーツ」ボクシングを通して描いた傑作長篇小説。

鍛え上げられた肉体、拳のスピードと重さ、飛び散る血と汗……。
自らもボクシングジムに10年以上通い続ける著者ならではのパワー溢れる描写に圧倒されるとともに、時代を超えた青春小説としても長く読み継がれるであろう、新たな角田文学!

内容(「BOOK」データベースより)
たまたまジムにまぎれこんだ男が、練習して練習して練習しなければ強くなれない、金にもならず、命すら奪われかねない過酷な世界にのめり込む。人はおもしろい試合を見てしまうと、夢中に、暑苦しくならずにはいられない。そこは世のうつろいと無縁の時がとまった世界。まばゆい光の下で突き上げられた拳は、いったい何を掴むのか。たたみかけるようにパワフルに、ボクシングそのものを描ききった傑作長篇。

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2013年10月11日

Posted by ブクログ

もしボクシングがわかれば
もっと読みやすかったのだろうと思う。
前半はすこし苦労しながら読み進めた。
「サラの柔らかな香車」(橋本長道)を読んだとき
将棋がわかればもっとおもしろいのだろうと思ったことを思い出した。

けれどものすごく共感したり
確認させられる気持ちや感情の部分がやっぱりあって
それらは心のなかにコトリと置かれるように静かに入ってきた。
わたしが角田さんの小説を読む理由はそこにある。
うまく言葉にできないような部分を
きれいにまとめ、強い存在感をはなつ。
それらに出会ったとき、
丸めた紙をまっすぐに伸ばすようにすっきりとするのだ。

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2013年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人とのコミュニケーションが上手くなく本を読むことで人生の全てを体験したことにしてきた文芸部希望の編集者が希望叶わずボクシング誌に配属され、そこで出会ったボクサーや経歴詐称問題やなんやかやありながらも最終的には希望の文芸部へ転属され懇意にしたボクサーともボクシングという競技とも心身ともに離れていくまでのお話。

長い!
そしてボクシングの試合の件とか興味が持てない!

20ページ程読むと丁度眠くなるのでナイトキャップに調度良かったですw
ボクシング好きな方なら楽しめるとは思います。

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2013年07月09日

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