【感想・ネタバレ】源氏物語 中のレビュー

あらすじ

栄華を極める光源氏への女三の宮の降嫁をきっかけに、揺るぎない六条院の調和が崩れ始めていく。最高傑作とされる「若菜 上・下」を含め、22帖「玉鬘」から41帖「幻」までを収録。
解題=藤原克己
解説=池澤夏樹
月報=江國香織 馬場あき子

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Posted by ブクログ

光君は少し年をとり、最愛の紫の上もそばに居るので行動が落ち着いてくる。
それよりも光源氏の子供世代も結婚を考える年頃になり、親として娘や息子の結婚相手を見る目を持つようになる。朱雀院の愛娘の女三の宮の婿を考えている段階で、藤大納言が普通すぎてふさわしくない、と書かれているのが印象的だった。帝や太政大臣などと血縁がなく、権勢がない家柄だと対象外か。現在の天皇家が多少その考えを受け継いでいるのか、と宮様の立場を考えてみたりした。

養女のような玉鬘とは色っぽい描写を積み重ねて匂わせてくるシーンは、ドキドキした。
光君が悪戯に薄暗い部屋に蛍を放ち、幻燈のように玉鬘の姿が見えてしまうシーンはロマンチックだなぁとしみじみした。
ついこの間可愛いかわいいと愛でていた明石の姫君、12歳で妊娠かよ!若すぎる。
光源氏の最期の章はタイトルだけだなんて。そんなあ。

とても美しい日本語が読める良い本だと思う。

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2020年08月24日

Posted by ブクログ

第22帖 玉鬘(源氏35歳)から第41 帖 雲隠(源氏52歳)まで。
全く光君になびかない玉鬘の話から、上巻とはガラッと雰囲気が変わる。光君の登りつめていく地位に反比例し、悲哀の色が強い第二幕が始まる。
山登りに例えるなら若菜から下り坂に入っていく。
届かぬ想い、近しい人達の出家などがあり、思い悩む光君にとても人間味を感じる。
上巻にも増して光君、紫上、夕霧、柏木、玉鬘、女三の宮など登場人物の心情やその移ろいが丁寧に描かれていて、まさに「生きている」。
早くも下巻を首を長くして待つ。

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2019年01月13日

Posted by ブクログ

【源氏物語 中】
上巻では、途中に須磨退去なんかありつつも、生まれてこのかた上り調子だった源氏の君。中巻でも勢いそのままに、位人身を極めて絶好調。
その一方で、忍び寄る老化の影。過去のように自由に遊び回ることもできないし、なんだか昔の思い出は駆け巡るし、女性との関係も上手に育てられなくなる。
次世代が成長する中で、周囲の人も少しずつ亡くなっていって、遂には長く寄り添った紫の上も..そして..。

源氏物語を全く知らないところから入って、ここまでで41/54帖。1000年前の物語を現代でも読めることにも、物語の分量にもその精巧な構成にも、何より楽しく読める(この点は角田光代の貢献が大きいのかもしれないけど)ことにも驚いてる。

源氏ほどの栄枯盛衰は当然ないけど、自分にもそれなりには人としての興隆と没落があるはずで。勝手に重ねてみることで、生きることの喜びだけではなく、悲しみやら悩みをしみじみ味わうのも良いなと思ったり。満員電車で風情感じてるのもそれはそれで素敵な読書時間だななんかと考えてる。

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2019年03月22日

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ネタバレ

源氏物語中巻。光君も年を取ってきて、若い玉鬘や三の宮に疎ましがられているのはなんだか物悲しい。そんなことを言っている間に紫の上が亡くなり、悲しみのうちに光君も死んでしまうのだが…。しかし夕霧はいままで真面目で幼馴染の妻を大事にしていたのに、親友の遺した妻に見苦しくつきまとって外堀を埋めるようにして自分のものにしてしまうのがすごく不愉快でびっくりした。しかもこのパートが長くてうんざりする(笑)。
上巻のように光君が好き勝手するという話ではなくて思い通りにいかないことばかりで、角田光代さんがあとがきで書いているように「人」の物語になったように感じる。いっそう生々しい物思いをどっさり読むことになって、結構気が重い。光君も死んでしまったけど、下巻はどうなるんだろう。楽しみ。

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

なんとか2部終了!
達成感ありますね。
ここで好きなのは、源氏が「人ごとでも嫌なものだと聞いていた小言を自分が言うようになるとは」と言うところ。
若くてかっこよくて、何をしても許されていた?源氏がいつの間にか中年になってる!としみじみ感じる言葉です。
なんでこんな言葉を紫式部は書けたんだろう、人間観察が鋭いのか。
今なら、優秀な編集さんがいてアドバイスをもらえるのに。この時代は、お仲間たちからイロイロとアドバイスくれたのかしら。
と、想像しながら読んでおりました。

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2024年02月20日

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上巻は多彩な登場人物が次々に現れ、展開が急で飽きさせないが、中巻は半分過ぎまで冗長に過ぎる。それにしても因果は巡る。二人それぞれの息子がそうなるとは。最も夕鶴は無事なのか?

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2023年12月29日

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上巻よりも読みやすかった。
解説で角田光代さんが書いてある通り、光君がより人間らしく描かれているからなのね。
光君が玉鬘や女三の宮に疎ましく思われているトコはなんかスッキリ。
夕霧のヘタレ感もイイ!
雲隠が巻名だけって、当時としては斬新でかなりオシャレなのでは。
下巻も最後まで突っ走るぞ!

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2023年08月04日

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若菜(上・下)を経て、物語が大きくうごいた中巻。
源氏のこと好きじゃなかったけど、40歳をこえて次第に老いゆく自虐的な姿、柏木に三の宮を寝取られる場面等はなんとも哀愁を誘うようで憎めなかった。
密通の因果応報、っていうフレーズ面白いな。登場人物のほとんどみんな、世の無情を嘆いて出家したがってるの凄い
「現世だけのことなら、なんということはない。とりたててどうということもないのです。ただ、来世の成仏の妨げになるようなことがあれば、その罪はまことに重いのです」
まだ幼い女三の宮にそう話す源氏の言葉が、宿世の縁に重きを置く時代そのものを改めて感じさせてくれる。

ほかにも、幼馴染みとして純愛を育みやっと結ばれた夕霧と雲居雁のすれちがいもすごく好き。手紙をめぐっての夫婦喧嘩が痛快。結婚してから関係性が変わっていってしまうのは千年も前から同じだったんだなぁ。

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2020年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あとがきで角田さんが書かれていたように、上巻では、光君がいかに色気のある男だったか、をひたすらに書き連ねていて、その人となりを掴みかねていたが、この中巻では、光君が悩み迷っている姿が描かれていて、少し親近感を持って読めるようになっている。
何より角田さんの訳が素晴らしく読みやすいというのも大きいと思うが、この分厚さながら、スラスラと淀みなく読めた。
親しい人たちが次々になくなっていく中、最後には光君も…
下巻は光君没後のお話になるようで、どんな展開が待っているのか、今から心待ちにしている。

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2019年05月30日

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