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Posted by ブクログ
先月から「ボクシング小説」を数作読み続け、
今のところ、全くもってハズレ無し・・・なのです。
今作も、とても楽しく読ませていただいたのですが、485ページと分厚いだけでなく文字数も多いせいか、日数がかかってしまった。
・・・・楽しい日を長く過ごせたので文句はありませんが・・・・
さて、本作は、
ボクサーが主人公では無く、ボクシング雑誌の編集者の視点で描かれており、より一層、現実的に味わうことが出来るのです。
この主人公も物語の最後にプロテストを受験するという味付けも、とてもとても美味しく頂くことが出来ました・・・・。
続編がある様です・・・近いうちにいただきます。
Posted by ブクログ
角田光代、驚きのボクシング作品。意表を突かれまくりです(´⊙ω⊙`)
主人公はヒョロヒョロのへっぽこ雑誌編集員。ボクシングなんて全く興味がなかったのに、どんどん引き込まれてゆく。
彼と一緒に、読んでいるこちらもどんどん引き込まれてゆく。私だってボクシングなんて全く興味ない。角田作品だから読んだのだ。
どんどん強くなっていくプロボクサー・立花。彼の悪タレぶりが某兄弟ボクサーにダブる。うーん 彼らももしかして演じてるのかもしれないね(笑)
主人公は結局、別の部署に異動になって、ボクシングへの熱も失ってゆく。こちらも同じように、読み終えたらボクシングへの興味はまた薄れる。
でも、こんな世界があるのだ、ということに気づけたのはこの本のおかげだ。
Posted by ブクログ
おすすめ度:95点
2010年12月15日~2012年2月1日日本経済新聞夕刊連載。
特に大きな事件があるわけではない。でもいい小説。
出版社に入社したものの、希望の文芸ではなく、「拳」というマイナーなボクシング雑誌への配属となった主人公。
世間とは全く異質の空気が流れているボクシングの世界を体験していく。
ボクシングジムに入会し、さまざまな人物と出会っていく。それは主人公が今まで出会ったことのない、世間から離れた異質な世界であったが、どんどんその世界にのめり込んでいく。
最後の方での焼肉屋で、ボクサーのひとことで、涙が思わず流れたシーンは秀逸。
淡々とした文章であるにもかかわらず、グイグイと読者をその世界に引きずり込み、読者を飽きさせない筆者の力量には感嘆させられる。
続きが読みたい!
Posted by ブクログ
空也は異動になりボクシング雑誌の部署へ異動する。興味なかったボクシングだが、ジムに通い出し、ボクサーたちとの交流、試合でボクシングの世界に魅力されていく。
主に立花という選手を追いかける形で話は進む。
主人公の空也はなよなよな男だけど、心理描写は私も同調して、共感できた。
立花の試合の描写では、後半になるにつれて、いけ!いけ!と、近くで見ているかのように感じて応援したくなる。
角田さんて女性なのに、ボクシングの小説とは意外で内容も臨場感あってすごいなーと思ったが、ボクシングをしていたことがあるらしく、だからと言ってやっぱりすごいなーと思った。
いやー、面白かった。
文庫本ではタイトルが変更「拳の先」
Posted by ブクログ
序盤を読み始めていた時点では、正直、あまり好きになれる小説ではないような印象を抱きました。
何より主人公=空也のキャラクタ造形に違和感を憶えてしまって。
如何にも女性作家が創造した男性キャラというか、いくらなんでもこんな男いないだろ、という感じ。
酔っぱらうと女言葉になるってのが全く持って意味不明。
ドラマ性も薄くて、淡々と展開していって、ワルキャラ作りと経歴詐称の件りも、何だか亀田兄弟を安易にモデルにしてるようで心踊らず…
ところが不思議なもんで、読み進めていくうちにジワジワーっとくるんですよね。
空也がボクシングの世界に馴染んでいく位相が読んでいるこちらがらにもシンクロしてくるというか。
そうなってくるとこの淡々とした時系列の展開が、なんだか現実感を生む。
しかもそれが出版社の人事異動の周期で切り取られたりするからなお一層。
才能ある奴ない奴、精神的にタフな奴弱い奴、その辺の人間模様もまた現実感をじんわり滲み出す。
なんなんだろう。
やっぱりボクシングって素材が独特の現実感を呼び込むんだろうか。
殴り殴られるというプリミティブな営みが。
子供の頃『がんばれ元気』を読んだときの、踏み込んではいけない領域に触れたような、ある意味隠微な感覚が呼び戻されたような気がしました。
Posted by ブクログ
文芸誌希望の文学青年な編集者が、何の因果かボクシング専門誌へ配属されてしまう。そうして否応なくかかわることになったボクシングの世界だったが、彼はやがてその魅力にはまりこんでいく…
物語はいわゆるスポーツ物の「熱さ」とは違い、あくまで物語のテーマのひとつとして「ボクシング」を扱っている、とう角田さんらしい俯瞰的な視線を感じる描き方がなされているように思います。
だからかえって、主観的すぎないボクシングの世界を深くいろんな角度から楽しむことができたように思いました。
実際に戦っている選手、トレーナー、家族、友人、編集者。それぞれの視点でのボクシングへのかかわりかたの違いが丁寧に描かれていて、背伸びしすぎない現実的な人びとの一喜一憂をじっくりと感じ取れます。
ことさらに泣かす描写も、スポ根的に燃える展開も用意されてはいませんが、彼らの静かでひたむきなドラマに気づくとハマっていました。それこそ執拗で的確なボディブローのように、徐々に面白さが染み込んでくるのです。
かなりの分量のある物語ですが、それだけ、ボクシングとボクシングの魅力と、そしてかかわる人々の生きざまが詰め込まれているということです。ずっしりと読み応えのある物語でした。
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小説・文芸
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