道尾秀介のレビュー一覧

  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    表紙の奇抜さに惹かれて購入。ずば抜けたトリックや盛り上がりはないが、一人一人の人生の一部が誰かの一部と重なり交差して地続きとなって今ここにいる、それぞれの人たちの思いや人生観に目を向け描いた小説でした。

    道尾さん作品は両手じゃきかない数を読んできましたが、やはり表現の仕方や読んでいて頭の中にありありとその映像が浮かぶところが好きです。

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    2025年03月18日
  • 風神の手

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     ミステリー感はあまりない。運命に翻弄される人々の連続短編集といった位置付けで、最後にその運命が繋がるといった感じです。目立ったどんでん返しもなく、謎の部分はあんまりですが、純愛も友情も運命も素敵な物語でした。物語事態は普通に面白かったです。個人的には雷神と同じでミステリー以外が面白いミステリー小説。

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    2025年03月17日
  • 月と蟹

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    子どもながらの繊細で無邪気で不安定な感情が表現されていて、自分の子ども時代を思い出した。
    今思うと何であんなことしたんだろうとか、自分の感情を頭の中で理解することができなくて、上手く折り合いをつけられないこともあったなぁ。
    何度か読み返してますが、初めて読んだ時は春也の「何で上手くいかへんのやろな」のところでなぜか涙が出てしまいました。

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    2025年03月12日
  • 風神の手

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    3章+エピローグで構成される物語。
    どの章も、登場人物が遺影専門の写真館•鏡影館を訪れるところから始まります。

    昔の恋人との思い出を回想する、病気で余命わずかの女性(第一章 心中花)
    学生時代の同級生と悪い奴らを倒した記憶を振り返る男性(第二章 口笛鳥)
    死の間際に、生前自分が犯した大きな罪を告白する老女(第三章 無常風)。
    ささいな嘘がきっかけで、その後の運命が大きく左右されーー
    何年もの月日を経て、謎が解明していく。


    どのお話も繋がっており、さすがは道尾さん、伏線回収が綺麗だなぁと毎回感心させられます!
    数ある道尾作品の中でもセンスが溢れた作品だと思います。
    個人的には、第二章 口

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    2025年03月06日
  • ノエル―a story of stories―

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    再読。誰も不幸にならない物語です。
    こちらのお話には高度なミステリーというほどの小難しさはないけど、そこは道尾先生、気づいた時には小さく少しずつ巧みにミスリードされていて、途中ひゅっと不安な気持ちになる場面もありました。でもその分、プラスの方向へのドンデン返しが嬉しくホッと安心できます。
    3章の別々のお話が、エピローグで、深く繋がりあっていたことを教えてくれます。莉子ちゃんみたいに、卯月圭介×正木弥生『空飛ぶ宝物』の絵本を読めたらいいのになー。

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    2025年02月23日
  • 球体の蛇

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    ネタバレ

    似た人に出会ったことで、忘れかけていた初恋の人を思い出した主人公の昏いいまが描かれる。初恋のサヨを「ある意味」殺した主人公が出会った智子の存在。性的倒錯をもたらす智子はサヨの過去と繋がりがあった可能性があり、彼女の罪もサヨの罪も「あったかもしれない話」として描かれていて、誰が「悪」かはっきりさせないところが魅力的だ。しかし事件を最も複雑にしているのはナヲ(サヨの妹で主人公の同居人)の存在であり、一番「真人間」のような彼女の正義感、(想い人が主人公なら自然な感情としての)嫉妬が絡まることで真相にモヤがかかる部分が皮肉めいていて面白い。

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    2025年02月18日
  • 貘の檻

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    ネタバレ


    薬によって見る悪夢のターンと現実が交差してる構成やけどとにかくどっちも暗い。笑
    三ツ森はいいひと過ぎて絶対なんか怪しいと思ってたら…。
    でも基本的にはいいひとなんかな。
    お金持ちの家に生まれながらもその家の父や兄が見向きもしなかったような家の子供である主人公・辰男のことを昔から可愛がって世話焼いてくれてたわけで。
    そこには何の損得感情も無かった。
    …もしかしたら自分がある種盲目的に愛してた美禰子の命を救った男の息子やった辰男やからこそ恩を返すような気持ちやったとか?
    そしてその後美禰子は失踪して世の中的には辰男の父が殺害したと思われてたけど美禰子と隠れ暮らしてた三ツ森は真実を知ってたから恨む

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    2025年02月18日
  • ノエル―a story of stories―

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    最初の話、一回目よくわかんなくてビックリしてすぐ読み返しちゃった
    優しい気持ちになる道尾作品、「光」以来でした

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    2025年02月13日
  • 風神の手

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    積読してたので読んでみた。
    大ベテラン漁師のささいな嘘が、女子高生と若き息子漁師の運命を変える-「心中花」
    まめ&でっかち、小5の2人が「鏡影館」で遭遇した事件-「口笛鳥」
    自らの死を前に、老女の社長は過去の許されざる罪を打ち明ける-「無常風」
    各章で出てくる登場人物達が、時代を超えて繋がり合う、まあそれはそれはあちこちでつながり合うので、読んでいて「あぁ、この場面はこういうことだったのか!」と何度もなります。
    「上上町」と「下上町」の間にら流れる「西取川」の護岸工事にて、有害物質が川に流れ、隠蔽が発覚してしまう事件が発生。
    下町に住む家族、遺影専門店「鏡影館」、有害物質隠蔽してしまっ

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    2025年02月09日
  • 水の柩

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    再読。
    ダムが出てきます。作品の中にダムが出てくるのが好きなので個人的にとても嬉しいです。冬の冷たい水に満ちた静かで凍てつくダムと、季節を越えて、夏の焼けるようなアスファルトと干ばつしたダム…。それぞれがその場面展開に効果的で、ダムが舞台じゃなかったらこうはいかなかったよなぁと思います。ダムを褒めちぎってるだけの感想みたいですが本当にダムがあって良かった。
    あと、「水の柩」というタイトルが回収されるあのシーンも好きです。

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    2025年02月06日
  • 龍神の雨

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    道尾ワールド炸裂って感じ。

    内容は暗く読みながら浮かぶ情景もどんよりとしたものだが、文章が読み易いので感情移入しやすい。

    黒幕の存在は結構早い段階で検討が付いたが、後半の伏線回収がとても素晴らしい。

    そして、他の方々のレビューでもあったように解説文を読んで鳥肌!

    これが正解なら作者の才能に驚愕する。(でもきっとそうなんだろう)

    あと、風と雷も楽しみ!

    内容は☆3だが解説文も含めて☆4!

    解説文を読むために本作を読むべし!

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    2025年02月06日
  • 光

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    再読。小学生の少年少女が主人公だけど虐待や育児放棄のような悲しい境遇が出てくるわけではなく、道尾作品の中では後味が悪くなく読める作品。
    子供達のキャラクターが立っていて、小学生くらいの時ってこういう子いたなぁと解像度の高さにグッときました。中でも特に祖母と二人暮らしで貧しい生活をする清孝、議員の息子で大人びた言動の劉生は作品のキーパーソンであり印象的なキャラクターです。
    人類初のあの月面着陸の話も効果的に使われていて、より一層子供達が愛しくなりました。
    364ページ以降の物語のスピード感、好きです。

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    2025年02月05日
  • 光媒の花

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    この後ミステリ的なところに集結していくのかな?と思いながら読みましたが、徐々に各短編の登場人物たちのこの先を祈るような気持ちになっていきました。「春の蝶」、「風媒花」が好きです。

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    2025年02月04日
  • 光媒の花

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    再読。
    6篇の短編から成る連続群像劇。それぞれの登場人物が別の章にも脇役として登場して、また本編とは違った顔を見せてくれます。
    6篇のお話の中には辛く悲しいものもありますが、全ての章を読み終えると救いがあるというか希望の光が差したので、随分安心できました。
    前回読んだ時には「虫送り」「冬の蝶」が好きだった記憶がありますが、今回は「風媒花」が心に残りました。読むたびにその時の自分の感情や背景によって作品の印象が変わるのは読書の楽しみであり、再読の醍醐味ですね。

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    2025年01月24日
  • スタフ staph

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    ネタバレ

    移動デリを経営する女性とその甥っ子、塾の先生、タレント中学生とその親衛隊
    奇天烈なメンバーがゴタゴタに巻き込まれていく話
    一つの目的に向かっているように見せかけて、全員がそれぞれの別の目的のためにひた走る

    やばそうな相手に対して手の内を明かしまくってしまうところとか、作戦の詰めの甘さが子どもらしく、危なっかしい
    お金と名声を持ってる大人にはもっと慎重に当たった方が良い、本当に怖い人じゃなくてよかった

    どんなに冷静で物分かりが良いように見えても、子どもは親(親代わり)がそばに居て自分に関心を寄せ続けてくれることを求めてるのかも
    "毒親"という言葉が病気のように流行ってしま

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    2025年01月04日
  • 風神の手

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    ネタバレ

    最初の2章を読んでいるときはそこまでだったが、3章の中で過去の事件の裏で起きていたことがつながり、見え方が変わってくるのが読んでいて気持ちよかった

    冒頭とエピローグで引用されてるように、ちょっとしたことがその後の大きな出来事に繋がっていたのが印象的だった

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    2024年12月22日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    パラレルワールド小説。意外とこういう設定の読んだことないな。ある章では亡くなった人が、他の章では生きてて、その代わり他の誰かがなくなっていて…

    自分も、実は死ななかったパターンの人生を今歩んでるのかな…とかそんなことを思った。

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    2024年12月14日
  • 光

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    あらすじすら見ずに読み始めたけど、面白くてすぐに読み終えた。冒頭からの身近な小さな事柄のお話からの意外と大きな事件の展開は、引き込まれました。

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    2024年12月01日
  • 球体の蛇

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    切ない。
    ナオが結婚して、一応幸せ??になったんかな。
    ナオが幸せになって欲しかった。ぜったいナオはお母さん似。

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    2024年12月01日
  • 笑うハーレキン

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    主人公の男は、
    会社も家族も家も失い、
    川辺に住む日々。

    そしてなぜか
    疫病神に取り憑かれている···

    しかも不思議な女のコにも
    まとわりつかれて

    読みながら、はてな?
    なところがたくさんありつつも。

    最終、
    謎のパズルがひとつひつ
    はめられて、ハッとなる展開に。

    それぞれの人間が
    それぞれの仮面を被って
    この社会を生きている。

    本当の素顔をみせるのって
    勇気いる。

    私はどんな仮面を被っているんだろう。

    読み終わってからしばらく
    考えこんでしまいました。

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    2024年11月23日